オブジェクト(ヘヴィーオブジェクト)

登録日:2015/03/26 (木) 22:44:01
更新日:2024/11/13 Wed 15:37:52
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超巨大兵器オブジェクト。それが、戦争のすべてを変えた



著者:鎌池和馬の書くライトノベル、ヘヴィーオブジェクトに登場する兵器の総称。


1.所要

既存兵器から発展した超大型機動兵器の総称。
サイズは本体で50m以上で重量は20万トン、機体にもよるが砲を含めた全長は100m以上にも及ぶ弩級サイズとなる。
機体形状は球状の本体にアームや各種ウェポン・推進機・無限軌道などを装備した物。
原初のオブジェクトは核兵器にも耐えられる装甲(無傷ではない)並びに大質量を誇り、敵対する14国からなる連合艦隊を沈め続けたという。
とある島国で開発されたもの。
これら超兵器オブジェクトの台頭によって既存の兵器は旧世代兵器と呼ばれる事になり、これまで培ってきた戦争の歴史を全てにおいて塗り替えた。

建造費用だけでも平均50億ドル、最低でも建造に3,4年かかる。
(コレに金を使うことである意味では世界のバランスが保たれている)


2.性能

  • 火力
機体によるが、大小100門の副砲と主砲数門は標準装備している。
副砲は、一番小型のレールガンでも着弾点の半径10mが吹っ飛んだり、一番小型のレーザーでも太い金属の柱を瞬時に切断する程。
主砲に至っては文字通りの意味で山を吹っ飛ばせるレベル。
ちなみに、レーザー技術が発達し過ぎた結果、戦闘機はジャミング盛り沢山で地上すれすれを飛んでもレーザーで撃ち落されないかは運しだいという精度で飛んできて、
弾道弾に関してはそれこそ無数に撃って運よく一つ当たるぐらい、レーザーでボコスカ撃ち落される結果に終わる。


  • 装甲
後述するオニオン装甲により、大型水爆を最大殺傷範囲で起爆されても破壊しきれない。
全長数mの鋼の塊をマッハ10でぶつけても破損は軽微。
戦車や戦闘機などでは相手にならず、歩兵の携行対戦車ミサイルでは無論、通用しない。


  • 機動力
機体によるが、大体のオブジェクトが時速500km以上で動き回る。
4,5km範囲で相対速度1000kmで動き回る二機のオブジェクトが、相手の砲撃を避けながらこちらの砲撃を命中させると言った、
砲弾を拳に見立てた格闘技と評される摩訶不思議な砲撃戦が可能。
相対性理論によりレーザーは見てから避けられないが、相手のオブジェクトの砲口の微細な動きから動作を読んで避けたりする……え、何それは。


3.分類

作品世界において、公式では第一世代と第二世代。非公式では第三世代の分類がされている。

  • 第一世代
最初に台頭した総合マルチロール型と呼ばれる汎用性の高い機体群。空・海・砂漠とあらゆる環境に対応できる汎用性の高さがウリ。
しかし、オブジェクトが普及した現在においては時代遅れとされている。


  • 第二世代
各国でオブジェクトの配備が進んだ時期、オブジェクト同士の戦闘においてより高い戦果をあげられるよう開発されたオブジェクト。
第一世代の汎用性を犠牲にし、空・海・砂漠などと言った特定の環境に特化した局地戦用オブジェクト。
ホームにおいては、第一世代を超える戦闘力を発揮できる。

……しかし、まだ手探りの段階であり、性能を特化する余りに機体に欠陥を出来てしまったオブジェクトも少なくない。
事実、クウェンサー達によって破壊されたのは全て尖りすぎた性能によって何らかの弱点を抱えた第二世代ばかりだった。
12巻当たりでようやく第一世代オブジェクトとバトルするが相手がレジェンドクラスであり、結果的にはフルバトル状態であった。


  • 第三世代
作中において、公式で出されてはいない。オブジェクトの新世代。
防衛戦において、自滅覚悟で突っ込むオブジェクト相手には、例え第二世代のオブジェクトと言えども護衛対象を守りきれない。
「じゃあ、どうするか?」と言う事に対するアンサーとして開発されるオブジェクト。

