UFOロボ グレンダイザー(アニメ)

登録日:2010/12/23 (木) 20:41:18
更新日:2019/01/20 Sun 00:40:21
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グレンダイザー・ゴー!!



『UFOロボ グレンダイザー』は1975年(昭和50年)10月5日から、1977年(昭和52年)2月27日まで、
フジテレビ系列で放映された東映アニメーションロボットアニメーション

かの『マジンガーZ』から続く『マジンガーシリーズ』の最終作として知られているが、
前作『グレートマジンガー』の続編と云うよりは、75年3月に劇場公開された『宇宙円盤大戦争』を原作としたアニメ企画主導の新作として製作されており、
後述した事情もあり、ダイナミックプロのカラーは抑えられた内容になっている。


一応、兜甲児を準主人公に据える事で世界観の統一を計ってはいるものの、
敢えてコメディリリーフとしての役割を負わせ、主人公の引き立て役に回されており、この事には当時から批判も多い。カミソリが送られたこともあるとか。

後半からはキャラクターデザインが美形キャラで知られる荒木伸吾へ変更。
多大な人気を獲得する。

屈指の人気キャラであるマリアが登場した他、甲児に活躍の場が与えられる様になるなど、ドラマ面も盛り上がりを見せた。
これらの要素から前2作と比して、高学年層や女性ファンからの支持が高いのも特徴の一つである。


【物語】

ベガ星連合軍に滅ぼされたフリード星の王子、デューク・フリードは逃れた地球で宇門大介と名乗り、静かに生活していた。
しかし、恐星大王ベガの魔の手が地球に迫る時、遂に「宇宙の王者」が立ち上がる…!!


【主要登場人物】

◆宇門大介/デューク・フリード
本作の主人公。育ちの良い優等生タイプで完璧超人気味。
「デューク・フリーード!!」の叫び声で変身する。
放射能に侵されたり、幼馴染みやペットが敵になったりと唐突な悲劇が多い。


兜甲児
我らの主人公…では無く、今回はやられ役の3枚目で大介の舎弟。
一応、後半からは漸く活躍もさせて貰える。
当時は複数主人公と云う考え方が無かった為の悲劇である。
まあ、前作でやらかしまくった反動と言えなくもないが……
本編ではマリアより大介さんとイチャイチャしていた。


◆牧葉ひかる
前半は牧場のお嬢さん。
後半は戦場でも主人公を支える偲ぶ女…だが、それが声優にも心配されるほど、女性ファンを敵に回す事に……
後半のキャラデザ変更の恩恵を特に受けており、頭身が一つ分も違っている。


◆グレース・マリア・フリード
デュークの生き別れの妹。
超能力を持つ美少女で甲児に猛アタックを仕掛けるマセガキ(14歳だよ)。
矛盾や唐突な登場を可愛さで既成事実にしてしまったシャランラ(違う)。

マリアの容姿は同じ荒木伸吾が担当した『魔女っ子メグちゃん』をほぼ踏襲していた為、両キャラの声を担当した吉田理保子は驚いたらしい。


◆宇門源蔵
デュークの地球での父親替わりで庇護者。
宇宙科学研究所所長で、グレンダイザーを隠蔽していた。
桜多吾作版でのマッドっぷり(デュークを洗脳しようとする)が一部で有名。


◆牧葉団兵衛
ひかると吾郎の父親で、白樺牧場の牧場主を努めるUFOマニア。


◆荒野番太
本来はボス的な役回りを果たす予定だったが甲児に出番を取られ、パイロット昇格の話もマリアに取られた不遇な男。



【ベガ星連合軍】


◆恐星大王ベガ
全宇宙制覇を目論む恐怖の独裁者。
しかし、物語の後半で思わぬ災禍に遭い地球に逃れて来たのが運の尽き。

疑いようのない悪人なのだが、スパロボでは彼以上の悪人が登場し、かえってまともに見える事も。
スーパーロボット大戦Z』でザンボット3のブッチャー、ゴッドシグマのガガーン、グラヴィオンのヒューギらと同盟を組むが、
半ば基地を乗っ取られ、あげくに使い捨て同然に見捨てられてしまう。
ブッチャーらのあまりの残忍さに対する「いくらワシでもここまではやらんぞ!」という台詞は名(迷)言。

