左京(幽☆遊☆白書)

登録日:2019/05/01 (水) 10:03:35
更新日:2025/01/21 Tue 10:51:08
所要時間:約 7 分で読めます




侵入者が勝つ方に…66兆2000億円!!!!


左京とは、幽☆遊☆白書の登場人物の一人。

CV:古田信幸
演:稲垣吾郎


人物

富豪達が集う巨大密売組織「B.B.C.」*1のメンバーの男性。年齢は36歳。
フルネームは不明。「左京」が苗字か名前か通称なのかすらも不明。
名前に関しては作者の冨樫義博は「「きょう」という音を入れたくて」と述べている。
アニメ版では「S・N」とのイニシャルが入ったライターを桑原静流に渡しており、「イジュウイン左京」と呼ばれた場面もあった。
黒の長髪でオールバック、右目に傷があり、常に黒いスーツを着ている。
10年前は短髪だったが、アニメ版ではその頃も現在とほぼ変わらない容姿であった。

表向きの職業は不明だが、持ち前のギャンブラーとしての才能と強運で若くして莫大な富を築いている。
本編の10年ほど前から妖怪を利用したビジネスに手を出しており、
人間が妖怪をブローカー兼ボディーガードとして雇い売買用の妖怪を捕まえるという方式を作り出したのも左京である。

仙水忍が霊界探偵として活躍していた当時から妖怪の売買や虐待・虐殺等の非人道的な商売を行っており、
彼がB.B.C.の屋敷に潜入した際にそこで「人間が欲望のままに妖怪を喰いものにしている光景」を目撃、これが原因で全ての人間に対し憎悪の念を抱くようになった。
アニメ版ではこの時左京は現場に居合わせており、錯乱する仙水の姿を見て嘲笑しながら去っている。

生まれながらのギャンブラーであり、過去に4回自分の命を賭けの対象にした事がある。
だが彼が本気で命を賭けていると察知したギャンブラーは皆勝負を降りたらしく、勝負を受けたのは自分と同じく脳が腐ったB.B.C.の連中だけだったという。

幼い頃は両親と4人兄弟のごく平凡な家庭で育つ。
他の兄弟は全員公務員となって至極真っ当な生活を送っているらしいが、彼のみ道を踏み外し闇社会で生きるようになる。これについて本人は「誰のせいでもなく自分が最初から腐っていただけ」だと自嘲している。
過去に動物の血や臓物を見るのが好きだった時期があったらしく、興味本位で動物を次々と解剖。
その対象が人間へと移るのは3年とかからなかったらしいが、結局それから僅か数年で飽きてしまったらしい。
そんな彼が今でも熱くなれる唯一のものがギャンブルであり、それだけで生きた結果今の地位までのし上がり闇社会で名が知られるようになった。

異常性を自覚しているため自分を「脳みそが腐った人間」と称し、コエンマからは「あやつの眼は自分の命を何度もドブにさらしてきた人間の眼だ」と言われていた。
行動(商売)はゲスだが彼なりの美学も持っており、ルール破りなどのあまりにも汚いやり口については一定の評価はするものの嫌悪している*2
そのため勝つためなら見苦しく手段も選ばな過ぎる豚尻については「あんたには美学がなさすぎる」と罵り、戸愚呂(弟)を使って始末させている。
自身も例外ではなく、負けたら素直に認めて約束事もきっちり守る(ダメな時は派手に散りたかったのか大規模な自爆ショーを用意していたが)。
そのため無関係な者を巻き込んだり、嫌がらせをするようなこともほぼなく、ルールや人付き合いに関しては紳士。
戸愚呂兄弟とはあくまでビジネスとしての付き合いだが、そういうところから弟とはそれなりの信頼関係を築いており、野望達成直前には彼に自分の半生を話し彼の勝利を願っていた。

霊力の有無は不明だが、戸愚呂(弟)が100%の力を出し、周囲の妖怪がそれのせいで次々と消滅している中でも、生身でありながら特に影響は受けていなかった。
そのため、実は優れた霊能力を持っていたか、妖気を防げるような霊具を使っていたと推測される。*3


活躍

  • 霊界探偵編
戸愚呂兄弟が初登場する「雪菜救出編」で初登場。
B.B.C.のメンバーである垂金権造からの召集を受け、彼の主催する宴に参加する。

賭けの対象は「別荘の侵入者(幽助桑原)と戸愚呂率いる闇ブローカーのどちらが勝つか?」というものだったが、
この時点で既に幽助達の情報を掴んでいたうえに戸愚呂兄弟の本当の雇い主であったため、
他のメンバーが闇ブローカーチームに賭けている中で「侵入者が勝つ」と言って大金を賭け続け、1人勝ちをしていった。
最後の勝負では他のメンバーも左京の賭けるほうに乗るようになり、左京本人は「侵入者が勝つ」の方に連載当時の日本の国家予算並みの大金*4を賭けていた。
戸愚呂兄弟にはあらかじめわざと負けるように指示をしていたため、彼が幽助達に負けた事で垂金は全財産を失い破滅する事になる。*5
だがこれは彼がこれから行う“一大興行”の始まりに過ぎず、今回の計画の本当の目的は戸愚呂兄弟と幽助達を戦わせる事だった。

