登録日:2021/10/11 (月) 20:59:15
更新日:2024/09/29 Sun 20:57:46
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『テラクレスタ』は1985年の日本物産(ニチブツ)のアーケードゲーム、ジャンルは縦スクロールシューティング。
キャッチコピー"逆襲の
ムーンクレスタ"の他、
タイトルロゴも同作の意匠を継いでいる、同作の続編。
ステージ構成はシームレス16面でナムコの『ゼビウス』と同じで、1周する間に大ボスと2度戦う点は『マグマックス』と同じ。
'86年のFC移植は
ビック東海の開発。2021年現在はプロジェクトEGGで配信されている。
横長画面だったり、パレットと音源の都合や省かれた敵はあるが良移植。
アーケードの復刻版はプレイステーション系全般の他、SFCやNintendo Switchでプレイ可能。質はまちまちだが。
PS4/Switchの移植版(アーケードアーカイブス)は再現性の高さや音源選択可能な点もあって良移植。
戦闘迎撃機ウィングギャリバー
自機。作中での表記はWINGER(ウィンガー)。
五機編成の合体メカ。
科学の忍者ではないしロボにもならない
出撃時は1号機=アルファ号だけだが、ステージに配置された格納庫のロックを破壊し味方機を開放・合体することでパワーアップする。
五機合体すると一定時間"火の鳥"に変化し無敵状態になる(ただし発射できる弾が4連ワイドのみになってしまう)。
合体すると食らい判定が大きくなり移動速度が落ちるほか、合体状態でならパーツ破壊だけで済み(少なくとも)一撃は耐えるようになる。
"弾切れ"仕様であまり連射が効かない他、空地両用攻撃なので地上物に攻撃を吸われるのは辛いところ。
なお、ポスターやFCソフトなどに描かれたイラストは『コンステラ』という未発売作品からの流用。なので似ていない。
ウィンガーの核となる機体。前方2連ショット。海底基地から出撃するため、スタートは必ず海上となる。
分離時を含む単体で被弾するとミスとなるが、分離や合体の直後はごく短時間無敵状態。
巨大な翼状の機体。アルファ号後部に合体すると大きなデルタ翼になる。4連ワイドショットに変化する。
五機合体時の被弾では破壊されずに残る。
合体すると後方2連ショットを追加する。取りこぼした地上物などに対処できるのは結構心強い。
機首部分に合体するが、さらにデルタ号が合体すると見えなくなる。そのため玩具ではさまざまなアレンジで合体を再現している。
機首部分その2。これ自体の機首はくるくる回っている。
前方へ貫通弾が追加される。さすがに破壊不能オブジェクトは貫通不可だが、ボス戦では頼りになる。
ベータ号同様、五機合体時の被弾では破壊されない。
機体後部に合体し、後方へ
バリアを展開する……のだが防弾能力がなく、空中への攻撃力だけを持つ。
このバリアは空中物をあっさりと破壊する威力があるが、ボスキャラに当てるのは完全に曲芸。
フォーメーション
ウィンガーは画面下のFマーク(最大三つ)がある限り、ボタンで分離してフォーメーション攻撃ができる。
この時、通常のショットでは破壊不能の敵にも対処できるようになる(それでも破壊不能なオブジェクトは存在するのだが)。
分離中の2~5号機は無敵状態だが、先述の通り分離中にアルファ号が被弾すると即死。
Fマークは味方機を回収するたびに三つに回復する。五機合体で使い切ったらわざと被弾するのもテクニックの内。
分離時の隊形は合体している機数により、それが何号機かは無関係。
また、分離中に味方機を回収した場合はフォーメーションを維持したまま一号機と合体する。
二機が横に並び、その間から三日月状の巨大ビームを発射する。
左右どちらにアルファ号がいるか混乱しやすく、破壊不能オブジェクトに弾が吸われやすいが威力は高い。
三機がオープンデルタ逆三角形に並び、アルファ号以外は外側斜め上方にも射撃する。
攻撃範囲が広く素直に使える隊形。これが最強との呼び声もあるほど。
四機がひし形に並び、アルファ号以外は"自分を軸に回る弾"を展開する。弾の持続が長い分、連射が効かない。
二列縦隊+中央下にアルファ号、という五角形の編隊を組み、アルファ号以外は内側斜め上方にも射撃する変則5WAY。
