デイドラ(Skyrim)

登録日:2012/11/18 Sun 05:47:02
更新日:2025/04/21 Mon 18:37:34
所要時間:約 38 分で読めます




デイドラ(Daedra)とは、『The Elder Scrolls』シリーズに登場する異世界の存在の総称である。


このゲームシリーズの舞台である次元「ムンダス」とは違う、「オブリビオン」と呼ばれる異界に住んでいる。
基本的にオブリビオン次元にいるのだが、タムリエルに召還されたり、自ら赴いたりすることで現れることがある。
というか、召喚魔法で呼び出されるヤツは基本デイドラである(例外もいる)

基本的に不死身。召還された奴らを殺してもオブリビオン次元に帰るだけであり、オブリビオン次元で殺してもそのうち復活する。
故にムンダスの大地「ニルン」側の寿命がある存在(特に人間)を定命(じょうみょう)の者と呼んでそりゃあもう見下しまくってる。

総称であるため見た目も様々で、小悪魔のようなスキャンプ、小型恐竜のようなクランフィア、ドラゴンのような巨躯を持つタイタンなどのまさに魔物といった風体の者もいれば、亜人のような外観の者もいる。
特に人間型のデイドラは細かくカテゴリー分けされており、高位の存在に使える召使であればドレモラと呼ばれ、ドレモラよりも強大な力を持ち自立して行動する者はズィヴィライと呼ばれる。
ドレモラには細かく階級が存在し、ドレモラ・チャール(歩兵)、ドレモラ・キンリーヴ(戦士)という感じで後ろに階級を示す名前が付く。

このデイドラの中でも非常に強力な能力を持つ存在をデイドラロードと呼ぶ。
このデイドラロード、デイドラプリンスとも呼ばれる存在はオブリビオン次元に自分だけの固有空間を有し、そこを支配しながら時折ニルンの定命の者にちょっかいを出したりする。
彼らとしては、自分たちが作った単純な世界よりもさまざまな生命に彩られたニルンは非常に魅力的であるらしく、そこでいかに自分が影響力を及ぼせるのかというのを一種の遊びとして楽しんでいる。
メタ的に言えばコントローラーやチートツールでゲーム内世界に干渉するプレイヤー達の具現化ともいえる(自分を模したアバターを作って直接干渉したり、特定キャラを操ったり、建物を建てたり壊したり、オリジナルアイテムをねじ込む等)。


無論、こんなのが好き勝手できてはムンダスを創造した神々エイドラにとってたまったものでは無いというか、昔はアルドマーがバカスカ呼びまくっていた為、キレたアカトシュの手によってムンダスとオブリビオンの間には「竜の火」による防壁が張られており、デイドラによるムンダス干渉は大幅に制限されている。
実際デイドラがムンダス側の人間に「邪神」扱いされたりするのはだいたいこいつらのせい。

一部明らかに性質がデイドラじゃないロードもいるにはいるが。
TES4をプレイした人ならばまずデイゴン、ESOも触った人ならモラグ・バルも印象深いだろう。
ちなみにTES4のオブリビオン次元は全部デイゴンのもの。ESOは大部分がモラグ・バルのもの。 

デイドラロードの派閥を構成するデイドラはロードと身体的特徴が似ている種族であることが多いが、デイゴンとモラグ・バルは複数の種族で構成された大規模な軍団を持つため、やはりこの二柱は邪悪な魔王と言った印象が強い。

一般的に十六柱の存在が認知されており、そのいずれもが独特の性質と思考を持っている。
一般的な倫理や思想からしたらまず激烈過ぎる(信者に死体食わせたり、信者同士を殺し合わせて楽しんだり)祝福の数々故に悪とされがちである。
まあそもそも定命の者とデイドラでは価値観なんぞ違って当たり前なので、基本的に出逢った時に祝福で利益を得るか、手のひら返されて潰されたり弄ばれたりするかは彼等の気分次第なのだ。
しかし、そんな彼等を敵とみなす人間がいる一方、信奉し崇める定命の者も存在する。
代表的なのはダンマー(ダークエルフ)に手厚く信仰されているアズラ、ボエシア、メファーラ。この3名の信仰は広く知られている事であり、モロウウィンドには聖堂まで構えられている為、文句を言われる事は少ない。
かの3名らにとっても自分達をそうして信仰してくれるダンマーは大事な存在であり、積極的に知恵を授けたりして大昔から何かと世話を焼いているくらいである。

それ以外にもオークの神として崇められるマラキャスなど少なからず誰かがデイドラロードを信奉し、ロード側もその信奉に対して時には助け舟を出したりと、何だかんだで自分達を崇めてくれる者には目を掛けているのである。

他にもTES5でプレイヤー(以後形式上ドヴァキンとする)が参加するギルドの内、同胞団は狩りの神としてハーシーンを、盗賊ギルドは夜と闇のノクターナルが深く関わっている。

しかしながら面倒見の良いマラキャスやアズにゃんはともかくとして、永劫出られない図書館行き確定なハルメアス・モラ、信仰にはもれなく永続的な病気持ち&ぼっち嫌われ体質が祝福に与えられるナミラなんかは完全にアウトな気がしないでもない。


勿論、ハーシーンを例に取れば彼の下でずっと狩りを楽しみたいなんてNPCもいるし、ハーシーンに一度は隷属したが何とかして自由になりたいと足掻くNPCもいる。
他のギルドにも同じことが言えるだろう。
そんな様々な定命の者の懐が垣間見れるのも、The Elder Scrollsの魅力であり、デイドラ達の魅力と言えるだろう。


【主要なデイドラロード】


メエルーンズ・デイゴン


TES4プレイヤー御用達の、攻撃的側面を持つロード。
所持する領域は前作の「オブリビオンの領域」として知られる「デッドランド」。そこは荒廃した大地に煮えたぎる溶岩の流れが広がる地獄のテンプレの様な場所。
「破壊」「変革」を司るだけあって隙あらばタムリエルに一番ちょっかい出してるデイドラでもある。そしてその度に時代の英雄らに酷い目に合わされては追い返されるも全く懲りない脳筋気質でもあるが
主な下僕はドレモラとズィヴィライで、特にドレモラの元締めという印象が強く、分かりやすく言えば武闘派ヤクザの親分。

