戸愚呂(弟)

登録日:2011/05/16(月) 22:23:34
更新日:2025/03/24 Mon 18:44:54
所要時間:3分でビルを平らに出来るが、この項目は約 9 分で読んでやろうか?


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80% B級妖怪 む! やるねェ インフレの被害者 オベリスクの巨神兵 ガチムチ サングラス パワーキャラ ブローカー マッスルコントロール マッチョ ラスボスの風格を持つ中ボス レベルを上げて物理で殴ればいい 三宅健太 下戸 人間をやめた男 元人間 兄より優れた弟 冥獄界 副将 品性は売らなかった 妖怪 幽☆遊☆白書 幽白 幽遊白書 悲しき過去 愛すべき外道 戦闘狂 戸愚呂 戸愚呂(弟) 戸愚呂チーム 戸愚呂兄弟 技を超えた純粋な強さ、それがパワーだ! 殺し愛 気は優しくて力持ち 求道者 涙腺崩壊 玄田哲章 知的マッチョ 筋肉 綾野剛 酒はダメなんで、オレンジジュースください 烏龍茶も捨てがたいですねぇ 馬鹿は死んでも治らない 魔族





元人間の俺の経験からみて、今のおまえに足りないものがある

危機感だ


お前、もしかしてまだ……
自分が死なないとでも思ってるんじゃないかね?



戸愚呂(弟)は幽遊白書の登場人物の一人である。
幽白キャラの中では主人公である浦飯幽助に匹敵する高い知名度を持つ。
単に「戸愚呂」と呼ぶ場合は彼を指すことが多い。

CV:玄田哲章 / 三宅健太(マルちゃん『ZUBAAAN!』CM)
演:綾野剛



【概要】

幽白が誇る知的マッチョ。
妖怪でありながら妖怪を人身売買する「闇ブローカー」の頭目。
きわめて人間に近い容姿で、外見年齢30歳前後、長身痩躯に角刈り姿の青年。鋭い三角形のサングラスを着用している。

佇まいはこれまでの妖怪には無かった冷静さと高い知性を感じさせている。
妖怪にもかかわらず食人の類は一切行わず、後述の100%形態の時を除き、無関係の者を闇雲に殺戮するようなシーンはなかった。
愛煙家だが実は下戸。オレンジジュース(アニメでは+烏龍茶)を好む。
アニメ版にはバイクに乗るシーンがあるが、ちゃんとフルフェイスのヘルメットを被っていた。
妖怪である戸愚呂の肉体を考えれば事故など恐れる必要も無いはずだが、それ以前に彼は闇ブローカーという雇用主の左京と同じく裏稼業者であり、警官に職質などされるのも面倒なので被る意義はある(そもそも律儀な性格なので着用は何も不思議なことではない)。

過去の暗黒武術会にて優勝経験があり、戸愚呂チームの副将……なのだが実質的には大将。

ひたすら強さのみを求める歪んだ求道者であり、それを他人にも強要するが……。


【私ぁ能のない無い妖怪でねェ】


妖怪としての能力は筋肉操作。本人曰く自分は能のない妖怪であり、本当にたったこれだけである。
糸を吐く、雷を操る、霊気を飛ばすと言った、如何にも妖怪らしいことは一切できない。
ゲーム版では「爆肉鋼体」という美しい魔闘家鈴木と同じ名前が付けられている。
武器に変身したと組むことでその力を最大限に発揮できる。後の作品のパワーマン・鋼鉄マンの元ネタ。
戸愚呂はどの程度力を解放しているかをパーセンテージで表す。
以下は劇中で彼が言及した数値の例である。

・20%
初めて幽助達と戦った時の状態。幽助達は死力を尽くしてようやく辛勝したが、後になってわざと負けていただけだったことが発覚する。
幽助達がまだ未熟だったとは言え、完全な舐めプであったねェ。

・30%
劇中で初披露した状態。この状態でさえ、巨大な猛獣を一撃で粉砕する力を持つ。
ちなみに、強い妖戦士田中はこの状態の戸愚呂を見ただけで戦意を喪失して命乞いしたらしい。

・45%
武術会でのメイン状態。魔界狂戦士チーム全員を葬った。

・60%
原作では3分でビル一つを解体できると本人は豪語しているが、アニメ版では何も言わず本当に60%でビル一つを粉砕した。現行犯で逮捕されたらアウトとか言わない
幽助を暗黒武術会へ招待しに来た際に披露し、彼に強烈な恐怖を植え付けた。
アニメ版では彼らの跡を追っていた桑原もその光景を目撃している。

