登録日:2023/11/18 (Sat) 18:55:00
更新日:2025/02/28 Fri 10:59:45
所要時間:約 12 分で読めます
ニンジャとは、平安時代の日本をカラテによって支配した、半神的存在である。
数千年前に彼らは、キンカク・テンプルで謎のハラキリ儀式を行い、歴史からその姿を消した。
だが、時を超えて邪悪なるニンジャソウルが今、ネオサイタマの闇へと解き放たれたのだ!
◆ニンジャとは?◆
ニンジャとは、『ニンジャスレイヤー』に登場する超人のこと。
一般的にイメージされる「忍者」とは異なり
「職業」ではなく「鍛錬や憑依によって遺伝子が変異した超生物」である。
その性質上、「忍者」のような恰好をしているとは限らず、そして
大半は人間だが
そうでない場合もある。
など、その姿かたちは様々。
ただしそれでも『ニンジャ装束』と『メンポ』を基本形とするため、奇妙な統一感は有する。
また、多くのニンジャはカタカナ語の
「ニンジャネーム」を用いる。これは「ピーター・パーカー」に対する「
スパイダーマン」のような、『本名とは別の、ニンジャとして活動する場合の名前』のようなもの。
表社会で活動する際とニンジャとして活動する際で名前を使い分けるケースも見られる他、少数ではあるが本名のまま活動するニンジャも存在する。
「忍者」らしい
日本語のニンジャネームは比較的少なく、「
アースクエイク」「
バンディット」のような英単語や、「
ヒュージシュリケン」や「
パープルタコ」のような英語
日本語交じりのものが多い傾向にある。
また後述の「アイサツ」を始めニンジャはたとえ仇敵相手でも最低限の礼儀に則る事を重んじる習性があるが、一見シツレイにあたりそうな「素性を隠し偽名や変名を名乗る」事に関してはある程度許容されるようで、我らが主人公、
ニンジャスレイヤーも潜伏や成り済まし目的で幾度か偽名を用いるシーンがある。
ニンジャの中でも、鍛錬によって進化した「リアルニンジャ」と、過去のニンジャの魂が憑依することで変化した「憑依ニンジャ」に大別される。
共通する思考として「強さを得るためならどんな手段も取り入れる」という点があり、ジツやカラテの向上のためなら積極的に現代テクノロジーを利用する傾向にある。これは憑依ニンジャの方が特に顕著。
・リアルニンジャ
『ヌンジャ』の称号を持つ世界最初のニンジャ「カツ・ワンソー」からインストラクションを受け、モータルが断食、木人拳、ザゼンなど厳しい修行を経てニンジャ化したもの。
なおニンジャになるための修行はインストラクションを行う師によって千差万別だという。
古事記に記された神話の世界たる暗黒時代や、そこから続く平安時代は極一握りを除けばすべてがリアルニンジャであり、カラテによって日本のみならず全世界を陰から支配してきた半神的存在であった。
リアルニンジャたちは須らく人類の敵と形容して問題ない者ばかりであり、モータルを虫ケラの如く酷薄に虐げ、時には修行の名目で資源感覚で殺戮し、時には神に扮してモータルを欺き、時には一方的に人類から富を搾取しながらその生を謳歌。
半ば不老不死と化した肉体を武器に栄えている文明に忍び込んでは超常のカラテやジツによって文明や社会を乗っ取り、裏から暴政により支配する存在であった。
作中ナラク・ニンジャが最初に殺したとされるワンバ・ニンジャに至っては辺境の村にまで空気税を敷き村人を苦しめそれを訴えにきた村人を火あぶりにかけ「ハイクを詠みたくなってきた!」と恍惚に浸る邪悪なニンジャであった。その火あぶりにされた村人がナラク・ニンジャとして復活を遂げその禍々しき姿に驚愕、恐怖し、まともに戦うこともできずに心臓を摘出され自分自身がハイクを詠むハメになったのは言うまでもないだろう。
歴史においてエジプト文明を筆頭に数多の文明がニンジャの搾取と暴虐の犠牲になっており、彼らの存在は時に「文明の簒奪者」と例えられる。
後述する巨大ニンジャ組織に至っては組織所属のニンジャに中小企業を襲わせ重役を暗殺したり企業そのものを物理的に倒産させる、ニンジャが行った犯罪行為を情報操作でもみ消す、自分たちが優位になるようマッポにクローンヤクザを導入しそれを阻止しようとしたモータルを口封じに殺害する、挙句の果てに隣国の大使を殺害しそれに伴う戦争の特需景気を狙うなど上級国民さながらであるかの如く暴威を振るう描写が至る所で見られる。
だが中にはモータルを酷薄に扱わない高潔なリアルニンジャもいた模様。例えば
- 自分の国に住まう者はモータルもニンジャも関係なく全て自分が守るべき臣民であり、そこに差はなく平等であると定義している「ブラド・ニンジャ」
- ビッグニンジャ・クランを立ち上げ、正義を尊びストイックにカラテを鍛え続けて尊敬を集めた平安時代の神聖ニンジャ戦士「二オー・ニンジャ」
- 死者の肉体や骨を用いてアーティファクトを作成するボトク・ジツを後世に残し、ニンジャ、モータルを問わぬ供養行為を重ねていた「ボトク・ニンジャ」
などがコメンタリーで挙げられている。
特にボトク・ニンジャにおいては名の由来が文字通りの「冒涜」であり、まさしく死体を冒涜するような特性故にリアルニンジャ全盛の時代でも禁忌扱いされていたが、その本来の用途は死者の血肉を作り替えて怪我人や重病人へ移植して救うためのものだったというほど。
だが、現代においてビッグニンジャ・クラン所属者達のソウル憑依先は「巨体から繰り出される怪力に魅了され破壊・殺戮を楽しむ脳筋共」が多く、ボトク・ニンジャが憑いた先は「死体でどんな武器を作れるかを試したくて仕方がない倫理観ゼロの悪質な芸術家」という散々な状況。
それが善なるソウルであっても、憑依先は選べない。ショッギョ・ムッジョとはこの事だろうか。
……が、
- カツ・ワンソー率いる西軍vsニンジャ六騎士率いる東軍の全世界を巻き込んだ壮絶なるムーホン「ニンジャ大戦」
- 平安時代から隆盛と暴虐を敷くも弱体化の一途を辿るニンジャ達への反逆を目論んだ「徳川エドワード家康」率いるモータル(及び平安時代のニンジャ支配の恩恵に預かれなかった一部ニンジャ)達の反乱「江戸戦争」
を経てニンジャ勢力は壊滅。おまけに江戸戦争で敗北したニンジャ側が執り行った「ハラキリ・リチュアル」によってニンジャ達は悉く切腹。完全に歴史の闇に埋もれてしまう。
江戸戦争以降の近代ニンジャはそれ以前と比べて弱体化著しく、リアルニンジャの師にインストラクションを受けてリアルニンジャとなったはいいものの、
中途半端に師と離別してしまった結果カラテもジツも
中途半端でリアルニンジャも増やせない悲惨なリアルニンジャも存在することが判明。
アメリカではそういったリアルニンジャは
「フォーセイクン」と評されモータルの迫害の標的にされてしまい、ひっそり生きるしかなくなったという。
一方で地底深くなどで休眠状態になって後述の立ち枯れの時代を乗り越えたリアルニンジャも存在しており、そういったニンジャは
第4部の時代で次々と復活。
神話時代の強大な力を取り戻して世界各地で猛威を振るい、中には自らを王とする新興国家を樹立するリアルニンジャもあちこちに現れた。
ヨグヤカルタを王都として東南アジアの王となったシャン・ロアもとい
ムカデ・ニンジャ、かつて支配していたルーマニアへ帰還し再び領主として君臨しているブラド3世もとい先述したブラド・ニンジャなどがわかりやすい例。
ニンジャスレイヤーの「現代」においてはほとんど生き残りはおらず、現代では後述の「憑依ニンジャ」がニンジャの主流。作中に登場する者は数少ない「生き残り」であり、基本的にアーチニンジャであり極めて強大な能力を持つ。
なお本編での扱いは概ね
クトゥルフ神話の旧支配者のノリ。
3人はやむなくこの回廊を通過するが、ロゼッタストーンにも恐るべき真実が隠されていたはずだ。クレオパトラを暗殺したのは誰だったのか!?十二使徒の誰がニンジャなのか!?おお、ナムサン!読者諸氏の精神状態は大丈夫であろうか!?失禁等の症状が現れた場合は直ちに本書を閉じて頂きたい!
といった具合に、歴史の闇に葬られたリアルニンジャ達が遺した古代の石像や壁画、書物、マキモノなどの歴史的痕跡が紐解かれると大体の確率で地の文から読者の正気を心配されるのが本作でのお決まりのネタとなる。
実際リアルニンジャ達が残した古代文明の痕跡に触れることはNRSを伴う多大な精神的負荷がかかるので本作のモータル達にとっては笑い話ではすまないのだが。
位階
後述のニンジャクランに属するリアルニンジャの強さを示す格付け。弱い方から
- レッサーニンジャ(ゲニン)
- グレーターニンジャ
- アーチニンジャ
となる。
後述のジツを使い始めるのは概ねグレーター階級から。グレーターニンジャは所謂現場監督的立ち位置となりレッサーニンジャを使役する。
アーチニンジャはニンジャの最上位となる強大な存在であり、通常のニンジャネームとは別に『○○・ニンジャ』という形の「カイデンネーム」を持つ。
アーチニンジャにもなると、人の姿形を逸脱した正に異形の怪物としか形容できないニンジャもおり、アーチニンジャの中でもより強大な力を持つ者は「神話級ニンジャ(レジェンダリーニンジャ)」と形容され、その名や彼らが遺した活動の痕跡が世界各地の神話の神や怪物、或いは神話の英雄、或いは民話・御伽噺のルーツとして語り継がれる者も多い。
アーチ級は総じてカラテ・ジツ共に人知を越えた力を持つ者が多く、神話級ともなればそのカラテとジツは天変地異に等しき規模やスケールとなって現世で振るわれることになる。
・憑依ニンジャ/ニンジャソウル憑依者
過去のニンジャの魂、「ニンジャソウル」がモータルに憑依することで、ニンジャへと後天的に変化した存在。
「現代」においてはこちらが主流であり、単に「ニンジャ」と言った場合はこちらを指すことが大半。
ニンジャソウル憑依は近年(2000年代以降)において爆発的に増加した現象であり、作中でも二部最終章、三部最終章の出来事の余波でさらに増加したようだ。
主に「死の淵に瀕した」「精神的に強いショックを受けた」際にニンジャソウルが憑依し、モータルをニンジャ化させる。
前述したニンジャソウルの「格」が高いほど強大なジツやカラテを持っているが、憑依してすぐさまニンジャの力を扱えるかには個人差、ソウルとの相性などが絡み、ある程度の時間または鍛錬や戦闘を経て「ソウルが馴染む」ことでニンジャとしての力を振るえるようになったりもする。
基本的にニンジャソウルは憑依先を選べず、「同性の人物」に「ほぼ無作為」に憑依してしまうらしい。
リー・アラキ先生のレポートによれば、モモジ・ニンジャという伝説級ニンジャが憑依した先はあろう事か糖尿病による合併症を複数抱えていた88歳の老人であったらしく、