ちなみに桜多吾作の漫画版ではズリルに造反され、命乞いしながら殺害されるというとっても情けない最期を迎えた。


◆ガンダル司令&レディガンダル
地球方面軍の指揮官。
ベガ大王からの信頼も篤い武人だが、共存するレディガンダルは策謀を好む為に仲が悪い。
最期はレディの裏切りを自らを殺す事で粛清すると云う凄まじい物だった。


◆科学長官ズリル
策謀を好む野心家。
その性格故にガンダルとは反りが合わないがレディとは通じる部分がある。
尚、息子の名はズリルJr.
桜多吾作版では美しい地球を愛し、環境破壊を行なう人類を憎んでいるというどこかの師匠と実に気の合いそうな設定。


◆ダントス防衛長官
円盤獣をも凌ぐ、ベガ獣を作り上げる功績を挙げる。
ベガ大王にも近しい実力者だが、自らの地位を危ぶんだズリルとガンダルにより謀殺される。


◆ブラッキー隊長
地球攻撃隊長で、野心深く卑怯な人物。
フランスでは意外な人気を誇るとか。


◆ナイーダ
デュークの幼馴染み。
洗脳され宇宙科学研究所へと潜入して来る。


◆モルス
モール星の王子でデュークの親友。
敵として襲い掛って来る。


◆ルビーナ
ベガ大王の一人娘。
父親に溺愛されているが、自身は父とは似ても似つかぬ可憐なお姫様。
許嫁であったデュークを深く愛しており、彼の生存を聞き地球に降りて来るが……
出自が『宇宙円盤大戦争』に由来する、ある意味では物語の真のヒロイン。



【メカニック】

ダイザー(グレンダイザー)
宇宙合金グレンに身を包み、光量子エネルギーで稼働する「宇宙の王者」
フリード星王がフリード星の守護神として作り上げたとも、ベガ大王がフリード星王に命じて作らせたとも言われている。

◇主な武装
  • ハンドビーム
  • スクリュークラッシャーパンチ
  • 反重力ストーム
  • スペースサンダー
  • ダブルハーケン


◆スペイザー
ダイザーのサポートメカである巨大円盤。
ダイザーに大気圏での飛行能力と惑星間航行能力を与える。
本来は両者が合体した姿が「グレンダイザー」と呼ばれるのだが、後にはロボット(ダイザー)単体の名称として定着した。


◆ダブルスペイザー
◆マリンスペイザー
◆ドリルスペイザー
甲児が設計したダブルスペイザーを皮切りに、グレンダイザーをサポートするべく開発された地球製スペイザー。
それぞれ、甲児、ひかる、マリアが搭乗し、ダイザーに様々な能力を付加する他、戦闘能力もダイザーに匹敵する程に高い。


上記味方メカニックについては「グレンダイザー(機体)」を参照。


◆TFO
◆JFO
甲児が設計、製作した地球製UFO。
戦闘用では無い為、所謂一つのやられ役。
…一応、超合金Z製らしい…?

JFOは一話のみ登場した発展型で、ダブルスペイザーの原型となったと言われる。
…元々は名前が無かったが、雑誌等で付けられた名前が定着した。



【敵メカニック】

◆円盤獣
ベガ星連合軍の誇る侵略兵器。
その名の様に円盤形態から機械獣形態へと変型するのが特徴で、由来上機動力にも優れる。
名称は片仮名擬音を二つ続けた物。

ナイーダの登場回で、捕らえたフリード星人の脳髄を制御に利用していると云うショッキングな台詞があるが、
その後の物語では全く語られていない為に真偽は不明(デュークに動揺を与える為の嘘とも言われる)。
しかしこの設定は、TVシリーズを凌駕するハードさで知られる桜多吾作の漫画版では重要なファクターとして拾われる事となった。