・80%
手足の風圧すら破壊力を有するようになり、パンチ一発で巨大なクレーターを作る。
さらに弱い妖怪はその攻撃的な妖気を浴びただけで溶けてしまう。負傷が激しかった蔵馬もコエンマの結界がなければその場にいる事すらできなかった。でも左京は無事。
80%以上の彼を見て死なずに済んだ者は、自身の兄、武威、そしてのチームメイト三人ジョルジュ早乙女のみ。

・100%
いわゆる最強形態。
この形態になっただけで観客の4分の1が消し飛んだ。でも左京は無事。
前兆として最初は風船の空気が抜けたように体がガリガリに萎み、その後に全身の筋肉に異常な隆起が起こる。アニメ版では体表が灰色に変化するなど最早人間の姿を留めていない。
指を弾くだけで空気圧の弾丸(指弾)を撃ち出して相手を吹き飛ばしたりもできる。
この指弾は見た目やモーションこそ戸愚呂の攻撃の中では地味だが、連射が利く上に一発一発がとてつもなく重く、呪霊錠を解いた状態の幽助でさえも防戦一方となった程。
しかもこの指弾、空気を弾にしているため、弾数無限・ほぼモーション無し・片腕だけで出来る、と言う単純ながら恐るべき技である。 弾数無限、かつ不可視の対戦車ライフルレベルの威力の弾丸をマシンガン感覚でぶっ放していると言えば、その恐ろしさが理解できるだろう。
極めつけは前述の通り片腕で実現可能なため、もし戸愚呂が舐めプせず、両腕で指弾を連射していたら 恐らく幽助は何もできずに出オチ死亡を喰らっていた。
更には悔し紛れに放った幽助の霊丸を少し息を吸い込んでからの「喝!!」の一声であっさり掻き消すという芸当まで見せ付け、彼含むコエンマ陣営側に途轍も無い絶望感を味わせている。
欠点は戸愚呂自身にとってもこの形態は消耗が非常に激しく、絶え間なくエネルギーを吸収しなければ変化を維持する事ができない点。
そのため、力の弱い人間や妖怪を肩の吸気口のような器官から「喰う」事でエネルギーを補給する*1
武術会の会場にいた妖怪の数程度なら20分ほどで残らず平らげることが可能と語っていた。
勿論左京は無事。尤も左京は著名な妖怪ブローカーであり、自衛のために妖怪を雇っているとはいえ、万全を期すために強力な結界道具なども持っていたとしても不思議ではない。

・100%中の100%
100%を超えた形態。
己の100%を超える実力を発揮した幽助との戦闘中に覚醒したが…
全身の筋肉をさらに肥大化させて体当たりを見舞う。
過去に発売された各種ゲームでは「フルパワータックル」という名称の必殺技として再現されている。
特にSFC「格闘の章」では霊力ゲージ全てを消費するものの発生、突進速度が凄まじく速い上にガード不能。
しかも戸愚呂の体格の大きさによりほぼ画面全体を一瞬で横切っていくため、
タイミングを見切ってあらかじめジャンプするか、陣の浮遊術や飛影の残像を使わないと避けられる手段が存在しない(それらでも発生の速さで常人では合わせるのはほぼ不可能)という凶悪という他ない性能だった。
でも左京は無事。


「これ(筋肉操作)しか能がない」と自称する通り、小手先の技は一切使わず、桁外れのパワーに物を言わせた肉弾戦のみで戦う。
技を超えた純粋な強さ、それがパワーだ!の台詞は、そんな彼のスタイルを端的に言い表したものであり、
レベルを上げて物理で殴る脳筋理論の到達点と言える。


【劇中の活躍】

垂金権造に護衛兼雪菜の拷問役として雇われる。
その際はの手により、雪菜が可愛がっていた野鳥を惨殺するというえげつない方法で涙を流させた*2が、弟自身は雪菜の境遇に彼なりに同情していたらしく、
つまらん意地を張らずいつでも泣ける練習をしておくことだなァと(原作のみ小鳥を食べながら)慰めの言葉を口にしていた。
しかし、本当の雇い主は左京であり、垂金権造に仕えたのは左京の指示だった*3
そして雪菜を救出に来た浦飯幽助桑原和真と交戦する。
その時はわざと倒されてみせたが、幽助の潜在能力に目をつけ、自分を倒しうる敵として彼を暗黒武術会に招待した。
原作では下校する幽助を皿屋敷中の校門前で待ち伏せていたが、皿屋敷中の生徒達は幽助や桑原といった札付きの不良をそれなりに見慣れていただろうが、下校時にこんな厳ついグラサンの大男が校門に立っていたらリアル中学生にとって恐怖以外の何物でもなかったと思われる。