憑依者の老人は憑依現象に耐えられなかったのか拒絶反応を起こし死亡、それに合わせてモモジ・ニンジャも消滅してしまったという。
第三部終了以降は憑依先の性別を問わずニンジャソウルが憑依するようになっているようである。
またニンジャソウルも憑依先の人物も憑依現象を止める事はできないのだが、例外としてタカギ・ガンドーに憑依したカラス・ニンジャはガンドーに憑依を受け入れてニンジャになるか否かの猶予を与えている。
ソウル憑依時は、ソウル側の人格が憑依先の深層心理の世界で「今日からお前は私だ」と告げる事が多い。
ソウルと憑依者は一心同体になっているとはいえ、基本的にはソウル側の影響力が強い。
かつてのナラクとフジキドの関係が一番わかりやすく、ナラクがフジキドの意識を眠らせて体を乗っ取る場面も多かった。
ジツの使いすぎで体がアンコクトンという流体物質に置き換わりつつある
デスドレインは、逆にソウルの影響が強まり自我を失う場面が増えるようにもなっていた。
ジェット・ヤマガタというカンフー俳優も憑依したソウルより「ニンジャとして戦うときには顔を隠す」「もし正体がバレたら
セプクする」という契約を結ばされている。
しかし、ある事情からニンジャになったセイジは
自分に憑依したニンジャソウルを凄まじい執念と精神力で隷属させ、ソウルそのものが摩耗し自我が希薄になるレベルまで力を搾り取っていた。
こういった事例から、必ずしも「ニンジャソウルの方が依代よりも優位」というわけでは無いことがわかる。
ちなみに憑依者が死亡した場合、憑依していたニンジャソウルがどうなってしまうのかは長年不明であり、上述のリー・アラキのレポートの通り憑依者共々消滅してしまうとも考えられていた。
しかし4部になって、かつて
斃された憑依者に宿っていたソウルが別の人物へ再憑依する現象が確認された他、レポートにあった
モモジ・ニンジャ本人が現世へ顕現する事態も発生。
そのため、ニンジャソウルそのものは憑依先が死亡しても元あった場所へ還るだけであり、基本的に
不滅であると考えられる。
ニンジャとなってしまった者は基本的には凶暴化、残虐化、邪悪化してしまい、大昔のリアルニンジャ達と同じ様に暴虐の化身となっていく。
これは憑依したソウルが文字通りの邪悪な存在であるならもちろんの事、思慮深く落ち着いたソウルやむしろ善側のニンジャ由来のソウルであっても同じ。
異能と高い身体能力を得たことによる全能感は憑依先の人間に影響を与え、殺戮衝動や他者を見下す黒い一面が芽生えてしまうのだ。
例えば、ヨタモノ強盗三兄弟のタロ・ジロ・サブロの内、ジロとサブロがそれぞれグリーンエレファントとガスバーナというニンジャとなってしまってからは脅すだけだった強盗行為もニンジャの力で容赦なく殺すようになり、言動も残酷なものへと変貌している。
さらにはニンジャではない長兄タロを普通に見下し、思い通りにならないなら殺そうとするといった風に、家族の情愛すら奪いつくしてしまう位には強烈な変化をもたらす。
あのヤモトですらソウル憑依直後は恍惚の笑みを浮かべてヨタモノを惨殺した程で、その衝動は強く抗い難い。
特に憑依直後は身体とソウル両方に凄まじいブーストがかかっており、多幸感・恍惚感・殺戮衝動の覚醒で半ば暴走状態となり、無差別な殺戮をもたらす事がしばしば。
憑依ニンジャの大多数は、過去のリアルニンジャのようにモータルを虫ケラの如く殺害するか富を搾取する存在であるが、中にはそういった非道な行為を行わない善良と呼んで差し支えないニンジャも当然いる。
大企業の
用心棒として動くなど、人類が培った社会性に従う企業人じみたニンジャも多い。
- ニンジャなのに凶暴性が目覚めず気弱な性格のまま、それどころか作中最強クラスのジツで何でもできることを自覚しながらも自ら普通の暮らしを選んだシルバーキー
- モータルの妻を持ち、ニンジャなのに完全に妻の尻に敷かれて頭が上がらない妻帯者スカラムーシュ
- 先述のヤマガタがニンジャとなった存在で、小さな中華街を守るヒーローであるオウガパピー
- ニチョームの顔役兼用心棒であるネザークイーン
- 己を神具と強靭な精神力で律し、高潔なモンク僧であり続けているアコライト
- 一時期は道を外れかけたがあくまでそれは本人の選択であり、公式からもソウルの悪影響が極めて薄いと言われたアズール
のような善人寄りの存在もいるし、ニンジャとしての凶暴性や邪悪さを「悪人を合法的にボコす」という形で発散しつつ、ちゃんとネオサイタマを守るという使命を果たしているデッドエンド・タフガイ・スポイラーら49課のデッカーニンジャ等もいる。
中にはイグナイト(ブレイズ)の様に元々が邪悪なニンジャであっても、他者とのコミュニケーションや心境変化で邪悪さが薄れていき、結果として丸くなるニンジャも存在する。
上記のデッドエンドも、新入りだったころのスポイラーへ「悪人を狩り殺せるから警察官をやってる」とかつて語っていたものの、4部以降のより世紀末化したネオサイタマでもノボセ老と共に警察を続けており、正義感自体にも目覚めている。
だが、それであってもニンジャは基本的に「邪悪なもの」。善人とされるニンジャにも当然ながら残酷な一面はある。
アコライトがニンジャの力を抑える神具「ハンセイ・アルケイン・チェイン」を巻いているのは内心に芽生えた悪意や殺戮衝動を抑え込む為であるし、あるシーンでは怒りから相手を惨殺しようとする気持ちも芽生えかけた。
オウガパピーも大切な街を壊そうとする敵に怒りが爆発し、半ば暴走モードともいえる「デス・オメーン」へ変貌。悪人とはいえニンジャではないただの人間相手に身体を破裂させる残酷な奥義を用いて殺害している。
ネザークイーンは元ヤクザである事が示唆されている上に「自分は善人なんかではない」と自嘲したり、公式からも「彼女(?)は正義の存在ではなく、あくまで打ちひしがれた自警団」と語られているので、昔は暴虐を働く側だったと思われる。
悪と善は表裏一体で紙一重、全てのニンジャは人を守護する半神にも、人を虐げるバケモノにもなり得る。彼らの立ち位置はそれがどっちに傾いたかでしかなく、生き方や心境次第で傾く方向が変わる事があってもおかしくはない。
……なにより、復讐鬼のフジキドと怨霊たるナラクも充分に「邪悪なニンジャ」の類であったし、そこから彼らは様々な出会いと別れを経て変わっていっている。
「ニンジャスレイヤー」という作品は、「血まみれの残酷な復讐鬼」が「悪しきニンジャを倒し無辜のモータルの平穏を陰より守る、ネオサイタマのダークヒーロー」へと生まれ変わるまでの過程を描いた物語でもあるのだ。
◆その他ニンジャの種類◆
作中に登場するニンジャの殆どは上記のニンジャソウル憑依者であるが、その中には暗黒メガコーポの高度なテクノロジーによって人工的に生み出されたニンジャ達も存在する。
・バイオニンジャ
バイオテクノロジーによって生まれたニンジャ。いわゆるミュータント。
主に暗黒メガコーポ
「ヨロシサン製薬」が生み出しており、誕生方法は人工式の胚にニンジャソウルを憑依させて培養、もしくは通常のニンジャにバイオ手術を施すことで誕生する。
人と蛙の融合体めいたフロッグマンやゲル状の身体で構成されたディスターブド、
某鹿アニメも裸足で逃げ出す冒涜的存在セントールなどその殆どが
人外じみた異形の姿をしており体液は緑色。
人間に近い姿をした者はごくわずかしかいない。何なら全長数mほどの怪獣以外の何者でもないバイオニンジャも平然と出てくる。
それ故
- 多腕を駆使した二刀流ないし四刀流
- 不死身に近い並外れた再生能力
- 人類の骨格では不可能な芸当のカラテや特殊能力
など通常の憑依ニンジャにはできない芸当を持つ。
しかし、定期的に「バイオインゴッド」と呼ばれる物質を摂取しなければ生命維持できずに死亡してしまうのが最大のネック。
このバイオインゴッド摂取量はバイオ改造の度合いに正比例し、異形であればあるほど多くのバイオインゴッドが必要となる。
4部以降からはとある人物がインゴットと同じ効果を持つ「ブラックタイガー」というバイオニンジャ用の薬品を発明し、彼らの寿命を延ばすことに成功した。
しかもこの薬品にはバイオニンジャの凶暴性を抑える効果もあり、結果として彼らが過去に行っていた「衝動を発散するための已む無き無差別殺人」を減らす事につながっている。
また製造の過程上ヨロシDNAコードを埋め込まれているためヨロシDNAコードを持つバイオ生物の動きを封じるヨロシ・ジツに弱いのも欠点。
第2部終盤ではこのジツを持つサブジュゲイターがバイオニンジャの天敵となり第3部終盤までの間に少なくないバイオニンジャが彼の前に斃れた。
・ゾンビー・ニンジャ
天才マッドサイエンティスト「リー・アラキ」率いる研究機関「INW(イモータル・ニンジャ・ワークショップ)」が開発した、死体にニンジャソウルを憑依させることで誕生した死人ニンジャ。
「ズンビー・ニンジャ」とも呼ばれている。
彼らはリー先生の被造物であるため、原則INWの戦力として投入される。
元が死体故に痛みを感じずに戦い続けることができ、筋力も100%の力で発揮できる。他にもネクロカラテと呼ばれる独自のカラテも行使する。
ゾンビーは基本知能はなくニンジャの本能のままに暴れるが、ジェノサイドやエルドリッチのように生前の記憶を持ち知能もさほど変わらない例外も存在する。
しかし、バイオ・ニンジャ程ではないが彼らも基本的には異形であることが主で、死体故に腐敗臭を漂わせていたりする。
ジェノサイドはなるべく自分が
アンデッドである事をモータルに悟られないよう、コートを着込んで目深に帽子を被り、度数の強い酒を浴びるように飲んでアルコール臭を漂わせることで誤魔化していた。
そして何より極一部のメンツを除いて
知性が壊滅的に低い。原則殺戮本能と破壊本能のままにしか動かないゾンビーが大半であり、通常のニンジャのように細かな作業には向いてないのがネック。
類似ニンジャとして「アンデッド・ニンジャ」がいるが、こっちはゾンビーとは異なり生者と変わらない高い知性を維持したニンジャが多い。だが個体数は極少数に限られる。
・ロボ・ニンジャ
ネオサイタマの重工業を独占する暗黒メガコーポ
「オムラ・インダストリ」が製造したロボット兵器カテゴリ。
名前には
『モーター○○』と付けるのがお約束。
ただし「ニンジャ」と言ってもニンジャソウルは宿っておらず、正確にはニンジャに匹敵する装甲と火力を持った対ニンジャ用戦闘マシーン。
高い戦闘力を有するが、
敵味方の区別も曖昧で味方にフレンドリーファイヤーしまくったりするポンコツAIが難点。
元ネタがあからさまにオムニ社製ロボなのだ!
