ブルースクリーン(Windows)

登録日:2012/10/04(木) 12:10:01
更新日:2025/01/28 Tue 13:42:15
所要時間:約 4 分で読めます





少年の夢は「偉大な」作家になる事だった。
「偉大な」とはどういう意味か尋ねられて、少年は答えた。
「世界中の人が読む物。読んだ人皆が心の底から悲しみ、嘆き、苦しみ、絶望や怒りに震えるような、そういう作品を書きたい」
彼は今、マイクロソフトでWindowsのエラーメッセージを書いている。


ブルースクリーンとは、Windowsに深刻なエラーが発生した時にWindows自身やその他の装置がダメージを負わない状態にするために表示される警告画面である。
ブルースクリーンという名称は俗語で、正式名称はSTOPエラーという。
別名:ブルーバック・BSoD(Blue Screen of Death:死のブルースクリーン

Windowsは今や世界中のPCや様々な端末に使われているため、Windowsを絶対に使わない人か、余程の強運の持ち主でない限り誰しも一度は目にしているだろう。

■Windows 9x系

Windows 9x系はほんの些細なことでブルースクリーンになり易かった…
というのもMS-DOSやWindows 3.1などの以前のOSとの互換性を持たせるために、OS内部に16ビットコードを内蔵していたためである。
これがどう関係するのかというと…

アプリケーションを並列実行させるための仕組みとして、9x以降の32ビットOSはプリエンプティブ・マルチタスクを採用している。
それに対し、以前の16ビットOSはノンプリエンプティブ・マルチタスクを採用していた。
後者はアプリケーション自身が暇になった時にCPU開放するためOSに掛かる負担が少なくなるが、CPUを使用しているアプリケーションがアレだと他のアプリケーションどころかシステム自体が停止してしまう危険を孕んでいる。
上記の問題に加え、現在はPCの能力の向上で負荷の問題は気にならないほど小さくなったため、今現在世界に流通しているOSは前者が主流になっている。

だが、9x系は前述のとおり互換性を持たせるために以前のOSのシステムを部分的に使用している。
そのためプリエンプティブ・マルチタスクにもかかわらず、ノンプリエンプティブ・マルチタスクの弱点をきっちり引き継いでいるのだ。
この弱点はWindows Meになっても改善されず、寧ろその弱点を抱えたまま多機能化してしまったが故に青歴史と化してしまった。

なお、ハードやソフトによる影響も大きいため、適切なドライバ(※公式のドライバでも問題なく作られているとは限らない)やソフトを使っているのならば比較的起きにくかったりする。
逆に言えばこれらが悪ければ唐突にブルースクリーンが発生することはおかしくはない。

ただ、このOSを利用していたユーザの中にはあまりにもブルースクリーンが出続けた為に慣れてしまったユーザも存在するとか

■Windows NT系

一方Windows NT系は上記の問題を解決し、更にシステムを全て保護領域で動作させる仕様にして堅牢性を高めた。
そのため、些細なことでブルースクリーンを出すことは殆どなくなった。さすがNTだ、なんともないぜ。

逆に言えば、9x系のブルースクリーンの発生時以上に深刻なエラーを起こしている可能性が高いため、遭遇したユーザはトラウマになりやすい。
ブルースクリーンに表示されるのは英数文の羅列のみであるため、初心者ユーザであれば確実にトラウマになること請け合い。
因みにWindows Vistaのベータ版は特に深刻なエラーが発生した時に、レッドスクリーンが出たという…

基本的に新品のPCであればよっぽどのことじゃない限り遭遇することはないので安心して欲しい。
…と言いたいところだが、稀にWindows Updateでブルースクリーン発生することもあるため、油断はできない。
また、問題発生時に勝手に再起動する設定になっている場合、実はブルースクリーンがちょくちょく発生していたなんてことも。

なお、顔文字が出てきて話題になったWindows 8のブルースクリーンは、とてもシンプルな画面になった。
条件付きで無償アップグレードが用意されたWindows 10・11では、古い機種を無理にアップグレードしてブルースクリーンになってしまうケースも増えてしまった。
アップグレード自体はできても月一のWindowsUpdateでドライバがついていけなくなって無限ロールバックに陥るケースも。万が一のシステムバックアップは必ず確保するべし。

■備考

誰もが目にする画面である以上、よくパロられたりする。
  • 他のOSではサッドマックや爆弾アイコン(Mac OS 9以前)、カーネルパニック(Mac OS XやLinuxなどのUNIX系OS)がブルースクリーンに相当する状態であるが、普及率がWindows程ではない為かあまり有名ではない。こちらも頻度で言えば他人事ではなかったりした…特に爆弾。
  • ブルースクリーンを再現するジョークソフトはいくつもあるが、あろうことか公式でブルースクリーンを再現するスクリーンセーバーを配布していたりする。
  • またスクリーンセーバーを作成した作者がブルースクリーンの色を変更する方法をノリノリの口調で紹介している。マウスのクリックだけで簡単に変えられるソフトも配布しているので、試してみてはいかがだろうか?
  • Windows98のデモ中にあろうことかビル・ゲイツの目の前でブルースクリーンが発生、会場を爆笑の渦に巻き込んだ。因みにこの光景は全米でON AIRされた。これによってWindows98SEが作られたとも噂されており、こちらは機能改修・追加に加えてWindowsNT系列と比べればアレだが、後のMEと比べれば安定している。
  • Macの「共有」でネットワークに接続しているPCをアイコンで表示する機能があるが、WindowsPCは全て昔ながらのCRTにブルースクリーンが表示されたアイコンである。ハードウェアの規格が統一されていないとはいえ、ひどい有様です。なお、最新版がどうなっているのかは筆者が最新版のMacを所有していないため、その目で確認(及び追記修正)して欲しい。


Windows

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最終更新:2025年01月28日 13:42