その圧倒的パワーを持って順当に勝ち進み、一回戦では大会屈指の巨漢ぞろいのチームである魔界狂戦士チームを難なく撃破(アニメ版では彼らにも見せ場が追加されており、決して弱小チームと言う訳ではない事が強調されている)。

決勝前まではシード権選手であった為戦闘面での活躍はなかった*4が、権限を乱用した豚尻については左京の命により制裁としてデコピン一発で葬った。
アニメでは戸愚呂自身もこのあからさまな乱用に怒りを覚えていたため、仮に左京の命がなかったとしても豚尻を始末していただろう。


準決勝の五連邪チーム戦を兄たちに任せ、因縁のある幻海と再会。
老いて堕落した自分と違う生き方を選んだ彼女に失望し、一騎打ちで幻海を仕留めた。
この事で幽助は戸愚呂弟打倒を改めて決意する。

そして、暗黒武術会決勝にて、幽助との決戦を展開。
序盤は80%で圧倒していたが、呪霊錠を解いて、全力を出した幽助に逆転される。
しかし戸愚呂は動じるどころか、最強の敵の出現を喜んでいた。

初めて“敵”に会えた…

いい試合をしよう…

遂に100%の力を使った戸愚呂は再び優位に立つが、幽助の力を引き出すべく、桑原を手にかける。
それにより、自分自身への怒りと仲間を救えなかった悲しみが入り混じった力を発動した幽助を戸愚呂は自分と同じ道に誘う。
幽助は戸愚呂の強さに憧れていたことを明かしながらも戸愚呂が強さと引き換えに捨てたものの重みも知ったことで、戸愚呂の誘いを拳の一撃と共に拒否する。


いい目だ

そんな目をして挑んできた奴の屍を乗り越えてオレは勝ってきた

その時は相手がどんなに弱くても全力を出したよ

そして今ならかつてない力が出せる!!

勝負だ!!

100%中の100%に変身した戸愚呂に対し、幽助は限界までの霊力を注いでのフルパワー霊丸を発射。
初めて防御に回った戸愚呂は霊丸を正面から受け止めて握り潰すも、限界を超えた力を出した反動で肉体が崩壊・死亡する。
しかし、その死に顔は穏やかであった…。














【以下、ネタバレ】


その正体は冒頭の台詞でも解る通り、兄弟共々元は人間であり、幻海とは同門の格闘仲間であった*5
つまり幻海と同年代と思われ、実年齢は70歳そこそこ。
推測ではあるが、霊光波動拳の特性から継承方法まで全てを知っていたため、恐らくは霊光波動拳の高弟*6で、継承者候補の一人でもあったものと思われる。



彼が妖怪に転生したきっかけ…。それは、五十年前のある事件に端を発していた。

この時は強さの全盛期にあったものの、今後自分以上の強敵が現れた時に、
老いていくことで今の力が失われていくことへの恐怖と、「老いない肉体」への憧れがほんの僅かにあったものの、幻海の


あんたが歳を取ればあたしも歳を取る
それでいいじゃないか

という言葉もあって健全な格闘家人生を歩み続けていた。
格闘家として名声を得、妖怪退治も順調で弟子にも恵まれ、「自分こそが最強」と人生の絶頂にいたその時…

ある日、凶悪な妖怪・潰煉(かいれん)に自分の弟子達を皆殺しにされてしまった。*7
潰煉は当時の暗黒武術会優勝候補No.1妖怪であり、武術会へ戸愚呂を招待に来た際、もののついでに彼の目の前で弟子達を喰い殺した*8
その時彼は立ち向かったが、全く歯が立たず、完膚なきまでに叩きのめされる。
なお、後に出てくる冥獄界へ旅立つ中で潰煉の話が出た際、幻海をして「潰煉の強さは、あの時誰にもどうしようもなかった」とまで言わしめており、
当時全盛期だった若かりし頃の幻海ですら、まともに戦って勝てる相手ではなかった』ことがうかがえる。
決して、この時の戸愚呂弟が弱かったわけではない。
潰煉が強過ぎたのだ。



