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更新日:2025/04/28 Mon 13:00:42
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一の戒:ステンダールいわく、優しさと寛大さをもってタムリエルの人々に接すること。
二の戒:アーケイいわく、生と死を分け隔てることなく、大地、生物、精霊を敬うこと。
この世の恵みを保護し、慈しむこと。また、死者の魂を冒涜しないこと。
三の戒:マーラいわく、まじめに穏やかに暮らすこと。
両親を尊敬し、家庭や家族の平和と安息をいつも心がけること。
四の戒:ゼニタールいわく、懸命に働くものは報われ、賢くお金を使えば心が救われるだろう。
敵や悪にもひるむことなく、タムリエルの民を守ること。
六の戒:キナレスいわく、母なる自然の恵みを賢く使うこと。
七の戒:ディベラいわく、美や愛の神秘に心を開くこと。友情という宝を大切にすること。
謎めいた愛のなりかたちに喜びや創造力を見いだすこと。
八の戒:ジュリアノスいわく、真実を知ること。法を守ること。
九の戒:アカトシュいわく、皇帝に奉仕し、従うこと。誓約を学ぶこと。
九大神を崇拝し、務めを果たし、聖人や僧侶の言うことを聞くこと。
十の戒:九大神いわく、何にもまして、お互いに優しくすること。
エイドラ(
Aedra)とは
The Elder Scrollsシリーズに登場する超越的な存在達。
我々の住む次元とはまた違う次元世界
「エセリウス」に住み、そこからTESシリーズの舞台である惑星
「ニルン」と、それが存在する宇宙
「ムンダス」を創造した、簡単に言ってしまえば
神様達である。
中でも特に力を持つ九人のエイドラはタムリエルに暮らす人々からは基本的に
「九大神」と呼ばれ、それぞれに深い信仰を以て崇められている。
ライバルと言える存在達こと
デイドラロード十六柱達がタムリエルをおもちゃ箱感覚で干渉しまくるのに対して、エイドラ達は逆に余程の事…それこそ
タムリエルその物の滅亡の危機レベルの大事でも無ければ表立っての干渉は後述の理由、及び
「タムリエルで起きる問題は、出来る限りタムリエルに生きる者達の手で解決すべき」と言うスタンスで全員が一致しているので消極的。
しかし自身を表現した彫像に祈りを捧げた人に加護を与え軽い病気程度ならば祓い、時には自身の手で作り出した武器や防具といった
「アーティファクト」をタムリエルに残す等、細やかながらにタムリエルの人々と触れ合っているのもまた広く信仰されている点だろう。
今日もタムリエルを隅々まで駆け巡る冒険者なあなたも、もしエイドラを奉った像を見掛けたら少し足を止めて祈りを捧げてみればちょっぴり良い事があるかもしれない。
エイドラとデイドラの違い
実際エイドラ達が住まうエセリウスも元を辿ればオブリビオン次元の一部分であり、更に元々はエイドラとデイドラらは一つの種族だった為、力量には実際それ程差は無いに等しいとされる(司る物事の違いはあるが)。
ではエイドラとデイドラの何が違うのかと言う理由は二つあり、ここで説明しよう。
1.ムンダス創造に関わったのがエイドラ、関わらなかったのがデイドラ。
まずこれが一つであり、実際にデイドラの何人かがそう語った事もある。
と言うのもムンダス創造計画をおっ立てた「ロルカーン」というエイドラがその裏でとんでもなくタチの悪い仕込みをしていたので、その事に気付いて創造に参加しなかった、或いは単純に面倒臭かったから関わらなかったというものである。
2.エイドラ達は「死ぬ」
神様的な存在なのに、である。とは言えあくまで不死で無いだけで不老ではある。
これが彼らがタムリエルへの干渉を消極的にしてしまっている原因の一つ。と言うのも上述のムンダス創造の際にやらかしたロルカーンの仕込みのせいで、本来持っていた不死性を奪われムンダスを形作る力として振り撒かれてしまったからである。
