登録日：2018/07/16 (月) 02:14:17
更新日：2024/02/10 Sat 16:30:18
所要時間：約 4 分で読めます
ガンガンONLINE連載の
漫画。マンガアプリ『マンガUP!』でもリピート連載中。
原作を『第三次性徴期、大塚くん！』の君塚力、作画を『仕立屋工房』の日丘円が担当している。
少年犯罪というデリケートかつヘビーなテーマを描いており、とある殺人事件で犯罪者となってしまった主人公の苦悩が描かれていく。
その陰鬱なストーリーから本作はガンオンの中でも特に問題作と評されている。
あらすじ
山崎貴志。彼は学校のクラスでは浮いた存在であり周囲から恐れられていた。
下校途中に3年前同じ中学の片想いの相手だった佐々木が現れ、3年前に起きた事件が語られていく―
登場人物
主人公。高校一年生で大人しい少年。本来は人当たりの良い性格だった。
3年前の中学一年生の時に佐々木さんが教師に襲われている場面を偶然目にしてしまい、思わずバットで殴りつけるも教師の反撃に遭う。
そして彼は佐々木さんを助けるためとはいえ教師を殺してしまった事を告白。しかし佐々木さんに気を遣いレイプされていた事実を隠し「気に入らなかったから」と適当に理由をでっち上げた。
出所した後は地元の横浜を離れ千葉の高校へ進学し、過去を隠して生きようとするも貴志に成り済ましたアカウントの影響もあり、周囲から即座に過去を疑われ一気に孤立してしまう。
孤立のことに関しては曰く「自分が逆の立場ならみんなと同じ対応する」自信があるそうな。
貴志の片想いの相手であり、3年前の事件の当事者。
日々を普通に過ごしていたが、ある日突然担任教師に自分を好いていると詰め寄られ、衝動的にレイプされてしまう。
その後、レイプされる場面を偶然目撃した貴志により助け出されるものの、強いショックを受けてしまう。
この事もあり今の貴志の境遇は自分のせいだと強い負い目を感じている。
なお、無事高校へ進学した現在は先輩に片想いしたり、同学年の板倉さん
（女）から想いを寄せられるなど普通に幸せな学園生活を送っている。
貴志の殺人現場を目の当たりにしてしまったショックもあり、3年前の事件で何があったのかをあまり覚えていない。
彼女は「自分を助けるために貴志が殺人を犯した」と思っているが、
実際は本当に教師を殺したのは貴志ではなく彼女。
貴志の一撃を耐え切り反撃に転じる教師の姿を見て、貴志が殺されてしまうと思った彼女は貴志のバットを手に取り教師の頭を滅多打ちにしてしまった。
しかし、精神が極限状態という事もあってか事件後はその記憶だけがポッカリと抜け落ちてしまった。
貴志が佐々木さんからレイプされていた事実を隠すだけでなく、殺人まで被ったのは彼女の精神状態を考慮したため。
しばらくして、貴志の母親が倒れた事が切っ掛けとなり自分が教師にレイプされていた事と貴志は自分を助けるために罪を犯した事を告白する。
しかしその帰り道、病院へ運ばれた重症患者と通りすがった事で3年前の記憶がフラッシュバックし……。
貴志たちが通っていた中学校の担任教師。変態ロリコン。だいたいこいつのせい。
貴志の母親。
元々は定食屋を経営していたのだが、事件後は店を畳まざるを得ない状況に追いやられてしまい、その後も成り済ましによる風評被害による気苦労が絶えなかった。
そして過労で倒れてしまった事で、貴志と佐々木さんはあの日佐々木さんを助けるために犯罪を犯した事を告白する。
この漫画の純粋な被害者その1。
貴志の姉。大学生だったが弟による事件のせいで大学に居場所が無くなってしまい中退。当然ながら、その後の貴志との仲は険悪となる。
それでも彼女の前に現れた恋人のおかげで心も大分救われていった。
この漫画の純粋な被害者その2。
貴志の親友である野球少年。
事件後も貴志は無実だと頑なに主張し庇い続けた結果、酷いいじめにあってしまい3年後には引きこもりになってしまった。その時の姿は病的なイケメンチック
それでも貴志との友情は健在ではあったが、その想いも成り済ましアカウントに壊されてしまう……。
この漫画の純粋な被害者その3。
貴志が殺した教師の息子。
貴志に父親を殺された事への復讐を遂げるために貴志に成りすましたSNSアカウントを作り
貴志の携帯番号を独自に調べ上げ彼を罠に嵌めていく。
実は山下家の養子。生まれてすぐに捨てられており、犯行動機としては復讐心だけでなく貴志の恵まれた家庭環境への嫉妬心も含まれていた。結衣の写真をネット上でばら撒く、可南子の恋人になり利用する等、行動は決して許されるものではないが、一番の元凶の養父、元凶の一つと言えなくもない実親達に振り回された被害者ととれなくもない。
確かに本作は問題作ではあるが、実のところ決して良い意味ではなく
漫画としての完成度に問題のある作品
という意味合いである。