この瞬間…絶頂にいた彼は一気に地獄に叩き落された。


そして…彼の中で「何か」が壊れてしまった…


事件以降、彼は3ヵ月もの間、失踪する。

そして、大会に出場するため、幻海と兄たち仲間の前に姿を現した時、


既に彼の中には復讐の鬼が棲み憑いており、
以前の面影はなくなっていた…。

この大会での決勝戦において潰煉を殺し、弟子たちの仇を討つことに成功する。
しかし、仇を討ったところで自分の無力さ故に弟子たちを死なせてしまった罪の意識は消えず、大会が終わった後も強さを求めるためと偽って自分を責め続けた。
その様子はコエンマをして「それ(大会)からのヤツの人生はまるで拷問だ」とまで言わしめ哀れんだ程である。

そして霊光波動拳継承者の地位を捨てて敢えて破門となり、大会の褒美として兄共々妖怪に転生する。
どうやって人間から妖怪に転生できるのか詳しくは不明だが、幽助が朱雀と戦った際「お前を妖怪にしてやる」と言われた事や、
後に妖怪の肉体を改造する魔界整体師・時雨なる人物が登場しているので、魔界には人間を妖怪に改造できる技術があるのだろう。
単に贖罪のためなら、何も妖怪になり悪の道に落ちる必要はないはずだが、そうなることで自分を罰する者が現れるのを望んでいたのかもしれない。
問題は、戸愚呂は誰も罰することができないほどに強すぎたことであった。

妖怪に転生後も一度大会に出場しており、そちらでも優勝していることから、人間と妖怪、どちらの時代でも優勝していることとなる。

ちなみに兄は私利私欲で妖怪に転生したらしい。
同じく霊光波動拳の高弟であったであろう彼は、その人格故に継承者候補に選ばれなかった挫折感から転生の道を選んだのかもしれない。*9



なお、潰煉の姿は皮肉にも100%の力を出した戸愚呂弟と酷似している。



【50年の贖罪】




他の誰かのために120%の力が出せる…

それがお前達の強さ…


強さを追求するというのはただの建て前であり、彼が本当に求めていたのは、ひたすら強さだけを求める主義主張もろとも自分を否定し、倒してくれる「強敵」だった。

その役を担ったのが、幻海の後継者にして、
どこか若き頃の自分に似た、純粋に強さを求めながらも危うい所を持った幽助だったのは最高の適任者だった。
敵同士ではあったが、幽助に初めて「強くなりたい」という思いを抱かせた戸愚呂は幻海と同じく、幽助の師であり、格闘家の先達として導いた存在でもあったと言える。
もっとも幽助が力不足だったならば、より強い者を求めて魔界に行く気だった模様。

幻海の事は心の奥底では未だ想い続けていたのか、彼女を殺害した時も、彼のパワーなら肉体が粉々になっていてもおかしくなかった所を心臓を指で刺すだけに留め、
幽助が優勝した時の願いを見越して、コエンマに幻海の遺体を厳重に保存しておくように頼んでいる。
兄を見限った時も、原作では兄の醜さに愛想を尽かしたという感じだったが、アニメではかつての恋人を一度ならず二度も侮辱された事で明らかにマジギレしていた
そして、決勝時に殺害したように見せかけた桑原も、命は奪っていなかった(たまたまかわざとなのかは明確ではないが、恐らくわざとと推測されている)。

なお、死亡した彼の姿はフルパワーの反動による崩壊もあってボロボロであったが、筋骨隆々であった肉体は見る影もなく萎み、ほぼ損傷していない顔には皺が刻まれ髪も白髪になるなど、まるで(本来の年相応の)老人のような姿となっていた事から、死の瞬間に妖怪化の呪縛が解け、人間として死んでいったという解釈もできる。



死後、霊界裁判にて、死をもってなお自分を許せていない彼は地獄の中で最も過酷な冥獄界を自らの意思で選択。

実の所、劇中を見る限り戸愚呂の罪はそこまで極端に重いものではない。
人間については敵対者や悪人以外を手にかけたことはなく、更に人間だった頃の格闘家としての功績を考えれば、比較的軽い地獄の刑で済むはずだった。
コエンマもあえてそのことを伝えて翻意を促した。
処罰を終えれば場合によっては転生などで救済することもできるかもしれない。
そうすれば飛影や蔵馬のように、減刑をダシに働いてもらうこともできるかもしれないし、そうなればこんなに心強い味方はいない。
しかし戸愚呂の意思は変わらず、彼の過去を既に察していたコエンマは、渋々ながらも「冥獄界行き」の判を押した。

