selector stirred WIXOSS

登録日:2015/12/31 (木) 12:37:18
更新日:2018/05/12 Sat 02:02:43
所要時間:約 8 分で読めます






誰からも愛されるあの子は

誰からも憎まれていた―そして




私たちが、みんなで、あの子を消した。






selector stirred WIXOSS(セレクター ステアード ウィクロス)』は、
タカラトミーとホビージャパンが展開するトレーディングカードゲーム『WIXOSS』のメディアミックス企画の1つ。
漫画版が年3回刊行の季刊誌『ウィクロスマガジン』Vol.1から連載中。


アニメ・コミカライズ作品の『selector』シリーズの1つであり、アニメ版第一期『infected』、第二期『spread』に続く第3のタイトルとなっている。
ちなみにコミカライズとしても『infected』の外伝である『peeping analyze』と『Re/verse』に続く三番手。
本記事では以後、カードゲームとしての『WIXOSS』を「TCG版」、アニメや漫画の『WIXOSS』を『selector』と呼称する。
なお、TCG版と『selector』の企画は平行して行われたもので、TCG版は『selector』の原案ではないし、『selector』の設定を元にしてTCG版が出来たわけでもない。


これまでのTCG版に登場したカードキャラクターは、ウムルタウィルの2体を除いて、全てアニメ版の『selector』に登場していた。
いわばタイアップ効果が見込めたわけで、身もふたもない見方をすれば、本作はアニメ版終了後も『selector』ワールドを販促の都合上維持するために設定されたと思われる。

『steard』はTCG版の第7弾ブースターボックス「ネクストセレクター」と第9弾スターターデッキ「ホワイトプレイ」の販売と時を同じくして、連載・及びウィクロスマガジンでの設定公開がスタートした。
漫画のストーリー原案はアニメ版のメイン脚本を担当した岡田麿里を含む製作チーム「LRIG」。作画担当は瀬菜モナコ(御影甲六)。

マガジン一冊につき16ページ前後の分量で、年三回刊行ということもあってストーリーはそこまで深くない。
「カードに書かれたフレーバー・テキストの拡大版」とでも評せる体裁をとっている。
ただし、内容のえげつなさはアニメ版本編や『peeping analyze』に勝るとも劣らない。


完全TCG版オリジナルのウムルとタウィルにわざわざ声優の配役が決定したこともあって、『selector』ファンの間では新たなメディア展開が心待ちにされている。


ストーリー

双子の14歳の白戸姉妹。
幼少期から病弱だった黒髪の妹・由良は、やや過保護気味に育てられてきた結果、
天真爛漫で頭脳明晰ながら、知らないうちに他人から恨みを買ってしまうような、明るすぎる性格になっていった。
金髪の姉・沙良は、両親からそんな由良の「守り手」になるように言い聞かせられて育った。
妹とは対照的にしっかり者として成長した沙良は、自らも由良の良き姉であろうとしていた。
過去に由良が長く入院した時、不安になって「沙良は由良のものだから」と泣き叫んだ由良の顔は、今でも彼女の脳裏から消えない。

そんな2人は中学のテーブルトーク研究会に在籍し、日々楽しく過ごしていた。
最近のハマり事は巷で女子中学~高校生に人気が出ているカードゲーム『WIXOSS』だ。


しかしある日、由良が沙良と同じ高校に進みたいと言いだし、両親もそれを応援したことが、沙良の心を深く傷つける。
由良の志望校は、自分の学力では相当努力しないと入れない。そもそも自分は美術系の学校に行きたかったのに。
遂に沙良は、長年押し殺していた鬱屈をはっきりと自覚してしまう。由良から自由になりたい――