ドレモラ・ズィヴィライ共々どちらも角を生やした鬼のような見た目をしており、戦いを好む戦闘狂な存在。ただしドレモラは非常に頭が良い上に約束を守る武人の様な側面を持つため、魔術師が使い魔として使役する事も多い。
タムリエルに生きる定命の者全てを見下し敵視しているが司るものの関係上無闇矢鱈という訳でもなく、何世代にも渡る泥沼の状況を多大な流血を以て洗い流すように仕向け結果的に次代への下地が出来たりと、何だかんだで彼なりに最高の玩具であるタムリエルには目を掛けている。巻き込まれる定命の者にとってはハタ迷惑この上無いが。
配下を多数従えており、タムリエルでも自らの司るものに当てはまりそうな資質を持つ強者を引き抜こうとしたり、暴れまくる奴を祝福したりする。でも調子に乗ると消されるのがオチ。
それも大抵は自分が唆した定命の者にやらせるのが彼の「分かりやすい邪神」というイメージを一層引き立て、時にはタムリエルを破滅寸前まで追いやる狂信者の集団を生み出してしまうのだから始末が悪い。

彼の秘宝「メエルーンズの剃刀」は超低確率で一撃必殺のダメージを叩き出すダガー。ドラゴンにも効く。
「正義を滅ぼす剣」「キングスレイヤー」等の厨二臭溢れる不穏な別名も多い。
他にも第三期のオブリビオンの動乱にて彼の領域への鍵となる、デイゴン自らが書いたとされるこの世で最も不浄な書物として悪名高い「ザルクセスの神秘の書」、同じくデイゴン自らがタムリエル滅亡の為に鍛え上げるも、巡り巡って自身を倒すのに使われるという皮肉な結果となった「ムーンレイヴァーの剣」等がある。

アズラ


バイアズーラ!
バイアズーラ!!
バイアズーラァァ!!!

通称アズにゃん。
こちらもTES4プレイヤーには色んな意味で有名な御方。
デイドラ十六柱の主神的な存在であり宵と暁の女神。闇と光の橋渡しをする神秘の領域である「薄暮」と「黎明」を司り、「月影」「薔薇の母」「夜空の女王」とも呼ばれる。
後述のメリディアと並ぶ、邪神と呼ばれない数少ないデイドラロードと言える存在で、大半は異端、忌むべきものとされるデイドラ信仰の中でも割と問題にされる事の少ないお方。
実際、特にダークエルフからはメファーラ、ボエシアと共に「真のトリビュナル」の一柱として信仰を集めてる事は広く知られている。
領域はバラが咲き乱れる広大な庭園「ムーンシャドウ」。生半可な人間では領域の美しさで失明してしまうという。
主な下僕はウィングトワイライト(翼持つ黄昏)と呼ばれる爬虫類とハーピーを足して割ったような女性型デイドラ。
女王様な彼女はわがままながら他人に迷惑をかけない性質らしく、敬虔な信者にはお優しいということもあり上述のダークエルフ達を始めに信奉者も多い。

だが一度キレたら手がつけられず、死にたくても死ねない身体と状況にされたり、一種族まるまる呪われた挙げ句容姿が醜く変わってしまったりする。
中でも不老不死、つまり自分達という存在に近付こうとする輩に対しては異様なまでの攻撃性を示す程。
アズにゃん様もやっぱりデイドラなのだ。

そんな彼女の秘宝は「アズラの星」。
デイドラの秘宝の中では割と広く知られた存在であり、簡単に言えば壊れる事無く無限に使える魂石。
魂の管財人として知られるアズラに相応しい秘宝だろう。登場作によって見た目がガラッと変わるので複数存在するのかもしれない。
しかし殆どの冒険者はそれをある魔術師が改造した上位互換の物を持ち歩いてるだろう。一介の人間に簡単に弄くられてしまう神の秘宝ェ… 

サングイン


「快楽」や「放蕩」を司るデイドラロード。とにかく食って歌って楽しけりゃ良い!という分かりやすい思想の持ち主。
司るものがものなだけに酒場や賭博場は勿論のこと、娼館といった大人の遊び場にも名前が使われたりする事があるが本人は寧ろ喜んじゃったりしている。
何故か彼だけ数万単位で領域を持つが、大抵は彼と彼の信者らの享楽の為の場所。
TES5に登場した「霧の森」もそんな数ある領地の一つである。
そんな思想と行動理念が故に彼の信者には意外な有名人も多く、中にはセプティム朝の正当な血筋の人までいた程。
良くそこらの酒場で人間に化けて飲み明かしているが、飲み比べに付き合おうものならもれなくハングオーバー!史上最悪の二日酔いとなるので注意。

とまあ、聞くだけなら気の良いオッサンの様な存在に思えるだろうが、そこはやっぱりデイドラ十六柱の一人。
そもそもサングインという名前には「陽気」「楽天的」といった明るいものから「血紅色」「血に飢えた」等の血に絡む物騒な意味も持つ、一種のダブルミーニング。
要するにサングインが司る「快楽」に善悪や暴力的か否かなどの区分はない。
故に自分の起こした事で文字通り血湧き肉躍る様な結末を迎えても笑って楽しむ残忍な面も持ち合わせ、過去には自身の名を冠した27個の贈り物の内26個が一つ一つ盗まれた際には、自分が見込んだ者にその犯人一人一人(=26人)を殺して取り返すよう仕向けるという、定命の者からしたら悪趣味極まる「ショー」を開いたことさえある。

それでも尚サングインの主催する馬鹿騒ぎに最後まで付き合った者に対しては「サングインの薔薇」という、その名の通り薔薇を模した杖をお礼または迷惑料代わりに授けてくれる事があり、能力は振るう者の力量に応じて強力なドレモラを呼び出すという非常に頼りになる一品。
過去には上述のセプティム家の血筋の者の手に渡っていた事もあるが、設定上はこの杖を振るって呼び出されるデイドラはやや制御が甘く凶暴であり、少なくとも半端者が気軽に扱える代物では無いのは確か。
しかも彼の司る快楽は上述の様に、言うなればエンジョイ&エキサイティング!!にどっぷり浸かってるので、正直信者やドヴァキンはただ運がいいだけである。