冥獄界へ旅立つ中、幻海と出会う。*10
その時、彼は幻海からも説得を受けるも、「もう決めたこと」として固辞し、「自分の轍を踏ませるな」と幽助を気遣うのみであった。



奴は必ずまだ強くなる
だが間違えればオレみたいになっちまう

お前がもう少しお守りをしてやれ


(最後の最後だってのに… 出た言葉が負かされた対戦相手の心配かい)

大したもんだよあんたのバカも
死んだって直りゃしないんだから




世話ばかりかけちまったな…。



冥獄界へ去っていく彼の顔には、恐らくは50年前以降見せなかったであろう、優しい微笑みが浮かんでいた…



ほんとに… バカなんだから まったく




【冥獄界】

地獄の中で、最も過酷な所。
あらゆる苦痛を一万年かけて与え続け、それを一万回繰り返す。
その後、待っているのは完全な「無」。
つまり、約一億年も絶え間なく苦痛を受け続けた末に、転生という救済措置もなく魂が消滅する。(コエンマが再三説得したのはこの為)



【余談】

のちに妖怪の強さをD級~S級に分けるランク制度が出てきた時は、B級妖怪の上位とされた。
この上にあるA級は、霊界の最精鋭部隊であれば取り押さえられる程度、S級は霊界でも手出しできない強さと説明されている。
ここから推測すると、B級というのは霊界にとって多少厄介な程度。積極的に対立したい相手ではないが、本腰を入れればどうにでもなるレベルだと思われる。

しかし、垂金編から足掛け1年以上にわたり、引っ張って引っ張ってようやく倒した大ボスの評価がこの程度にとどまる事に対して納得できなかったファンは多い。
80%の時点で「この姿を見て生きている奴はチームメイトの3人しかいない」、つまり霊界は60%程度までの姿しか把握していなかった可能性がある事、
そしてそのランク付けでも暗黒武術会終了時の飛影と同ランクのB級があったことから、妥当に考えればA級クラスの力があってもおかしくはない可能性がある。
アニメでは(100%を見ている)コエンマが「B級の特上とすべきだったか」と独り言をしていたことからもそれはうかがえる。
ジョルジュ早乙女「カツ丼じゃないんだから」

ただ、ランク制度が出てきた頃には長期の週刊連載によって既に作者の精神状況がやばくなっていたと思われるため、あまり深く考えていなかった可能性も高い。というか、当時のジャンプ編集部のバトル漫画の方針は「力こそパワー」だったのでそうせざるを得なくなったのかもしれない。
(当時のパワーインフレまみれのジャンプ連載陣参照リンクhttps://www.jajanken.net/issues/1993-11-08/)

また、物語の終盤で戸愚呂に遠く及ばなかった酎や死々若丸と言ったメンバーが幻海の修行によってS級の実力を得ていたことから、
「魔界に行ってれば更に強くなっていたのでは」
「本当に望んでいたのは自身を打倒する敵であり、転生時点から強さを求めることをやめていたのでは」等の考察が行われている


【名台詞】

  • 「つまらん意地を張らずいつでも泣ける練習をしておくことだなァ オレもこんなマネをしないですむしあんたも楽に楽しく暮らせるでしょォ?」
雪菜のかわいがっていた小鳥を目の前で食べるという精神的な拷問をしながら。上述通りこの行為は原作のみであり、後半の台詞も同様に原作のみ。
強者の余裕とも言えるが、よく見れば「仕事」をしつつも彼なりに雪菜に同情し、自身の行為を快く思っていないことも分かる。

  • 「気が進みませんなァ。こう見えてもねェ、けっこう動物好きなんすよ」
戸愚呂の実力を疑った垂金が、遺伝子操作で作られた猛獣ヘレンちゃんと戦ってみろと持ちかけた時の返答。
最初の台詞は自信の無さと誤解されたが、実は…

