ゲリック(デルトラ・クエスト)

登録日:2020/08/08 (土曜日) 23:15:27
更新日:2020/08/14 Fri 21:27:02
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さあ、このみじめな奴隷どもをひきつれて、養殖場へいけ

徹夜で働け

明日はもっと、ハエが生まれるようにな


小説「デルトラ・クエスト」シリーズの登場キャラクター。


【概要】

皮膚から猛毒の汁をタラタラと流す、巨大なヒキガエルのような怪物。
その額にはデルトラのベルトを飾る宝石の一つ、エメラルド が埋め込まれている。
丸々と太ったハエが好物。


【人物】

自分に対して意見する者を許さない傲慢な性格。
全身から流れる油のような汁は猛毒であり、例えほんの小さな傷口からでも入ると、あっという間に全身に回って死亡する。
それ以外の体液も猛毒を含んでおり、気に入らない相手にはつばを吐きかけて殺してしまう。
怪物由来の毒であるため、少量であれば邪悪を退ける力を持つルビー で解毒することができる。


【活躍】

第1シリーズの5巻「恐怖の山」に登場。
あるとき「恐怖の山」にその姿を現し、そこで暮らしていた小人族との間に「条件を守れば影の大王や憲兵団から彼らを守り、自分の毒を分け与える」 という契約を結ぶ。
そうしてゲリックは「恐怖の山」の頂にある宝物庫に居座り、契約を盾に小人族を奴隷のように働かせ、自分が食べるためのハエを育てさせていた。

見たいものや会いたい人のところへ魂を送ることができる「夢の泉の水」の力で偶然その存在を知ったリーフ達は、小人族を説得し、ゲリックの支配から彼らを解放する代わりにエメラルドを貰うという約束を交わす。

小人族はゲリックからもたらされた毒を使って、伝説の動物キン*1を次々に狩り立てたが、その影響で蔓延ったブーロンの木*2によって生活域を失い、さらにゲリックの支配で自由を失っていた。

猛毒を流す厚い皮膚には剣や矢が通じないため、リーフ達はゲリックが眠っている隙に、影の憲兵団が使う爆弾「火ぶくれ弾」をぶつけて倒そうと計画する。
途中、見張りとしてついてきていた三人の小人族のうち、ゲリックに取り入って新しい長になろうと目論むリ・ナンが離反。
大声で警告したためにゲリックは目を覚ますが、既にリーフ達はゲリックを火ぶくれ弾の射程に収めており、見事命中させる。

さあ、ゲリック
くるしみぬいて、たおれるがいい




怪物はまばたき一つせず、舌をちろりと出すと、胸にこぼれた毒を、めんどうくさそうになめ、大きな口を開けてどなった


おれの毒を、おれにかえしてきたおろか者は、だれだ!


【正体】


よくきけ、虫けらども!

おれはゲリック。影の大王様にさえ、一目おかれているゲリック様だ!

おれ様の毒だけが、影の大王様にはむかう者を倒すことができるのだ!


影の大王や憲兵団から小人族を守るというのは真っ赤な嘘であり、ゲリックこそ影の大王のしもべ。
実は小人族がゲリックから分け与えられる毒はほんの少量で、集められた残りは契約により満月の夜に山の麓に運ぶことになっていた。
その毒が憲兵団の武器である火ぶくれ弾の中身として使われており、つまり小人族は意図せずして影の大王の企みに協力させられていた形になる。

影の大王に対する忠誠は高いが、その傲慢さから「このゲリックなら間違いなしと信用しておられる」と嘯き、自分以外の配下については「頼りにならない」 と露骨に見下している。

自分を小人族の長にしてくれと願い、激しくまくしたてるリ・ナンを「図々しく指図した」として殺害。
奇襲に失敗して打つ手のなくなったリーフ達をひと思いに踏み潰そうとするが、リーフがその口の中に蓋を外した水筒を投げ入れる。
水筒ごと中身……心の悪しき者が飲めば、たちまちその体を木に変えてしまう「夢の泉の水」を飲み込んだゲリックは苦悶の声をあげながら変身し、最期は物言わぬ一本の巨木になってしまった。

ゲリックの恐怖から救われた小人族は今後キンを二度と狩らないことを約束して、グラ・ソンを筆頭としてリーフ達に協力することを誓ったのであった。


【余談】

北の山脈には毒を持つジクジクヒキガエルという生物が棲んでおり、ゲリックはこのジクジクヒキガエルが成長した姿なのではないかということが示唆されている。


追記・修正は毒を集めてからお願いします。

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最終更新:2020年08月14日 21:27