第2部にオムラの主力としてロールアウトしたニンジャ、ネブカドネザルはニンジャに全身の95%に及ぶサイバネ化と多数の武装を施しておりロボニンジャではないもののニンジャのロボではあると言えよう。
ただし、4部からは自我に目覚めたオイランドロイド(ウキヨとも呼称される)に憑依するソウルも出始めており、本当の意味でロボ・ニンジャと言えるような存在が増えつつある。
それ以前からもマスター・クレインとマスター・トータスのような「からくり人形を依代にしたニンジャ」が登場しているため、そういった完全無機物のニンジャもまたロボ・ニンジャと言えよう。
・ニンジャアニマル
人間以外の動物にニンジャソウルが憑依したレアケース。
ニンジャ化した結果超常の身体能力と、人の言葉を十二分に理解できる高度な知性を得るが、当然中にはニンジャらしい邪悪さに染まる動物もいる。当然ニンジャなのでメンポも着用する。
ただし言語能力は据え置きなので、人間との言語による意思疎通にはユニーク・ジツでも持たない限りはモータルと会話するためにはテクノロジーの助けがいる。
ニンジャ相手だとニンジャ聴力の助けもあり会話できるが、モータルからは発狂したとしか見られないのがネック。
近代以前の暗黒時代・平安時代ではニンジャに使役される動物のことを指し、動物と深い結びつきを得て、さながら使い魔の如く動物を操るニンジャクランが複数存在。
使役するニンジャアニマルと絆を深め、ほぼ対等の存在として深いパートナーシップや友情、あるいは雄雌の絆を築き上げるニンジャすらいたと伝えられる。
こういったニンジャアニマルの中には、主人であるニンジャと過酷なカラテトレーニングを積むうちに、人語を解するほど高い知性を獲得し、更にその中にはニンジャソウルを持つに至ったリアルニンジャアニマルも極少数ながら存在したという。
歴史上最初のニンジャアニマルは狼であり、ニンジャ神話によればその次にイルカ、象、馬、鷹、鮫、蛸、ゴリラ、犬、鴉、熊、猿などのニンジャアニマルが生まれたと伝えられる。
なお時代を問わず最もニンジャに近く、また最も数の多いニンジャアニマルは常に犬だとのこと。
リアルニンジャアニマルの代表例は
- 雌のイヌ科でありながらアーチニンジャにまで登り詰めユニーク・ジツすら会得した「イヌガミ・ニンジャ」
- 同じくイヌ科のアーチ級ニンジャアニマル「フェンリル・ニンジャ」「レイケン・ニンジャ」
- 古代中国で暴れ回り斉天大聖孫悟空のモデルになったとされる猿のリアルニンジャアニマル「セイテン・ニンジャ」
がいる。
第3部で肉体を失ったタカギ・ガンドーも第4部で三本足のカラスの姿で復活を遂げており彼もニンジャアニマルといえよう。
・非ニンジャ
正確にはニンジャの種類ではなくあくまでニンジャに近い能力を持ったモータル達の総称。
ナンシー・リーのような高度なハッカー技術、カラテなどの武術を極めた達人など、特定分野でニンジャと互角に渡り合える実力と、ニンジャと対面してもNRSで失神しない精神力を持つ。
ただし、ニンジャソウルなしでニンジャと同等の力を持った流れはある意味リアル・ニンジャに近い。
当然ニンジャとモータルの種族差は極めて高い壁でもあり、モータルがニンジャを超えうる事例は稀有。
+
|
◆ネタバレ注意な◆ |
・ヌンジャ
極地へと至り、ニンジャをも上回る存在となった超越者。「ニ」の次だから「ヌ」ってか。
ニンジャを超えしニンジャであり、ニンジャが半神ならヌンジャは神そのものとされる。
この領域に到達したニンジャはもはやニンジャとは別物とされ、ニンジャすらも怯えさせるほどの気迫と格を備え、ジツとは異なる未知の力すら使えるという。
歴史上「ヌンジャ」とされた者は、現状ではニンジャ達のカリスマにして真祖とも言えるカツ・ワンソーのみ。
だが、このヌンジャの領域に片足を突っ込みかけている者達も見られ、それらはどれも人外じみた力を行使する。
- ヌンチャク・オブ・デストラクション
- ブレーサー・オブ・リジェクション
- メンポ・オブ・ドミネイション
によって構成される「三種の神器」や、ダークニンジャの愛用する「妖刀ベッピン」は「カツ・ワンソーのケジメされし左薬指の骨」を鋳込んだ特殊な合金より造られている。
これらの古代遺物じみた忍具も製造過程ゆえにヌンジャの力が秘められているのか、どれもジツやカラテで説明不能なとんでもない能力を保有している。
|
◆ニンジャの能力◆
ニンジャ化した場合、強弱はあれど基本的に強大な身体能力を身に着ける。
作中では主に「ニンジャ筋力」「ニンジャ動体視力」などのように「ニンジャ〇〇」という形で言及される。
また、地の文によって「皆さんの中にニンジャ動体視力をお持ちの者がいれば」など我々読者にも頻繁に要求される。ニンジャの……読者!
作中では科学者リー・アラキによって7つのニンジャビリティとして体系化されているらしい。
・ニンジャ筋力
ニンジャ化によって得られる超人的な筋力。
個人差は大きいが、基本的な水準でも『人間の首を軽くねじ切る腕力』と『自動車並みの速度で走行可能な脚力』を身に着ける。
ニンジャ同士の瞬間的な戦闘速度においては「亜音速」と評されるほどで、後述の数々の能力と合わせ弾丸を回避できるニンジャは強者の部類でなくともそう珍しくもない。
さらに強大なニンジャであれば、建造物を素手で破壊したり、時速100㎞以上で持久走できるほど。
高い実力を持つニンジャ達のイクサの光景は時に「色付きの風」と形容され、その超高速戦闘をモータルが知覚することは不可能或いは困難を極める。
なお、地の文や名鑑での解説では「常人の三倍の脚力」を強調されたニンジャがちょくちょく登場するが、実際に彼らが脚力を活かして活躍する事は殆ど無く、また劇中では上記の通り到底そのレベルでは説明のつかない脚力を発揮しているニンジャもゴロゴロ登場しているため、ヘッズの間では「三倍族」と呼ばれ大抵小物扱いされる。
なお、公式の解説によれば「常人の三倍の脚力」はニンジャとしての最低水準であるらしい。
・ニンジャ耐久力
ニンジャ化によって耐久力も向上し、上記ニンジャ筋力による格闘戦にも相応に耐える水準となる。
とはいえ、そこまで常識を外れるわけではなく、一般的な銃器や刃物でも当たれば殺傷されうる程度である。
実際本編でも
ニンジャといえど、並のニンジャならば、バッファロー殺戮鉄道に轢かれれば死ぬ。機関銃で撃たれれば死ぬ。巨大バッファローに撥ねられれば死ぬ。重油の釜で煮られれば死ぬ。プレス機に呑み込まれれば死ぬ。マサカリファングはいかほどのニンジャであっただろう。死した今、それを知るすべはない。
といった描写がある。上記のマサカリファングはスモトリニンジャだったが武器すら持たぬモータルとはいえ「相撲の破壊者」とまで評された伝説的ヨコヅナの体当たりをまともに食らい爆発四散している。
神話の時代でも強大極まりないニンジャ6騎士の1人「ハガネ・ニンジャ」ですら、モータルの放ったタケヤリのアンブッシュが致命傷となって死亡した。
特異極まりないジツや特性でもない限りは耐久力に関しては絶対的なアドバンテージはないことがうかがえる。
こういった要素から、(状況や相手ニンジャの力量次第ではあるが)モータルがニンジャに致命傷を与えて爆発四散に追いやったジャイアントキリングの事例が無いわけでもない。
また、薬物耐性や免疫力も向上しており、常人では不可能なサイバネ改造や薬物投与も可能。ただし限度はあり、フグ毒や麻痺毒で突破されることもある。
ちなみに酒などアルコール類に対してはニンジャであっても飲み過ぎれば常人同様に酩酊状態に陥ってしまうが、これはアルコール類に「エテル」と呼ばれるニンジャにとって特殊な力の源が微量に含まれることが関係している模様。
再生力もそれなりに向上するが、流石に欠損部位が生えたりはしない。ただしこれは忍殺世界で普及しているサイバネ技術である程度補えるし、一部のニンジャは固有のジツによってそれ以上の再生能力を有することもある。
・ニンジャ知力
ニンジャ化することでニューロン活動が増強され、とくに反射神経は常人をはるかに上回る。
その反射神経たるや『銃弾を目視してから回避可能』が当然とされるほど。
そのため、いかに常識の範疇で攻撃が通じるとしても、非ニンジャがニンジャを殺傷することは容易くはない。
また、単純に頭が良くなることはないが、ニューロン活動の増強により「反復学習」の効率が増している。
これは例えば「1年勉強すれば10年分賢くなる」ようなものであり、とくに、基本短期間かつ反復が重要な「戦闘経験」を蓄積する能力が高まる。
・ニンジャ器用さ
ニンジャ化によって強化される『器用さ』。
上述のニンジャ知力による反射神経と合わせることで、銃弾を摘まめるほどの精密性を獲得する。
当然、カラテ戦闘においても通常のモータルを凌駕する「身体操作技術」を振るえることになる。
またこの器用さと高い身体能力に任せて強引にタイピングの速度を上げる事で、特別な知識や技術、専門的な訓練、生体LANのような特殊装備などを有さずともスゴイ級・テンサイ級ハッカーに比肩するレベルのタイピングや電子戦を行うといった芸当も可能。
・ニンジャ第六感
ニンジャ化によって強化される『感覚』。
五感が強化されるほか、同じニンジャの「気配」「ニンジャソウル痕跡」を辿ることができるようになる。
また、明らかに予知に片足を突っ込んだような「第六感」、「危機知覚」能力を発現させることもある。
・ニンジャ野伏力
自身の気配を消す能力。
『忍者』的な能力だが、常時使用することは基本的にはなく、『敵へのアンブッシュ』や『追っ手を撒く』時に使われることが多い。
特にフォレスト・サワタリは前者、ウミノ・スドは後者に特化しておりタツジン級のニンジャであっても彼らを特定するのは困難である。
・ニンジャ存在感
その強大な存在感によって周囲の存在を畏怖させる能力。ニンジャ野伏力と真逆の概念。
「アイエエエ!ニンジャナンデ!?!?」というセリフが代表的なように、常人がニンジャと接触した場合NRS(ニンジャリアリティショック)を引き起こす。
NRSはニンジャ存在感による精神ショック症状であり、「失禁」「錯乱」「失神」が代表的な症状。稀だが「ショック死」する場合もある。
さらに強大なニンジャであれば、弱いニンジャに対してもある程度の威圧が成立する。
一方で、上記のニンジャ野伏力にも関わることだが、熟練のニンジャともなれば自身の存在感をある程度コントロールすることも可能。
特に自身のニンジャ・クランを興すような強大なリアルニンジャともなれば、ニンジャを目指すモータル修行者を大勢抱えることも珍しくない。
修行者が師と対面する度にいちいちNRSでぶっ倒れてしまってはインストラクションもクソもなくなってしまうので、ニンジャ側は自身の存在感を極力抑えることが半ば必須となる。
コントロールに長けたニンジャならば、ニンジャ存在感を小出しにすることでモータルの意識を軽いNRS症状により混濁させ、尋問に使用するなどの応用も可能な模様。
・物体生成
7つのニンジャビリティに該当しないニンジャの能力。物体生成。
……とはいえ、無条件の物体生成が可能なニンジャは作中でもほぼおらず、基本的には『ニンジャ装束』『メンポ』『スリケン』の生成に留まる。
ニンジャ装束とメンポの生成はヒーローの『変身』のようなものであり、「一から作り出す」タイプ、「着ていた服が変形する」タイプなどが存在する。
……が、こうして生み出した装束単独での防御性能は特に高いわけではないようで、
ニンジャスレイヤーなどはより性能のいいブレーサー(手甲)を町工場で制作してもらうなどしている。
スリケンの生成はニンジャの特筆すべき強力な能力のひとつであり、熟練のニンジャであれば、『銃弾よりも強力な
飛び道具を』『無尽蔵に』投擲可能といえる。
生成できるのは我々が想像する一般的な形状・機能の「手裏剣」及び「苦無」の2種のみと思われ、ヒュージシュリケン=サンの「ダイシュリケン」やバジリスク=サンの「アフリカ投げナイフめいた邪悪なスリケン」など特殊なスリケンは生成された描写がない。
