チェインボルト(ニンジャスレイヤー)

登録日:2017/11/04 Sat 15:42:00
更新日:2025/03/06 Thu 14:17:15
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あれよ!たとえ一分一秒でも、先に入門した者を、後に続く者は敬うべし!

それこそが秩序の出発点よ。お前は双子で兄なのだから、そこはよくわかろう?先が、先!そして偉い。それよ



「チェインボルト」は、『ニンジャスレイヤー』に登場するニンジャの1人である。



■\登場/エピソード

  • 「ザ・マン・フー・カムズ・トゥ・スラム・ザ・リジグネイション」

グランドマスター・パーガトリー配下で、第二部の敵「ザイバツ・シャドーギルド」のマスター位階にあるザイバツ・ニンジャ。
マスター位階とは主に作戦や部隊の指揮を務める上級クラスニンジャ達が属する位階。
そう書くとあたかも強そうな階級に思われがちだが、実のところその質はピンキリ。
チェインボルトの場合、マスター位階のみならずザイバツという組織の負の側面を体現するようなニンジャである。


■\人物像/

例えるならば無能な癖に偉そうに踏ん反り返って後輩に威張ったりネチネチ小言でいびりまくるクソウザい体育会系の先輩或いはOB。
ザイバツ内の「ネンコ*1」の風習を重んじてネンコを「全ての基本たる秩序」とまで賛美。
目下の者には自身を敬い引き立てることを強要しながら横柄かつ傲慢に接しつつ、逆に上の者に対しては媚び諂うかのごとく態度を変えて胡麻を擦るお世辞にも尊敬できるタイプの人物ではない。

当然性根は典型的な小物の下種。
監視の名目であの手この手で小姑の如くイチャモンをつけていびりつくすそのウザさは留まることを知らない。
なお後輩をネチネチ揚げ足取りしたり小言でいびりまくるのは彼にとっての思いやりらしく、「身を切るような現場の感覚を教授してやっておるのだ。嫌われ役を買って出てまでな!」と豪語して相手が内心忌み嫌ってくるのも自覚している辺り意図的にやってる様子。
やたらと偉そうに接してくるのもそのせいで、ネンコの足りない後輩に嫌われることは全く気にしていない非常に独善的な性格である。

こんなザマだが注意力は散漫であり、モータルが睡眠薬を仕込んだ茶を薬が仕込まれたことを全く気が付かずに一気飲みしてまんまと爆睡するなどニンジャとしてもあまりに迂闊。

マスター位階という肩書が分不相応に見えて仕方ないニンジャであるが、ザイバツにおいて上にのし上がるには単に腕っぷしや実力だけではなく、上記のネンコ制度や幹部からの覚えの良さ、礼儀作法、教養、果ては組織内の派閥間駆け引きまでも絡んでくる。
上司であるグランドマスターや派閥の仲間などに必死に根回しなりをしたことでのし上がったと考えれば非常に納得のいく人物である。
なんならニンジャの完全性・神聖性を重んじ、サイバネによる身体改造を極端に忌避するザイバツ内において、後述のように腕をサイバネ改造しておきながらマスター位階に上り詰めているあたり。内部政治においてだけは超一流だった可能性もある。

なお戦闘中は「○○と断定!イヤーッ!」という文言を好んでイキリ散らかしていたため、見た目のネタ性と合わせてよりネタキャラ感が増した。


■\見た目/

チェインボルトというニンジャを語る上で最も重要な要素。
屈強な肉体に加え、頭を覆うマシンめいたLED内臓サイバネ兜・メンポが一番の特徴。兜の頭頂部には小型飛行ドロイドを搭載している。
そしてこのメカメカしい兜から


\先輩/
/ ̄\
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\_/
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  /  ̄  ̄ \
 /  ::\:::/::  \
/  .<●>::::::<●>  \
|    (__人__)     |
\    ` ⌒´    /
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といった感じで、LEDを点滅させながらカンジ・ホログラフィを自身の頭上にデカデカと投影して他者を威圧し己を敬うように強要する。
おまけに文面は自在に変更可能でTPOに応じて使い分けている。

上述の煩わしい性格に加えてこのあまりにネタ的インパクトのある特徴から読者に付けられたあだ名は「チェインボルト先輩」
ニンジャスレイヤーもこのビジュアルに敬意を表したのか「広告看板」「ネブタ男」などキレッキレの罵倒を隠さない。

物理書籍版ではよりビジュアル面でのネタ度がアップ。
兜メンポは神輿風に、小型飛行ドロイドはフェニックス風にデザインされ、服装もお祭りの屋台や神輿を担ぐ時に居そうな法被風の装束となった。
腰には太い注連縄が巻かれ更に「チェインボルト」と言う文字が彫り込まれた板がバックルの様に付いたりと自己アピール面も強化された。


■\戦闘能力/


取ったり!お願いされんでも必殺のジツを見せてくれるというのだ!イヤーッ!