ハーシーン


「狩猟」を司るデイドラロード。
その通り狩りをこよなく愛し、スカイリムでは名誉ある戦士の一団とされる同胞団、その上層に位置するメンバーであるサークルに大昔から密かに信仰されている。
狩人と獲物は等しく同列にあるというストイックな考えをしており、その祝福は定命の者を人狼、または人熊(ウェアベア)に変貌させる。
人狼は個人差こそあれど変貌しても理性を保てたりする場合が多いが、人熊になってしまった者は完全に正気を失い、同じ人熊以外はたとえ人狼、同じハーシーンの加護を受けた者ですら獣性のままに襲い、喰らうだけの存在になる為人狼以上に忌み嫌われる。
いずれにせよ彼の手により人の身でありながら獣の血を宿した者は死後魂を囚われ、彼の終わり無き迷宮「ハンティンググラウンド」で狩人と獲物を演じ続けることとなるのだ。

ぶっちゃけ人狼は睡眠障害になるくらいで疾病無効など利点が多く、彼に従うドヴァキンも数知れず。
その考え方故に命令に背いても誉めてくれたりする。
さらに大昔に自分の領域に迷い込んだ人間が、自身の領域の狩人達を倒しつつ数日以上生き延びたのを知った時に、その人間の目の前で自身の皮膚を引き剥がして鎧を作りご褒美として授けた。やだこのデイドラすっげぇストイック。
ちなみに同胞団のアエラ姐さんは「ハーシーンのところで永遠に狩りがしたい」と言い切るほどの熱狂的狩人である。

秘宝はその鎧こと「救世主の皮鎧」。身に付けると魔法と毒への抵抗力を高めてくれる。
または人狼ジャンキーには必須とも言える変身制限を解除してくれる上、設定上は不老長寿にまでなれるという「ハーシーンの指輪」。
通常はどちらか一択なのだが、欲張りな冒険者は彼を騙くらかして二つとも手に入れてしまうとか…

ノクターナル


「夜」と「闇」のデイドラロードで、姿を見せるロードの中ではぶっちぎりにエロい。 
「暗闇の女皇」「黄昏の女王」等、夕暮れ時に因んだ異名も多数持つ。
実はアズにゃんのお姉ちゃんだったりする。
彼女の領域は影の次元「エバーグローム」
正直あまり人間を見ていないようで、大切な宝を盗まれても怒りが全く見えない、のんびり気質なデイドラ。

ノク「あっそう、頑張ってね」

ドヴァ「…………」

そんな感じなので彼女から物を盗む事は一種の腕試し、力比べと見做されている面も。
勿論バレたら即刻、と言う訳では無いもののそれでも恐ろしい罰を与える辺りはやっぱりデイドラ。
またデイドラの中では唯一、定命の者とのかなりディープな色恋沙汰があったという何ともロマンチックなエピソードまである為、他のデイドラロード達とはまた違う視点でタムリエルを見ているのかもしれない。

とは言え彼女は幸運や不運といった「運」そのものを司ると言う、デイドラロードの中でもアズラやハルメアス・モラに次ぐ屈指の力の持ち主であり、特に盗賊を始め裏家業の人間にとっては明日のおまんまを握っていると言っても過言では無く、彼女自身も直属の使徒として自ら選んだ凄腕中の凄腕の盗賊で構成される「ナイチンゲール」を従え、ある程度の制御を行うなど盗賊業に関わりが深い。
その使命の中で死したナイチンゲールの者は彼女の領域に招かれ、世界の影と一つとなりそこから盗賊達を見守り続けていくとされる。
勿論その役目を勝手に破棄し、あまつさえ裏切る様な真似をすればそうでは無いどころか同じナイチンゲールからの粛清が待っているのだが。

そして彼女の秘宝はこの世に存在するありとあらゆる鍵どころか、持つ者の秘められた力や運命まで開けてしまうと言われるトンデモアイテム「不壊のピック」。
プレイヤーが使うと絶対壊れないロックピックとなるが、ロックピック自体非常に安価であり、開錠に失敗したときもわずかに開錠スキルが上がるので実はそこまで有用でもない。
スカイリムではこの秘宝を巡り、プレイヤーは一騒動に巻き込まれる。
他には「ノクターナルの灰色頭巾」という、身に付けた者に決して捕まる事のない影の力を与えてくれる物も所有しているが、その力の代償としてありとあらゆる人々からその存在を忘れられてしまうという、あまりにも悲劇的なものであった…早い話がドラえもんの石ころ帽子である

+ ESOネタバレ注意!
そんな彼女の恐ろしさはESOの拡張パック「クロックワークシティ」「サマーセット」で発揮される。
まず「クロックワークシティ」ではトリビュナルの一人ソーサ・シルを捕らえ、彼が作り上げた生命力をエネルギーに変換し取り出す技術を奪うと、「サマーセット」では何とクラヴィカス・ヴァイルとメファーラを唆して同盟を組み、あまつさえ利用するだけ利用してチャンスが訪れたと見るや即座に裏切り、そうしてサマーセット島にある複数の次元を跨いで存在するとされる「水晶の塔」を占拠。
ソーサ・シルから奪った技術と塔に秘められた力を用いて、惑星ニルンその物を己の手で望むままに作り替えようと試みた。
当然ながらそれはタムリエルの全生命体の滅亡を意味しており、断固阻止すべく動いたプレイヤーらは報復を望むクラヴィカスとメファーラの助力もあって、敵味方共に多大な犠牲を払いながらもどうにかノクターナルの野望を打ち砕く事に成功する。

こうして危機は去ったものの、そのあまりにも凄まじい悪役ぶりに特にオブリビオンやスカイリム等過去作を経験していたプレイヤーらからは「今までのあれは児戯ですら無かった」「本性は恐ろしく奸智に長けた冷酷極まりない邪神」と、評価を一変させ戦慄される程であった。

メファーラ


「殺人」「性交」「秘密」を司り、死を弄ぶ凶悪なデイドラ。両性具有。
司るものがやや物騒であるがこれでもダークエルフ達から深く信仰される「真のトリビュナル」の一柱。
ボエシア同様、数で劣る種族であるダークエルフに戦で勝つ為の方法として暗殺という手段を授け、それが長じてかつてはモロウウィンド地方を中心に闇の一党と勢力を二分する程だったダークエルフの暗殺者の組織「モラグ・トング」を自ら設立している。
水晶のトンネルが蜘蛛の巣の如く張り巡らされた領域「ウェブ」を持つ。
主な下僕は蜘蛛の体から女性の上半身が生えたスパイダーデイドラという種族。
絶望や失意に打ちのめされた定命の者の死をこよなく愛し、その性質は信奉する者達、ドヴァキンにも非常に辛辣な形で関わってくる。