近接のカラテと比べれば基本的に威力に劣るものの、「無尽蔵の遠距離攻撃が可能」である事実がニンジャのイクサに与える影響は極めて大きい。
ちなみに、いわゆる手裏剣であるスリケンを用いるのが8割、苦無あるいは棒手裏剣に該当するクナイ・ダートを用いるのが2割とのこと。
未熟なニンジャでは物体の生成ができないことが多々あり、装束やスリケンを持ち歩く描写がしばしば見られる。
また、熟練のニンジャであってもかなり得手不得手がある分野のようで、
ヤモト・コキやスーサイドなど、高位のソウルを宿す熟練のニンジャでもスリケン生成ができなかったりもする。
ガントレットやディアハンターのような狙撃スリケン使用者は数キロ以上離れた目標にも正確に命中させることが可能であり至る所で活躍する。
一方スリケニストのような連射型も実力次第で強力なニンジャ相手に食い下がることもあるが我らがニンジャスレイヤーの「ヘルタツマキ」に比べると見劣りしがち。
◆カラテ◆
ニンジャの実力・地位・名声を決定づける絶対的重要要素。
簡単に言うと
武器術も含めた体術全般。種類・流派も実際豊富。
イアイドー、カポエイラ、ジュー・ジツ等のメジャーどころから、
ピストルカラテなどのオリジナルや、太古の暗殺拳チャドー等もある。
体術以外にも、
積み重ねた戦闘経験値・状況判断力・戦闘力などもカラテに分類されるため、概念の意味合いは非常に広義に渡る。
ジツの効果をカラテに上乗せすることでバフめいた副次効果を付与する場合もよくあり、それらは
「〇〇・カラテ」と形容される。
太古のリアルニンジャ、武術を学んだモータル等が創始した固有のカラテ流派も同様に「〇〇・カラテ」と呼称される。
そしてニンジャの世界では「修行期間」よりも「的確なインストラクション」の方が重要度が高い。
当然日々の自己鍛錬は重要だが、例え師匠との修行期間が短くとも的確な指導を1度でも受けさえすれば以後はそのインストラクションを元にした個人の反復練習や実戦経験によって、カラテの練度が高まっていくパターンが多いからである。
なお全ての基本はチョップである。
忍殺世界には
「ノーカラテ・ノーニンジャ」の鉄則があり、どんなに強力なジツがあろうと、研ぎ澄まされたカラテの前には容易に覆されてしまう。
すなわちジツやニンジャソウルの力に溺れ、カラテを鍛えないニンジャは大概がサンシタである。
もちろんジツのみで戦う例外もいるが、それはジツの万能性や綿密な戦略によってカラテの差を埋めているに過ぎない。
この非情なる原則は忍殺のサツバツさを象徴していると同時に、単純なパワーインフレを防ぐためにも役立っている。
ただしカラテの威力自体は、第三部ともなると
「伝説の暗殺拳」「禁断の技」「古代ローマカラテ」などの怪しげな謳い文句の技がわんさか登場し、ある意味インフレ気味である。
作中では「カラテのこもらぬただの打撃」や「カラテを流し込みバズソーを操作する」など
念能力めいた用法や
- ミノフスキー粒子めいた使用法の「カラテ粒子」
- 疲労によって不足する「血中カラテ」
サイバネ関連で
- 「カラテ増幅炉」
- カラテ粒子の体内循環を可能にする「謎めいた実用新案セフィロトウデイ手術」
- オヒガンに迷い込んだニチョームと連絡が取れる通信手段「カラテ鉱石通信」
- BORDER BREAKとのコラボで登場するピンク色の光が漏れるエネルギー資源「カラテニウム鉱石」
など謎めいたエネルギーや物質としての言及も多い。
◆ジツ◆
一部のニンジャの持つ、特異な固有能力のこと。『術』。
ある種
超能力や魔法じみた能力も多く、
に次ぐ、ニンジャとモータルの大きな差のひとつである。
「ジツ」の中でも使い手が一人(あるいはごく少数)に限られるものを『ユニーク・ジツ』と称し、全般的に強力な性能を有する。
サイバネティクスを利用する場合もジツの定義に位置づけられるが、ファンタジー作品の魔法のように無から何らかのエネルギーや現象を生み出し操る場合は「超自然の○○」という枕詞が付く。
ただし全てが全て万能の力ではなく、
能力バトルの常と言わんばかりに当然弱点があるジツも多い。
なによりニンジャの世界は上記の通り
「ノー・カラテ、ノー・ニンジャ」の
絶対不文律が敷かれており、極端に言うとどれだけ凶悪なジツを持っていても術者のカラテの練度がヘッポコのニュービーだった場合、ジツ無しでも凶悪無比なカラテを有したニンジャと戦うと
敗れるのは往々にしてジツ持ちニンジャ側となる。
なお、多くの忍者を題材にした創作作品において忍術の同義語として使用される『忍法』は、忍殺世界では『ニンポ』と呼ばれ、『カートゥーン作品に出てくるニンジャが使う荒唐無稽な魔法の類い』とされており、実際のニンジャが使用する『ジツ』とは区別されている。
一方で、全てのニンジャが何らかのジツを有するワケではなく、ジツを持たないニンジャも一定数存在。
特に「レッサーニンジャ」や「ゲニン」と呼称される格の低いニンジャソウルの憑依者に多く見られる。
そういったニンジャは非力なモータルを虐げてイきがるのが精々なド三下へと成り果てることも多いが、中には弛まぬカラテ・トレーニングにより突出したワザマエを持つカラテ猛者や、重度のサイバネorバイオ改造手術を自らの肉体に施しテックの力による疑似的なジツを体得するにまで至った油断ならぬ者もいる。
以下は代表的なジツの例。
・カトン・ジツ
『火遁』。
火を発生させて操るジツ全般を指す。
また、「兵器やサイバネティクスによる
火炎放射を行う或いは強化する」パターンもカトン・ジツの一種に当たる。
「ニンジャが持つ最も原始的にして破壊的なアーツ」と称されるだけあって非常に使い手が多いが、そのぶん性能・術者のカラテも玉石混交であり、安易に登場すると死亡フラグになる場合も多い。
逆に言えば、熟練のニンジャや強大なソウルの持ち主が用いた場合、シンプル故に強力なニンジャと化すジツでもある。まあ最終的には殺されるんだけど。
ポピュラーなジツなため派生も多く、「アカイヌ・ジツ」「ヒトダマ・ジツ」「コロナ・ジツ」といった名称で伝わるジツもある。
だが神話時代ではリアルニンジャの多くが天災の如き超常的な力を操り猛威を振るっていた関係からカトン・ジツの影は薄く、そもそもカトンをジツとして認識していたリアルニンジャは少なかったらしい。
その起源は神話の時代『ヌンジャ』カツ・ワンソーが自ら生み出したものと伝えられ、ギリシャ神話の「プロメテウスの火」の伝説はカツ・ワンソーによるカトン・ジツのインストラクションがルーツであったとも言われている。
他にも強大なカトン使いとしてメギドー・ニンジャが存在。彼と彼が率いる50人のニンジャ達が同時に操った神の光の矢と例えられるアポカリプティック・カトン・ジツによって、古代の頽廃都市ソドムが一瞬で消滅したという伝説も残されている。
このアポカリプティック・カトン・ジツは有史以来地上で放たれた最も大規模なカトン・ジツだったらしいが、術者側も無事では済まず制御不能になったジツに巻き込まれて術者側も40名の死者が出たという。
ちなみにカトンの他にも
- 氷や冷気を操る『コリ・ジツ』
- 水を操る『スイトン・ジツ』
- 電気を操る『デン・ジツ』
- 毒物を操る『ドク・ジツ』
など、属性攻撃系のジツは結構多い。
・カラテミサイル
『遠当て』。
血中カラテ粒子を握り拳サイズのエネルギー弾に変えて飛ばすジツ。
命中するとニンジャのカラテパンチで実際にぶん殴られたに等しい衝撃と熱ダメージを受けることになる。ただし行使のためには「セイケンヅキ・ムーブ」と呼ばれる型の動きが必要。
一見意味不明だが、要は
「体内の気を飛び道具として飛ばす」みたいなこと。
波動拳とか
かめはめ波とかそんなんである。
持続力は一般的に数十m程度だが極めて強力なソウル憑依者であれば
数百m先の標的にホーミング性カラテミサイルを叩き込める。
極まった使い手であれば『エネルギー操作』としてより汎用的に利用することも可能。弾道を操作したり、自動追尾させる、あるいは
ミサイルではなくエネルギーバリアとして用いるなど応用性も高い。
ただし、『殴れば伝わるカラテをわざわざ
ミサイルにして飛ばす』都合上燃費が悪いようで、多用は禁物。
速度を高めれば最大でスリケン以上の速度を出すこともできるが、速度に反比例してホーミング性能が落ちてしまうのもネック。
類似するジツに、
- 遠隔の物体を念力で操作する『キネシス・ジツ』
- 武器に血中カラテを宿し強化する『エンハンスメント・ジツ』
などがあるが、原理は異なるようだ。
歴史としては、ニンジャ六騎士の1人「ゴダ・ニンジャ」の高弟たるアーチニンジャ「イカルガ・ニンジャ」がカラテ
ミサイルの原理ををほぼ完成形に近い領域に導いたとされている。
神話時代では
「正面切ってのカラテに自信がない軟弱者どもの哀れな手品」などと酷評されていたが、応用次第で超自然的現象を発生させ、モータル相手に神の如く振舞えるという点で注目され、研究の末に
標的のカラテに反応して自動ホーミングする性質が判明して評価が逆転した経緯を持つ。
・ムテキ・アティチュード
『無敵の構え』。
全身を金属同然の硬度にまで硬化させ、圧倒的な防御力を発現する防御のジツ。
ジュージツの一種ともされ、「イージス・ニンジャクラン」が専門的に扱い得意としたジツだという。
発動中は行動不能になるが、手などの一部硬化に留めることで『鉄の爪』や『万力のような握力』を実現することも可能。
中にはムテキの硬質化を応用して肉体を剣に変化させる者もいる。
そして『変種ムテキ・アティチュード』という特殊な派生バリエーションもある。
これはバリエーションに富み、
- ムテキの硬質化で防御した後、受けて蓄積した破壊エネルギーをエネルギー・スリケン化して撃ち出す
- マグマを地面から吹き出させて防御壁にする
- 手に装備している手甲・グローブを触媒に全身を鋼の鎧に変える
- 攻撃を跳ね返すバリア「リフレクティブ・ムテキ・シールド」を全身に張り巡らす
など実際多彩。
ただし、この手の『無敵』にありがちとはいえ、破られることも多い。術者を大幅に上回るカラテやジツの練度で突破可能。例えば「攻撃に転用したムテキ」と「防御側のムテキ」がぶつかった場合、ジツの練度の高い方が打ち勝ち、弱い方のムテキにダメージを与える構図を生む。
そのほか、集中が必要なため精神攻撃に尋常でなく弱くなるのも欠点。
類似のジツに、
- 周辺に障壁を張る『ムテキ・フィールド』
- 一度だけ攻撃を反射する『リフレクティブ・ムテキ』
- 衝撃を外部へ受け流す『エスケープメント・ジツ』
なども存在する。
また、
ニンジャスレイヤーの『サツキ』やインターラプターやインターセプターの用いる『カラダチ』など、技術によって衝撃を受け流し一時的な無敵を実現するものも含まれる。
・ステルス・ジツ
『忍びの術』。
自身を透明化する術。シノビ・ニンジャクランのソウル憑依者が得意としている。
ニンジャスレイヤーの主となる時代では、科学によるステルス機構と併用することでより強化しているものが大半を占める。足音や息遣いなどは消せないものの、熟練のニンジャはこうした痕跡も残さないという。
気配遮断による斥候のみならず、急な透明化はカラテ戦闘でも非常に優秀であり、ザイバツのマスターニンジャ「ミラーシェード」のようなカラテ巧者との相性も非常に良い。
歴史では
「有史以前のニンジャが有する最も強大な能力のひとつ」とまで称されるが、最新のハイテク技術の前だと低級のステルス・ジツは看破されるため、現代文明の発展のせいで冷や飯を食らったジツとなってしまった。
だがそれはあくまで低級の場合の話であり、強大なステルス・ジツの危険性は未だ薄れていない。
また、「シニフリ・ジツ」というジツも存在する。
『死んだふりの術』であり、心拍とニンジャソウルの活動を減衰、または停止させることで自身の気配を完全に遮断するというもの。
ミニットマンや、ステルス・ジツと併用するシズケサなどが該当し、完全に気配を遮断し、ニンジャの感知すら欺く強力なジツだが、「心拍を停止する」関係上長時間の使用は不可能であり、多用すれば不可逆の死に至る。
