悪魔のメリークリスマス

登録日:2011/10/03(月) 20:47:21
更新日:2024/03/12 Tue 17:51:57
所要時間:約 3 分で読めます






史上最低のクリスマスソングを
聴きやがれ

「悪魔のメリークリスマス」は、ヘヴィメタルバンド聖飢魔IIの教典(楽曲)である。


作詞 デーモン小暮閣下
作曲 Sgt.ルーク篁III世参謀
編曲 怪人松崎様



小教典版(青春編)

B.D.3年(1996年)12月13日に発布(発売)された小教典(シングル)に収録されている。

悪魔的パッケージに包まれたクリスマスソングで、CDジャケットもクリスマスをテーマにしつつ毒々しさを感じさせる。
一見12月25日の様子を美しく歌い上げているように聴こえるが、「らしい」皮肉が歌詞のそこかしこに見受けられる。

そこに閣下の屈指の歌唱力とハイトーンボイス、円熟の域に達した各種演奏やコーラスに彩られた、テンポを巧みに変えつつも心地よい響きのメロディーが加わる事で、大変高い次元で纏まった素晴らしい教典(楽曲)に仕上がっている。


人間でも(テンポ変化に付いていく必要はあるが)比較的馴染み易いメロディーで、複数人数で楽しむ事も出来る為、クリスマスパーティーなどで歌えばかなり盛り上げる事も可能だろう。
特に同性同士での集まりで思い切り熱唱なんてのはいかがだろうか(というか、流石にカップル相手には歌いにくい)。




……さて、上記の通りこれは「青春編」と銘打たれており、後に別のバージョンが発表されている。
それがこれだ。


悪魔のメリークリスマス(完結編)

最大小教典(マキシシングル)「20世紀狂詩曲」と大教典(アルバム)「DEVIL BLESS YOU!〜聖飢魔II FINAL WORKS〜」と「XXX -THE ULTIMATE WORST-」に収録されているバージョン。
完結編と銘打たれている通り、上記の青春編に2番が加えられサビが増やされているのだが、この新たに加わった歌詞が





大変に重い






著作権の問題で歌詞の全てを記載する事は出来ないが、「それは何の日?」「母を焼く焔」と言った非情な語句や、皮肉を更に強く含んだ語句で追加部分は構成されている。

……そう、これはクリスマスとは無縁の、華やかなる喧騒に隠されてしまいがちな同じ時、別の場所に横たわる争いの現実なのだ。

この完結編を一度全て聞いた後、もう一度頭から聞き直すと、あんなに楽しげだった青春編の歌詞すらも非常に考えさせられる物へと変貌。
同じままの筈のメロディーも意味合いを変え、美しい故に悲しく辛く虚ろな情景をまざまざと目の前に描き出していき、涙すら誘う。
(一度歌詞だけでも検索して頂きたい。あわよくば聴いて頂きたい。)



青春編と違い、クリスマスに歌おうものなら殆どの場合に冷水を浴びせ掛け、場がズッシリと沈静化する事請け合い。
ツリーの電飾を黙って外したくなる程なので、聖飢魔IIというバンドや楽曲をよく理解した者同士や信者or聖病患者でない限り、流石にお勧めは出来ない(悪魔は除く。後述)。

しかし教典としては強くも押し付けがましくないメッセージ性と共に、青春編とはまた別の高いレベルに昇華されているので、厳かな気分になっても大丈夫な時に是非とも聞いて頂きたい名曲。真っ暗な部屋で聴いてみよう。

また、聖飢魔IIを色物バンドと見なしがちな人間に聴かせるのも、良いかも知れない。



余談

この「悪魔のメリークリスマス」は解散前最後の出演となった「HEY×3」のクリスマス生LIVEにて、冒頭の言葉と共に披露されている。
やはりフルサイズとはいかずTVサイズに短縮しての御披露目となったが、歌われたのは完結編で追加された2番の部分。

人間だと上記の理由で躊躇うだろうが、流石、やる事が悪魔である。






Merry Xmas……!
フハハハハハハッ……!!

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最終更新:2024年03月12日 17:51