  • 「わたしゃあ能のない妖怪でねェ。唯一できるのがこの筋肉操作なんですよ」
30%の力を解放し、見る見るうちに筋肉を膨らませながら。
凄まじい力を見せつけながら「能がない」と自称するのが戸愚呂イズム。
この後、ヘレンちゃんの一撃を軽く受け止め、ワンパンで惨殺する。

  • 「20%でもやれたかもしれませんが、なんせ臆病なモンでね」
ヘレンちゃんを倒した後、あの力がわずか1/3以下なのかと驚く垂金に向かって。
凄まじい力を見せつけながら、臆病者と韜晦してみせるのが戸愚呂イズム。

桑原の捨て身の一撃を食らって倒れながら。
詳細は当該項目参照。

  • 「やられたと見せたのは実は演技でね…まあそれは終わったことだ。置いといて…。話ってのは個人的な…いわば男同士のナイショ話といったとこか…」
幽助の前に現れ、建設途中のビルに呼び出した時の台詞。
先日まで殺し合いを演じておきながら、軽い雑談でもするかような物腰が戸愚呂イズム。

  • 「酒はダメなんで、オレンジジュース下さい」
左京から魔界のトンネルの計画を聞かされたあと、祝杯を挙げることを提案されて。
いかつい外見に似合わず、オレンジジュースというギャップがニクい。兄の方はある意味で似合いそうだが。

なお、アニメ版では「ウーロン茶も捨てがたいですねェ」と付け加える。
ジャンプキャラのお祭りゲーであるジャンプフォースでも黒ひげ(マーシャル・D・ティーチ)に見どころがあるから一杯やらないかと言われた時にも上記のセリフを言っている。

  • 「関係ないね オレは品性まで売った覚えはない」
幻海を罵倒し続ける兄を殴り飛ばし、「武道のために共に魂を売った仲なのに」となじられた時の返答。

【最凶の格ゲーボス】

人気作の人気あるボスキャラ故に幽☆遊☆白書の作品やジャンプ系のコラボゲームではプレイアブルキャラとして抜擢される戸愚呂弟。
そんな彼だが、「THE BATTLE OF 幽☆遊☆白書 死闘!暗黒武術会」では通常、80%、100%状態から選べるが100%ではトチ狂った強さを誇っている。
通常攻撃の高さにコンボで体力をごっそり奪われるとこの時点でやばいが…


  • ガードしても最大体力を削る上、中下段かつ軸回避とかでも合わせて超速で飛んでくる凶悪性能の「指弾」

  • 試合開幕位置からでも届く超リーチ、発生はやい、シールドブレイク&ダウン追撃可な怒号で放つ衝撃波「喝!」*11

  • 基礎体力がめちゃくちゃ高い&常時微量回復効果で攻撃与えてもいつの間にか全快してる

と凶悪性能な戸愚呂弟から3本取らないといけないという鬼畜難易度に数多のプレイヤーを阿鼻叫喚におとしいれた。
一部の人たちからは「難易度だと最強の尖兵や、すっごーいラスボスを上回る」と評されている。
その強さ故に「戸愚呂弟チャレンジ」となる彼に勝利する企画が定期的に開催されている。


削除はダメなんで、修正してください。追記も捨てがたいですねェ。

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最終更新:2025年03月24日 18:44

*1 そのため、観戦していた蛍子達も霊界獣プーの結界に守られて最後まで見届けている。

*2 ただし、弟本人がしたのは頬にちょっぴり傷を付けただけ。

*3 垂金を陥れて金を奪い、「左京の闇ルートから商品(雪菜の事)を横流しして奪った」ことに死の制裁を加えるため。雪菜そのものにはさほどの未練はなかった。

*4 一方的な殺戮ゲームとなった五連邪チーム戦を見て分かるように、他のチームとのレベル差を考えると英断と言える。

*5 アニメ版では、さらに掘り下げられ、明確に恋人同士であったように描写されている

*6 最低でも師範代クラス

*7 原作ではそれに加え親友も一人殺されている。

*8 アニメ版では潰煉と弟子たちとの闘いが少し描かれている

*9 回想から言っても、兄弟弟子でもあり恋敵でもあった弟に内心嫉妬していた事は確かなようである。

*10 潰煉の事件は幻海にとっても大きな心の傷となっていたようで、彼女が寿命が近いとわかるまで弟子を取らなかった理由も、おのずと推測できるだろう

*11 喝!→ダウン時に喝!の追撃で体力の大概のキャラは体力の三分の一を溶かされる