なお後にその事がバレたロルカーンはお仕置きとして武闘派寄りのエイドラ達からリンチされた挙げ句、心臓を引っこ抜かれて矢に括り付けられた後、タムリエルの何処かへと適当に飛ばされる形で同じく不死性を失う羽目になった。インガオホー
…その心臓を括り付けた矢が落ちた所がタムリエル最大の活火山、モロウウィンド地方にある「レッド・マウンテン」であり、後にその心臓を巡って一大事が起きる事に。
主なエイドラ達
ここではまず九大神として知られるエイドラ達を紹介しよう。
アカトシュ(Akatosh)
時を司る神。九大神の主神。
ムンダス創造に最も深く関わり、ムンダスと言う次元宇宙も彼が裏で仕込みがされていた事に気付かずほぼ一人で作り上げた程の力を誇る。
地方によっては他にも「アルコシュ」「アーリエル」等様々な別称で呼ばれる。
デイドラ達が何かを介しなければ自由にタムリエルへ出入り出来ないのは、このアカトシュがタムリエルとオブリビオンの境目に強大な結界を張っているからであり、故に最も多くの人々から信仰を得ている人気の神様。
しかし締める時はどんな些細な事であろうと一切の手加減無く全力全開で締めるというおっかない面も持ち、例えばある国で他の神々の力を以てしても事態の収集が困難になる程、事象が複雑に絡み合ってしまった時にはその国が存在していた土地ごと時空間の彼方へ消し飛ばした挙げ句、幸運にもそれから逃れた僅かな人々の記憶を書き換えて国が存在していた事すら忘れさせるという、デイドラロードすら裸足で逃げ出しかねない程の超絶力業で無理矢理丸く収めてしまった事もある。
さらに、エセリウスやエイドラ・デイドラを含む全ての始まりは、虚無しかなかった世界に秩序のアヌ、混沌のパドメイが顕れ、そこに時の竜アカトシュが訪れ始まったと言われている。アカトシュはただの竜神ではなく、時の化身、時空間の概念そのものなのである。
何にせよ九大神の中で一番怒りを買うべきで無い神様であるのは間違いない。
アーケイ(Arkay)
輪廻と光を司る神。主神アカトシュの息子。故に時の概念が無かった地ではアカトシュの代行をしていた事もある。
輪廻、つまり命が産まれてから死に、そしてまた新たな命として産まれて来れる様に導き見守る事を役目とする関係上、その理を歪めて利用する死霊術とそれを専門に扱う死霊術士、及び存在事態が輪廻の理に反する吸血鬼といった不死の存在を敵視し、信者らと共にその撲滅を掲げている。
特に「支配」を司りタムリエル中に巣食う吸血鬼らの祖でもあるモラグ・バルとは何もかもが正反対の性質であり、モラグ・バルからは「我が敵アーケイ」と憎々しげに名指しされる程、ボエシアと並ぶ不倶戴天の敵同士の間柄。
またその関係上、彼の僧侶達は墓場や死者の間と呼ばれる共同地下墓地の墓守、葬祭の進行や時には殺人事件の被害者の検死まで行う等、兎に角死に近いイメージを持たれている故に近付くのを嫌がられがちだが、同時に欠かせない存在として尊敬を集める事もある。
その立場と信徒らの甲斐も有ってか九大神の中ではアカトシュに次いで広く信仰されている。
ディベラ(Dibella)
美を司る女神。九大神の中では最も美しい神とされる。故に種族問わず女性に大人気の神様。
加えて彼女が司る美には性的なものも含まれており、彼女を奉る聖堂や祠に仕える僧侶の女性率はほぼ100%である。故に時にはその中で女性同士で不埒な事に及んでいるのでは無いかとあらぬ噂を立てられる事もあるが、ディベラの言う性的な美とは真に愛し合う命と命の触れ合い、そこに育まれる温もりこそ真の美の一つであるという考えによるもの。
故に信徒らは戒律に厳しい事でも有名で、うっかり大事な儀式の邪魔をしようものなら時にはその無粋者の命を以て償いとさせる事も少なくないが、素直に謝罪し別口で償いの意思を見せれば、それを成し遂げる事で許してくれるどころか相手が男であっても特例としてディベラからの洗礼を受けさせてくれる場合もある。
