石神静乃

登録日:2015/05/23 (土) 00:09:35
更新日:2022/01/24 Mon 20:43:22
所要時間:約 5 分で読めます




「私は今、現実にいる」

「たとえこれが、私だけが見ている夢であっても、感じている誇らしさは嘘じゃない」



『相州戦神館學園 万仙陣』のメインヒロイン
CV.笹木きらら


神祇省鬼面衆、第四代目迦楼羅の号を持つ少女。
神祇省と言っても狩摩との直接の血の繋がりはないらしい。ただ、父の石神静摩は正に現代版狩摩と言うほど中身がそっくりなため、ある意味狩摩の娘と言っても良いような悪いような。

柊四四八が邯鄲のループで体験していた2015年、現実世界においてその時を迎えた際に起きると予想される朔(何が起きるか分からない時期を指す)を乗り切るため鎌倉へとやってきた。

鎌倉では静摩の友人であるセージの家に居候することとなり、必然四四八と同棲することに。
初対面でいきなり風呂に入っていた四四八の前に全裸で入ってくるというラッキースケベをかまし、「グッジョブだ」と賞賛した挙句、自分の体の感想を要求するという逆セクハラを行う。
そこにセージの腹の立つ態度まで加わって四四八は正にストレスフル。
更にはセージから「婿に欲しいなら好きにしろ」と言われたことで四四八の許嫁を自称するようになり、クラスメイトの前で四四八に自分のオパイを揉ませるという奇行に走る。


そこで四四八のストレスは限界を迎えて気絶してしまいましたとさ。

その後も四四八は度々ラッキースケベに悩まされているとかいないとか。


とまあこんな感じで常識はずれな行動が多い静乃だが、それというのも彼女が山育ちで世間知らずなところが大きい。
しかもそこに盲打ちの教育がプラスされているのだからまあアホになるのも仕方ない。
むしろセージ曰く、「奴に育てられてその程度で済んでいることに驚きを禁じえん」とのこと。
そして鎌倉で暮らす中で特撮ヒーローとかドロドロの昼ドラとか、歩美に勧められた神座万象シリーズとか色んなものに影響されてそのアホさは解消されるどころかむしろ増大している。

そんな育ちもあって当然馬鹿。
四四八曰く、「読み書きできることすら驚愕に値する」レベルの馬鹿。四八先生ご立腹である。


そして第二次世界大戦を食い止めた英雄・柊四四八の大ファン。
その憧れが強すぎて若干現代の四四八達を先祖と重ねて見ている節がある。



【パラメーター】




◆戟法
◇剛:7



◇迅:9



◆楯法
◇堅:8



◇活:5



◆咒法
◇射:8



◇散:6



◆解法
◇崩:6



◇透:7



◆創法
◇形:7



◇界:8




合計:71



【基本能力】

鬼面衆として訓練された経緯もあって広島の未確認生物と称されるほどの身体能力を持っており、戟法の高さにもそれが現れている。
先人への畏敬の念を表す「孝」の犬士として「犬塚信乃戌孝」の破段も使用できる。




以下ネタバレ






黄錦龍の娘である雪麗こと雪子の曾孫。つまり第四盧生の直系に位置する生まれながらの錦龍の眷属。

直系として最も深く錦龍と接続されている静乃は、万仙陣とも深く同調しており、朔の日、即ち歴史の空隙における柊四四八と黄錦龍の八層試練のやり直しを演出するための歯車として選ばれた。
彼女の役割は登場人物を揃えること。柊四四八と戦神館の面々に対応する存在を用意することにあった。

そして万仙陣に嵌った静乃は自らの憧れ、柊四四八に選ばれたいという願望を具現化した。


つまり、現代における四四八達の正体は、静乃が四四八達の子孫を核として顕象させた夢だったのである。


人格的にはそこまで違いがあるわけではないが、ただ一つ、決定的に静乃が歪めてしまった設定がある。
それは、「四四八に恋人がいた」という事実の消去。四四八に選ばれたいという願望によって、未だ誰も選ばれていないという状況を描いてしまったのだった。
まさしく都合のいい夢そのものだ。


そして錦龍は復活し、顕象した狩摩によって真実を知らされた静乃は、四四八が全てを分かった上で自分を眷属として迎えてくれたことを知り、孝の犬士としてその信頼に報いるため、万仙陣を崩す降魔の剣として、現実を生きる事を決意する。
継いで、報いる。それが孝の心であり、柊四四八が人の進むべき道として掲げた継承の概念である。
先人は後世が誇れる存在として立ち、子孫達はその姿を目にして己を奮い立たせる。そうすることで、誰もが勇気を持ち、輝けると信じている。
都合の良い夢だけを見て、そこに酔い痴れていても、そこには誰との絆もない。そんな様で、一体何を誇れる。先人からの信頼を裏切って、一人で満足していたところで、そこに何が残るというのか。

夢を見て、そこに喜びを感じたとしても、決してそれに縋る事はあってはならない。


顕象した己自身、この夢を見続けていたいという想いの具現を前にしてもその道を貫き通した静乃。
その姿を見た錦龍は思わず手を伸ばす。

それこそが、万仙陣を崩す決定打であり、黄錦龍に決定的な亀裂を刻む急段の発動条件だった。



【急段】



名称不明。

その夢の効果は「黄錦龍の酔いを覚ます」。協力強制の条件は「黄錦龍が接触してくること」。

生まれついての阿片中毒者である錦龍はまともな感覚を持っておらず、痛みを感じたことすらない。
その特性が錦龍の姿を霧に隠し、一切の干渉を受け付けない絶対防御として機能しているのだが、この急段はそれを無効化する。

黄錦龍は全ての人の在り方を是とする。「お前がそう思うのならそうなのだろう」とどんな選択もそのままに受け入れる。
例えば誰かが自分の救済を否定したとしても彼はまるで気にしない。そもそも理解すらしないだろう。

しかし雪麗、そしてその子孫である静乃だけは例外となる。錦龍は自らの娘である彼女達が不幸になる事を容認しない。「お前は幸せになるべきだ」と娘を救おうとする。

そもそも彼女は悲しんでいる。本当は夢を捨てたくないと思っている。なのに何故自ら苦しもうとする?理解ができない。

その結果、自ら彼女に接触し、霧を晴らしてしまうことになるのだ。

三毒を断ち、迷妄を祓う迦楼羅王の具現、そして此方と彼方を繋ぐ孝の心を象徴する夢。汎用性皆無であるが故に絶対の効果を発揮する万仙崩しである。


そして決定的な亀裂を刻まれ、無敵の万仙陣を崩したことで一度は消滅した柊四四八は復活し、盧生による最後の戦いが幕を開ける。












戦いは終結し、夢は終わった。

夢から解放された四四八達は静乃の事を覚えていない。

それを承知で彼女は夢を終わらせた。現実に生きる為に。

そして『Neverending Truth』へーーーー


この後日譚をどう解釈するかは各々が判断すべし。
お前がそう思うなら、きっとそれが真実なのだろうから。


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最終更新:2022年01月24日 20:43