TOKYO異世界不動産

登録日:2020/04/06 Mon 22:43:00
更新日:2020/04/07 Tue 05:49:58
所要時間:約 4 分で読めます




レーベル:HJノベルス
著者:すずきあきら
イラスト:皆村春樹

既刊2巻(2020年4月現在)

概要

数多くの異世界人が地球に移住するようになった世界の東京を舞台に、様々な事情を抱えて来店する亜人達に住居を紹介する不動産屋の物語。作中で主人公達が紹介する物件の間取り図が挿絵として掲載されている他、幕間のコラムとして不動産用語の説明も入っている。

あらすじ

西暦20XX年。突如世界各地に出現したワームホールによって地球は数多くの異世界と繋がることになった。この事態に世界は大混乱に陥ったが、異世界の民たちと争いにならず平和的に共存が可能になったことで落ち着いていく。やがて地球と異世界は互いに多くの人間や亜人達が行き来し、移住までもするようになっていった。
ワームホールが出現してから十年。地球は多種多様な特徴を持つ亜人に合わせた社会整備を進めていたが、未だ至らぬところも多かった。そんな世界の池袋にある小さな不動産屋「夷や」には、様々な事情で住居に困っている異世界からの移住者達が部屋を探して訪れるのだった。

登場人物

●源太郎
主人公にして夷やの店主。私生活がずぼらで無精ひげを生やしたおっさん。また失言も多く、顧客を困らせてしまったり、身内に怒られたりすることも多い駄目人間。
しかし不動産屋としての情熱や知識は本物で、一度依頼を受ければ顧客の満足できる物件を探し当てるまで本気で取り組み続けていく。顧客が必要としているのならば特殊な物件を探し当てたり、大家の許可を得て大胆な改造を施したりすることもある。そのため顧客満足度は非常に高く、評判を聞いて夷やを訪れる異世界人も多い。

本名はターゲンハイン。ある世界で執政官を務めていたが裏切られて追われる身となってしまい、その際に妻子を殺され自身も背中に大きな傷を負っている。逃亡の果てにワームホールを通って東京に転移したものの、何故か記憶の大部分を失ってしまった。自分が執政官だったことや自分に妻子がいたことも覚えていない。

●ラウネア
夷やの事務員。人型植物アルラウネ族の女性。ターゲンハインが転移した際に服の袖に紛れ込んでいた種から育てられた。夷やの地下に根を張っているため店から動くことはできず、いつも店内で待機している。この根は自分の意志である程度動かすことが可能であり、緊急時は武器になる。
源太郎に好意を抱いており、周囲の人々からも事実上の源太郎の妻として扱われているが、当の源太郎には好意がイマイチ伝わっていない。

●キアム
夷やの店員。無口でクールな少年を装っているが、実はケットシーの女の子。14歳。
自分の世界では迫害されている種族であり、両親を失ってからは支配種族ヴォーグをターゲットにした空き巣やスリで糊口をしのぐ生活を送っていたが、異世界の存在を知って決死の覚悟で逃げてきた過去を持つ。そこで源太郎に拾われて店員となった。そのため源太郎は彼女の性別を知っている。
地球にやってきたヴォーグの男に殺されそうになった際に女性であることが周囲にばれたため、事件解決後はキアと改名して少しずつ女性らしい服装や振る舞いをするようになる。源太郎を異性として意識している節があるが、ラウネアがいるからか表に出す事は無い。

●マレーヤ&アスタリ
スピンクスの女子高生双子姉妹。夷やの向かいにある喫茶店でアルバイト中。好奇心旺盛で元気いっぱいのマレーヤと、控えめでおとなしい性格のアスタリ。なお、スピンクスは卵生のため、同じ卵から生まれた二人にはどちらが姉でどちらが妹なのかという区別は無い。
夷やの面々に懐いていて、毎度毎度注文もしていないのに勝手に出前と称して遊びに来る。マレーヤが夷やの顧客に興味を示して仲良くなることも多く、それが物件探しの一助になることもある。

●時
銭湯「富士見湯」の経営者にして、夷やのある建物の大家やマレーヤ達の喫茶店のオーナーを務める老婆。普段は優しく、家賃滞納気味の源太郎にも暖かく接するが、怒ると非常に怖い。ときどき家賃代わりの仕事を夷やに持ち込んでくる。
何故か異世界のことに詳しく、ターゲンハインにアルラウネの種の植え方を教えるなど謎めいた人物。

●指月雄二
源太郎の恩人である医者。亜人も差別しないで診察することから、池袋周辺の亜人達の間ではちょっとした顔になっている。
なぜか夷やと顧客の事情を知っていてアドバイスを送るなど、こちらも謎めいた人物。

夷やを訪れた客の一例

●本人確認や保証が受けられない透明人間
●生前と同じように動けるが肉体的には死んでいるグール
●水のあるところでないと生きていけないマーメイド
●その体型ゆえに巨大な部屋を必要とするケンタウロス

彼らがどのように物件を探し、最終的にどんな部屋に決めたのかは是非読んでみてほしい。

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