FC版では隊形をアレンジすることが可能。五機とも中央に固めて5WAYにするのが安定だろうか。弾数が減る分ますます弱くなるけど
敵キャラクター
ムーンクレスタゆずりのいやらしい動きをする空中物に加えて破壊不能の×型地上物なども絡めて、少な目の弾でもじわじわと追い込んでくるレベルデザインが絶妙。
マンドラーの"無の魔力"によって蘇った恐竜たち。当然のように火を吐く。耐久力が高めな上に撃破後に残る骨は破壊不能という厄介な敵。
AC版では鳴き声をあげて雰囲気を盛り上げてくれる。
ボスキャラクター
各々専用BGM持ちである。
こいつらも食玩プラモで存在するあたり、当時の本作の人気をうかがえる。メーカーの節操がなかっただけかもしれないが
中型母艦。まんまやないかい 十字手裏剣のような形。母艦らしく雑魚をばら撒くが、わりと脆い。
しかし大きさの割には素早く画面一杯に動くので、分離無しだと対処しきれない事も多い。速攻あるのみ。
後の『UFOロボ ダンガー』にもそっくりな中ボスが登場する。
大型母艦。八角形の本体にに凶悪な棘や牙を追加したような形。
チューボと比べると格段に硬く、出現させる雑魚も高速で複雑な動きをする。その分、本体は画面上方での横移動だけ。
順調に進められた場合、最初の出現は五機合体成立の直後となる。分離してから五号機を回収すると火の鳥で戦える、という造り。
別名宇宙魔王。率いるマンドラー軍と"無の魔力"で地球を侵略し、人類を海底基地に押し込めた元凶。
多腕の人型上半身+艦船型の下半身、といった感じの姿。ダメージを与えるにつれ、腕→上半身→と破壊されていく。
また、後の『戦え!ビッグファイター』にゲスト出演している。
音源・BGM
国内版はPSG音源、海外版はFM音源。FM音源にも生産の都合によるバージョン違いがあり、Switch版はPSG,FM×2の全てが収録されている。実際はFM版も国内の出回りがあったようだが、良くある話。そのためかFM音源の方がニチブツサウンドらしいと人気があったりする。
また、FM音源版メインBGMにはPSG版になかったパートが追加されていて、ファミコン版はそのアレンジになっている。
ラスト一機の出撃ジングルはムーンクレスタ出撃時ジングルが原曲だが、このジングル演出自体は『マグマックス』から使われていたもので以後のニチブツ作品においても踏襲されたことからニチブツゲーの大きな特徴として今も語られている。
ファミコン版のタイトル画面BGMはAC版のネームエントリBGM『マーチング・ラスタ』のアレンジ。
勇ましい行進曲なためか違和感はなく、後からアーケード版を知った人は驚いたとか。
その後
ニチブツによる正式な続編は
PCエンジン『テラクレスタⅡ マンドラーの逆襲』および
セガサターン『テラクレスタ3D』。
アレンジ移植的な風味の前者はともかく、後者は後方視点になったため別ゲー感が強い。
こんなところでゼビウスと同じか
『テラフォース』は売れ行きが良かった本作に名を寄せただけで、中身は特に似ていない。
中身的に近いのは『UFOロボ ダンガー』だが、
何か事情があるのか移植もなく埋もれた存在となっている。
そして
2021年12月 2022年2月22日、
エイプリルフールだったはずの続編『
ソルクレスタ』(製作・販売:
プラチナゲームズ)が発売された。
月→地球→太陽ということで、『2001年宇宙の旅』のパロディまで繰り出すやりたい放題。
ついでに例の(を含むムーンクレスタの)ジングルも健在で、さらに例のイラストの"似てない機体"も登場する大盤振る舞い。
前作『ムーンクレスタ』と今作および『テラクレスタⅡ マンドラーの逆襲』、『テラクレスタ3D』、そして『ソルクレスタ』を含めて『クレスタ・サーガ』とカテゴライズされている。
追記・修正のイメージを変えた!! 知力を極めた総力戦だ。
- 当時発売されてたフックトイはオリジナルギミックでロボにも合体するという仕様だった -- 名無しさん (2021-10-11 21:08:00)
- 一瞬、愛車が無残な姿にされた人を煽る言葉かと思った。 -- 名無しさん (2021-10-11 23:07:41)
- おぉ~まさかのテラクレスタ! -- 名無しさん (2021-10-12 15:30:18)
最終更新:2024年09月29日 20:57