逆説的に言えば、一般的なニンジャは「全然忍んでいない」。ピンク色の奴とかいるしね
紀元前3000年以上前に活躍したステルス・ジツの開祖「初代シノビ・ニンジャ」は、ワンソー暗殺の為ジツを極限まで高めて常時透明人間のような状態にまでなってみせたという。
叛意を見抜いたワンソーがオンセンで意図的にくつろいでいる姿にひっかかり、うっかり湯船に入って忍び寄ってしまった結果ジツを見抜かれ打ち取られたという。
また一般的にニンジャが「夜の怪物」と呼ばれ「強い光を浴びると死ぬ夜行性の生物」と誤解されやすいのは、ステルス・ジツを操るシノビ・ニンジャクランのニンジャの影響が大きい。
・ドトン・ジツ
『土遁の術』。
地中に潜航して地面を泳ぐように移動し、地中からの奇襲などを行うシンプルなジツ。岩や
コンクリートなどに潜行するタイプのドトン・ジツは高度とされる。
変種の派生技もいくつかあり、中には
- 身体をゲル化させるドトン・ジツ
- 地面を隆起させ土壁を具現化させるドトン・ジツ
- 足元の土を蹴って眼晦ましに用いるだけのドトン・ジツ
などもある。
ドトン・ジツの権威として知られる神話級ニンジャ「
ダイコク・ニンジャ」は、地面から
「大地の精髄」と称される暗黒物質「アンコクトン」を具現化させ、土や石、生物の死体を貪ることでアンコクトンの力として取り込み暴威を振るったという。
・ブンシン・ジツ
『分身の術』。
その名の通り自身の分身を具現化して操り敵を翻弄したり攻撃するジツで、神話時代から名を遺すニンジャの代名詞的ジツの1つ。
反面習得難度は高いのか、真っ当なブンシン・ジツを会得したのは現状2名のみ。
後は
- 元々持っているユニーク・ジツを応用して分身を具現化させる
- 支配下に置いた小動物や虫の群れを利用して分身を具現化させる
- ネットワークに多重ログインすることで、コトダマ空間内での分身を実現する
パターンが大体。他にはサイバネ改造した自身の肉体を複数のパーツに分離させて
オールレンジ攻撃を仕掛ける「サイバネ・ブンシン・ジツ」のパターンも少なからずいる。
・ヘンゲヨーカイ・ジツ
『変化の術』。
術者の肉体を獣人や巨大な長虫などといった
「人を外れた怪物」に変化させることでカラテと身体能力を強化させるジツ。
多くの場合が半人半獣の獣人に変身するパターンなので、
動物系悪魔の実を連想するとイメージがしやすい。
フェイタルやダイアウルフなど全身を変化させて獣の特性を付与するパターンが大多数だが、中にはに部分的な変化に抑える者も極少数派だがいる。中でもガンダルヴァは
自らの逸物を蛇に変えるおぞましき能力を披露。多数のヘッズが戦慄した。
フィルギアのような複数の形態にヘンゲするニンジャもいる。
獣の心に深く魅入られ、ヘンゲヨーカイ・ジツを編み出して、自ら人狼の如き姿へと変じて野蛮な言葉を学ぶに至ったのがこのジツの始まりとなる。
アクマ・ニンジャクランはこのジツを利用して西洋の悪魔めいた怪物へと変貌を遂げる「アクマ変身」を得意としている。
・ヒュプノ・ジツ
『催眠術』。
自身の声を聞いた者や目を見た者などの精神に干渉し、発狂させたり一時的に操るジツ。「サイミン・ジツ」と呼ばれるものもある。
物理的ダメージよりも精神的ダメージを重視したジツなので殺傷力は低いように思えるが、影響下に置いた存在を無防備にしてから殺したり、自ら死ぬように仕向けたりする事で命を害する事は容易。
また、パープルタコの「オモズカイ」のように、心が壊れるような強烈な精神攻撃で相手の脳細胞を焼き尽くして死亡させるという方法もある。この場合であればニンジャであっても爆発四散は避け得ない。
派生には
- バイオ生物限定で強烈な効果を発揮する「ヨロシ・ジツ」
- 手順はかなり複雑だが一度かかれば後は相手の生命すらも思いのままにできる「ネムリ・ジツ」
- 対象がニンジャではなく一般人限定になった「ゼゲン・ジツ」
がある。特にヨロシ・ジツを持つサブジュゲイターは第2部~第3部の間で猛威を発揮し、4部では「そもそも今地球に暮らす生物のほぼすべてが、ヨロシサン由来のバイオ技術の影響で遺伝子汚染されているのでやろうと思えば誰でも精神操作可能」という事実が判明。
サブジュゲイター自身の成長もあり、より広い対象を操ったり狂わせられるようになっている。
・ゲン・ジツ
『幻術』。
「ダマシ・ニンジャクラン」が得意とした、ヒュプノ・ジツと同じく精神への干渉を行うジツ。相手の脳という限られた対象に絞って行使されるあちらとは違い、ゲン・ジツは領域そのものを対象とする。
自身のカラテ(この場合はジツを使うためのエネルギー)を空間に散布して領域を作り出し、内部に特殊な力場を生成。この力場によって様々な幻影を見せたり、狂気のイメージによって相手の精神を壊すという形。
「効果発動のための制約が多いが、相手の脳を直接いじるので影響から逃れにくい」というヒュプノ・ジツに対し、「一度領域を生成さえできればその範囲内にいる全員をまとめて狂わせる事ができるが、領域から出られたら影響が弱まったり消える」という違いがある。
だが、人を騙すことに秀でるダマシ・ニンジャクランの人間がその対策を練っていないわけもなく、このジツが広まった事を逆手に取ったかなり悪辣な罠を仕込んでいる。
・キリングフィールド・ジツ
『殺界』、或いは『死地』。
ひたすらに殺す事を追求した「コロス・ニンジャクラン」に伝わる、秘伝にして代表格とも言えるジツ。小狡いジツそのものを「殺す」奥義。
空間そのものを支配するニンポじみた離れ業であり、アニヲタ的に言えば「
固有結界」「
流出」「
領域展開」「
空間支配能力」
「聖鼻毛領域」の類。
「サップーケイ!」等のシャウトをトリガーとして展開され、自身と相手を荒野のような異空間へ転移させる。
この空間内では
ジツの行使が大幅に制限されるという制約があり、あらゆる異能を封じ込めてカラテオンリーの戦いを強制するというもの。
その特性上、ジツ頼りのニンジャによく効き、カラテやサイバネなどジツに関連しない力を用いる者が有利になる。
しかし、空間を歪めるという物理法則を凌駕したジツ故に代償も大きく、使用者込みで空間内にいる存在は精神にダメージを受け続ける他、空間を出たあとも自分が殺してきた存在の幻影が見えて自分をなじったりまとわりつくという、認識への重大な汚染も起きる。
強い力には代償が伴うという事を地で行く、非常に危険なジツとなっている。
・イタミ・ジツ
『ダメージ吸収』。
苦痛を快楽、ひいては己の活力へ変える事で殺し合いにて優位に立ち続けていたという「イタミ・ニンジャクラン」の妙技。
その名の通り相手から受けた「苦痛」を全て中和し、快感へと変じて無効化しつつ傷すらも回復するというもの。
「他者から与えられる痛み」であれば全て効果対象で、実質的にダメージが消える上に相手から少しづつカラテ(エネルギー)を吸収すらもしているという。ニンジャによっては「相手に痛みを与えても発動する」という派生版も使える。
ムテキ・アティチュードと似ているがあちらが「ムテキはダメージに対する無敵化や反射」なのに対し、こちらは「受けたダメージがそのまま回復に反転する」という感じである。
弱点は「自らを傷つけても発動しない」という点と、「苦痛を伴わないのであれば効果がなくなる」という所。我らがフジキドは相手の脊髄の一部を損傷させて痛覚を奪うという形で突破したことがある。文字列だけで痛い。後から痛くなくなるけど。
……なお、このジツの利用者は特性上
変態や変人が多い。痛みが文字通り気持ちよさになるので、使用者にはマゾヒストやスリルジャンキーが多数を占める。
わかりやすい例だと
なんかもう変態としか言いようのない文字通りの変態たる
アゴニィ。こいつはとあるコミカライズだと
戦闘中にどんどん勃◯しているように描かれているレベルの変態となっている。
◆その他ニンジャの性質◆
・爆発四散
「サヨナラ!」爆発四散!
ニンジャが死亡した際、爆発四散する。
これはニンジャの有するニンジャソウルが宿主の死亡に伴い暴走するため。
この爆発には物理的威力はほぼ皆無であり、単に「死体を消失させる」に留まる。
首を切断した場合は胴体側が爆発することが多い。
これは「行き場を失ったニンジャのエネルギーの暴走」であるため、衰弱死や病死など、余剰エネルギーさえ使い切ってしまった場合は起きない。
また、インターラプターのようにカイシャクでニンジャソウルのみ打ち砕かれた場合だと死体は残る。
・生殖能力の消失
ニンジャ化した場合、遺伝子に不可逆の変異が生じることで生殖能力を完全に失う。
これは男女を問わず、「ニンジャとモータルの間」どころか「ニンジャとニンジャの間」でも子供は生まれない。
失うのは生殖能力だけで、性行為ができなくなるわけでもなく、性欲も失わない。不可逆の不妊症のようなものと言えばイメージしやすいか。
遺伝子の繋がった「子」を残せない代わりに、ニンジャはドージョーを建て、自身のカラテ技術などのミーミーを継承した「弟子」を作ることを好む傾向にある。
なお憑依ニンジャの中にはむしろより性的欲求に貪欲になるケースも見られるが、これは強大な力を得たが故の倫理観の欠如や全能感といった、ニンジャ化による変質とはまた別の要因によるものが大半だろう。
そもそもモータルの間ですらファック&サヨナラなんてものが常態化しているマッポーの世的には平常運転とすら言える
ニンジャクラン
ソウルになる前のリアルニンジャ達が所属していた派閥・流派的な概念。
無論過去ばかりではなく、ニンジャソウル憑依者が新たにクランを立ち上げるパターンも存在する。
上記の通り「ドージョーを作り弟子を育てる行為」が生殖能力を失ったニンジャにとっての生殖活動に近いものであるが、そんなニンジャ達の継承行為の結果生まれるのがニンジャクランとなる。
始まりとなったのは、神話時代にカツ・ワンソーの教えから生まれた「二十四大ニンジャクラン」と呼ばれる24流派であり、彼らはカツ・ワンソーからそれぞれクランを象徴する漢字1文字を与えられた。
当然24大ニンジャクランの開祖達は例外なく強大な神話級アーチニンジャ達であり、この24流派を源流として派生ニンジャクランが多く分化され、クランの概念はニンジャの社会に浸透した。
クラン同士は対立することもあれば友好関係を結ぶ場合もあり、時にはクラン内での内部分裂、親クランからの独立も発生した。そういった辺りは人間社会の組織と変わらない様子。
またクラン内部でのゲコクジョも今昔を問わず存在する。何かしらの方法で力をつけ増長したニンジャがクランの頭目を殺害しクランそのものを乗っ取ってしまうケースが多い。
平安時代以前は、ニンジャクラン同士の戦いが世界各地で頻発しており、このクラン間闘争が後の神話や民間伝承のルーツとなったという。
逆にクランを作らない、クランに属さないタイプの一匹的リアルニンジャも当然おり、クランを作ったりクランに属することはニンジャの絶対的生態ではないことがうかがえる。
クランによって使用するジツやカラテは非常に多岐に渡るが、中には現代まで脈々と教えを受け継ぎ現代で存続するようなクランもあり、主人公フジキド・ケンジは「ドラゴン・ニンジャクラン」に所属している。
ニンジャソウル化しても尚憑依者がソウルのクランの意思に無意識的に反応、同じニンジャクラン同士で徒党を組む場合もある。
なおクランの開祖は「ニンジャコーリング」「ニンジャ・カース・オブ・サウザンズ・イヤーズ」とも呼ばれる超自然的かつ絶大な支配能力を獲得。
直弟子たる下位のニンジャに対し「超自然的レディオ放送」と称される呼び声を届け、己の元に呼び寄せることが可能となるとされる。
+
|
主なニンジャクラン |
・シノビ・ニンジャクラン
代表的ニンジャ:バンディット、バーグラー、ドミナント、シズケサ、ミラーシェードなど
隠密行動を得意とする者達のニンジャクラン。
変幻自在のブンシン・ジツや、レーダーすらも無効化するステルス隠密能力を誇る。
最も「忍者」めいたニンジャのクランであり、日本のヘッズ達の間では地味に人気がある。
