SCP-2200-JP

登録日:2020/05/22 Fri 06:58:30
更新日:2025/04/22 Tue 09:59:12
所要時間:約 5 分で読めます




SCP-2200-JPはシェアード・ワールド「SCP Foundation」に登場するオブジェクトのひとつである。
オブジェクトクラスはSafe←アウトォ!
項目名は


そり立つはでっかいクマさんの


タイトルオチじゃねーか

※R-18
分かっていると思うが以下結構上級者向けの性的要素を含むため、閲覧には注意。


このオブジェクトはというと、ある会社が作ったテディベアである。
他のテディベアと違う点はというと、その股間に…その、でっかいモノがついていて、しかも常に立っている状態なのである。
しかし、これが見えるのは男性だけで、女性がこれを認識することはできないのだ。
他の人からこのでっかいモノについて説明しようとしても、それを真実と認識せずに否定してしまう。
しかし、直接的ではなく、間接的に認識させることで、異常性を理解することができる。

そしてこいつ、ほぼ1カ月周期にそのでっかいモノからドピュッと液体を出す。
この周期は収容以前にこいつの所有者であったある人の月経周期と一致している。
この液体も、こいつの影響を受けていると同様に認識できなくなる。

こういうわけで、特別収容プロトコルは低脅威物品収容庫に保管され、管理も全て男性が行うこととなった。
で、こいつが液体を出した場合は、清掃して、ごみは非異常性の廃棄物として処理される。

こいつは発見時、ホームレスの男性が所持していた。
ホームレスの証言によると、近隣のゴミ捨て場に捨ててあり、面白半分で拾ったと証言した。
その証言を頼りに元の所有者を特定することができた。
以下はその元所有者の父親の証言である。

仕事から帰って家に着いたら娘が「パパー、今日ね、ママにクマさん買ってもらったの」ってニコニコしながら言ったんですよ。どんな子なんだい?って聞いたらさささーっと部屋に走っていってね。よっぽど嬉しかったんだなって、こっちも嬉しくなりますよ。そうこうしてる内に娘が手にクマをもって戻ってきました。見た瞬間…その時はあまりに狂ってるものを前にして現実を否定しかけましたが…確かにあったんです。クマの股間に、忌々しいアレが。

どうやら妻と娘の3人暮らしらしい。家族の中でそのでっかいモノに気づけたのは父親ただ一人だった。

私はすぐにクマを娘から取り上げて妻になんてものを買ったんだと詰め寄りました。でも妻は私の言っていることが理解出来ないようで、あんまりにもあんまりなのでぼかして説明した私も悪かったのですが…いやあんなにはっきり存在しててそれを素知らぬフリする方がおかしいですよね。妻は私にその冗談は本当に駄目だと思うと言いましたが私にとってはあのクマのがよっぽどたちの悪い冗談ですよ。その後も散々説明…説明しなきゃいけないようなものですかね。だってあるんですもん、アレが。ただその時はもう私が疲れて幻覚でも見てるんだろうって自分を納得させました。そりゃ妻も娘もそんなもの無いって言うし、そもそも普通に考えてついてるわけないですしね。まあ翌朝見たらバリバリありましたけどね。そりゃあもうでっかいのがピーンって。

ちなみに名前はたかしって言うらしいです。どうやら妻曰く娘が好きなクラスメイトの子の名前だそうで。あー知らねー。こんなところで娘が大人になっていく様を知りたくなかったですよ。ええ。

当然父親は妻に問い詰めるのだが、何せ妻は認識できないのだから伝わるはずがない。
父親も最初は夢か幻覚を見てるのかと一晩寝たのだが、目が覚めてもそのでっかいモノが消えることは無かった。
多分そのクラスメイトであるたかしでもそんなにでっかいモノは生えてないだろう。

そっからはもう私はヤツを目に入れないように暮らしました。娘はヤツをすごく気に入ってて夕飯の時にも持ってくるんで大変でしたけど。どうせ何言ったって二人とも私の方がおかしいって言うだけなんですから。あーでも、外にだけは絶対持ってかないでくれとは頼みました。その時は汚れちゃうから大事にしないとねと言って娘には納得してもらいました。万が一でも幻覚じゃなかった時に娘に恥をかかせるわけにはいきません。恥なんて話じゃないですけどね。まあその分娘は家でヤツとそりゃあ仲良くしてましたね。いやキツいですよ、アレが娘に当たってるのかって思うと。でもこの時は幻覚だって自分に言い聞かせてたんでね。だってあまりに有り得ない話ですから。

無理もない。愛しの娘がこんなでっかいモノを持ったテディベアと遊んでると気づいてるのだから。
お父さんもついに折れ、大騒ぎにならないように、外に持ってかないよう言い聞かせ、見て見ぬふりをして過ごしていた。
…しかし、そうしているうちに事件は起きた。先の異常性を見て嫌な予感がした人、正解である。

ヤツを捨てるきっかけになったのは…ああ、あれですね。すみませんあまりにイヤな記憶なので脳の奥に押し込んでました。朝起きると娘が部屋ですごい叫び声をあげたんですよ。何事かってとんでいったら娘が臭い臭いと泣いていました。確かに娘の部屋全体になんとなくイヤな臭いが漂っていました。何となく嫌な予感がしてベッドを見たら布団の真ん中くらいが妙に盛り上がってるんですよ。急いで布団を剥いだら案の定…あんのクソクマ野郎私の娘にナニ汚えもん出してんだぶっ殺すぞたかしこの野郎[██氏は著しく声を荒げた後に5秒沈黙]すみません…あの時の怒りがバッと蘇ってしまって。ああでもまだムカムカする…ああ続き?続きですか?捨てましたよ。すぐにね、布団も一緒に。今度すっごくいいクマさんを買ってあげるから、たかしのことは忘れなさいって。こればっかりはもう幻覚でもなんでも無いんで娘にも妻にも口は挟ませませんでした。

せっかくの娘の大事な日だったのに、とんだ大事件ですよまったく。

娘の叫び声を聞いて駆け付けた父親は、部屋に栗の花の匂いを感じた。
布団の中に膨らみがあったので取り除いてみると…うん、あとは言うまでもないだろう。
これで完全に堪忍袋の緒が切れた父親は、たかしを捨てることを決意。
娘を宥め、財団に聞かれるまでたかしを記憶に封じ込めたのだった。
何とも不憫な父親である。

財団はこのオブジェクトを母親に売った状況を含めて、流通経路等を調査している。

余談

この記事の作者は例の白ちゃんの作者でもある。おぉもう…


追記・修正はテディベアにでっかいモノがついていると気づいた人にお願いします。


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最終更新:2025年04月22日 09:59