ジュリアノス(Julianos)
文学、法律、歴史を司る神。
その性質上魔術師やそれを志す人々から特に信仰されている。
法律を司るだけあって当然ながらそれを犯すものに対しては極めて厳しく、特に自身の事が絡むとなるとデイドラすらかくやと思える程の陰険かつ凄惨な呪いを掛ける等、ワリとヤバめな行為に出る事も少なくない。
歴史の知識の収集家としても知られており時には人間の姿を取ってタムリエルに現界してまで集めに来たりする事もあり、そしてそんな彼の収集物に迂闊に手を出そうもんならやっぱりいっそ一思いに殺ってくれと懇願したくなる程の陰湿で凶悪な呪いを吹っ掛けてくるエイドラ随一の陰険派。
これでは聖堂もロクに無く、魔術を扱う者が皆陰険だと思われても仕方ない…一応ニルンが創造された後にタムリエルという大陸の形を作ったりとか地味に凄い事をしてはいるのだが。
キナレス(Kynareth)
天候と自然を司る女神。エイドラにしては珍しくタムリエルへの干渉にもやや積極的な女神様。
野山を駆ける狩人達からの信仰が厚く、特にタムリエル北方の地スカイリムでは古代のノルド語で「カイネ」の別称で、非常に古くからノルドの狩人達に信仰されていた。
彼女とスカイリム地方との関わりはとても深く、スカイリムを舞台にドラゴンとそれに従う人間の組織でスカイリムを実効支配し暴政を強いていた「竜教団」と、それに対して反乱を起こした人間達の間で「竜戦争」と呼ばれる大戦争が起きた時、それまで一方的に屠られるだけであった反乱側の人々に嘆き悲しみ、またその人々からの願いも聞き入れた事で死の危険も省みず自ら竜教団の元に赴き粘り強く説得を続け、結果として竜教団のナンバー2であったドラゴンを始め多くの竜教団の者達を改心させ、反乱側の逆転勝利にまで導いたという伝説を作った程。
とは言えそんな慈悲深い面だけでなく、特に自身の司る「自然」を汚し摂理を歪める者に対してはスプリガンという自身の眷属を差し向けて戒めるか、最悪の場合は命で償いをさせる。
因みに狩人に信仰される存在という点では「狩猟の王」ハーシーンと被る所を感じる人もいるかもしれないが、あっちを信仰するのは狩人と獲物、即ちその間に存在する命のやり取りのスリルに身を焦がす者達であり、キナレスを信仰する狩人は自然の恵みに感謝を忘れず、人と自然との調和を心掛けようと日々精進する正統派の狩人である。
マーラ(Mara)
愛と豊穣を司る女神。決して某ご立派様ではない。
アカトシュの妻にしてキナレスの侍女でもある。
専ら恋愛関係で恋人や夫婦らから厚く信仰されており、その関係上で彼女の祠や聖堂に務める僧侶達は結婚式の進行役や誓いの洗礼を授ける神父的な役割をする事が多い。
また愛に悩み苦しむ者が居ればたとえそれが霊魂であったとしても、それを信徒に伝えて円満解決の為に動いてもらい、更にはかつてデイドラの信者であった者であっても心から反省と贖罪の意を示し続ければ祝福と救いの道を示したりする等、非常に懐が深く情に満ち溢れた女神様。
そろそろ独り身でいる事に寂しさを感じ始めた冒険者は、一度彼女の聖堂へ足を運んでみよう。
ゼニタール(
Zenithar)
商売と工芸、農業を司る神。
名は体を表すとか言ってはいけない。
当然ながら商人や鍛冶職人らから絶大な信仰を得ており、またキナレス程では無いものの彼もこそこそとタムリエルに干渉をしたりしている位にはタムリエル好きである。
たまに自分が目を掛けた者に対しては
「ゼニタールの試練」という、信者らの間では有名かつ一風変わった試練を自ら課す事もある。
その試練の内容は受けている間、
ありとあらゆる商取引が出来なくなるというもので、単純に物の売り買いをしようとすれば何故か悉く売り切れだの店仕舞いだのと言われて出来ず、他にも宿屋でベッドを借りようと思ってもどこへ行っても満室、渡し船を使おうとすれば船が壊れているだの調子が悪いだので結局遠回りか川を泳いで渡るしかの二択に…と、兎に角お金を
