ウテナ・カー

登録日:2015/10/29 Thu 23:51:44
更新日:2024/01/07 Sun 08:22:14
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※注意
この項目では少女革命ウテナのネタバレ内容を扱ってます


















キケン




















止マレ




















死ヌゾ















ウテナ・カーとは、『劇場版少女革命ウテナ アドゥレセンス黙示録』に登場する車のことである。



◆登場までの経緯


まず始めに、『少女革命ウテナ』の見所の一つに、デュエリストとの決闘シーンというものが存在する。


これは、

1.ウテナが決闘場に呼び出される
2.BGM『絶対運命黙示録』と共に決闘場に向かい、その道筋の中でウテナがデュエリストの装束に変身
3.決闘場に到着し、相手のデュエリストと『薔薇の花嫁』姫宮アンシーを賭けて相対
4.ウテナがアンシーから『ディオスの剣』を引き抜き、決闘スタート

という流れになっており、大人気のシーンの一つとなっている。


様々な「理想」のために『薔薇の花嫁』を求めるデュエリストとの決闘、人気BGM『絶対運命黙示録』とともに流れる変身バンク、
毎回デュエリストとに合わせて変わる決闘BGMなどなど、『少女革命ウテナ』の代表的な要素で多くのファンを虜にしていた。



そして劇場版での話となるが、当然劇場版でもこの大人気の決闘シーンは存在する。


が、劇場版の決闘シーンでは、天上ウテナは変身せずにデュエリストとの決闘を行なっており、
ここでは『絶対運命黙示録』と合わせた変身シーンが存在しない。
ついでに言うと決闘自体も有栖川戦などは決闘場以外で行われている。
アンシーからディオスの剣を引き抜くシーンや、特徴的な決闘BGMなどは存在するものの、変身シーンのみ存在しないのである。


実は、終盤で天上ウテナが自身の心と決着をつけた後に、姫宮アンシーと共に最後の戦いに臨むため満を持して変身する場面が登場し、
ここでようやくウテナが変身をすることとなる。
劇場版ということで、さらにパワーアップしたBGM『絶対運命黙示録-Adolescence of UTENA』がスタート。
最高潮の中で天上ウテナが変身する、という流れとなってる。





そして、その内容なのだが

天上ウテナが車に変身する。





















天上ウテナが車に変身する。






















比喩でも何でもなく、本当に車になる




しかも『変身』とは書いたが、実際は『ウテナを原料に車を製造する』に近く

1.ウテナが巨大な洗車ブラシに取り込まれる
2.BGM『絶対運命黙示録-Adolescence of UTENA』と共に製造機械稼働開始
3.ウテナが素材内に入る
4.それを材料にプレス開始
5.ボデー&各種部品組み立て終了
6.最後に塗装・洗浄
7.ウテナカー完成

と、いう流れで変身が完了する

文字で表すとグロテスクに感じるが、実際のシーンでは全くグロくないのでご安心を。
というか圧倒的な超作画でフルに描かれる車製造シーンと、荘厳なBGM『絶対運命黙示録-Adolescence of UTENA』のインパクトの前でそんな事を感じる余裕はない。
とにかく凄い。見ればわかる。



どうしてこうなったかというと、ウテナがアンシーと共に鳳学園を脱出して『外の世界』に行くことを決意したため。

子供の世界である『学園』の『外の世界』に行くためには、『子供』ではなくなる必要がある。
そのためにウテナ自身は車となり、アンシーが『車を運転する』という『大人』でしか出来ない行動をとることで、
『子供』でなくなり『外の世界』に行くことが可能となるのである。

つまりこの姿は、アンシーが子供から大人になるため、鳳学園を脱出して外の世界に行く闘いのための決闘衣装

そしてアンシーはこの車で、子供の世界から外の世界に行く事を決め、
記事冒頭の学園からの警告を無視し、外の世界に向かうこととなる。



とまあ、このように論理は通っているのだが、当然このような展開は誰も予想することができず
このウテナ・カー登場シーンは全観客の度肝を抜くこととなった






◆車種解説



  • ウテナ・カー

天上ウテナが変身した、外の世界に姫宮アンシーを連れていくための車。
ピンクのメタリックな車体の前輪駆動の四輪車。前輪のカバーが馬の様な意匠をしている。
ウテナの『薔薇の刻印』の指輪が鍵に変化しており、これを刺すことでエンジンがかかるようになっている。
時速500km以上のスピードが出せるスーパーマシン。

このウテナカーに乗り、アンシーは外の世界に行くことを決意。
追っ手とのカーチェイスが始まる。


  • ベルゼブルカー

学園から放たれたアンシーの追っ手。
黒い車体に鋭角的なフォルムが特徴。モノアイのような巨大なライトがボンネットの上に装備されている。
ウテナカーと同じく人間が変身した姿であり、ナンバープレートに変身した人間の名前が刻まれている。
非常に数が多く、外の世界に行こうとするアンシーを執拗に追い続ける。

ちなみに一台だけ巨大な「キャリアカー」が存在する。
ベルゼブルカーが全て黒色であること。
TV版で黒薔薇会メンバーだった薫梢・高槻枝織がベルゼブルカーとなっていることから、
正体は、黒薔薇会編ラスボスの御影草時だという説がある。


  • 若葉・カー

上記のベルゼブルカーの追手からアンシーを助けた生徒会メンバー(西園寺莢一、有栖川樹璃、薫幹)が乗っていた車。
ウテナの親友、篠原若葉が車になった姿。車種は緑色のオフロードジープで、荒い走行も可能。
外の世界で会うことを約束した生徒会同様、彼女もまた、ウテナと再会するために外の世界へと脱出する時が来るのかもしれない。









「行くわ、外の世界へ」




ウテナ・カー エレガンサーモード

外の世界に行くための障害である『ベルゼブルの王城』を突破するために、ウテナカーが更に変身を遂げた姿。
ベルゼブルカーの妨害で傷だらけになったカウルが修復され、四輪から三輪に。さらに後輪駆動に変化。
ロケットの様な流線型のボディへと姿を変えている。

このモードへの変身と共に、TV版主題歌『輪舞-revolution~アドゥレセンス・ラッシュ』が流れ始め、
アンシーがフルアクセルでベルゼブルの王城に突入する。
この一連のシーンは『盛り上がる』では表現しきれないほど熱い。


  • お城カー

別名『ベルゼブルの王城

外の世界に行くための出口付近で走行している、巨大な城
一見、遠目で見ると煌びやかなおとぎの城だが、その真下では巨大で醜悪なタイヤで轟音を立てて走行しており、
外の世界に行こうとするものを妨害・容赦なく踏み潰している。

何も知らなければ綺麗だが、近づくと醜悪な現実が待っているという「夢」の象徴

子供であることをやめ、外の世界に行くためにはこの城を突破しなければならない。


モチーフは、ヘルマン・ヘッセ『車輪の下』









「だからボクらは行かなくっちゃ。ボクらが進めば、それだけ世界は拡がる。きっと」




  • ウテナ・カー レボリューションモード

『ベルゼブルの王城』を突破し、鳳暁生との決着をつけたウテナ・カー最後の姿。

車体はほぼ全て大破。残っているのはわずかなフレームとエンジン・ふたつのタイヤのみで、ボロボロになって走行している。
その替わり天上ウテナが人間の姿に戻っており、アンシーと寄り添うように車に搭乗している。
この形態で外の世界へと脱出、不毛の荒野のような『外の世界』への道を二人を乗せて駆け抜けていった。




追記修正は、『車』を運転できる大人の方のみお願いします

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最終更新:2024年01月07日 08:22