その答えは、守るべき護衛目標をオブジェクトに組み込む事で護衛対象其の物をオブジェクトとすると言う事である。
石油採掘施設を守る→石油採掘施設をオブジェクトに組み込む。
レーザー式軌道エレベーターを守る→レーザー式軌道エレベーターをオブジェクトに組み込む。
これにより金の成る木を堅実に守れる事になったのであった。

……作中においては、あるオブジェクト2機が該当するが、どちらも構造的な欠陥を有する。ぶっちゃけ無理な設計なんじゃ。


4.用語

  • エリート
オブジェクトの操縦者の事。
特殊な才能の持ち主に、特殊な訓練――体や脳への投薬まで行う事で、オブジェクトの操縦に特化させる。
平均10G、瞬間的には27Gの重圧の中でもオブジェクトを操縦し、特異な砲撃戦を行える能力を持つ。
こうして書くと凄まじそうな能力であるが実際のところ、
まず前者の重圧の中でもオブジェクトを操作する能力はエリートが着る最先端の特殊なスーツ(ユニフォームのアレ)+エリートの体を徹底的に肉体改造することにより何とか抗っているのに過ぎず、
(改造されてない一般人が乗ったらどうなるかといえば良くてぐしゃ、悪くてぐしゃあである)
後者の特異な砲撃戦の方は人間が持っている能力を訓練で伸ばしているに過ぎない。

エリートに合わせたオブジェクトを製造するので、他のオブジェクトを使い回すのは不可能。
そのオブジェクトの直接進化の系統なら乗りこなせる。

もともとそうなのか、訓練のえいきょうでそうなるのかは定かではないが、
エリートは漢字がきょくたんにすくなく、ひらがなを多用したせりふをしゃべる。

エリートの一番大事な資質は、「人権を無視しても文句を言わない、なおかつ国家に忠実である事」。
割とエリート探しや訓練費用が馬鹿にならないぐらい金がかかる。
(人間を育てるのって実際そんなものではあるが)

  • オニオン装甲
装甲が超極細にユニット化された状態。幾万もの湾曲した装甲板が重なり球状に重ねていったものがオブジェクトの丸い形状を構成する。
単なる堅牢な装甲に留まらず、衝撃の拡散に重きを置いており、これにより核の衝撃波を拡散出来るという理論。

装甲材も手抜きではなく、1枚1枚が高耐火万能材の粉末をミリグラム単位で打つ職人の繊細綿密な作業の結晶。
いわく絶縁体と導体を交互に焼き付けて防御率を低下させることなく(プラグ用の穴を空ける必要をなくす)、充分な電力供給にも成功している。
装甲には電波を弾く作用もあり、独立して取り付けられた無線機以外にハッキングなどは不可能。

他のメリットに修理(交換作業)が容易なことがあげられるのだが、
――オブジェクトで一番金がかかる部分、これを無くすだけでも建造費が十分の一に節約できる程。
しかし節約したら節約したで弱点になってしまう。


  • JPlevelMHD方式
オブジェクトの動力炉に使われている方式。オブジェクトの生命線。
石炭を一度どろどろに溶かし、構造をいじって再固化したものを燃料として使っている。燃料は一度投入すると5年は交換せずに稼働できる。
一門だけでも原子力空母が電力不足になる砲を、バカスカ連射しても問題ないほどに発電効率に優れる。


  • 宣伝
血生臭さが極力消された『クリーンな戦争』の現在、オブジェクト同士の戦闘において、
エリートは『救国の英雄』『100万ドルプレイヤー』などと言った称号でお茶の間の皆さんを楽しませている。


  • ベースゾーン
移動可能な整備基地の総称。
さすがのオブジェクトも一応は兵器なので、メンテナンスや補給が必要であり、これと行動を共にしている。
『クリーンな戦争』においてベースゾーンを狙うのは非道徳的な行為とされているが、
……稀に無視してベースゾーンを殲滅にくるオブジェクトがある……まあ、稀なので問題無い。


