ゴ・バベル・ダ

登録日:2011/04/25 Mon 23:14:59
更新日:2025/01/31 Fri 16:39:09
所要時間:約 5 分で読めます





確かに今度のクウガは、骨があるな……

これだけ強い拳があれば、沢山の獲物を殺せるだろう!

キュグ・キョブン・ジャリゾロ・ダサグンパ・(究極の闇をもたらすのは、)ボン(この)!ゴ・バベル・ダ・()



ゴ・バベル・ダは『仮面ライダークウガ』の登場怪人の一体。

演:桜井顕生


●ゴ・バベル・ダ


種族:グロンギ族(バッファロー種怪人)
呼称:未確認生命体:第45号(B群12号)
身長:213cm
体重:223kg
特色 / 力:形態の変化、両拳の爪(メリケンサックのようなもの)を利用したパンチ
専用武器:メリケンサック(格闘体)/ハンマー(剛力体)


概要

「ゲゲル」の最上位階級たるゴ集団の中でも「最強」に位置する上級怪人の一人。グロンギの中でも「究極の闇をもたらす者」の座に近い力を持つ「ゴ」集団。
登場エピソードでは前半パートで活躍を消化されてしまっている事からか「不遇の強豪」呼ばわりされる事が多い存在だが、
実はその戦闘シーンのスケールの大きさは作中でも屈指の物となっており、最強クラスの敵としての役割をしっかりと果たしている。


【劇中の動向】

EP37「接近」、EP38「変転」、EP39「強魔」
人間態としてジャーザと共に初登場。
ゴオマの蛮行についてバルバに問いただす。


EP42「戦場」、EP43「現実」

池袋駅の地下街で未確認生命体による大量虐殺が発生した。
地上に通じる全ての出入口に大型車を突入させて塞ぎ、そこに閉じ込められた人々を次々と虐殺すると云うその方法で、
新たなる未確認生命体ゴ・バベル・ダは既にたった4回の犯行で682人もの犠牲者を殺害していた……。
全力で立ち向かうクウガ=五代雄介すら軽々とあしらわれる圧倒的なパワーの前に、周囲を囲む警官隊も全く手を出す事が出来ない。
遂にバベルの攻撃に捕らえられたクウガは成す術も無く、凄まじい力で打ちのめされる。

絶望的な空気が流れる中、雄介の命を救ったのは遅れて来た一条の放った一発の銃弾だった……。

日曜朝8時にもかかわらず、いきなり死体で埋め尽くされた血塗れの地下街に突入する警官隊と云う凄まじい画面で始まるエピソード。
未確認生命体=グロンギとの戦いが「戦争」であった事を“改めて”証明する場面でもある。

確かにEP:42「戦場」の前半パートのみで消化される場面であるし、EP:43「現実」では一条が“普通の事件”に挑むという
特撮ヒーロー番組では前代未聞の展開を迎えるのが本エピソードなのだが、当時一般メディアすら騒がせていた『クウガ』らしく、
検証すればする程、良くも悪くも作り込みが見える隠れた名編である。

昔気質の東映特撮ファンからは蛇足呼ばわりされた事もある一条のエピソードだが、
これがヒーローの「格好良さ」よりも「戦う理由」を伝える事が大事と考えた『クウガ』のスタッフが行き着いた解答だったのだろう。*1



【能力】

バッファローの能力を持つ「ゴ」の上級怪人。
人間体は革ジャンを着込みバンダナを付けた、ガッチリとした長身のヒッピー風(昔のロッカー風?)の男。

同じく「ゴ」の上位に属するゴ・ジャーザ・ギゴ・ガドル・バと同じく形態変化能力(フォームチェンジ)を持つが純粋な戦闘能力自体が桁違いであり、単純な強さではジャーザをも含む以前のグロンギ怪人を凌ぐ。
クウガは劇中でよく敗北しているイメージが強いが、殆どが能力(使用フォーム)の相性によるものであったのに対し、
バベルは真正面からクウガを圧倒した強敵中の強敵であった。

圧倒的なパワーでクウガを打ち伏せ、勝利を目前まで引き寄せるも最後は「進化したリントの戦士」たる一条の放った筋肉弛緩弾により一瞬生じた隙を突かれてゴウラムに輸送。
「金の力」をゴウラムごと纏わせて放たれた「金のゴウラム合体ビートチェイサーボディアタック」(ライジング・ビートゴウラムアタック)による有り得ないレベルの衝撃*2を受け、壮絶な爆死を遂げた。