二十四大ニンジャクランの一つ。
・ヘビ・ニンジャクラン
代表的ニンジャ:コッカトリス、ニーズヘグ、バジリスクなど
ニーズヘグの得物である「ヘビ・ケン」や「アフリカ投げナイフめいた邪悪なスリケン」に代表される数々の奇妙な武器を用いることで知られるニンジャクラン。
コブラ・ニンジャクランの源流のクランであることが判明した。
ドクの扱いや邪眼の使用などでコブラ・ニンジャクランと共通点も多いが、ヘビ・ニンジャクランは正面きってのイクサや一対一の戦闘により重きを置き、武器を用いたミメティクス・カラテを極めているようだ。
ナラク・ニンジャによると、ヘビ・ニンジャクランのニンジャは修練の過程でその体躯を蛇そのものと化さしめたという。
・ソナエ・ニンジャクラン
代表的ニンジャ:リンボ、ザルニーツァ、ビーハイヴ
ソウル憑依者のリンボやザルニーツァが超自然の鎧を身に纏っていることから推測するに、鎧による防御に特化したニンジャクランか。
クラン名の由来は、甲冑や旗指物などの武具を赤や朱を主体とした色彩で整えた編成「赤備え」と思われる。
2024年5月の原作者インタビューで忍殺一の外道に憑依したソウルがこのクランに所属していたことが判明した。そのため現在では世界一不名誉なニンジャクランと言っても過言ではない。
・タナカ・ニンジャクラン
代表的ニンジャ:ウォーロック、エンキドゥ、ワイルドハントなど
テレキネシスやユメアルキにまつわるジツを研究したニンジャクラン。
花札タロットの「雨」の札に描かれた貴族はタナカの力の暗示であるという。
ラオモト・カンが宿した七つのニンジャソウルの一つでもある。
・コリ・ニンジャクラン
代表的ニンジャ:ホワイトドラゴン、アイスジャベリン、チリングブレード、フロストバイトなど
コリ・ニンジャが創設したが、トゥララ・ニンジャがクーデターを起こしクランを乗っ取ったと言われる氷に関するジツの使い手を擁するニンジャクラン。コリ=氷(kori)か。
現代においても、このクランのニンジャ達はアマクダリに所属するアーチ級ソウル憑依者ホワイトドラゴンの元に集結し、不穏な動きを見せている。
平安時代以前、カツ・ワンソーの命で現在のツキジ・ダンジョンの地下深くにアクマ・ニンジャを封印した実績がある由緒正しいクランでもあるが、ワンソーの死後はソガ・ニンジャに排斥されドサンコにドージョーを移し、その後はマンハッタン島の地下氷結洞に本拠地を移した。
・ヒカリ・ニンジャクラン
代表的ニンジャ:ヒカリ・ニンジャ、ジャスティス、ジルコニアなど
身体から光熱を放つ系統のジツなどの使い手を擁するニンジャクラン。
クランを構成するのは開祖であるヒカリ・ニンジャの力の片鱗を探し求める巡礼者達であり、それ故にかジツの体系化もされておらず、「ヒカリ・ジツ」という同一の名のもとに玉石混交の様々なジツが存在している。
高位ニンジャは常時身体が仄かに発光し、後光のようなニンジャ存在感と心地よい熱を放っており、モータルから神として信仰されやすかったという。
現代ではジャスティスのようにテックの力でジツを強化している者も存在する。
ヒカリ・ニンジャのユニーク・ジツである「コウ・リン・ジツ」はモータルを媒介に連鎖爆発を引き起こす恐ろしいもの。
ナラク・ニンジャによると、このジツがひとたび放たれればネオサイタマ級の都市すら容易に灰燼に帰するとのこと。
第4部ではこの災厄級のジツを阻止し憑依者を救うため新たなニンジャスレイヤーが動くがそれは彼にとっての悲劇の始まりであり『ニンジャスレイヤー』という存在の始まりでもあった。
・ダマシ・ニンジャクラン
代表的ニンジャ:メンタリストなど
現実と判別が困難な幻の力場を周囲に展開し、力場内の対象の精神を支配してしまうゲン・ジツを得意とするニンジャクラン。
幻それ自体のみならず、弁舌と手振りと噂の流布もジツの一環とし、敵を弄び殺す。
このジツには兆候があり、力場生成の際に必ず力場の鍵となる現実世界ではありえない物や現象が出現するため、それを見破れば一時的にだがジツから逃れることができる。
「複数のオブジェに注目し、それが変化していないか絶えず確認する」という、平安時代からニンジャに伝わる対処法が存在する...が、この対策自体が実はダマシ・ニンジャクランによって流布された虚偽。
真に有効な対処法は、より高いカラテと手数でジツ中に陥る前に歪んだオブジェクトを打ち砕き、同時に術者へカラテを仕掛け、ジツの再発動を阻止し、倒すこと。
すなわちノーカラテ・ノーニンジャの大原則がここでも活きるのだ。事実ナラクによって真の対策を知ったニンジャスレイヤーはメンタリスト相手に一方的に打ち勝っている。
・コロス・ニンジャクラン
代表的ニンジャ:デソレイション、デリヴァラー、ホローポイント
ジツを無効化させ(殺す)、カラテによる戦いを強制する空間へと引きずり込むキリングフィールド・ジツを扱うニンジャクラン。
この特異なジツは、ジツ重点の相手には有効だが、カラテが勝る相手には逆効果であろう。
また、キリングフィールドは使用者固有のサツバツとした原風景を見せ、そこに引きずり込んだ相手の精神を(自分もろとも)荒廃させてしまう副作用を持つ。
元々はカラテと隠密の技と暗殺の技を磨き続けていたクランだったが、複数のニンジャクランから襲撃を受け壊滅状態となったことでキリングフィールド・ジツが生み出された。
クラン特有のスキルとして痛覚切除も存在する。
・シ・ニンジャクラン
代表的ニンジャ:シ・ニンジャ/ヤモト・コキ、ジェノサイド、エルドリッチ、ブルーブラッドなど
シ・ニンジャによって率いられたニンジャクラン。「シ・クラン」「シの眷族」とも。
ホウリュウ・テンプルには「シ・クランと神話伝承における死神について」という書物が所管されており、実際「死」に関連付けされる描写が多い。
その実態は、死者の肉体や魂を操るジツに特化したクランではないかと推測される。
また、ナラク・ニンジャと深い因縁を持つクランでもある。
第4部ではシ・ニンジャのソウルを宿すヤモトへのゲコクジョを果たそうとするシ・ニンジャクランのソウル憑依者達同士の戦いが相次いでいる。
・ドラゴン・ニンジャクラン/ドラゴン・ドージョー
代表的ニンジャ:ローシ・ニンジャ(ドラゴン・ゲンドーソー)、ドラゴン・ユカノ、ニンジャスレイヤー、サラマンダーなど
平安時代から続く由緒あるニンジャクランで、暗殺拳チャドーとドラゴン・トビゲリなど特有の暗黒カラテ技を奥義とする。
第1部時点での長は「ローシ・ニンジャ」ことドラゴン・ゲンドーソー。
ドラゴン・ニンジャクランの流れを汲むドラゴン・ドージョーにはフジキドも在籍。師であるゲンドーソーから受けたインストラクションはフジキドの強さを支える大きな要になった。
第1部にてドージョーはソウカイヤのアースクエイク&ヒュージシュリケンの襲撃を受け壊滅したが、第3部終了後にユカノによって岡山県にて復興。
鎖国の解かれた第4部ではモータルの弟子達が修練に励んでいる。
+
|
第2部以降のネタバレ注意 |
ドラゴン・ユカノの正体はドラゴン・ニンジャクランの開祖であり神話時代に「ニンジャ六騎士」としてニンジャ大戦を戦ったドラゴン・ニンジャその人。幾度となく記憶を失っていたが第2部終盤でユカノとしての自我を確立させその後記憶を失うことはなくなった。
その後は岡山県やチベットのニンジャ遺跡を探索したり新生ザイバツとの戦闘に巻き込まれたりしたが第4部で上記の通りドージョーを復興させた。
...が、標高2000メートル超のカッパドキア遺跡めいた山脈が連なるドラゴン・マウンテンにドージョーを建て弟子を募集する、IRC-SNSで入門メッセージを待ち続けるがなかなか来ないところに届いたメッセージを確認するもそれがクソスパムだと知るやメッセージを消し落ち込む、動画配信を始めるも「フジキド……フジキドーッ!大変です!音声しか繋がりません!」と機材トラブルに慌てるなどポンコツっぷりが加速している。
|
・サヴァイヴァー・ドージョー/サワタリ・カンパニー
代表的ニンジャ:フォレスト・サワタリ、フロッグマン、ディスターブド、ノトーリアス、ハイドラなど
ベトナム戦争に参戦した者たちの意識の集合体と思しきリアルニンジャ「グエン・ニンジャ」に憑依された狂人フォレスト・サワタリによって創設された、脱走バイオニンジャのニンジャクラン。
ヨロシサン製薬から自由を求めて離反したバイオニンジャ達によって構成されている。
バイオニンジャ達はヨロシサンの施設で製造される緑色のヨーカンめいた物質「バイオインゴット」が無ければ生命維持ができないため、各地のヨロシサン施設をゲリラ的に襲撃・略奪している。
私欲のためにモータルを搾取し虐待する他のニンジャよりはマシだが、結局のところモータルを躊躇なく殺害する狂ニンジャ達であり、 ニンジャスレイヤーのスレイ対象から外れることはない。
第4部にてサヴァイヴァー・ドージョーを母体とする新組織「サワタリ・カンパニー」を設立。その組織名は「カイシャ」でありかつ「中隊」であることを意味するダブルミーニングである。
南米アマゾン川流域のジャングルに築かれた高度に隠蔽された複数の砦を拠点とする。マナウス・シティの西に存在する本社である「フォート・サワタリ」の他、「フォート・ハイドラ」、「フォート・ダイナソー」などの隠し砦を有する。
フォレストによれば長き闘争と信頼関係の結果としてこの地を獲得したとのこと。
企業としてはテリトリー内の鉱床から採取される不純エメツを原料としたニンジャピル「ブラックタイガー」の製造・販売を行っている。
・シャーテック
代表的ニンジャ:ガントレット、ソリティア、ディアハンターなど
ソウカイヤ所属のガントレットによって母体となる組織が創設された、狙撃ニンジャのニンジャクラン。ガントレット自身は直接関わっていない。
互いに敵対するザイバツとアマクダリ双方に門下生を送り込んでいる。
ガントレットがこのドージョーを設立した最も大きな理由、その目的とは、都市に張り巡らされたIRC監視網を共有し、あらゆる武力・カラテを蜂起前に遠投スリケンで殺し、それを全世界に広げることで、スナイパーニンジャを「他を圧倒しすべてを裁く、さながら審問官めいた支配階級」にするという ICBS(都市間弾道スリケン)思想である。
実際、 古事記には 岡山県とドサンコ・ウェイストランド間でスリケンを投げ合ったという記録が残されている(らしい)。リアルニンジャならではの恐ろしい伝説だが、もし実現出来れば、位置さえ特定できていれば凄まじいカラテを持つニンジャすら超遠距離から何もさせずに射殺できる可能性を秘めている。
しかし、ガントレット自身は前身となる母体を立ち上げてすぐに ニンジャスレイヤーとの戦闘で落命し、運営に携わる事なく亡くなっている。
ディアハンターの回想を垣間見るに、ガントレットの死後に「名前も知らないセンセイ達」によってガントレットの思想が神格化されて変貌していきカルト教団の如き狂った組織となったことは確かなようだ。
・ブラド・ニンジャクラン
代表的ニンジャ:レッドドラゴン(ブラド・ニンジャ)、カシウス、リヒターなど
現代に蘇ったブラド・ツェペシュ、すなわちブラド・ニンジャを開祖とするニンジャクラン。
このクランのニンジャは吸血行為によって敵の血中カラテ成分を吸収し、自らの力とする。
また、「インペイラー・ツキ」という心臓串刺しめいた貫通チョップ突きをカラテ奥義として用いる。
ソウル憑依者は日光に弱い。リアルニンジャはある程度の耐性がある。
吸血鬼に憧れドラクル城に集ったモータルは訓練官リヒターの下でカラテトレーニングを積みニンジャとなる。
クランの長にしてネオワラキアの王たるレッドドラゴンは自身の土地を荒らす者に容赦はしないが、国民に対しては寛容でありモータルの領民をも「守るべき臣民」と見做している。
忍耐力や勇猛さ、国土や主君への忠愛を尊び、優れたものは敵味方・ニンジャ・モータルの別なく賞する。
一方で怯懦や保身といった軟弱さに強い嫌悪を示し、味方を攻撃・中傷する者には一切容赦しない、乱世の君主らしいメンタリティの持ち主である。