  • 技術の偏り
作中において新理論・新技術などはオブジェクトにまず回されて、オブジェクトに使えるかどうか判断される。
故に技術的な偏りが出来ており、月面基地が出来る世界ではあるが他の技術レベルはあまり進歩していない。


  • コードネームの付け方
正統王国:簡単な英単語二つを組み合わせ。 例:ベイビーマグナム。ブライトホッパー。
資本企業:台風の銘々からの名残で女性名。 例:リゾレッテ。シャーベティ。
情報同盟:英単語と数字の組み合わせ。 例:ガトリング033。スナイプレーザー051。
信心組織:所属組織の宗教圏における神話から。 例:アフロディテ。アークエンジェル。


  • クリーンな戦争
作中における、オブジェクト同士の戦闘を評した言葉。
戦争はオブジェクト同士の代理戦争に近く形骸化しており、前線の歩兵の練度不足などが目立つ、
犯罪者に対抗する警察系の方が練度が高いとされている。
しかしこれは鎌池作品。裏では泥沼な事が起きている


5.主な機体

  • ベイビーマグナム
所属『正統王国』。操縦者ミリンダ=ブランティーニ。登場1巻。分類第一世代型。

本作に登場するメインオブジェクト。総合マルチロール型第一世代。
短所が無く汎用性が高い代わりに長所も無く決定打に欠け、特化型の第二世代との戦闘では苦境に立たされやすい。
登場した段階で既に時代遅れとされており、第二世代のウォーターストライダーに惨敗する所から物語は始まる。
性能としては第二世代に及ばないものの、本人の操縦技術から粘る戦いをして、結果的に主人公二人が突破口を見出せるようにするなど健闘している。
また、どこでも戦える第一世代として、上層部からは便利な使い走り扱いされている。



  • ウォーターストライダー
所属『信心組織』。操縦者不明。登場1巻。分類第二世代型。

氷雪地帯特化型第二世代。
球状本体から伸びる四本の足型ユニットによる、アメンボみたいな特徴的な形をしており、生物的な高速機動が可能になっている。
だが、脚部の負担が大きく半日に一回の頻度でメンテナンスをしなければ脚部が壊れ、移動不可能になる。
機密保護装置があり自爆機能を搭載している。
ウォーターストライダーは王国がつけたコードネームで、正式名称は「プロメテウス」とアニメ版で判明。

脚部が暴走するとヤバイので、脚部に多重の安全装置が付けられていた。
だが、クウェンサーによってメンテナンスの時にその安全装置を外された脚部に交換され、機密保護装置の誤作動を起こされ自爆する。

物語における最大の戦犯。こいつが『クリーンな戦争』を無視しなければ、主人公二人+お姫様が『クリーンな戦争』を破壊する事も無かった。



  • トライコア
所属不明。操縦者不明。登場1巻。分類第二世代型。

海戦特化型第二世代。作中ではしばしば2.5世代、あるいは第三世代と評されることもある。
動力炉を三基も備えたオブジェクトの中でもかなり大きい方のオブジェクト。
石油採掘施設や整備基地の設備などを取り込んで作成された第三世代の走りで、作中では
機体下部に、特大のシャークアンカー(起き上がりこぼし)が付けられており、海戦においてはかなりの安定性を誇る。

無理な設計のためか、速度は時速320kmとオブジェクトの中では鈍足。
その超重量による自壊や転覆を防ぐため、海中には3本の長大なシャークアンカーがそれぞれのコアから真下に伸びバランスを維持している。
そのシャークアンカーを爆薬と広げた機雷用のネットによって破壊され、重心の安定が取れなくなり、転覆・轟沈した。

その特異性は各国の注目をあつめ、様々な勢力がその残骸をかき集めている。



  • ラッシュ(ガトリング033)
所属『情報同盟』。操縦者「おほほ」。登場1巻。分類第二世代型。

陸戦特化型第二世代。正式名称は「ガトリング033」で「ラッシュ」は正統王国が付けたコードネーム。
主砲は名前の由来にもなった左右に1門ずつ取り付けられている連速ビーム式ガトリング砲で、移動方式はエアクッションとキャタピラの併用。