その秘宝は刀の形状をした両手剣「黒檀の剣」(プレイヤーが作成出来る物とは別物)なのだが、手に入れた際にはその力は全く発揮されない。
真の能力を復活させるには、なんと友好関係にあるNPCを多数斬り殺すことが必要になるのだ。
数ある秘宝の中でも一番面倒くさい秘宝だろう。

ドヴァ「コンソール>Resurrect」

メファ「おい止めろ」

ドヴァ「なら物乞いに施ししてから闇討ちして死霊術掛けてリスキルな。特に例の銀鉱の街のアイツとか」

メファ「鬼か」

メリディア


他のロードとは明らかに異質な、善の側面が強いデイドラロード。「生命」と「活力」を司る。
不死の存在でありながら不死やアンデッドを極端に嫌い、他のデイドラロードと敵対関係にある。
そのあまりの光っぷりに神学者達も「こいつ絶対デイドラじゃねえ、エイドラ(対の存在で人間の神)だろ」とさえ言われている。
しかしその信仰はそのエイドラ(主に九大神)や他のデイドラに吸われ、今では廃れまくり荒れまくりで実際ドヴァキンに愚痴ったりする、可哀想。
同じく善性が強いデイドラであるアズラと比較されることも多いが、双方向の対話が成立するアズラに対してメリディアは一方的に話を進めて押しつけてくる気質であり、そして何より信者の数が圧倒的に少ない。
どのくらい少ないかというとスカイリムの首都と最寄りの集落を繋ぐ街道沿いという好立地に建つ祠が訪れる者もなく荒れ果てるほどである。哀れ…
ちなみに逆らえば殺すというスタンスはデイドラ共通。また、かつて世界を混乱に陥れたウマリル王に協力した過去もある。
彼女の領域は「カラードルーム」と呼ばれる。色彩豊かな海底のような空間。
下僕は大斧を持つ大柄な騎士オーロラン。ウマリル王も彼女の力でこれに似た姿となっている。

TES5では自身の聖堂をたった一人の死霊術師に占拠されるどころか秘宝の力を悪用すらされてかなり不機嫌になっている。しかも打つ手がないのか、「メリディアの灯」という面取りしたサトイモみたいな秘宝を偶然拾った定命の者に「名誉あることだから手伝え(意訳)」とテレパシーを送って助けてもらってようやく聖堂を取り返すという醜態をさらす。
このメリ玉は広大なスカイリムのランダムな宝箱にさりげなく入ってる上に、うっかり拾うと捨てることができないので、2周目ドヴァキンにはそっ閉じ放置されることもしばしば。

彼女の秘宝「ドーンブレイカー」は柄の中心に疑似太陽を収め、そこから溢れる光の力を刀身に湛える剣。
吸血鬼を始めとしたアンデッド系の敵にのみ炎ダメージを与える他、退散効果を与え時にはトドメを刺すと大爆発を起こして塵にしてしまうと、徹底的な対アンデッド特化武器である。なおTES5では意図せず2本に増えることがあり、ドーンブレイカー二刀流という厨二じみた装備も出来る。
過去作では姿を消し速く走れるようになる「カジートの指輪」という物をくれた。

シェオゴラス


誰が呼んだかキチガイロード。またの名をマッドゴッド。最高にハイ!てやつだぁぁぁぁぁ!!な感じのぶっ飛び過ぎなデイドラロード。
勿論司るものは「狂気」である。

彼の領域は緑豊かな狂気の大陸「シヴァリング・アイルズ」。陰鬱な湿地帯のディメンシア領と色とりどりの木々が生い茂る温帯のマニア領に分かれており、住民も陰キャラはディメンシア側、陽キャラはマニア側で分かれている。
かつてはハイエルフ達の故郷であるサマーセット諸島の一部を領域へと取り込んでいた。
下僕は聖騎士ゴールド・セイントと暗黒騎士ダーク・セデューサー。領域内にて憲兵代わりに悪事を取り締まったり、領域に攻め入る敵より守護を行う女騎士達である。

その性質は「狂ってる」の一言に尽きる。
国一つ完全に堕落に堕としてみたかと思えば、そこいらの少年に知識と秘宝与えて完全な狂人に調教してみたり、果てや思い付きでモーンホールドに隕石を投げ込んで滅ぼそうとしてみたりと、そのエピソードは枚挙に暇がない。
彼に魅入られた狂王ペラギウスは、死した今でも彼の玩具である。

どうもセリフから察するにTES4の主人公である「クヴァッチの英雄」を知っているようだが…しかもまるで自分自身であるかのごとく語る。

ちなみに元々は「ジャガラグ」という聡明なデイドラロードだったらしいが、その強大な力を恐れた他のデイドラロードが彼を狂気に駆り立てたらしい。
まぁ実際は秩序にうるさくて自分のルールを押し付けてくるウザったい性格が、基本的に快楽主義な他のデイドラに嫌われ、皆から狂気の呪いをかけられたわけだが。

……ちなみに、狂気にかられた彼の発言なので信憑性は薄いものの、本人曰くシェオゴラスとは「数千年事に力が受け継がれ、世襲されるもの」という衝撃の設定がSkyrimで明かされている。
…この事から、シェオゴラスとは『ジャガラクというデイドラが皆の狂気の呪いを受けて堕ちた姿』というよりも、デイドラ達のかけた“狂気の呪い”そのものと言った方が合点が行くかもしれない。
(我らがクヴァッチの英雄がジャガラクから狂気の呪いを解き放った後も、存在が共存している為にその可能性は非常に高い)