古より生きるリアルニンジャでありながらも俗世に強い関心を持ち、特に現代技術のIRC端末に関してはどっぷりとハマっている節も見られ、わざわざ家臣の前で調べ物をして使いこなしている様をアピールしたり、赤竜騎士団のシンボルをデコったり、動画配信をして視聴者に自身のチャネルへの登録と"「良い」"を求めたりとお茶目な面も披露している。
我らがフジキドも一度ネオワラキアを訪れておりなんやかんやでレッドドラゴンと意気投合、帰り際には赤竜騎士団マークのスマホケースを貰って自身のIRC端末に装着していた。
・ダイナソー・ニンジャクラン
代表的ニンジャ:ヘルレックス、ウイングドテラー、ロングモーン
アマゾンの密林を縄張りとする、ヨロシサン製薬に遺棄されたバイオニンジャのニンジャクラン。
第4部では三人ともサワタリ・カンパニーの一員となっている。
ダイナソーニンジャたち全てに共通するが、 会話こそ可能なものの知性は極めて低く、一年以上前のことを思い出すのすら非常に困難なほど。更に頭に血が上ると狂乱状態に陥り、周囲の様子が目に入らなくなることも。
登場エピソードではカルト教団の宣教師に騙されサワタリ・カンパニーと戦うが紆余曲折を経て共に教団が雇った傭兵達を殲滅、クランも元の鞘に納まった。
・マスターヴォーパルの素晴らしきニンジャクラン
代表的ニンジャ:マスターヴォーパル(ハブ・ニンジャ)、ニーズヘグ、バジリスク、ニンジャスレイヤー、サツバツナイト
ネオサイタマのドリームランド埋立地に居を構える胡乱ニンジャ、マスターヴォーパルが率いるニンジャクラン。マスター・ヴォーパルの素晴らしき道場、所謂ヴォーパル・ニンジャクランとの表記もある。
ヘビ・ニンジャクランのサブクランであり、そのふざけたネーミングに反して出身者はいずれも強者揃い。
我らがフジキドも第3部中盤、アマクダリニンジャとの戦いに敗北しヴォーパルに助け出され無理やりドージョー門下生にさせられており彼の指導によって己のエゴを鍛え直しこのクランからカイデンを授かっている。
|
ニンジャの「礼儀」。
ニンジャ同士が戦闘に入る場合、必ず「アイサツ」をしなければならない。
これは「礼儀」である以上にニンジャの「本能」のようで、「たとえ妻子の仇であっても」「たとえ自身がどれほど極悪で礼儀知らずであっても」欠かすことはない。
現実の社会で「礼儀」を蔑ろにする存在は嫌われたりハブられたり、相手によっては痛い目に遭わされるが、それは忍殺作中世界とニンジャ達においても同じ。
もしこれをおざなりにしたり、或いはそれにつけこんでズルをしようものなら、そんな無礼者が辿る末路は
凄惨な死である。
詳しくは
個別記事参照。
・エテル
第4部で登場したエネルギー概念。
「コトダマ空間(オヒガン)」から現実世界に流れ込むニンジャ達の力の源であり、このエネルギーを利用してニンジャは強大なカラテやジツの力を引き出す。
地中や酒などあらゆる場所に存在し、だが一か所に留まることはなく、世界中を風のように流れるエネルギーであるとされる。
このエネルギーが強力に流入しているエリアはパワースポットそのものであり、古代から「霊場」「地脈」「龍脈」「竜の巣」などと呼ばれてきたとされる。
平安時代から始まったニンジャの弱体化は、このエネルギーの流入が衰退していったことが原因であり、エテルの枯渇が始まった時代は「立ち枯れの時代」と形容される。
代用としてアルコールを摂取することで強力なジツが可能なニンジャもいる。
その性質からかエテルの概念が登場する前から、ドクに耐性のあるニンジャもアルコールでは酩酊する事例が確認されている。
哲学史においてエーテルは地上における
地水火風の外側にある
五番目の元素として構想されたが、本作におけるエテルは地水火風
空の五大元素とはまた別の概念であるようだ。
・デスノボリ
死亡フラグを忍殺風に表現したもの。本編に登場する用語ではなくあくまでヘッズらが作った造語である。
王道ストーリーでありながらヘッズの予想通りには展開しないのが忍殺であり、ノボリ回収率の低さには定評がある。ただし、分かりやすいノボリを立てるサンシタも実際多い。
身も蓋もない事を言ってしまえば、ノボリすら立てずに死ぬキャラクターも実際多いのだが......
一方「
死亡フラグを乱立したキャラクターは逆に死なない」というネット上の言説をアレンジした「立てすぎたデスノボリはかえって生存」という用語も。味方よりの登場人物に目立つ、ある種
ニンジャスレイヤーの王道展開の一つと言える。
+
|
有名なデスノボリ一覧 |
・常人の三倍の脚力
代表的ニンジャ:バンディット、バーグラーなど
前述の「三倍族」。ニンジャとしての最低水準であり実際死ぬことが多い。しかし代表的デスノボリにもかかわらずディテクティヴやドモボーイなど生き残っているニンジャも多い。
ほんやくチームの独自企画ゲームブックに登場する非公式三倍族でありプレイヤー自身でもあるニンジャ、ホーネットやキングプラウンも三倍族だが選択次第で生き残ることが可能。14へ行かないよう慎重に対応しよう。
・カトン・ジツの使い手
代表的ニンジャ:アーソン、ガスバーナ、プロミネンス、サンバーンなど
前述したカトン・ジツの使い手もデスノボリの一つ。
実際未熟なニンジャが使用した場合は相手をまるで捉えられず殺されたり自爆することもあるが、イグナイトなど熟練のカトン・ジツ使いであればヘッズからのオタッシャ重点視とは裏腹に善戦することもままあるため、結局は本人の実力次第といえよう。
比較的ベーシックなジツであるが故に使い手も玉石混交である旨は本編中でも言及されている。
・動物系ニンジャネーム
代表的ニンジャ:レオパルド、シーワーラット、カメレオン、ゼブラなど
文字通り動物の名前を直訳したニンジャネーム。実際死ぬことが多く中には三倍族との(悪い意味で)シナジーを兼ねたニンジャも。
一方アイボリーイーグルやゴールドライオンなど色や形容詞で修飾された動物系ネームを持つニンジャは死ぬことこそ多かれど健闘することもある。
・安い挑発台詞、自称事情通
代表的ニンジャ:スクランブラー、ナイトサーバント、クルーエルアイアンなど
「コマンドサンボからジュドーに転向、一度も負けた事がねえ。全てイポン勝ちだ。そんな俺にニンジャが憑いた。つまりカラテにカラテをかけて100倍だ。わかるか?この算数が。エエッ?」
複数要素を掛け合わせる事で、すさまじい相乗効果が起こる事を示した台詞。その絶大な相乗効果に注目したヘッズに今もサンシタの前口上やデスノボリとして親しまれている。
「噂には尾ひれがつくものよ。ベイン・オブ・ソウカイヤ?真実はひとつ!それをやったのはザイバツ・シャドーギルドよ!俺は詳しいんだ!」
わかりやすい前口上。大抵あまり頼りにならない。
・古代ローマカラテ
代表的ニンジャ:センチュリオン、プリンセプス、ハンニバルなど
作中でも比較的登場回数の多いカラテ流派ではあるが、使い手たちの戦闘シーンが何故か悉く描写カットされてしまい場面が戻ったその時には使い手はすでに死亡していたといった流れが相次いだ為、一体どのようなカラテであるのかメタ的な面で神秘のヴェールに包まれていた。
ニンジャスレイヤーが古代ローマカラテ最強の使い手であるスパルタカスとカラテ勝負を行った際今までの戦いを回想するという形でかつてのイクサの様子が描写された。
スパルタカスが死んだ後の第4部にも古代ローマカラテの使い手は登場したが、やはり描写がカットされそのカラテを披露することなく爆発四散する者がほとんどである。
|
+
|
邪悪なアニヲタ・ニンジャを殺害し当項目の情報を引き出すため、ニンジャスレイヤーはフスマを開ける。 |
しかしそこにはアニヲタWikiの仕掛けた卑劣な罠が!
・シークエンス・ブレイクビーツ技法
ニンジャ同士の情け容赦ないイクサの中でも多数使われる原作者モーゼズ氏が多用したという文章表現。
忍殺の作中では、戦闘シーンなどで同じ文章をコピペめいて何度も反復させる独特の文章表現手法がしばしば見られるが、シークエンス・ブレイクビーツ技法はエピソードの枠を超えた天丼ネタであり、固有名詞を変えただけのほとんど同じ文章をいきなりぶちこんでくる反復表現技法である。
・トラップ部屋シークエンス
「バカな……行き止まりとは……!」ニンジャスレイヤーが足を踏み入れたのは、タタミ敷きの四角い小部屋であった。それはシュギ・ジキと呼ばれるパターンで、十二枚のタタミから構成されている。四方は壁であり、それぞれにはライオン、バタフライ、ゲイシャ、イカの見事な墨絵が描かれていた。
「四方それぞれに絵の描かれた壁がある十二枚のタタミ敷き(シュギ・ジキ)の四角い小部屋に誘い込まれたニンジャスレイヤーが、四方の壁の隠し回転扉を使う敵ニンジャに翻弄されるも、最終的にドラゴン・ゲンドーソーのインストラクションを思い出し、敵の場所を見破り殺害する」というもの。
「デス・オブ・バタフライ」が初出であり、その後も複数のエピソードで使用された。第3部最終章ではニンジャスレイヤー以外のニンジャがこのトラップ部屋に引っかかるも脱出した。
ファンの間では、この技法が使われたのはモーゼズの実験だともアルコール依存期だったとも噂されていたらしい。
ヘッズの間でも恐怖の象徴とされており、ニンジャスレイヤーがフスマを開くだけでシュギ・ジキ・リアリティショック・フィードバックに襲われる。中には短編エピソードの更新がアナウンスされただけで恐怖に慄く重篤後遺症ヘッズも存在する。
第4部に登場したニンジャ、トラップマスターは第4部初のシュギ・ジキ部屋を披露し世界観が大きく変わった第4部での展開に油断していた実況タグを一瞬にしてアビ・インフェルノ・ジゴクに叩き込んだ。ニンジャスレイヤーには手も足も出なかったがある意味トラップマスターの面目躍如と言えよう。
・ビル屋上カイト脱出シークエンス
「何だと……!?」ニンジャスレイヤーはジュー・ジツを構え、そちらを見た。緊急脱出用カイトで、スパロードライヴは空へと逃げたのである。その距離すでに百メートル超。「おのれ……!」ニンジャスレイヤーの腕が怒りに震える。
「敵ニンジャがニンジャスレイヤーに追い詰められるもあらかじめビル屋上に備えておいたカイトで脱出する。が、よせばいいのに「ここだ!貴様の攻撃はここまで届くまい!」と煽った結果死神の怒りを買いスリケンなどによる攻撃を受けカイトは撃墜、敵ニンジャも爆発四散する」というもの。
こちらはこちらでヘッズも高いところが舞台だとカイトの影に怯えることになる。
第4部連載中に多数追加された演出で第1部、第3部にもこの技法が登場した後付けの短編エピソードが収録されている。
|
◆ニンジャ関連の組織◆
古来のニンジャ達はそれぞれジツ・カラテを流派としたニンジャ・クランで分かれていた。
だが現代では圧倒的強さをもったニンジャを頂点とし流派の区別なく巨大ニンジャ・シンジケートを形成しており、より大きなシンジケートは日本の大都市の裏の支配者に君臨している。暗黒メガコーポとも戦闘員にあたる
クローンヤクザの供給や武器取引、ヨージンボーなどから深い繋がりを持っており、メガコーポ側のサラリマンからしては彼らニンジャとの営業は命懸けで、失神でタタミを汚し彼らの機嫌を損ねてしまったが最後文字通りヘル送りとなる。
その他にも人知れず水面下で行動している中小ニンジャ組織も活動しており、その中にはニンジャの存在を知る数少ないモータルの政府関係者によって組織されたニンジャによる特殊部隊も存在する。
本編開始まではネオサイタマのソウカイヤ、キョートのザイバツの二大組織が対立関係にあったが、ソウカイヤとザイバツの全面戦争が起きたマルノウチ抗争以降ニンジャ達の勢力図が大きく変化して言っている。
『総会屋』。
首領
ラオモト・カンが率いる超武闘派組織にして、ネオサイタマの裏社会を支配している。ネコソギ・ファンドなど多くのフロント会社を保有し多数の暗黒メガコーポと提携し、表裏両面において暴利を貪っている。
徹底的な実力主義を掲げており、数あるソウカイ・ニンジャ達の中でも特に実力ある者は精鋭部隊
「ソウカイ・シックスゲイツ」に所属している。
