グロンギ族

登録日(ドグソブヂ):2009/06/10 Wed 20:10:22
更新日(ボグギンヂ):2025/03/19 Wed 21:35:39
所要時間(ギョジョグジバン):約 4 分で読めます


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ダブラギビロボ(逞しき者)グロンギ

ゴゴギ(襲い)ババシデ(かかりて)

ザジャブバスロボ(惰弱なる者)リントゾロゾ(共を)

ジョビギジラグ(世に静寂が)

ジュスグボド(許す事)バブ(なく)

ベルスロボ(眠る者)バギ(無し)


グロンギ族とは、特撮テレビドラマ『仮面ライダークウガ』に登場する敵集団。いわゆる怪人である。


概要(ガギジョグ)

現代人からは未確認生命体と呼称される古代の戦闘民族。
グロンギ語」と呼ばれる特殊な言語を話し、薄暗い場所に集まる習性を持つ。
グロンギ族の数字の数え方は基本的に1~9の9進法である。

生物学的には人間に近い構造を持つが、後にこれが偶然ではなく、体内に宿した霊石「魔石ゲブロン」の力で異形の姿になる力を得た云わば古代の改造人間であったことが判明する。

超古代で他種族であるリント族を対象にしたハンティングゲーム『ゲゲル』を行うも、とある青年が変身した超古代の英雄「クウガ」に封印される。

そして西暦2000年に九郎ヶ岳遺跡にて復活し、現代人をリントの子孫とみなし、ゲゲルを開始する。


リバガン・グロンギ

特徴(ドブジョグ)

上述の通り、本来の身体的には人間に極めて近い生命体。
人間体では外見で区別は難しいが、特殊なフェロモンを発している、どこかに各々固有のタトゥーを彫っている等の特徴を持つ。そして体内に宿した魔石により、人間体でも常人を遥かに凌ぐ身体能力を発揮する。
怪人体に変身すると、共通して腰部にベルト「ゲドルード」を身に着けており、クウガのアークルにアマダムが埋まっているようにここにゲブロンが収まっている模様*1

7つの階級に分かれた社会構造を持つ。
この内
の3つの階級がゲゲルの参加資格を持つ。ズ→メ→ゴの順番で強くなっていき、知性も上がっていく。最上位であるゴ集団にはクウガと同じように武器を作り出したり、フォームチェンジを行ったりする者もいる。

上記の3つの他にベ・ラ・ヌ・ンの階級が存在する。
最下位のベ集団は予備軍や雑用、他はゲゲルの進行役等の特殊な役割であり、よほどのことがない限り自ら戦おうとはしない。
詳細はその他階級を参照。


各個体の名前は「階級・名前・種類」という構成になっている。
階級は上述の通り。
名前はモデルとなった生物の種族名を捩ったもので、互いのこともこの名前で呼ぶ他、名前のどこかしらに濁点が付けられているのも特徴。
なお、『小説 仮面ライダークウガ』に登場した「ゴ・ライオ・ダ」だけは濁点を付ける部分が見当たらなかったのか、唯一濁音がないグロンギとなっている。
種類はモデルとなった生物の属性であり、
  • 虫:バ
  • 陸生哺乳類:ダ
  • 飛行する脊椎動物:グ
  • 水棲動物:ギ
  • 両生類・陸生爬虫類:レ
  • 植物・菌類:デ

となっている。
なお、生物の分類基準が現代人と異なっており、たとえばコウモリは哺乳類だが、鳥と同じく空を飛ぶため、「ダ」ではなく「グ」に分類される。
ウミヘビも海に棲むという理由から「レ」ではなく「ギ」になる。
恐らくムササビ怪人がいれば「グ」になったと思われる。また、設定のみ存在するクジラ種怪人は「ズ・グジル・」である。
なお、ヒーローショーなどで戦闘員を務めるミジンコ種怪人は「ベ・ジミン・」である。ギじゃないんかい。


ズの蜘蛛→ズ・グムン・バ
ズの蝙蝠→ズ・ゴオマ・グ
ズの雌豹→ズ・メビオ・ダ
メの烏賊→メ・ギイガ・ギ
メの茸→メ・ギノガ・デ
メのカメレオン→メ・ガルメ・レ
ラの薔薇→ラ・バルバ・デ
ラのコンドル→ラ・ドルド・グ
ヌの山椒魚→ヌ・ザジオ・レ
ゴの亀→ゴ・ガメゴ・レ
ゴの海蛇→ゴ・ベミウ・ギ
ゴのバッファロー→ゴ・バベル・ダ

また、『特別な』という意味で『ゼ』という字を加えられる場合もある。こちらはン階級に適用される。


ンの特別なクワガタ虫→ン・ダグバ・ゼバ
ンの特別なン・ガミオ・ゼダ


目的(ロブデビ)


こんなに集まるとはいい獲物達だ。ゲームに相応しい。

「ゲーム」?