とは言えそれを差し引いてもデイドラロードの中ではモラやアズラ、ノクターナルと並ぶ最上位の一角で、司るものが司るものなだけに最も警戒しなければならない悪神というのが一般的。
代表的な二つ名「狂気の王」の他にも上述の「マッドゴッド」や「不在の主」等の様々な呼称を持ち、更にはエルスウェーア地方に於いては理性でコントロール出来ない本能を司る神として「スクゥーマ・キャット」「シェッゴラス」という名の下、神殿を設けられカジート達から崇拝されると同時に恐れられている。
ESOではそのカジートの神としての一面が強調されており、紫色のもっふもふな毛並みと円らな瞳を持ちお馴染みの衣装を模したケープを羽織った猫という、猫好きが悶絶しかねないような何とも愛くるしい姿で顕現してみせた。
本人曰く抗い切れない程に猫としての性質に引っ張られてしまってるようで、一人称も「オレサマ」だったりと狂気というよりは生意気なガキンチョのような素振りが目立つ。
他にも同盟戦争*1に面白がってこっそり参加して介入し、あまつさえマラキャスからヴォレンドラングを借りパク+細工をしてプレイヤーに与えたり、後の世でも伝説の魔術師として名高いシャリドールが研究用として魔術師ギルドの為に確保していた島を丸ごと盗んで彼から大きな恨みを買ったりと好き放題しまくっている。

彼の代表的な秘宝「ワバジャック」は一言で言うなら「パルプンテ」、まさに何をしでかすか分からない狂気の
他にも振るうと周囲の時の流れを止めてしまう「シェオゴラスの杖」、彼自らの手で書き記され、この世のありとあらゆる狂人の知見を詰め込まれたとされる、読んだ者に計り知れない力と知識を授ける…かも知れない書物「フォリウム・ディスコニタム」といったガチな代物から、一見すれば何の変哲もない二股のフォークでありながら、その実は定命の者は触れただけで総毛立ち悶絶しかねない程の濃密なオブリビオンの臭気を放つ呪いが掛けられた「鳥肌の立つフォーク」といったタチの悪いジョークグッズじみた物まである。

ジャガラグ


「秩序」を司るデイドラロード。「狂気」のデイドラロードシェオゴラスの本来の姿。その存在は定命の者にはほぼ知られていない。
整然として完全な秩序を好み他のデイドラロードに口出ししたり、他のデイドラロードの領域を征服し秩序をもたらすために何度も侵略を行うなどを繰り返した結果危険視され、狂気の呪いをかけられて秩序とは程遠く支離滅裂な「シェオゴラス」と化した。
本来のジャガラグは銀色に輝く角ばった水晶の鎧を身に着けた騎士のような姿をしており、配下であるオーダーの軍勢もまた銀色の騎士のような姿をしている。
シェオゴラスとなり姿を消した彼だが、定期的に(それでも数千年単位らしいが)シェオゴラスの呪いが解けるらしく、その際は本来の姿であるジャガラグに戻りとりあえず軍勢を率いてシヴァリング・アイルズを滅ぼしておく。

「クヴァッチの英雄」の活躍によりグレイマーチと呼ばれる、復活したジャガラグとその軍勢によるシヴァリング・アイルズ侵攻が止められることになり、ジャガラグ復活と破壊とシェオゴラス化のサイクルが断ち切られジャガラグの復活は終わったようにも捉えられるが、実際のところどうなったのかは分かっていない。
言動が滅茶苦茶でやりたい放題なシェオゴラスに関することなので、どこまでが事実なのかが判然とせず、ジャガラグとシェオゴラスが分離した説やそもそもTES4DLCの内容自体がシェオゴラスの盛大な茶番でグレイマーチなんて存在しない説まである。

彼の秘宝として「ジャガラグの剣」が秘宝扱いされているが、特別な効果があるのかは不明。少なくとも主人公が持ったところでただの剣である。
この剣はとにかく完全な左右対称であるらしい。

マラキャス


オークの絶対的な信仰を得ているデイドラロード。
オーク以外にもありとあらゆる拒絶・追放された人々の後見人としての側面を持つ。
全てが塵で構成された世界「アッシュピット」を領域に持ち、常人には絶対に辿り着けぬ場所とされている。
オークの中でも勇敢な最期を遂げた者の魂はこの領域に招かれ巨大な鍛冶場「アッシュフォージ」にて「焼き直しの儀式」という、魂を鍛冶炉に投げ込まれ生前まで抱えていた恨み辛みの全てを燃やし浄めた後、先人らと共に尽きる事の無い豪勢な食事と戦いの場を与えられ、千人もの妻を娶り暮らせるというオークにとっての天国が待っているという伝承がある。
彼は一説によればエイドラ出身で他のデイドラロードの排泄物から復活、その復讐の為に対デイドラ装備を造ったりしてるデイドラぼっち
他のデイドラロード達からも柱の一人とは見做されてないが、それでも定命の者から十六柱の一人に数えられてるだけの次元の違う力は持っている。
同じく他種に蛇蝎の如く嫌われるオーク族の崇拝も、自分達を愛してくれる無二の存在だからなのだろう。
実際デイドラロードと言われながら、「マラキャスの掟」という道徳や正義、守るべき法を纏めたかなりまともな善法を口頭でオークに授けてすらいる。
オーク族のドヴァキンへのデレはなかなか見物。
主な下僕はオグリムというドラクエのトロルのような巨漢デイドラ。

だがオークには優しいっちゃ優しいのだがさすがに限度はある模様で、ヤマーズというヘタレ極まるオーク族長を部族ごと呪ったりもしている。
しかし、それでもなおヤマーズ族長を最後の最後まで見捨てなかったり、ヤマーズが死した後で残った部族に対しても「何とか鍛えてやらねば」と力強く言うなど彼のオーク愛はガチである。

彼の代表的な秘宝は「ヴォレンドラング」
所有者は彼だが作ったのは今は滅びたドワーフ(ドゥーマー)と呼ばれるエルフの一種族で、昔そのドゥーマーのある部族が戦に敗れ住む土地を失った時、これを天高く放り投げて落ちた先に向かいそこを新たな住処としたと言う逸話を持つ巨大な戦槌。
その一撃は相手の活力にまで浸透し、奪い取って使い手に与え更に振るう力を漲らせるという。

そしてそのヴォレンドラングが落ちた地こそ今ではタムリエルの人間種族の一つレッドガードの発祥の地である「ハンマーフェル」であり、レッドガードからすれば種族そのものの創生に関わるも同然の秘宝であるが、それがどうしてマラキャスの手に渡り彼の所有物となったのかは今の所不明。

また上述のようにデイドラでありながらデイドラ嫌いを拗らせた結果「デイドラの災厄」というものも作っており、その一撃はデイドラロードであろうと強制的にオブリビオンへ叩き返してしまうというトンデモ品。