更に得る事も使う事も出来ないという状況に苦しめられる。
しかしそれを乗り越え真にゼニタールから認められた者は大富豪への未来が待っているとされ、まさにタムリエルの福の神である。
ステンダール(Stendarr)
慈悲と力による統治を司る神。
九大神の中では武闘派寄りの神、つまり戦神の立場にあり故に傭兵や兵士等戦いに身を置く者に信仰されている。
慈悲の神ではあるがそれを無為にしたり汚す者には一切合切の容赦無く呪いを掛ける等、慈悲とは程遠い行いをする事もある。
また大昔に人質を取る事、そして身代金を要求する事への利を人間に教えたとされ、そのせいか身代金の神という何とも微妙な二つ名も持っており、しまいには策略を司るデイドラロード・ボエシアと裏で同盟を組んでいるという説もあり、だとしたら相当な腹黒の神様である。
そんな彼の信徒らは「ステンダールの番人」と呼ばれ、常に二人一組で方々を練り歩いては吸血鬼等のアンデッドや下級デイドラ退治に励んだり病気に掛かった人と会えば無償で治療してくれたりと、こっちの方がよっぽど慈悲の精神に則った活動を行っている…が、無償治療は兎も角化物退治に関してはハッキリ言って装備も実力も貧弱で大抵は返り討ちに遇うのが関の山なのが現状である。
タロス(
Talos)
九大神の一人だが彼だけは司るものが無い。
そもそもはエセリウスの存在ですらなく、
生前の大業が評価され、死後に神々の手によってエイドラ入りした元人間という異色の神である。
人間だった頃の名前は
「タイバー・セプティム」。
史上初めてタムリエルの全統一という大偉業を成し遂げ、後の世まで続くセプティム朝から始まった「帝国」を築き上げた大英雄として、特に彼の出身地であるスカイリムでは大人気の神様であった。
…しかし時と共に帝国の力は衰え、遂にはオブリビオンの動乱で最後のセプティム家正統血統者でもあったマーティン・セプティムが命と引き換えにアカトシュを召喚、タムリエルに降臨しようとしたメエルーンズ・デイゴンをオブリビオンへ追い返した上で更に強力な結界を張る事に成功したものの、これで初代皇帝タイバー・セプティムから続いたセプティム家の正統な血筋は完全に絶える事となる。
更に動乱で疲弊したその隙を狙い、ハイエルフを中心とした国家「アルドメリ自治領」が帝国領を次々と奪取、最終的には帝国首都シロディール陥落まで王手を掛けられる事態となるも、そこでどうにか踏みとどまる事に成功し停戦協定へ持ち込む事が出来た。
しかしその協定の一部として含まれていたのは「タロス崇拝の禁止」だった。
と言うのも生前のタロスの主な敵だったのはハイエルフを始めとしたエルフ種族であり、彼らからすればタロス=タイバー・セプティムという存在は自分達の土地を悉く奪い尽くした怨敵でしか無かったのだ。
ましてやエルフ種族の中でもハイエルフは非常に長命であり、中には生前のタロスと面識どころか剣を交えた者もいる事も拍車を掛けた。
だが疲弊に疲弊を重ねてもう戦意が毛程も無かった帝国はこの条件を飲む以外の選択肢など無く、
結果として純ノルド人主義とタロスの神格復帰を大義名分とした反乱組織ストームクロークがスカイリムの地で帝国と内戦を繰り広げる事になるのである…
その他のエイドラ
九大神程崇められてはいないものの、それでもムンダスやタムリエルの創造に関わった、もしくはタロス同様に生前に神々が称賛に値するとして死後に仲間入りをした元人間のエイドラは他にもいる。
実際はムンダス創造の際にはもっと沢山の神々が居たのだが、力の弱い神は創造に力をあまりに消費させられ自力では存在を保てなくなり消滅してしまったか、より力ある神に融合するか、或いは不死だけでなく不老性さえも捨てさせられやむを得ず人間として転生するしか無かった等して、大幅に数を減らしてしまったのである。
ロルカーン(Lorkhan)