ちなみに垂金に闇ギャンブルに対する違反行為は特に見受けられず、その上で八百長していて上記説明と違うじゃないか?という点は、
垂金に幽閉されていた雪菜が実は左京の売買ルートから垂金が横流しした“商品”で、左京はそれを元々把握していて最初から垂金への制裁目的で動いていたため。
幽助達が救助したことで自分の手から離れたままだったが、これから行う計画の前には雪菜が作り出す氷泪石など河原の小石ほどの価値しかないとして、事件後・それ以後も特に気に留めておらず、美学重視の上記説明との矛盾はない。

戸愚呂(弟)の希望で、暗黒武術会で幽助達と戦わせる事を約束した後は、彼に垂金の始末を命じて交信を切った。

  • 暗黒武術会編
戸愚呂チームのオーナーとして登場。
前大会にも戸愚呂チームのオーナーとして関与しており、チームが優勝した時に莫大な賞金を手にしているが、なぜかそのお金に一切手をつけず沈黙を守っていた。
大会が終盤になると、大会運営委員に問われて賞金の使い途を明かすが、彼の野望は常軌を逸したものであった。

大~~~きな穴がいい…

魔界と人間界をつなぐ界境トンネルです…

不便なんですよ今は……
偶然にできる一瞬のひずみからしか互いが行き来できない

我々が人工的にゆがめると
拳大の大きさの穴を一個開けるのに200億かかります

それゆえに人間界には小物の妖魔しか通れないんです
ひずみが小さすぎてね

不公平でしょ?

より強大で邪悪な妖気を持つものほど通れないなんて


どんな邪悪な妖怪でも自由に通れる道が維持できたら……

この世の中もっと混沌としておもしろくなりますよ………

イベンターの夢ですなこれは


前回の金と今回の優勝賞金総額をあわせると
夢が実現するんですよ

彼の野望は大会で得た莫大な資金を使い、人間界と魔界を繋ぐ「界境トンネル」を開通させること。
このトンネルを使って邪悪な妖怪を人間界に呼び寄せ、世の中に混沌をもたらそうと目論んでいたのである。
以前から彼の異常性に薄々感づいていた運営委員達は、彼の野望を知るや「完全に狂っとる!!」として配下の妖怪を使い彼を抹殺しようとする。
しかし左京に雇われている戸愚呂の敵ではなく、妖怪は全員返り討ちにされ、運営委員は皆殺しにされてしまった。
なお戸愚呂は左京の事は理解できないまでも、幽助を倒したら魔界で戦う相手を見つけるつもりでいたらしく彼の計画を止める様子は見せなかった。

決勝戦では戸愚呂チームの大将に名乗り出るが、それは「自分のところまで回ってくる可能性はゼロ」という自信の表れであった。
後に幽助vs戸愚呂(弟)戦を事実上の優勝決定戦にすべく、この試合に勝った者に2勝を与える事を提案し、戸愚呂が勝つほうに自分の命を賭けた。
戸愚呂の妖力を恐れて観客が逃げ始めた時には、あらかじめ闘技場の周囲に仕掛けていた壁で闘技場を覆い、逃げ場を失くす。
観客がパニックを起こす中でも涼しい顔で試合を観戦していたが、最終的に戸愚呂は幽助に敗北し賭けにも負けてしまう。
その後は素直に自分の敗北を認め、敗因は戸愚呂の本質を見抜けなかった事だと語る。
そして先ほどの約束を守るために闘技場を爆破し、崩れゆく闘技場と運命を共にした。

人間全てに地獄を招く界境トンネル…

見たかったがな

なお、彼の「界境トンネル」を開くという野望は、後に戸愚呂(兄)を通じて仙水に受け継がれ、最終的に実現することとなる。
さらにその後には霊界の不祥事が発覚したことと魔界統一&法整備が進んだことによって亜空間の結界すら外され、
より妖怪が身近にある「おもしろい」世界(左京が望んだ姿かは別として、だが)が生まれたことを鑑みると、色々と考えさせられるものがある。


アニメ版では原作で関わりがなかった静流との交流が少しだけ描かれている。
静流が妖怪に絡まれていた時に2度助けており、それがきっかけで僅かに心を通わせている。
闘技場が崩落していた際にも彼女と会っており、形見として自分が使っていたライターを彼女に渡している。




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最終更新:2025年01月21日 10:51

*1 原作では「ブラック・ブック・クラブ」、アニメでは「ブラック・ブラック・クラブ」となっている。

*2 余談だが実際の裏社会でも面子が重要視されることは多々あるため、そういう意味でも賢かったと言える。

*3 もともと腐った金持ちや妖怪を相手にする危険な商売であり、一応の自衛用に何らかの策を講じていても不自然ではない。実際作中に出てきた雪菜もかなり心優しいものの妖怪の中では上位の種族なわけで、かなり危険である。

*4 アニメでは放送時期の関係で、1992年の国家予算と同額である72兆3500億を提示した。

*5 尚、セリフから察するに垂金の持つ財産を正確に見積もった上で金額を設定した模様。