ハルメアス・モラ


何とも名状し難い見た目をしたデイドラロード。
形がわかりづらいって人は「玉ねぎにカニのハサミを生やしてタコの足を生やした感じのいあいあな生き物」を想像しとけばいいよ。だいたいあってる。
但しTES5で主人公にコンタクトを図る際の姿は「黒いオーラ状の何か目玉と触手が付いた不定形の存在」として、ESOでは黒い渦の中から現れるシュ◯ゴラスといった感じの見た目であらわれる。SAN値減りそう。
「知識」を司り、TES世界のありとあらゆる禁断の知識を自身の領域である「アポクリファ」に本として蔵書している。
故に学者を始めとした知識人、魔術師に信者がとても多く、そういった者達がグループを組めば一人か二人は信者が混じるとまで言われる程。
とはいえそれを役立ててるとか言われればそうではなく、単に集めては誰にも見せずしまい込んでるだけという、定命の者の視点からすればかなりタチの悪いコレクター気質。思い当たる節があるドヴァキン諸氏は手を上げようか
どれ程些細な事であろうと自分の知らぬ事があるのが断じて許せないという面倒臭さっぷりであり、例えを上げるならモラも知っている国家クラスの最重要機密か、モラの知らぬドヴァキンの手料理レシピかのどちらかを差し出すなら迷わず後者を選ぶだろうと言っても良い位の執着ぶりである。

とは言えモラ曰く「知識の代償は知識だ」という事で、自分の知らぬ知識を差し出した者に対してはその膨大極まる蔵書から答えを出してくれたりと、何だかんだで約束を守ったり礼をしたりで彼なりの基準ではあるが結構律儀な所も。
加えてその姿勢故に知識の保全もまた重視しており、それが失われかねない事態が起きようとしている場合は自分の信者等目を掛けた者を派遣して防ごうとしたりと、やはり善神としての側面も少しながら持っている。

そんな彼の世界は話だけを聞くと図書館か書庫みたいな所を想像するかもしれないが、実際は「網目状の床と壁で構成され、本が柱になってたり竜巻となって高速回転しながら吹き抜け何か触手が所々から生えててついでにおっかないバケモノが徘徊している。」という恐ろしい場所。
下僕はそんなおっかないバケモノこと半魚人ルーカーと浮遊する軟体クリーチャーのシーカー。どっちもいあいあでSAN値!ピンチ!な見た目をしている。
この領域は知識に飢えた者が最後に辿り着き、死しても尚永遠の読書に耽けて彷徨う場所とされているので、もしかしたらそうしたクリーチャー達も元は定命の者だったのかもしれない。

彼の秘宝「オグマ・インフィニウム」はそんな彼の知識の片鱗を人間に理解できるレベルに訳して書き記した魔導書。その表紙はありとあらゆる生き物の皮をツギハギして作られていると言う。
読むと戦士系スキル全般、盗賊系スキル全般、魔導師系スキル全般のどれか1カテゴリーだけ上昇させる。

更にTES5のDLC「DragonBorn」では「黒の書」なる物も登場。その名の通り漆黒の表紙にモラを模した紋章が刻まれた古びた本。
その実態はアポクリファへの出入り口。ページを開くと触手が絡み付いて引きずり込まれ、常人なら大抵は戻れないか運良く脱出出来たとしても発狂するのがオチ。
しかし見事『読破』出来た者は強大な力を得るとされ、探し求める輩は後を絶たないと言う。

ボエシア


「虚偽」「策謀」「暗殺」「反逆」を司る。
シロディールでは斧を持った男性の姿で像が作られているが、実は性別不明でドヴァキンのにはババア声でコンタクトを取る。
信者に非常に厳しい事で有名で、フォロワーを生贄に捧げさせたりきまぐれで信者達にバトルロワイヤルをしょっちゅう強いる。
教えに反して世の為人の為に尽くそうとする信者は勿論、反逆を司る性質からか一から十まで言うことをクソ真面目にきく信者も抹殺される。
一方で良く言えば自立的、悪く言えば多少反抗的な信者を可愛がる傾向がある。
これでもアズラやメファーラと並び、善のデイドラとしてダークエルフ(正確にはその祖先)から信仰されている「真のトリビュナル」の一柱。
中でもダークエルフ贔屓を堂々と公言しているだけあり彼らへの寵愛は手厚く、反骨精神を叩き込んだり、帝国が存在する以前の苦境に立たされた彼らに対して知略を授け、建築の方法や固有の文化を作らせるなど様々な手助けを行ない、更には彼らの障害であったエイドラの一柱を決闘で討ち取った挙げ句食ったりしている。
その後出したウ○コがマラキャスであるのはあまりにも有名。

支配領域の名は「アトリビューション・シェア」、または「スネークマウント」と呼ばれる、巨大な塔や迷宮、庭園等が乱立し叛乱や裏切りが絶えず起こっているという、ボエシアの司るものらしい危険地域である。

アーティファクトは「黒檀の鎖帷子」。身に付けると足音が消えて忍び寄りやすくなる上、敵意を持って近付く相手を鎧から吹き出す黒い霧で毒に冒し体力をゴリゴリ削ると言う、ボエシアの司る性質の体現のような防具。
故に持ち主を破滅に追いやってはコロコロ変えると伝えられるガチの呪いの防具でもある。
でも殴り合いの時は外しておかないと「スタァァァップ!!」されるぞ!、ドヴァキンとの約束だ!

過去作では時のタムリエルの皇帝も手にした事がある、炎の力を持つ妖刀「ゴールドブランド」という物も貰えた。

モラグ・バル


「誰に頼まれてここに来た!?」
モラグ・バル(威圧)

「支配」や「奴隷」などを司るデイドラ。見た目は金棒のようなメイスを持った上半身裸の鬼。
彼の領域「コールドハーバー」は、タムリエルと似ているものの空気が凍てつき大地が溶けた風景だという。
デッドランドとは真逆で水が多く、タムリエルから大地ごと拉致した街や洞窟などが各所に見られる。
人間は魂を抜かれてしまい抜け殻となり、奴隷として働かされたり嗜虐心を満たすための玩具として扱われる。
元々デイドロスという種の、いかついワニの頭に人の体をしたデイドラの一個体からロードにまで成り上がった叩き上げ。

タムリエルには度々ちょっかいを出しているが、破壊を司るデイゴンと違いあくまでも支配、隷属が目的。
とは言ってもこの御方は拷問大好きなのでデイゴンよりマシかと聞かれると微妙なところである。