扱っているテーマがヘビーだからとはいえ、唐突かつ負のご都合主義全開のストーリー展開や、やる事成す事が尽く裏目に出るなどあまりにも浅はかで独善的な振る舞いが目立つキャラクターたち、やたら多い青ざめた顔や泣き笑い顔
これらが合わさった事で読者のフラストレーションが貯まるような展開ばかりが描かれ、辟易してしまった読者も多くブログなどでの感想も手厳しいものが多い。
「ヘビーな話題だからこそ余計に慎重に描く必要があるのに展開があまりに斜め
下
」とも。
作者も自覚があるのか意図的にこうしているのか、お母さんが貴志と佐々木さんに向けて「あなた達は周りの人間の事を全く考えていない」と発言する場面が描かれてはいる。意図的にやっていたら余計に性質が悪い気もするが…
また、
5ちゃんねるガンガンオンラインスレも本作が更新されるたびに荒れるようになり、隔離目的とはいえ無名の漫画にしては珍しく専スレも立てられた。
これは12話辺りまでガンガンオンラインが更新されるたびに話が連続更新されていったことによるブースト効果も大きいのだが。
とはいえ、毎回の次の話へ続く引きの上手さや一部
伏線の回収などは評価されるなど、光るところが全く無いわけでもない。
事実、文句を言いながらもなんだかんだでこの漫画を読み続けていった読者は多い。
13歳で項目を追記・修正したその日から僕の名前はアニヲタとなった…。
- 折り畳まれた文章読まずにつまんなさそう…って思ってたらそういう漫画なのね -- 名無しさん (2018-07-16 04:48:05)
- まだ連載中なのね。作者さんの意図が通じる終わり方できるといいな。とりあえず最新24話のサムネの主人公？の顔がお面みたいに平べったいなと思いました（粉みかん -- 名無しさん (2018-07-17 15:33:57)
- 1巻読んだけど構成は良いと思う。1クールのドラマ原作としては上々かな。 -- 名無しさん (2018-08-20 03:43:37)
- ストーリーの評判が悪いと聞いてやっぱりという感想が出てくる漫画。無料だから読んでるけどお金出してまで読みたいかと言われると申し訳ないけどね…。 -- 名無しさん (2018-08-26 09:14:01)
- 敵味方含めて登場人物の行動に何ひとつ共感できない -- 名無しさん (2018-10-15 23:04:55)
- 終わったけど、最後まで負のご都合主義満載で酷いとしか言いようが無かった… -- 名無しさん (2018-12-04 00:33:28)
- ケンちゃんと河合さん だ け はマトモだった -- 名無しさん (2019-12-19 09:41:42)
- 連載中に読んでいたが、別にドラマなら普通にありそうな展開でさして叩かれそうなものとも思えんが・・・。超人が主役でもなく単に思慮の足りなかった当時の中学生たちが当時の教師とその息子に振り回されるって話しだし。ってかストーリーの開始時点で周囲は山崎君の過去を知らず好意的な女子もいたりするので、あらすじが間違ってると思うんだが。 -- 名無しさん (2019-12-19 10:34:50)
- しかしこれで思い出すのは、結局のところ差別とか偏見はダメとか言いつつ変な奴とは距離を置けってことだな。ヒロインの佐々木も周囲が避けてた教師に普通に接してたらあんな目に遭ったわけだし。今年も現実で教師が教え子を暴行して自宅から誘拐する事件とかあったから笑えない。 -- 名無しさん (2019-12-19 10:44:02)
- 最終的に主人公が多少救われたとこだけは良かった。 -- 名無しさん (2020-05-21 02:28:16)
- 作者が新しいイジメの漫画始めたけど、そっちは主人公がトロ過ぎてイラつくってことは無さそうだ。 -- 名無しさん (2020-12-09 06:39:54)
- 作者の前作が有名ってわけでもない、web連載の漫画で専スレが立つとか驚いたのが俺なんだよね。凄くない？ -- 名無しさん (2021-11-20 16:50:25)
- ↑なんでマネモブが湧いてるんですかね・・・ -- 名無しさん (2023-03-06 18:49:40)
- 記事で指摘しましたが、先公の養子を無責任に捨てた顔も出てない実親の方が先公以上に腹が立つのは私だけでしょうか…… -- 名無しさん (2023-03-11 00:48:51)
- 主人公やヒロインのやることが悉く裏目に出るのは、「未成年は十分な判断能力が無いので責任を問えない」という少年法の理念を表してるんだろうな。子供が自分の力だけで何かを成そうとしても上手く行くはずが無いから大人に頼りなさいっていう。 -- 名無しさん (2023-04-15 07:21:17)
- この後に連載されたいじめの奴は結構よかった -- 名無しさん (2024-02-10 16:30:18)
最終更新：2024年02月10日 16:30