「オブジェクト無人化計画」を受けて開発された戦略AI「ジュリエット」が搭載されている。
そのため、AIがオブジェクトの操作を担当し、その中で発生したエラーやバグをエリートが修正するといったやり方での運用も可能。

オセアニアでは、多国籍軍としてベイビーマグナムと共闘し、アラスカ戦場跡迎撃戦ではベイビーマグナムと交戦した。
アラスカではヘイヴィアにAIを誤作動させるウィルスを撃ち込まれて行動不能に陥り、その隙に仕掛けたクウェンサーのブラフもあって『正統王国』に鹵獲される。
その後再建された。



  • 0.5世代型
所属『オセアニア軍事国』。操縦者オセアニア軍事国の指導者。登場1巻。分類0.5世代型。

どの世界的勢力にも属していない独裁国『オセアニア軍事国』が唯一保有するオブジェクト。陸戦特化型0.5世代。
技術力が非常に低い状態で作られた粗悪品で、その性能は第一世代にも遠く及ばない。それ故0.5世代型と呼ばれている。
装甲はもろく、核兵器でも破壊可能。
動力炉の出力も非常に低く不安定で、定期的に外部から電力を充電する必要がある。

建造されてから2年間雲隠れしており行方不明だったが、先住部族の殺戮と介入してきた多国籍軍に対抗するために姿を現す。
多国籍軍の裏をかき、まず先住部族を全滅させるべく行動に出るが、短時間での給電と起動が仇となり、動力炉と給電装置を暴走させベースゾーンの兵士を全滅させてしまう。
その後、0.5世代の動きを読んだクウェンサーとヘイヴィアに遭遇、引きずったままだった給電用ケーブルに水を介して過電流を流し込まれ、動力炉が内部から爆発・大破した。



  • ブライトホッパー
所属『正統王国』。操縦者ハルリード=コパカバーナ。登場2巻。分類第二世代型。

『正統王国』内でも最先端のオブジェクト。陸戦特化型第二世代。
全ての砲がレーザービーム系で統一されており、カタログスペックでは5Km圏内に入った瞬間に敵性オブジェクトは瞬殺できる。
後部にあるバッタの脚のような三本のユニットで地面を蹴り上げて進むことで、常時時速700 - 800kmで突進する超高速戦闘を可能にする。
構造上、後ろに下がる機能が切り捨てられた漢らしすぎる機体。

しかし、余裕を見せ付けつつ出撃したのも束の間、500km以上先からのマッハ25の砲弾の直撃を受け大破。



  • ブレイクキャリアー(リゾレッテ)
所属『マスドライバー財閥』。操縦者不明。登場2巻。分類第二世代型。

『資本企業』において反乱を起こした『マスドライバー財閥』が作製したオブジェクト。陸戦特化型第二世代。
天才的なオブジェクト設計士スラッダー=ハニーサックルによって設計された。
球体状の本体の右側に取り付けられた全長100m以上の巨大な主砲が特徴。
主砲はマスドライバー技術とロケット技術を応用した、最大3000kmという凄まじい射程範囲を持った大型レールガン
事前に周辺の雲へチャフミサイルを発射し、そこにロック用の電波を照射することで雲に反射させ、遠距離の相手でも正確にロックすることが可能。

この主砲によってブライトホッパーを撃破した。
その後山間部にてベイビーマグナムと交戦するが、動きの読み合いに敗れて山影に潜んだベイビーマグナムの主砲の一撃をモロに食らい、破壊された。

  • ウィングバランサー(アークエンジェル)
所属『信心組織』。操縦者不明。登場3巻。分類第二世代型。

極端なフィヨルド地形へ対応するための完全水陸両用第二世代。
20万トンという超重量にもかかわらず、空気の噴射により100m以上の跳躍が可能。
着地の際には下部にある複数のセンサーで地形を計測し凹凸に合わせて細かく駆動し着地する。
なお、着地の際には圧縮空気が暴風となって周囲に撒き散らされるため、人間程度は紙のように吹き飛ばされて死んでしまう。
主砲は細く鋭く速くを追及した射程と命中率を重視した大砲身小口径コイルガン。
それで敵機にダメージを蓄積しながら、フィヨルド地形を縦横無尽に跳び回って霍乱していく戦法を取る。