◆ベガ獣
ダントス防衛長官が作り上げた、円盤獣を遥かに凌ぐ戦闘能力を持つ新型侵略兵器。
ベガ星に生息する生物を改造した存在だが、後には搭乗型が出現する等、やや設定が曖昧である。
ベガ獣第1号キングゴリは、最強の円盤獣を一撃で破壊した他、ダイザーの腕をもぎ取る等の活躍を見せた。
尚、キングゴリ以降は円盤獣と同様のネーミング方式へと戻っている。


◆ミニフォー
◆ミディフォー
ベガ星連合軍の先兵たる小型円盤部隊。
戦闘用の為かTFOよりも強い…?
ミディフォーはその名の通りの中型円盤。
サイズに比例して攻撃力もアップしている。


◆マザーバーン
戦闘指揮用の大型円盤。
あくまで指揮用なので戦闘能力や格納能力等は殆ど無いらしい。


◆キングオブベガ
ベガ大王の乗り込む戦闘母艦で、強力なエネルギー兵器を備える。
見た目は所謂ハマキ型UFO。



【余談】

前作『グレートマジンガー』が商業面で『マジンガーZ』に劣った事で、
ダイナミックプロの出していた完結編『ゴッドマジンガー』のアイディアが流れ、当時のUFOブームを反映した本作が製作される事となった。
似たような経緯で製作されたのが玩具メーカー主導の『鋼鉄ジーグ』で、純粋なダイナミックプロ主導の作品は、この時点で姿を消していた事になる。

本作以降、異星からやって来た侵略者が敵になると云うロボットアニメが定着、
以降のブームを生む契機となっており、『マジンガーZ』の陰に隠れがちだが、本作の果たした意義は大きい。
スポンサーやテレビ局に要求された課題のクリアは難しかったが、話数もマジンガーZに次ぐ74話となっている。


フランスでは『ゴルドラック』の名称で放映され、
世代別のアンケートである事やチャンネル数等の条件を考慮しても脅威的な視聴率を稼ぎ出したと言われている(所謂、視聴率100%伝説)。
シャンソン調の『ゴルドラック』のテーマ曲は世代に関わらず親しまれているらしい。

イラクでも人気作品となっており、放映時間になるとバグダットの市街地からは子供達の姿が消えてしまうとか。
また「民族紛争や宗派間の対立が続くイラクにおいて国民が一致団結できるのは、サッカーとグレンダイザーだけである」というジョークまで存在するほどだとか。

ファッション誌「パリマッチ」の表紙になった事もあるよ!


本作のエンディングテーマは前身である『宇宙円盤大戦争』の主題歌のアレンジで、歌っている、ささきいさお氏は『宇宙円盤大戦争』でデューク・フリードを演じている。


2014年9月から月刊誌『チャンピオンRED』にて『グレンダイザーギガ』が連載されていた。
アニメ版のリメイク作品で、作者は永井豪先生。
宇竜大介/リューク・フリードを始めとした一部キャラクターの名前や人物設定も変更されている。

また、2015年4月にはグレンダイザー40周年を記念して、単行本1巻のプロモーションも兼ねた約1分50秒のアニメーションがYouTubeで公開された。
ダイナミックプロ制作で、クオリティが高く一見の価値あり。リュークは細谷佳正氏が演じている。


漫画版は「テレビマガジン」連載の永井豪⇒岡崎優のもの(連載途中で著者交代)と、「冒険王」連載の桜多吾作のものが有名。

前者は概ね映像作品の雰囲気を保ったコミカライズなのに対し、後者の桜多吾作版は完全にTVシリーズとは別物

著者の前作『グレートマジンガー』で培ってきたハードSF路線は本作でピークに達し、
TVシリーズで拾いきれなかったミケーネ帝国闇の帝王との決着、宇門博士の暴走とそれに伴うデューク・フリードの離反、
そして地球版グレンダイザーとも言うべき古代兵器ラーガの登場に端を発する敵味方を巻き込んだ地球文明のカタストロフ……と、兎に角凄まじい内容となっている。

前2作以上にTVシリーズの面影もない内容から難色を示すファンもいるにはいるが、
桜多吾作版マジンガーシリーズのトリを務めたトラウマ作品として名高い傑作である。
詳細はUFOロボ グレンダイザー(桜多吾作版)の項を参照。



追記、修正、ゴー!!

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