各形態

格闘体

バベルの通常フォームに相当する形態。
拳に付けた棘付きのナックルガード(メリケンサック)を武器に使う。
攻守のバランスが取れた安定感が特徴で、ボクサーを思わせる軽快なフットワークと身軽さが売り。

剛力体


身長:213cm
体重:248kg
特色 / 力:形態の変化、胸の装飾品を変化させたハンマー、怪力

クウガの予想以上の戦闘力の高さに興が乗ったことで披露した姿。
身体を覆う筋肉がパンプアップを起こし、元々高かった筋力とタフネスが更に強化されている。
武器も胸の装飾品を変化させた「鋼の棘付きハンマー」に変化。
超重量のハンマーと渾身の力を込めたハンマーの殴打はタイタンフォームの生体甲胄すら穴だらけにして破壊する威力と衝撃を持つ。


ゲゲル


  • 「ゲゲル」の法則:「閉鎖した空間内に標的を閉じ込め殺す」
  • 「ゲゲル」の規定人数と期間:729人(規定時間は不明)*3

ジャーザ同様これまでのグロンギとは比べ物にならない数を要求するゲゲル。
「ゲゲル」の際には前述の様に怪力でも利用して投げ込んだのか、大型車で地下街の入口を塞いでから中に閉じ込めた人々を皆殺しにすると云う凄まじくも強引な、ある意味“らしい”方法を取っている。
この「標的を狭い空間に閉じこめ虐殺するゲゲル」は古代でも彼が得意としていたゲゲルとのこと。
現代では古代とは比較にならない程「大多数の人間が入れる閉鎖環境」が多数存在していることもあって文字通り独壇場というべき得点を叩き出し、ダグバや被害者数の不明なガドルを除けばプレイヤー中最多の殺害人数を記録した。
一方で地下街を狙う都合上標的となる地下街の構造を完璧に把握した上で迅速な地下街の閉鎖を行わなければならないため、割と頭脳プレイが要求される。

作中では上述の通り計4回の犯行で682人を虐殺。ゲゲル達成まで残り47人とリーチをかけていた。
ゴ集団の中でゲゲル達成のリーチをかけていたのは明らかになっているだけでバダー、ジャラジに続きバベルで3人目。



【関連人物】

共に「ゴ」の中でも最強を謳われる実力者。
彼ら3人の上級怪人は元々は「ゴ」よりも更に高い階級に置く設定も存在したとの事。

本エピソードの主役。
漢の中の漢。
たとえ未確認生命体が滅んだとしても一条が身を置くのはやはり「戦場」なのである……。
しかし、コルトパイソンで小さな拳銃撃ち落としますか貴方は。

  • 夏目実加
久々登場の実加ちゃん。
一条と同じく「饅頭は真ん中を割って中身から食べる(?)」タイプである。
笑顔の一条の姿を見た後に、犯罪者を捕らえる恐ろしい一条の姿を見た事で激しいショックを受けるが……。

  • 五代雄介
バベルから自ら(クウガ)もまた、未確認生命体(グロンギ)の同類であると呼ばれ、激しい動揺を見せる。
恐ろしい一条の姿に怯える実加を安心させようと掛けた言葉は、自らを安心させようとしている様にも聞こえて……。


【余談】

一条の先輩刑事である幕張署の桂木刑事を演じるのは声優としても名高い磯部勉氏である……渋い声。
夏目実加を演じた中の人(竹島由夏)曰く「饅頭を真ん中で割って中身だけ食べる……て何?」と云う感じだったらしい。
本編での登場時間の短さに加え、後に『ディケイド』でもかませ扱いをされた事から現在では更に「不遇」扱いされているバベルだが、上記の様にオリジナルに当たる『クウガ』での描写は“決して”悪くは無い。

ジャーザ、バベル、ガドルの3人は「ゴ」の上級怪人にもかかわらず、単純な方法で「ゲゲル」を行っているが、
その替わりなのか規定人数……そして実際の犠牲者数が共に桁違いである。







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最終更新:2025年01月31日 16:39

*1 当時の東映特撮ファンがバンクシーンの使い回しといった“お約束”に対して肯定的である中では矢張り異質な作風であった為。一方、それとは真逆に先んじて平成シリーズが誕生していた円谷、怪獣特撮好きからは当時から称賛を受けたとの事。

*2 バベルはクウガの必殺技程度ではダメージを受けない

*3 ※4日以内に1000人の殺害を目指していたとの記述もあり