タムリエルの様々な神話に登場し、そしてムンダスの創造に於ける中心としてエセリウスの神々を動かし、そして彼らをエイドラとデイドラに分ける切っ掛けを作った張本人。
「創造主」「トリックスター」「試練の神」「不在の神」等様々な見方・呼び方がされているが、上述の様にエイドラ達から悪戯で不死性を奪い、タムリエルへの干渉を取りづらくしてしまった罰としてステンダールとか武闘派によってたかって袋叩きに合い最後には心臓を引き抜かれ、その心臓はアカトシュが作った弓矢に括り付けられタムリエルへと放たれる形で捨てられ、彼もまた不死性を失った。
その秩序とはかけ離れたやり口から彼をエイドラではなくデイドラに分類すべきだと唱える書籍や学者もあり、またエルフ種族からは自分達の祖先とエセリウスとの繋がりを断ち切った邪神として敵視されている(エルフ族は自身らをエイドラの末裔と考える者が多い為)。
なぜそんな事をしたかというと、彼自身の絶対的な主義として、「我らの認識する全てのものは、死(一時的な終焉)によって完成する」という美学の為であったそうな。
別の言い方をすればムンダスを作ったエイドラたちはこの理想とも言える主義に賛同した者たちであり、デイドラたちはそれに反発ないし興味を抱かなかった者たちである。
とはいえエイドラたちもまさか自分たちにまで死の概念をサプライズプレゼントされるとは思っていなかったようで、この反応になったという事。
その後はスカイリムの伝承に伝わる、誇りある死を迎えた者が行ける戦士の楽園「ソブンガルデ」の主ショールとして、英雄達の魂を歓待し時にはその統制をしているとされている。
ツン(Tsun)
決して某AAとは関係無いし性格もツンデレなんかではない。
逆境と挑戦を司るノルドの神にしてショールの「盾の従士」でもあり、ソブンガルデにやって来た魂が真にショールに会う資格があるかを見極める為、ショールの館である英雄の間へと続く鯨骨の橋の前で門番を務める。彼に実力を示さなければ当然ながら英雄の間に入る事は許されず、隙を見て侵入を試みてもショールからの天罰を受け、魂が消滅させられてしまう。
一方で夢を介す等、ごく稀にイレギュラーな形でソブンガルデに迷い込んだ者に対しては「客人」として、力を示さずとも喜んで迎えてくれる等の寛容さもある豪傑の神である。
マグナス(Magnus)
魔術を司る神。ロルカーンの提案したムンダス創造計画に最初に名乗りを上げ関わった神であり、その力を以て惑星ニルンを創造した。
しかし計画の途中でロルカーンの「仕込み」に気付いた事で、厄介事に巻き込まれるのはごめんだとばかりに難癖を付けて自分の従士達と共に真っ先にエセリウスへと戻ってしまう。
しかしそれでは単に尻尾を巻いて逃げたと他のエイドラ達から捉えられかねなかったので、代わりに自分がニルン創造の際に通り道として使っていた次元の門を常に開けっ放しにするようにしてエセリウスとニルンの繋がりを作り、そこから流れる力によってニルンに住まう人間達に程度や才能の差こそあれど魔法を使える様にした。その門こそタムリエルの空を照らす太陽である。
このため、ムンダス創造に関わったエイドラでありながら不死性を失っておらず、人の扱う力の中で唯一、魔術だけが不滅であるとされる理由になっている。しかし残念なことに、かなりおいしい知恵者ポジションの割にはマグナスはほとんど信仰されておらず、凄まじく影の薄い神様である。
トリニマック(
Trinimac)
タムリエルのエルフ種族の祖先とされ、かつては
アカトシュに次ぐ程の絶大な力を以てエルフ種族らを導いていた、彼らにとってはアカトシュ以上の
大英雄神。
ロルカーンが罰せられた時にその心臓を
怒りを込めて引き抜いたのも彼とされている。
しかしある時その力と性格を疎んだデイドラロード十六柱の一人ボエシアに決闘を挑まれ、実力では圧倒していたものの相手は
策略を司るデイドラロード、その勝負の最中に仕掛けられた策にまんまと乗せられ逆転負けという結果に終わった挙げ句、嘲笑われながら