WIXOSSプレーヤー間で囁かれる都市伝説「願いを叶える喋るルリグカード」。
沙良は以前に引き当てていた「喋るルリグ」のミヒロに、自らの願いを託す。



登場人物

◆白戸沙良(しらと さら)
ミヒロ曰く「誰よりも優しい」人物。WIXOSSは初心者だったが、短期間で腕前を急激に上げてきた。
由良を見捨てる自らの願いについては、自分が離れることで由良の性格を改めるべきだと、自分に言い聞かせている。
◆白戸由良(しらと ゆら)
よく言えば天真爛漫、悪く言えば少し空気が読めないわがまま娘。頭は良く、成績は学年一位。
誰とでも積極的にコミュニケーションを図っていく活発さで、カードショップでは大学生の青年たちとも仲が良い。

◆吉井美結(よしい みゆ)
テーブルゲーム同好会員。いつも猫耳付のフードをかぶっている女の子。物静かな毒舌家。
小学生のころに姉を亡くしたことが深い心の傷となっており、内面では強い執着心が渦巻いている。
◆真野彩里(まの あいり)
テーブルゲーム(ry 丸眼鏡とそばかすが特徴の女の子。
たまに語尾に「~っス」がつく、一見するとオタク気質の娘だが、実は学年2位の成績を維持しつづけている秀才。
◆相良瑠海(さがら るみ)
テーブル(ry すこしギャル風の女の子だが根は真面目。
由良からは「男の子が相手の時は胸元を開けて誘惑している」とまで言われる(由良に悪気はなく、むしろ好意)美人だが、本人はそれをコンプレックスとして感じている。
◆末野羽衣(まつの うい)
テ(ry スポーティーな長身の少女。ボクっ娘。
小学校の頃からとある男子生徒に思いを寄せているが、彼は最近由良と親しいらしく、2人の仲はどれくらいのものなのかと気を揉んでいる。

◆白窓の部屋の少女
そこがどこにあるのか、そもそもそこが現実の空間なのかもわからない、不思議な空間の主。
セレクターバトルを観察し、一喜一憂するセレクター達を見て楽しんでいるようだが……?


ルリグ

ルリグ(LRIG)はプレイヤーの分身として戦う存在で、WIXOSSというカードゲームにおいて「核」となる存在である。
『selector』の世界観では、ごく偶に「喋るルリグ」がプレイヤーの元に現れることがある。
ルリグに選ばれたプレイヤーは「セレクター」となり、同じセレクター達と願いをかけてバトルを行う。
勝利を重ね、ルリグに認められたプレイヤーはどんな願いも叶えられる「夢限少女」になれるというが……。


◆ミヒロ
沙良が所持する白のルリグ。冷静な性格で、以前から沙良の鬱屈を見抜いていた。願いを叶えようとする熱意は強い。
特に願いらしい願いのない沙良は長らくセレクターバトルをすることはなかったが、遂にミヒロを実戦投入する。
サシェ
「ネクストセレクター」と「ホワイトプレイ」の看板ルリグで、本作のルリグ側の主役。白のルリグ。
波打つ金髪が美しい天使のような少女。天体から名をとった「宇宙」カテゴリのシグニ(精霊)を使役する。
通常のシグニが入るメインデッキではなく、ルリグの必殺技・アーツが収められたルリグデッキに投入する、強力な「レゾナシグニ」を駆使した戦略を得意とする。
ミュウ
第8弾ブースター「インキュベイトセレクター」と第11弾スターター「ブラックニード」の看板ルリグ。黒。
紫がかかった黒の長髪と、黒いワンピースが特徴の物静かなロリっ娘。昆虫や節足動物から名をとった「凶蟲」カテゴリのシグニを使役する。
戦略はレゾナを重視しているが、サシェ程レゾナとのシナジーは高くなく、メインデッキとの連携が肝となる。
アイヤイ
第12弾スターター「グリーンドリーム」の看板ルリグ。ブースターでは第10弾の「チェインドセレクター」から登場。緑。
Tシャツにデニムの7分長パンツを着た緑髪の少女。サーカス団員をイメージした活発な女の子。
玩具や遊具から名をとった「遊具」カテゴリのシグニを使役する。場のシグニを次々入れ替える連続攻撃が持ち味。
ララ・ルー
現在は限定配布のレベル0カードのみが存在するルリグ。赤。
赤みがかった金の長髪とボン・キュッ・ボンの官能的ボディがエロい。
スペル《疾風怒蕩》では三角木馬にまたがってアヘ顔を晒す衝撃的なイラストが採用され、そのキャラクター性に注目が集まっている。
ソウイ
現在は限定配布のレベル0カードのみが存在するルリグ。青。
青髪と褐色の肌が特徴のボーイッシュ。


