機体下部にある複数のセンサーが赤外線を使用している事を見抜かれ、IRジャマーで誤作動を起こし着地に失敗。
落下の衝撃で行動不能になってしまった。

  • インティゴプラズマ(リリイマリア)
所属『正統王国』。操縦者プライズウェル=シティ=スリッカー。登場3巻。分類第二世代型。

換装式水陸両用第二世代。
名前の通りにプラズマ技術が隅々に使用されており、主砲のプラズマ砲の性能を引き出す機体。
通常の静電気方式の移動法に加えて、プラズマにより前進・加速が圧倒的に優れている。
(その時に通常の耐熱性能では防げない熱が発生するが、電子制御で対策を取っている)
プラズマ砲に用いられる特殊ガスを装填した砲弾を副砲で射出し、散布したガスを起爆する事で半径100m程を炎熱地獄に変える事ができる。
戦闘の隙に、特殊ガスのタンクを部隊の歩兵隊が秘密裏に設置する事で、敵機の移動先を狙って地雷のように使う事も可能。
なお、その場合は操縦者が味方歩兵の安全も考えないので……

操縦者は奴隷制の復活を提唱する狂信的な言語保護活動家で、他言語圏の暗殺や外国語学校の爆破などのテロに関わっているとすら噂される。
反戦団体の抹殺をも企てていたが、主人公達の活動により阻止され工作が露見される。
敵オブジェクト3機に狙われた実質1対3の状況から後述のダミー機の奇襲により完勝。
発言権を取り戻してから、デモンストレーション的に移民居住都市への虐殺に乗り出した。
しかし、後述のダミー機の欠陥を突かれダミー機の大爆発に巻き込まれ機体が大破、なおも戦闘しようとするもベイビーマグナムの主砲に貫かれて破壊される。

  • ダミー機
粗製量産オブジェクトであり6機存在している。
戦略AIに操られており無人で動くが、インティゴプラズマの5km圏内に入れば操縦者による補正が可能。
装甲はオブジェクトに似せただけのセラミックで厚みも足らず、動力炉は出力が足りず普通に移動するだけで精一杯な上に主砲しか機能しない粗悪品。
だが、オブジェクトに似ているという心理的威圧や、重量削減から潜水航行からの奇襲などが可能であり作中において一時的な優位に立つ。

しかし、装甲が粗悪品である事が見抜かれ、極寒の海から上がった状況である事を逆手に取られプラズマ砲の熱に晒される事でセラミック装甲が破壊。
そこから漏れ出たプラズマ砲に使う特殊ガスを起爆させられる事でインティゴプラズマも巻き込む大爆発を起こし全滅した。

  • ディープオプティカル(シャーベティ)
所属『資本企業』。操縦者不明。登場4巻。分類第二世代型。海戦特化型第二世代。
8本の円筒形の励起装置(炭酸ガスレーザー)が生み出したエネルギーを、液化プリズムの屈折で集約して大量の誘導放出を実現する超威力レーザーを主砲としている。
威力は凄まじいが、溶液濃度の自動調整プログラムや高温対策もしなければいけないピーキーな機体、少し間違うと自分のレーザーで自爆する可能性もある程。
溶液濃度を保つ為に、装甲も中空にしてレーザー振動検知器で衝撃の波を相殺する必要がある、時速200km程度と移動も低速。

低速な移動にもかかわらず、主砲レーザーで10km圏内の大気屈折率を変えて敵機のレーザーを屈折させたり。
副砲のレーザー集中攻撃により金属砲弾の類も1,2km圏内で迎撃が可能など、低速な移動を物ともしない戦術が可能。
また本体前面の無数のレンズによる三次元映像投影の投射や、各種センサーを霍乱する光学干渉などで、敵機に10機以上に分身したかのような欺瞞が行える。

敵機との戦闘中に高所から飛びついて来た(!)クウェンサーとヘイヴィアの工作(爆弾による外科手術めいた精密な振動で意図的に溶液濃度を変える)により自爆。



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最終更新:2024年11月13日 15:37