TESシリーズの吸血鬼は本来は彼の祝福の力なのだが、他のデイドラ達の関与で伝染病としてタムリエルに蔓延している。
なぜそんな事をするのかという理由はエイドラ達が定命の者らの死を支配するのはあまりに高慢であるという彼の持論、反骨精神から来るものであり、デイゴン同様僅かではあるが善の側面も持っている。

ボエシアとは不倶戴天の宿敵。彼の信者が屈服するまで殺し続け、服従したらさっさと殺す真正ドS。
メリディアにはコールドハーバーに勝手に人間の街を作られてしまいこちらも対立中である。

更に特筆すべきは、彼が司るものには強姦も含まれているということ。
強姦の神というある意味凄まじい二つ名を持つ様に、例えば定命の者を純血の吸血鬼に変える儀式もレイプである。男であろうが女であろうが。
…この内女の方は「コールドハーバーの娘」と信者は勿論、同族の吸血鬼達からも特別視され、その血には他の吸血鬼には無い邪悪かつ強大な力を宿しているとされる。
敢えて自分が最も忌み嫌うアーケイの信者の女性の純血を恐怖と暴力を以て奪っただけでなく、途中で命が尽きても亡骸を徹底的に凌辱し続け、最終的にはタムリエル史上初の吸血鬼へと変えて蘇らせたり、極めつけはふたなり現人神(おっさん)を犯して種付けし出産までさせるといえば、彼の次元が違うなんてもんじゃない悪食ぶりが分かるか。
くれぐれも「Morag Bal Vivec」などで検索しないように・・・

娘にモラグ・グルンダという女性型デイドラがおり、かなり溺愛している模様。
しかしながらグルンダの種族は翼持つ黄昏なのでデイドロスのパパと血が繋がっているかは正直疑問。
ちなみに配下にモラグ性のデイドラは複数人存在するがいずれも女性型。
上記の「コールドハーバーの娘」と同じ流れなような気がしなくもない。

秘宝はその名も「モラグ・バルのメイス」
持ち主に因んで「吸血鬼のメイス」などとも呼ばれる悍ましい造形の邪悪な武器であり、その一撃は受けた者から血と共に魔力、更には魂の欠片まで流出させ、文字通りの骨抜きにしてしまうという。
上記の信者イジメもこれでやらされる。

TES5の時代からおよそ1000年前の第二紀ではタムリエル全土で暴れまわっており、その時代が舞台となるESOではメインボスを務める。
タムリエル上空にコールドハーバーに繋がるゲートを開き、「ダークアンカー」という特殊な製法で作られた巨大な鎖と錨をゲートからタムリエルの信者によって設置された「ドルメン」と呼ばれるポイントに落下させ、ゲートが閉じないよう安定させて大量のデイドラを送り込みタムリエルの侵攻を目論んだ。ESOのPVで出てくる錨がこれである。
また、独自の部下にシヴキンという白い鎧を着た連中がおり、ドレモラが一般兵でシヴキンがエリート部隊と言った感じのようだ。

ナミラ


「暗闇」と「嫌悪」を司るデイドラロード。
不治の病、物乞い、ブサイク、ぼっち、etc...
醜いものや疎まれるものは彼女の庇護下にあるとされ、故に彼女を「タムリエルで一番慈悲深い神」と信仰する者も少なくない。
乞食のような出で立ちの女性の姿とされているが、たゆまぬ醜さへの追求のおかげか、スカイリムではクリーチャーのような姿で祀られている。

支配領域の「スキャトリング・ヴォイド」は果てしない砂漠が広がる孤島であり、現世にも留まれぬがさりとて昇天も出来ぬ亡者達で溢れ、その悲痛な叫びが木霊する悍ましい地であるという。

かつてとある王子が物乞いに化けて現界した彼女と出会い、ボロボロになるまで彼女へ「相続権無いけど王子として国をちゃんと守る為の力と財産得る力下さい!オナシャス!」と一ヶ月近く頼み込んだ結果、「いい信心です、感動的です、特に無意味でもありません」とご褒美に加護を与えてくれた。
が、その加護は「最低一つは病に苦しむけど好きな病気のフリが出来て、誰にも関心を持たれなくなり、しかし哀れみや同情はいっぱい貰えるようになる」という「これ加護ってより呪いじゃね?」な代物だった。
しかし、任意の病気のフリが出来て憐れまれるので施しのお金を沢山貰え、誰も彼を気にしなくなるので重要な情報を彼の側で話してしまう様になり、国を裏から支える「物乞いの王子」として貢献出来る様になったとか。[[罰ゲーム]]にしか見えねえなこれ…。

奇妙な肉が大好きな人達 の保護も彼女の領分であり、「幼き日のドヴァキンの初体験 」という衝撃の過去を暴き立て、それを見込んだ信者達がありがた迷惑な晩餐会を開いてくれる。

そしてその晩餐会を大成功に収めた暁に貰える秘宝は「ナミラの指輪」。
これを装備するといつでも取れたて新鮮な奇妙な肉をモグモグして体力回復+自然治癒力上昇が出来るようになると言うヤバさぶっちぎりな代物。
勿論モグモグしてる所を見付かると犯罪になるのでご利用は計画的に。

ヴァーミルナ


「夢」と「記憶」を司るデイドラロード。
両肩から先が蛇になったローブを纏った老婆の姿で知られているが、本人自身は自在に姿を変えられるという。
領域「クァグマイア」は数分おきに光景が一変するという精神的にキツい世界。
定命の者に悪夢を見せその者の記憶を蒐集する。そのせいで一つの町で住人全員が寝不足になることも。

眉唾ではあるが一節にはエイドラの一人、魔術の神マグナスとは繋がりがあるとされ、反発の果てに彼の元を去った娘とも。
また彼女の常用する杖やローブはマグナスの手製だとも言われているがこれも裏付ける説はない。

アーティファクトの「堕落のドクロ」は悪夢を見せることで力を増す破壊魔法の杖だが、かつては対象のドッペルゲンガーを作る魔法だった。

実は『ヴァーミルナ』は誤読。原語の綴りは"Vaermina"で正しくは『ヴァ(ー)ルミナ』『ヴァーミーナ』あたり。
とある書籍で『バエアニマ』とも呼ばれているがこれも恐らく誤りだろう。