率直に言って弱い。
マスター位階の中では間違いなく最低レベルであり、下手をしたら鍛えた一般階級であるアデプト位階のニンジャにも劣りかねない。
一応ニンジャスレイヤー相手にそれなりに渡り合う程度の力量はあるが、それもニンジャスレイヤーの体調が万全でない状態である。

固有の技は「サイバネ改造を施した腕から高圧電流の電撃を放つというもの。
チェインボルト単体では悲惨な命中率でしかないが、サイバネ兜搭載の小型飛行ドロイドを分離。敵の頭上で高速旋回させて避雷針めいた中継衛星とすることで、命中率を飛躍的に向上させて精密な攻撃が可能となる。
逆を言えば、ドロイドが使えなければ著しく弱体化するのと同義である。

尚ドロイド自体は数発のスリケン投擲の直撃を受けただけで撃墜される程度の耐久力。


■\先輩/のストーリーでの活躍

軟禁生活を送っていた、ディプロマット&アンバサダー兄弟の不穏な動きを察知したパーガトリーにより、暗殺者からの護衛を名目として兄のディプロマットの庵へと遣わされる。
彼ら兄弟は元イグゾーション派閥でキョート・ネオサイタマ間を繋ぐポータル(ワープゲート)形成能力を持っており、組織的に有用であるが、
同時に彼らが敵に寝返った場合ネオサイタマから軍勢をキョートに送り込まれかねないという危険な人材でもあった。
しかし彼らがポータルによる人物転送を行使するには、ザゼン状態となって遠方にある兄弟とテレパスで交信し、両者が同時にポータルを開く必要がある。
ディプロマットの元に送り込まれたチェインボルト先輩が着手したことは、彼がザゼンを組むことを妨害すべくあの手この手で悪質クレーマーめいたイチャモンをつけること。

「ネンコ」の不文律を盾に後輩にあたるディプロマットに対し極めて横柄に振る舞い続け、挙句は「ディプロマットと彼の世話係のオイラン・ナミダに前後しているのを見せるよう要求する」暴挙にまで出る。
様々な理不尽な言動・要求でディプロマットの堪忍袋の緒をブチ切れさせかけたが、ナミダからアイスティーに通常の10倍以上の睡眠薬を盛られたのに、口に含んでも全く気付かず一気飲みした結果昏倒して暫くの間眠りにつくというマスター云々は愚かニンジャとして見てもあまりに恥ずべき醜態を曝す。
モータルを見下しきったニンジャは大多数なれど、露骨なモータルの罠を全く見破れず罠にドハマりするニンジャは中々いない。

そして睡眠薬から覚醒直後、ディプロマットが開いたポータルから飛び蹴りを喰らったことでそのままニンジャスレイヤーと交戦する。
なおこの時同じ派閥のメンタリストも登場したが、明らかにメンタリストからの扱いは適当だった。


裏切者めが!此奴を殺した後、貴様どうなるか知らんぞ!

私がオヌシを殺すのだ。ネブタ男
広告看板の他にジツがあるなら、死ぬより先にせいぜい見せてみよ

ヌウウーッ!無礼者ーッ!


ニンジャスレイヤーお得意の罵倒で簡単に激昂する煽り耐性の低さまで露呈*2し、
得意の電撃攻撃にて追い詰めたかに見えたが、小型ドロイドを破壊された後は碌な反撃も出来ずに逆に追い詰められる。
起死回生とばかりに命乞いも含めた交渉を図るも、相手はネオサイタマの死神。


アバッ!おのれニンジャスレイヤー……アバッ 今回は俺の負けだ。俺はもう闘えぬ

\交渉/

こうして負けを認め、実際戦えないニンジャを殺せば道義にもとるぞ!俺は取引きのできる男だ。つまり……

イヤーッ!

グワーッ!

\交渉/

イヤーッ!

グワーッ!サヨナラ!


命乞いもむなしく問答無用のカラテチョップで返答され、内蔵LEDを破壊された挙句パンチで顔面を粉砕されたことでトドメを刺されて爆発四散を遂げた。


■\余談/

劇中での余りの情けなさから読者から「実際の実力はマスター位階には届いていないのではないか」という疑惑があったが、遂に公式で格落ち扱いされた。




口ほどにも無しとはこの事よ!マスター位階の項目の追記・修正を垣間見たか!


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最終更新:2025年03月06日 14:17

*1 「年功序列」の意味。作中日本における「暗黙の不文律階級システム」と表現され、戦国時代の無秩序時代への反省から、日本に脈々と受け継がれたドグマ的な序列価値観へと定着したらしい。

*2 ニンジャの戦いにおいて、言葉による罵倒・煽り行為は敵の平常心を乱すれっきとした戦術である。故に高レベルのニンジャほど罵倒や煽りへの耐性に優れることが多く、逆にサンシタニンジャほど基本煽り耐性が低い