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パワップD/パワダウンE

登録日:2021/06/25 Fri 12:53:30
更新日:2026/05/05 Tue 17:22:08
所要時間:約 6 分で読めます






お前ら人民どもがパワップDで優秀な労働者兵士になれば、我がプププランドはエネルギッシュに生まれ変わり、悪の超大国になるぞい!



「パワップD」「パワダウンE」とは、テレビアニメ『星のカービィ』第80話「強壮!ドリンク狂想曲」に登場した栄養ドリンクのことである。


概要

それぞれホーリーナイトメア社が取り扱っている栄養ドリンク。
読んで字のごとくの異なる効果を持つが、それぞれ用法を間違えるととんでもないことになるのが共通点。
典型的な小さいビン型容器のほか、蛇口付きのドでかい原液入りボトル(業務用?)でも売られている。

専用の自販機も存在し、デカデカと栄養ドリンクを掲げた笑顔のカスタマーサービスが描かれているので別の意味で目立つ。


パワップD

ラベルに「P(パ)UP(ワップ)D(デー)」の文字と上向きの矢印が描かれている。
カスタマーサービスが商談の合間に「24時間頑張れるエネルギーとパワーを補給してくれる」ドリンクとして愛飲する。
カスタマーの発言からも都会のビジネスマン向きの商品と思われ、デデデ大王が住むようなド田舎にはまず不要なもの。

原液を薄めたものでもひとたび飲み干せば、雷神のカミナリにでも撃たれたかの如く奥底から心身に元気がみなぎり、ファイト一発やる気に満ち溢れたタフマンへと生まれ変わる。
溢れすぎて思わず筋肉モリモリになっちゃうぐらい。
しかも精神的な作用にとどまらず、実際に筋力(身体能力)も強化される。
単なるやる気満々ゾーンに入るだけではない、そのエナジーに満ち溢れた変身ぶりはまさにモンスター級。


そんなパワップDは例によって例の如く、ホーリーナイトメア社が取り扱うだけあって只の栄養ドリンクな訳がない。

「果糖ブドウ糖」「高麗人参エキス」など、一般的な栄養ドリンクに含まれる成分もあるが、問題なのは「コッカギン」。
このコッカギンとは服用するとあらゆる欲に駆られ、なんでもしでかす猛毒の興奮剤であり、それがパワップDに含まれているため飲用者は上記の効果が発現するのである。
また、いつまでも元気ハツラツは続かず、効果が強力なぶん時間が経てばリバウンド効果で精力減退してしまう。
減退した人々はそれでもパワップDを再び求めるため、依存性についても懸念が抱かれる。

こんなのを普段から平気で飲用してるカスタマーサービスって一体……。


パワダウンE

ラベルの絵柄は似ているが、UPがDOWN(ダウン)になっており矢印も下向き。

その名通りにパワップDとは逆の効果を持ち、飲用するとたちまちヘナヘナになって全てのやる気を失う体力減退ドリンク。
カスタマー曰く「やりすぎ、働きすぎ、頑張りすぎを抑え、心地よい疲労と眠りに誘う」。
効果が効果なので個人差は無いに等しく、飲用したその場で誰もが倒れ込んでしまう。
要介護レベルでやる気を失ってしまうため、戦闘が控えている時に飲んでしまえば大ピンチは免れない。

どんな成分が入っているかは不明だが、パワップDに興奮剤が含まれていることから反対の鎮静剤が仕込まれている可能性は考えられる。


劇中の扱い

魔獣が弱すぎると文句をつけるデデデ達との商談中、堂々とカスタマーがパワップDを飲用する形でお披露目。
興味を持ったデデデに、カスタマーが田舎発言で馬鹿にしつつ発送した。
ただ、未知の液体にはエスカルゴンも不安を隠せなかったため*6、まずは自販機の設置を行い、村人達で効果を検証することから始まったのだが……。

パワップDの効果は彼らの予想を超えてすさまじく、村人達は異常なほどハッスルし、デデデもカービィも暴走する様々な二次被害が引き起こされていく。
デデデの興味本位でパワップDを導入したばっかりに、ドリンク一つで村中が異様な興奮ではしゃぎまくる、あんまりなパリピの光景に変わり果ててしまったのである。
村も城も、夜中にかかわらず明かりをガンガンに点け、ブラックアウトなんてものとは無縁。
まるでロックスターのコンサートか黄金の時代か……現実は異様な熱気に包まれ、ひたすら踊りまくる住民に(自称)国王と、もはや国中の時計が狂っているとしか言いようの無いトランス状態であった。