その場でペロリと食べられてしまい、その
排泄物からデイドラロード・マラキャスに転じさせられてしまうという
二重の屈辱を受ける羽目になった。
またその時彼を特に信仰していたあるエルフ種族も醜く姿を変えられてしまい、それが現在のエルフ種族の一つ
オーシマー(オーク)の祖先となったという。
現在
オークの大半に信仰されているのはマラキャスであるが、古のトリニマック信仰を続ける
オークらも少数ながら存在している。
ラジン(Lajin)
彼もタロス同様に死後に神々の推薦によって仲間入りを果たしたエイドラの一人。
元々はタムリエルの獣人種族カジートの伝説的な盗賊であり、元から盗賊としての天賦の才を誇っていたものの、ある時盗みに入った屋敷で妙な力を感じる不思議な指輪―それこそカジート族に伝わる伝説の秘宝にしてデイドラ16柱の一人メリディアが作ったアーティファクト「カジートの指輪」だったのだが―を見付けて自分の物にしてしまってからは、その指輪の加護で誰にも捕らえられず・誰にも盗めぬ物を盗む盗賊として一層名を上げた。
特に有名な逸話としてはセプティム朝第八代皇帝にして女帝・キンタイラ二世が密かに身体に施していた「刺青」を何と盗んでしまうという、最早単なる盗賊の域に収まらない伝説を残している。
しかしそれでキンタイラ二世の怒りを買い、更には調子に乗って指輪を酷使し続けた結果、指輪に愛想を尽かされて力を使えなくなり呆気なく捕縛され、即刻処刑という結末を迎える事に。
それでも決して悪足掻きする事無く、静かにそして堂々と「盗賊と言う生き方を選んだ者が辿る運命の一つ、それだけに過ぎない。故に無念も後悔も無い」との言葉を遺して最期を迎え、その死に様にはさしものキンタイラ二世も感服させた。
この様に所業に関しては確かに誉められたものでは無いが、指輪を得る前からでもそのあまりにも見事な盗みの技能と最期の最期まで真の盗賊の掟「殺すなかれ、犯すなかれ、友、仲間、そして貧しき者から盗む事なかれ」を貫いた高潔さを九大神達から讃えられエイドラの仲間入りを果たし、盗賊の鑑として特に同じカジートの盗賊達から絶大な信仰を受けている。
追記・修正は自分が最も信仰するエイドラに祈りを捧げてからお願いします。
- パシらせた挙句に微妙な性能の装備渡しておしまいなデイドラに比べて宗派が違っても祈るだけであらゆる病気を治してくれるエイドラマジ神 -- 名無しさん (2019-07-13 07:44:43)
- ディベラ様とゼニタール様にはしょっちゅうお世話になっております -- 名無しさん (2019-07-13 14:59:26)
- 性格はディードラと大差ない奴もいるが、無駄に悪趣味ではない分向こうよりはマシだと思う -- 名無しさん (2019-07-14 11:31:43)
- ロルカーンはTES2~5のメインに少なからずかかわってる。 -- 名無しさん (2019-07-14 21:45:20)
- ツンの所の「夢を介して~」ってのTES5に出てくる本の「ソブンガルデの夢」の事かな?。個人的には好きな本の一冊だった -- 名無しさん (2019-07-14 21:54:09)
- ラジンの項の"真の盗賊の掟"、池波正太郎の「盗みの三箇条」に似てるんだけど海外にもこういうのあったんだろうか?ローカライズの過程で和訳された結果? -- 名無しさん (2023-12-23 20:41:56)
- ↑シロディールの盗賊ギルドは殺すなと貧しき者からは盗むなでスカイリムじゃ面倒な事になるからバレるな殺すな(実入り少ないから貧乏人から取るなもあったかな)だから犯すなは無かったはず。屋敷に盗みに入った際にその家の欲求不満な夫人のベッドに隠してもらう代わりに夫人を"満足"させて朝日が昇る時間に帰る凄く疲れた盗賊の話があるから同意なら問題無さそう -- 名無しさん (2025-04-28 13:00:42)
最終更新:2025年04月28日 13:00