極悪非道のニンジャ組織であることは間違いないのだが、
ラオモト・カンの威光やシックスゲイツなどの武力もありある意味では他ニンジャ組織への抑止力となっており、ネオサイタマの治安を統制していた面もある。
4部ではラオモトの息子であるチバがその辣腕によって
ソウカイ・シンジケートの再建に成功しており、アマクダリと旧ソウカイの両方の利点を併せ持つ洗練された組織へと進化している。彼の苦労と成り上がりまでを描く物語は、外伝小説「スズメバチの黄色」にて。
『財閥』。作中での漢字表記は「罪罰影業組合」。
独立国家「キョート共和国」を影から支配している暗黒秘密結社。ソウカイヤ最大の
ライバル組織でもある。
ニンジャが人間を支配する「格差社会」の実現を目指す選民思想が強いカルト組織でニンジャ千年王国の至上絶対支配者
ロード・オブ・ザイバツを頂点とし、その下は最高幹部にあたる
ザイバツ・グランドマスター、行動隊長にあたる
ザイバツ・マスター、四人の幹部候補生の
ザイバツ・シテンノ、構成員のアダプトと厳格な組織構造で成り立っている。
一斉に両手を挙げながら大声で「ガンバルゾー!」と連呼する暗黒儀式「バンザイ・チャント」がこの組織の名物。強者達が一心不乱にガンバルゾー!と叫ぶ姿にはどこか狂気すら感じさせ、耐性のない一般人が目にすれば激しく恐慌する程の禍々しさを誇る。
『天下り』。
壊滅した
ソウカイ・シンジケートの残党たちによって結成された暗黒経済組織にして
ソウカイ・シンジケートの後継組織にあたる。
首魁はラオモト・チバだが、実質的な組織運営は彼の執事である
アガメムノンが取り仕切っている。
最高幹部・「12人」が各部門を統括しているが、彼ら1人1人が企業・宗教・政治家などの社会的地位の高い者たちによって構成されている。
複数のヤクザ組織やニンジャ組織をアマクダリ中枢部の管理下に置き、アマクダリの手足としてテリトリーごとに管轄させる「フランチャイズ・システム」により徹底した情報統制により中枢部の存在を秘匿する仕組みとなっている。
この組織の最大の強みは「表への影響が強い」事。様々な地位の高い人間がこの組織のニンジャであるがゆえに、ネオサイタマどころか
日本そのものを堂々と操れるという他の組織には真似の出来ない荒業でフジキド達を苦しめる。
『混沌の落とし子達』。
4部より登場した組織…というには少々、というかかなり小規模な集まり。
「他者へジツやソウルを譲渡する」という規格外の異能を行使する謎多きニンジャ、サツガイによって力を得た者の集い。
一応のリーダーであるブラスハートと、彼の呼びかけを聞き参加したサツガイとの接触者達がSNS上でやり取りをするためのコミュニティ。
……とはいえ、SNS上の仲良しコミュニティみたいなものなので、メンバーの繋がりや関係はとてもユルい。
所属者は例外なく邪悪なニンジャであるため当たり前のように殺人や略奪などの暴虐をモータル相手へ平気で行っているが、それを除けば予定の合った者たちでオフ会(バーベキュー、旅行、飲み会等)を開いて楽しんでいる。
メンバー全員がサツガイの影響によって「自身に憑依したソウルとは系統の異なるジツ」を保有しているのが特徴。
シャドウトレース・ジツ+ジョルリ・ジツによる「具現化した幻影を用いた分身」や、ソニックカラテ+マバタキ・ジツによる「超高速移動を伴いながら放たれる真空波」など、普通のニンジャには不可能なジツの組み合わせで予測不能な攻撃を行う。
・過冬
第4部シーズン2でニンジャスレイヤーと敵対した酷薄極まるロシアヤクザ、シンウインターが首領を務めるヤクザクラン。彼は2037年の時点では末端の身に過ぎなかったが、後にニンジャとしてのカラテを鍛えて当時のオヤブンにゲコクジョを実行。一族郎党全てを殺して晒し首にすることで力を誇示し、現在の地位を確たるものとした。
家紋は天と地より生えるフジサンとエッジカム火山を意匠化した紋章。
アラスカの港湾都市「シトカ」を拠点とする。電子戦争以前のシトカは人口一万人に満たない小さな街であったが、エッジカム火山が多量のエメツを孕んでいることが判明してからは状況が一変。超自然産業と非合法活動のハブとして急激に発展し、推定人口300万人都市に成長を遂げた。それに伴い、過冬も国際社会において大きく伸長することとなった。
所属するニンジャの質は玉石混交。幹部格の「ワイズマン」には高度なカラテやジツを持つ強者が名を連ねており、それ以外にも油断ならぬワザマエの持ち主が散見されるが、一方でロリコンデブニンジャのアイアングリルをはじめ末端の質は相当に低い。
また、他のヤクザクランを吸収する過程で組織に取り込まれたニンジャも一定数存在する模様。
第1~3部に登場するニンジャ、スーサイドは第3部と第4部の間で過冬の子飼いとして奴隷めいた扱いを受けていた。
超自然的な力を有している少女「ゾーイ」をめぐりニンジャスレイヤーと全面戦争に突入することになる。
・ネザーキョウ
『ネザー京』。
現代に蘇った「タイクーン」、すなわち
アケチ・ニンジャが旧カナダに築いた国。
故郷を懐かしんだタイクーンによって文化や生態系が彼にとっての理想に作り変えられているのが最大の特徴であり、黒漆瓦屋根の家々や複数の五重塔が並び、血の川が流れ、黒帯を締めたカラテビーストが徘徊する歪な地と化している。
また、インターネットを始めとするタイクーンが惰弱と見なした文化は禁止されており、領民は外の世界を知らぬまま日々を送っている。
ネザーキョウの戦力は主にニンジャソウル憑依者である「センシ」とコクダカを刻まれし「ゲニントルーパー」で構成され、そこから部隊や領地ごとの管轄が分かれる。
タイクーンの配下の中でも最強の一角とされるニンジャ集団であるアケチ・シテンノはリアルニンジャや強力なアーチ級ソウル憑依者も名を連ねている。組織での立場もタイクーンとアケチ・ジョウゴに次ぐ地位であり、並み居るセンシ達の上に立つ幹部格。
なお、「シテンノ(四天王)」という名だがその数は4人ではない。これはタイクーンが「シテンノは4人でなければならない」という惰弱な言葉遊びを嫌っているからである。
・ダークカラテエンパイア
『暗黒カラテ帝国』。
第4部シーズン4における主要敵組織。ヘッズの間では「DKE(Dark Karate Empire)」と略されることもある。
ニンジャ始祖カツ・ワンソーの派閥に属する神話時代のリアルニンジャ達と、その配下によって構成される。彼らは現代に蘇ってなお、ワンソーに対して忠誠を誓っている。
カツ・ワンソーを帝王に戴く復古の帝国であり、世界を併吞した後、空なる玉座にワンソーを迎えることが彼らの目的である。
ただし、過去にはダークカラテエンパイアのニンジャ同士で領土争いを繰り広げることもあったらしく、必ずしも一枚岩ではない模様。そもそも「組織」という呼称が適当であるかも定かでない。
現在も構成員それぞれが自身の領域を持ち、その維持に腐心している。互いに皮肉や挑発を飛ばし合うことも珍しくなく、さらには独自に謀略を巡らせる者もおり、戦力の強大さに反比例して、団結力は他のニンジャ組織と比べても低い。
シーズン4では、ダークカラテエンパイアの空なる玉座を守る摂政の座を賭けて、ニンジャスレイヤーを獲物に定め、狩りの儀式「ストラグル・オブ・カリュドーン」を開催した。
・イッキ・ウチコワシ
『一揆打毀』。正式名称は「進歩的革命闘争連帯 一揆打毀」か。
赤を組織のシンボルカラーとしており、クワとハンマーなどのマークを意匠として持つ者もいる過激革命抵抗運動組織。要するに共産主義過激派組織である。
メンバーがよく使う用語も「革命闘士」「同志」「決断的闘争」など、完全にそっち寄り。
構成員の中にはニンジャも少なからず存在しており、その規模は実際侮れない。
オムラ・インダストリやヨロシサン製薬のようなブルジョワめいたメガコーポを主な敵として各地で自由革命闘争を掲げている...が、メガコーポに属しその恩恵を受ける者であれば、たとえ罪のない子供でも収奪や殺害の対象とすることを正当化し、何の躊躇もなく排撃する。それは、彼らにとってメガコーポに属していること自体が罪であり、大人だろうと子供だろうと変わりはないと考えているからに他ならない。
酷い時にはネコネコカワイイのライブにすら現れ会場を乗っ取りアジテーションの場にしようとしたほど。
また記憶を失っていたユカノにアムニジアの名を与え革命戦士として洗脳していたこと、幹部ニンジャのアンサラーがかつてドラゴン・ドージョー出身だったこともあり完全にニンジャスレイヤーの怒りを買っている。
・イモータル・ニンジャ・ワークショップ
『不死忍者の工房』。
ヨロシサン製薬の研究員、リー・アラキが設立した研究機関。略称は「INW」。
世界随一のニンジャサイエンス研究者たるリー先生の下、ネオサイタマ最高級の頭脳が集う研究所。死体にニンジャソウルを憑依させて蘇らせることを通して不老不死の実現を目指す「イモータル・ニンジャ計画」を主な研究テーマに掲げており、その一環としてジェノサイドやエルドリッチをはじめとしたゾンビーニンジャを製造している。
当初はソウカイヤの資金提供を受けて設立されたが、ラオモト・カンの没後は一転してザイバツに接近する。しかしニンジャ存在の優位性を絶対視するザイバツはニンジャソウルを被検体として扱う実験行為を忌避し、後に追放されてしまった。第3部の時点ではアマクダリに協力しており、リー先生はアマクダリの最高幹部「12人」の一人にまでなっているが、活動についてはある程度独立した動きも認められている。
ただしリー先生の主目的はあくまで「ニンジャやニンジャソウルについての研究」に過ぎずニンジャ組織に協力しているのは資金面などの提供を受けているに過ぎない。邪悪な非人道行為に手を染めているのは事実ではあるが自分や側近の助手が殺されるなどといったインガオホーとすら無縁であるかなり特異な人物でもある。死んだら死んだでゾンビ―化して蘇りそうだが
またリー先生の世渡りも卓越したものでありジェノサイドやニンジャスレイヤーといった敵対的な相手に対しても状況次第ではある程度の妥協を行い、あるいは相手の望む条件を出して交渉を成立させたりもする。
第3部終了直後ではある人物の処遇を巡ってフジキドと実質的な不可侵条約を取り付けたことも。
追記修正はニンジャにお願いします。
- ちょっと熱出して寝込んだだけなのにニンジャソウルに憑依されたシルバーキー=サン -- 名無しさん (2023-11-18 21:40:50)
- 『ニンジャ化した場合、生殖能力を完全に失う』……なのに、劇中の描写から考えると『性行為』そのものは普通にできるんだよね?ニンジャって不思議 -- 名無しさん (2023-11-18 22:24:00)
- ↑ナニが無くなるのではなく、男女問わず遺伝的に子供が作れない身体になると考えると幾分か理解しやすいかと。不可逆の不妊症と言ってもいい -- 名無しさん (2023-11-18 23:31:09)
- 遺伝子の変異で生物種として人間じゃなくなってるんだろうね -- 名無しさん (2023-11-19 09:16:29)
- 生き残りのリアルニンジャが迫害され、ニンジャ憑依現象によりまたニンジャによる暴虐が再発とは正にショッギョムッジョ… -- 名無しさん (2023-11-19 12:20:48)
- 三部クライマックスのフジキドやちょっと前のヤモト=サンに起きた「××××現象」については追記してもネタバレにならないだろうか? -- 名無しさん (2023-11-19 12:25:07)
- こうして見るとアメコミヒーローやミュータントの換骨奪胎なんだな -- 名無しさん (2023-11-21 11:44:50)
- 神話で語り継がれるレベルのニンジャとなると最早、意志を持つ災害 -- 名無しさん (2023-11-29 22:00:12)
- ニンジャになると染色体に黒帯が巻かれる。染色体に黒帯が巻かれる!?? -- 名無しさん (2024-09-09 14:34:07)
最終更新:2025年02月28日 10:59