大ハッスルに巻き込まれたエスカルゴンも辟易するほかなく、相談を受けたカスタマーサービスの手で代わりに発送されたのがパワダウンE。
これをワドルディ総動員ですり替えたものだから、リバウンドを迎えた村人たちはまんまと餌食に。
対をなす体力減退ドリンクの効果もまた恐ろしいもので、翌朝を迎えた頃にはデデデも村人達もヘナヘナに元気を失ってしまった。

しかし、パワダウンEが提供されたその真意とは、減退によるカービィの弱体化を狙ったホーリーナイトメア社の陰謀。
独断で送り込まれた魔獣「赤マムジ」に対し、リバウンド効果で戦えないカービィにフームがパワップDを飲ませる*7……が、既に自販機がすり替えられた後なのでそれはパワダウンEであり、まんまと弱体化してしまう。
この大ピンチを魔獣の目が見逃すわけもなく、万事休すと思われたが、コックカワサキの作り置きしていたパワップD入りカレーが逆転の一手となり、カービィを笑撃の逆三角形マッチョに一瞬だけ変身させながら復活。
カービィも今度は正気を失うことはなく、コピー能力を使わずして赤マムジを倒してみせた。

散々と迷惑をもたらしたパワップDであったが、最後の最後にはカービィの勝利に貢献したので何とも言えない。


余談

  • パワップDの描写は薬物乱用の恐ろしさを暗示したものでもあり、登場人物もきっちりパワップDによる薬物依存を発症している。
    • 現実のエナジードリンクも正直なところ、物によるが体力と元気を前借りしているようなモンなので、若いうちから乱用すれば待っているのは体だけボロボロになった自分自身である。
      エナジードリンクは自分の元気を駆り立ててくれても、ライフ(人生)をガードはしてくれない。くれぐれも気軽に常用することなかれ……。

  • 名称の「D」「E」はそれぞれデデデ、エスカルゴンの頭文字が由来と思われる。

  • パワップD、パワダウンEともに、劇中では実在の栄養ドリンクのキャッチフレーズを引用した台詞が多い。例として……
    • ファイト一発→リポビタンD
    • 一本いっとく?→アスパラドリンク
    • 24時間戦い抜こう(24時間戦えますか)→リゲイン
  • あまりにもそのまんますぎて色々とヤバくないか?まあでもアニカビではよくあることか。
    ちなみに魔獣「赤マムジ」の名前の由来も栄養ドリンクの一種、赤まむしから来ていると考えられる。

  • フームがカービィにパワダウンEを飲ませるシーンでは、パワダウンEの自販機の色(青)がパワップDのもの(赤)になっている作画ミスがある。
    アニカビでこういう露骨な作画ミスは珍しい。単純に差し替え忘れたか、当初は自販機そのままに中身だけ入れ替える展開だった名残の可能性もある。

  • カワサキがカービィの為にパワップD入りカレーを盛り付けるシーンは29話の流用。
    ちなみにこの回もカワサキ特製カレーが勝利の決め手となった、魔獣をコピー能力で撃退しない珍しい回でもある。

  • パワップDによってデデデ大王が筋肉モリモリマッチョマンになる描写だが、後にゲーム『星のカービィ スターアライズ』にジャマハートの力で筋肉質な姿になることが初公開された際に、多くのカービィファンがこの回またはデビル・カービィ回を思い出して沸き立っていた。





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最終更新:2026年05月05日 17:22

*1 実際にボルンは囚人にうっかり飲ませてしまい、そのまま囚人が脱走して盗みを働きまくったことで自身も飲用して追いかけた。

*2 ヤブイの診断を受けており、見るからに弱々しい姿なところに飲まされた。おいヤブ医者。

*3 後のエピソードで判明するモソの素性はともかく、普段は腰の曲がっている枯れた老人であり、たまにシャレにならない自虐ネタをかますぐらいヨボヨボ。

*4 もとは中年のオッサン寄りの身体能力。一般的な中年男性よりは動ける方で、こちらは村人と違って原液ごといったせいもある。

*5 この時は「まだ」魔獣が現れたわけでもなく、異様なドリンクブームを除けば比較的平穏だった。それにしても星の戦士のカービィに飲ませてコレなのが恐ろしい……。

*6 この時にエスカルゴンはボトルを一通りに眺めまわしながら、食品安全省認可のマークがないことに懸念を発した。まずププビレッジに食品安全省なんて無いだろという指摘はさておき、デデデは「そんなもんあったら余計不安ぞい!」とつっこむも、これ以上アホになられても迷惑すると言われて一時踏みとどまっている。

*7 パワップDの危険な成分を先に発見していたが、緊急事態で切迫していたこともあってまずは戦闘を優先した。