地蔵虐(地獄先生ぬ~べ~)

登録日:2018/08/25(土) 18:48:28
更新日:2024/08/04 Sun 12:02:43
所要時間:約 3 分で読めます





地蔵虐(じぞうぎゃく)とは、漫画『地獄先生ぬ~べ~』に登場する妖怪である。



概要

親より先に死んだ子供が行くとされる「賽の河原」に居る低級の
三本のツノが生えた非常に大きな頭部と牛のような尻尾、手にした重厚な金棒が特徴。
知能はあまり高くないらしく、ぬ~べ~曰く「知性の欠片もない化け物」。

賽の河原に堕ちた子供は、親を悲しませた罰として河原にある石を積み上げ、父母の為の供養塔を立てなければならないが、
塔が完成間近になると、賽の河原の鬼=地蔵虐が現れ、せっかく積み上げた供養塔を金棒でバラバラに崩されてしまう。
その後、塔を何度立てても同じことが繰り返され、子供の魂は永遠に嘆き悲しんで苦しむことになる。
その為、ぬ~べ~は賽の河原を「決して努力が報われない地獄」と評している。


本編において

原作第2話「賽の河原の地蔵虐」、アニメ第10話「悪鬼大暴れ!努力する子はご用心」に登場。
ぬ~べ~の生徒・山口晶が幼少時に海で溺れて臨死体験をした際、賽の河原に行き着いた晶が目撃した。
その後、晶は奇跡的に息を吹き返し助かったものの、蘇生した晶の魂に地蔵虐がくっついており、そのまま現世まで晶を追ってきた。

現世に出現後、姿を見せずに陰から晶の努力の邪魔をしており、劇中での描写だけでも、

  • 晶が小遣いをコツコツ貯めて買ったマウンテンバイクを道路に投げ出し、トラックに轢かせて壊す。
  • 猛練習していた運動会のリレーも本番前日に骨折。
  • 上手く描けた絵を風で吹き飛ばして川に落として台無しにする。

など、滅茶苦茶なまでに晶を不幸に陥れている。

落ち込んだ晶は、ぬ~べ~やたちの勧めで、壊れたマウンテンバイクと同じものが優秀作品としてプレゼントされる児童美術展に作品を出展することを目指し、
郷子をモデルに粘土細工の作成に取り掛かった(だが郷子は、ヌードモデルになると思っていたらしく、皆の前で堂々と服を脱いでいた)。

しかし、またしても地蔵虐は晶の邪魔をするため、誰もいない深夜に学校に現れ晶の作った粘土細工を押しつぶしてしまう。
翌朝、変わり果てた作品の姿と締め切り間近で完成まで時間がない絶望を晶に与えた。

だが、ぬ~べ~が粘土細工から僅かに妖気を感じたことから、今度はぬ~べ~・広・晶・郷子・克也の5人で一日学校に泊まり、ギリギリで作品を完成させることに。
そして、深夜ぬ~べ~が皆に「賽の河原」のことを教えているところで、遂に姿を現した。

金棒を振り回して暴れるが、所詮は低級の鬼である地蔵虐は「鬼の手」を持つぬ~べ~の敵ではなく、
なにより生徒の努力を踏みにじった行いからぬ~べ~の怒りを買い、最期は「鬼の手」で首を切断されて消滅した。

アニメではぬ~べ~をぶっ飛ばして晶と広に襲い掛かるが、直後に戻ってきたぬ~べ~に顔面を殴られ、金棒も粉々された。
最期は頭から胴体にかけて縦に真っ二つにされて消滅した。

地蔵虐がいなくなったことで晶の努力は報われ、無事完成した作品は見事に最優秀賞を獲得した。
だが、プレゼントされたマウンテンバイクは本物ではなく、精巧に作られたプラモだった……。ドンマイ。

アニメ版ではオチは同じだが、長い間の苦悩を経てついに努力が報われる喜びを獲得した晶が、
これからの期待に胸を膨らませつつ一層の努力を誓うという前向きな締めくくり方で終わっている。

余談

地蔵虐がいる賽の河原だが、最終的に子供の魂は現れた地蔵菩薩によって救われるとある。
地蔵虐という名も、子供を救うお地蔵様とは逆に子供を虐げる悪鬼として名付けられたのだろう。


追記・修正は努力が報われてからお願いします。


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最終更新:2024年08月04日 12:02