ルールに従って、如何にリントを殺すか……最高のゲームだ。

ふざけやがって……! 本当の目的を言え!!

だからただのゲームだ。獲物を追い、狩りをする。それ以外に意味は無い!

そんな理由で人を殺すってのか……!? そんな理由で!!


『ゲゲル』と呼ばれる「人間を獲物にしたゲーム形式の狩り」を種族文化として持つのが最大の特徴。
そしてゲゲルの目的はぶっちゃけた話「グロンギ族最強決定戦」であり、人間を狩るのは最強決定戦の成績を付けるためのスコア稼ぎの意味合いしかない。
クウガですらその対象内で、「ちょっと手強いリント」「ゲゲルの難易度を上げる障碍物」くらいにしか思っていない。
当然、ゲゲルを邪魔されて怒るということもなく、それすらも当然起こり得るトラブルとして受け入れている。
複数人が同時にゲゲルをする描写は見られなかったが、これもルールの一環と思われる。

ちなみに以上の設定は、昭和ライダーまでしばしばあった「なんでショッカー世界征服を目指すのに幼稚園バス襲うの?」というツッコミに対する公式からの回答とも取れる。
  • 何故巨悪なのにやる悪事の規模が小さいのか?→殺人ゲームだから
  • 何故総力戦をせずわざわざ弱い方から順番に1人ずつ出撃させるのか?→そういうルールだから
  • 何故毎回東京で悪事をするのか?→獲物の人間が沢山いるから
  • 何故ライダーを真っ先に倒さないのか?→ゲームに付き物の障害物だと思ってるから
……というわけである。

ズ集団やメ集団は己の力を見せつけたり、殺しを楽しんだりしていたが、
エリート揃いのゴ集団はゲゲルを「ザギバス・ゲゲル」のための通過点程度にしか考えておらず、一部の例外を除けば機械的に人間を殺している。
当然、その対象は幼い子供とて例外ではなく、劇中では子供が殺害される描写が2度ある*2

その最終目標は「『究極の闇』をもたらす者」となること。
端的に言うと、ゲームを勝ち抜いて現チャンピオンを倒し、グロンギの王様になることである。

ある意味グロンギの真に恐るべき点は超常的な能力や頑強な肉体でもなく、このゲゲルを至上とし、殺戮と闘争を娯楽とする文化・価値観・精神性そのものにあると言える。
テレビ本編においても現代人の文化や娯楽に興味を持ち、学んでいく様子がよく描かれていたものの、
それすら自分のゲゲルのテーマやルール、殺人手段にアレンジするばかりで、ゲゲル自体を放棄したり関心を失ったりというグロンギは(少なくとも画面で描写される限りは)皆無であった。
ここまで来ると種族・部族として成立している事そのものが奇跡に見えて来る。


●ゲゲルのルール

  • 共通:制限時間内にリント(人間)を殺害する
ゲゲルのムセギジャジャ(プレイヤー)はゲームマスターであるラ集団(劇中ではバラのタトゥの女=ラ・バルバ・デ)が選定し、所属集団に沿ったルールでノルマを決定した後に、バルバの指輪からゲドルードにエネルギーを注がれる。
制限時間内にノルマを達成できれば昇格(候補入り)、できなければ魔石が爆発して死亡する

「次は俺の番」という旨の台詞などから、一度にゲゲルを行えるのは一人だけの模様。
プレイヤー以外のグロンギが人間を殺害することは禁じられている。


  • ズ集団「与えられた制限時間内に規定人数」をクリアする
主に「2日で80人」程度。
キル数記録用の腕輪(グゼパ)で本人が数えた後、アジトのボード(ドドゾ)の累計を更新する。グセパを破損・紛失した場合のカウントは無効になる。
ゲームマスターから課せられたノルマをクリアするだけで、特に制限も無く、比較的簡単。
劇中で正式なゲゲルが描写されたのはズ・バヅー・バのみで、ズからメに昇格したのはズ・ガルメ・レ→メ・ガルメ・レただ一人。


  • メ集団「自己申告で設定した制限時間と規定人数」をクリアする
平均「2日で160人~180人」程度。数え方はズと同様。
ズのゲゲルが「予選」ならばこちらは「本戦」といったところ。
数が増えたこと以外はズ集団とほぼ同じだが、中には「ゴ」への昇格を見越してゲゲルに制約を付ける者もいる。
ただし、この制約は各自の判断で付けており、必ず守らなければならないという訳ではない。
だが、自分で勝手に定めた手前プレイヤーとしてのプライドや沽券に関わってくるためか、メ・ガリマ・バの場合は制限時間が近づいてもなお自分が考えたルールを遵守する事に執着していた。