※以下、ネタバレに入ります※



















うん、今回もなんだ。





夢限少女の真実

お察しの通り、ミヒロ以外の5枚のルリグは、由良を除く元テーブルゲーム部員のなれの果てである。
そもそもミュウに至ってはシークレットレア版の限定フレーバー・テキストで思いっきりネタバラシされていた。

由良…ごめん…由良… ~ミュウ~


無論、白窓の部屋の少女は我らが親愛なる糞運営・嬢である。
今回は「5人が1人の不幸を願う」というかつてないレアケースだっただけに、5人がセレクターバトルで顔合わせしないよう、
そしてほぼ同時に夢限少女化するように根回しをしていたらしい。予想以上に現実に干渉できたようだ。
今作では反抗期に入った娘達は登場しないため、存分に繭の愉悦にゆがんだ瞳を楽しむことが出来るぞ!

沙良以外の願いについては明言されていないが、設定解説や背景描写で大まかに推察できる。
繭が「一人の少女の不幸を願った」と断言しているあたり、4人とも「自分が由良を越えたい」のではなく、よりにもよって「由良が自分より不幸になればいい」というニュアンスで願ったようだ。
(もっとも繭のことなので、5人を追い詰めるためにあえてそんな言い方をしたのかもしれないが)
女子オタサーの中心人物を実の姉含む5人で間接的リンチした挙句にサークル崩壊とか、相変わらず『selector』スタッフが考える設定はおかしい……。

サシェ=白戸沙良
「由良から自由になりたい」
彼女の体を得たミヒロは、程なくして白戸家から失踪した。由良は深く傷つくが、それは悲劇の前兆に過ぎなかった。
そして、サシェが送られたセレクターとは……。
ミュウ=吉井美結
「いつも姉にべたべたしている由良が妬ましい=由良から姉がいなくなればいい」
ミヒロの行動によって図らずも願いがかなう形となった。
アイヤイ=真野彩里
「学年一位になりたい=由良の学力が落ちればいい」
ルリグとして与えられた容姿が、秀才のイメージとは遠いやんちゃなサーカスガールなのは繭の皮肉だろう。
ララ・ルー=相良瑠海
「体つきをネタにしてくる由良が嫌だ=由良も傷つけばいい」
ルリグ化して更に豊満になった肉体はやはり繭の皮肉だろうが、それだけに「《疾風怒蕩》のイラストはどういうことだ」というツッコミが絶えない。
ソウイ=末野羽衣
「想い人を取られたくない=由良の評判が落ちればいい」
彼女と入れ替わった元ルリグは、わざわざ由良を中傷する噂を流す羽目になっている。

◆白戸由良
沙良の失踪とテーブルゲーム同好会の崩壊に一人取り残される。
それらを「全て自分のせい」と思い込み(ある意味間違ってはいないのだが……)完全に心が砕け散ってしまう。
学校での評判は地に落ちたが大学生達との付き合いだけは続いており、「この間は『二人きりで遊びに行こう』『お金をあげるから』と言われた」と乾いた笑顔でサシェ(沙良)に言い、彼女を絶望させた。JCになんちゅうことを言わせとるんだ……。
自分が沙良ということを隠したサシェを相棒にセレクターとなるが……。




追記・修正は
実の肉親に逃げられ
根も葉もない中傷を流され
心労で勉学をする気もなくなって進級も危うくなり
体も服も繕う間もなくボロボロになってから
喋るルリグを引き当てた後でお願いします。


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