クラヴィカス・ヴァイル


「契約」と「対価」を司るデイドラロード。故に定命の者の社会とは絶対に切り離せない存在とされている。
子鬼の様な姿をしておりバルバスと呼ばれる人語を話す犬を連れている。
「悔恨の草原」という領域を持ち、そこは一見のどかな田園地帯が広がるが時折宙に浮く半壊した塔等の光景や、強烈な腐臭の漂う風が吹くという異様な地だが、それさえ除けば他のデイドラロードの領域と比べかなり穏やかな雰囲気。

多くの逸話で契約を交わした者の願いを叶えてくれるが、最悪のタイミングで対価を求めに現れ破滅させている、非常にタチの悪いデイドラ。
性格も何処か子供っぽくプライドも相応に高く、上述のように契約した相手を出し抜くことを何よりも好むが自分がそうされるのは許せないという困った所があり、ESOではノクターナルの企みに勿論自分が美味しい所を掻っ攫うつもりで付き合うも、まんまと騙された事に怒り心頭となってその企みを阻止すべく動いたプレイヤーに利害一致から手を貸したりもした。

お供のバルバスは実は元定命の者。ひょうきんな性格でクラヴィカスより融通が利く。
また配下として「スカーフィン」という黄金色の肌に長い角を持つデイドラを従えており、手鏡を用いてコミュニケーションを取ったり草原で寝転がっていたりとノスタルジックな暮らしを送っている。

武具コレクターでもあり、曰く付きアーティファクトの回収を頼まれる。
その趣味のせいでタムリエルが滅亡しかけたこともある
が、おつかいを任せたプレイヤーが途中で魔剣に魅了されたり、一緒に送り出したバルバスを連れ回して相棒にされちゃったりして収集の進捗は今ひとつな印象を受ける。

報酬に貰える「クラヴィカスの仮面」が「身につけた者の魅力をアップさせるブサイクな仮面」という微妙な物なのもそれを助長する一因である。
また過去には上述のタムリエルを滅亡させかけた曰く付きアーティファクトこと意思持つ魔剣「ウンブラ」も作っているが、こちらは現在は力の大半を奪われた上に逃げられて行方知れずとなっている。

ペライト


「秩序」と「病」を司るデイドラロード。
首が長い四足のドラゴンような姿をとる。(タムリエルのドラゴンは二足で前肢が翼である)
オブリビオン最下層領域『ピッツ』を支配するが、オブリビオン全体の管理も担っている。
オブリビオンで迷子になった信者を探したり、非常に面倒見がいいからか信者から『親方』とも呼ばれている。
一方で信者を媒介に伝染病を広めようと企てたり、裏切り者は抹殺したりと、いかにもデイドラらしい側面も見られる。
「秩序」と「病」という関連性が分からないものを司り、自身で発生させた感染者を管理する行動など謎多きデイドラロードである。
定命の者に害を与える存在ではあるが、デイドラロードの中でもかなり話の分かるデイドラロードである。メリディアとは大違いだ!

他のデイドラと重複する要素を持つが、不治の病はナミラ治る病はペライト他のデイドラに喧嘩を売って秩序を保つのがジャガラグ他のデイドラと折り合いをつけて秩序を保つのがペライト、といったニュアンスか。

彼の秘宝「スペルブレイカー」は構えると魔力のバリアが発生し魔法攻撃もシャウトもガードする、脳筋にはありがたい盾。
但し調子に乗って受けすぎるとバリアが破れ大きな隙を晒す為、ここぞと言う時に構えるのが正しい使い方。
一見すればドゥーマー製の代物にしか見えないが制作したのはちゃんとペライト本人であり、第一紀初期にアークメイジのシャリドールが単身ドゥーマーのロアーケン氏族との決戦に挑んだ際に用いた、とされる逸話を持つ。
故にタムリエルに現存するアーティファクトの中では最古の存在の一つとされ、今でも尚最初の所有者を探し求めて時代の英雄らの手を渡り歩いており、一つ所に留まる事は少ないという。

地味にナンバリングタイトルで皆勤賞を成し遂げてる秘宝だったりする。

※番外


アイディール・マスター


その正体は不明(デイドラであるかすらハッキリしない)だがオブリビオン次元に独自の領域を持つ事から、上のロード達に次ぐ高位の存在であると思われている。
ある人物曰わく「呼吸をするのと同じように」あらゆる種の魂を集める事を命題とし、領域「ソウル・ケルン」には付呪*2や死霊術*3で捧げられた魂達とそれを監視する強力なアンデッドが跋扈する、定命の者には決して入る事を許されぬ正真正銘の「魔界」
またアイディール・マスターの性質も極めて狡猾でずる賢く、何とドラゴンを相手に詐欺をして数世紀に渡る間ソウル・ケルンに閉じ込め下僕とする等、タチの悪さならだけならクラヴィカス・ヴァイルを上回るかもしれない。

…もっともそんな場所へすら(初回は人の手を借りねばならないが)平然と殴り込み、向かってくるアンデッド達を薙ぎ倒して眠るお宝を根こそぎ頂いた挙げ句マスターの鼻っ柱をへし折る様な真似をして帰って行くドヴァキンは何者なのだろう。

イセリア

ESOにて存在が言及された、「運命」と「時空」を司る17体目*4のデイドラロード。「彼女」と称されるため、おそらく女性のデイドラ。
運命や時空を自在に操る権能を持ち、思うがままに様々な事象を自分の思い通りに歪めていたという。
あまりにも強大かつ何をしでかすかわからない存在だったので、そのうちニルンどころか時空そのものも荒らすのではないかとハルメアス・モラが危惧。
大事に至る前に彼が「この世に存在するイセリアに関連した記録全ての抹消」を行い、彼女を実質的に封印することで事なきを得たという。
そのため、彼女の事を知っているのは今ではハルメアス・モラと、彼より直接教えてもらったTESO主人公のみという状況にある。





追記・修正はデイドラの秘宝を全て手にしたドヴァキンにお願いします

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最終更新:2025年04月21日 18:37

*1 ESOのPvPコンテンツ

*2 人を含む生き物の魂を触媒に、武器や防具に魔術的な効果を与える魔法技術

*3 死体に魔法を掛け、仮初めの命を与えて操る術。国によってはグレーゾーンから使う事自体が違法扱いと様々

*4 ジャガラグとシェオゴラスを別カウントするのであれば、18体目