割と融通も利くらしく、メ・バヂス・バのように外部からのアクシデントでグセパを紛失してポイントが一部無効になった際には、
クウガを殺せば穴埋めとして27人分のスコアになるよう申請し、受理されたこともあった。
劇中ではメからの昇格者は存在しない。


ゲリザギバス(セミファイナル)ゲゲル(ゲーム)


  • 内容:「自己申告で設定した制限時間と規定人数」を、「専用の武器」を用いて「同時に申告した固有のルール」に沿ってクリアする
正式名称『黒き闇のゲーム』
プレイヤーの最上位であるエリート集団ゴ集団が行う特殊なゲゲル。
「楽譜の音階に従い、水辺の人間を殺害する」「バイクから引き摺り下ろし轢き殺す」など、自ら申請した制約や特定のルールに従い、殺人を行う。
制限時間や殺害数は各々自由に決められるが、申請したルール通りに対象を殺さなければ記録にカウントされず、殺人時には与えられた専用の武器を使用しなければならないなど、かなり高度な縛りゲーに近い*3のだが、殺害人数が下位集団から総じて跳ね上がっている辺りは流石。
ルールの複雑化や規定人数の増加もあり、この段階になると専門の計測官が付き従い、大型の算算盤状の計測機バグンダダ(カウンター)によってスコアのカウントを行う。
それだけにメ集団のような融通を利かせる事はないようで、仮にバグンダダが破壊された時は計測人数0=ゲゲルはやり直し*4となる。
当然ながら失態を犯した計測官もただではすまないようで、作中では責任を負う形で当該プレイヤーから決闘を申し込まれている。

100人程度の者から500人程度の者まで様々だが、殺害対象や殺害方法の制限などの多くの縛りがあり、一番厳しい。
……はずなのだが、劇中では難なくこなしている者が多く、クウガと未確認生命体特捜班も完全な連携をとらなければ対処が困難になった。
これをクリアすることで下記の『ザギバス・ゲゲル』に進める。

ただし、下位グループの昇格を待つ猶予もさることながら、開催にはプレイヤーの武器となる装飾品の確保が必須となるため、すぐには開始出来ず、
劇中ではズ・ゴオマ・グ東京から長野県の九郎ヶ岳遺跡までパシらせてゴ集団の面々の装飾品を発掘させ、それをヌ・ザジオ・レに整備させることでようやく開始された。


ザギバス(ファイナル)ゲゲル(ゲーム)



正式名称『白き闇のゲーム』
全グロンギ族の最終目標であり、上記の『ゲリザギバス・ゲゲル』をクリアした者が行うゲゲル。
クリアした者が複数存在した場合どうなるかは不明だが、劇中でゴ・ジャーザ・ギゴ・ガドル・バ達に向かって「『ザギバス・ゲゲル』で待っている」と言うシーンがあるのでバトルロイヤル、あるいはクリアした順番にダグバに挑むものと思われる。
ダグバに勝利すればダグバのベルトを受け継ぎ、莫大な力と無差別大量殺戮『究極の闇』を行う権利を得る。
なお、参加者無しの場合はダグバ自身が究極の闇を実行する。
本編に登場したゴのプレイヤーは全てゲリザギバス・ゲゲルの途中でクウガに倒されたため、このザギバス・ゲゲルに進んだプレイヤーは皆無。


余談(ジョザン)

各集団の階級名はそれぞれ、バックルの色や各集団の役割から連想される言葉を捩ったものと思われる。
  • 「ベ」→「僕」
  • 「ズ」→「ブロンズ」
  • 「メ」→「メッキ」「メタル」
  • 「ゴ」→「ゴールド」
  • 「ヌ」→「マニュファクチャー」
  • 「ラ」→「ランキング」
  • 「ン」→「Ω」

また、分類を現す属性は、現代の生物学より大まかな一昔前の生物の分類法からとられている。
  • 「バ」→bug(節足動物)
  • 「グ」→glide(飛行生物)
  • 「ダ」→dug(哺乳類)
  • 「レ」→reptiles(両生類・爬虫類)
  • 「デ」→dendro(植物・菌類)
  • 「ギ」→gill(水生生物)

……となる。
※「ン」の特殊称号「ゼ」は「全能」の捩り。


なお、グロンギは体格以上に途轍もなく体重が重く、100㎏を下回る怪人は1体もいない。
空を飛べるズ・ゴオマ・グゴ・ブウロ・グですら167㎏や168㎏という凄まじい体重であり、一番重いゴ・ガメゴ・レに至っては268㎏もある。




“ヅギビ・シュグゲギ・バゾガレ・バゴジジュグキ・ボグゾ”

※訳:追記・修正などあればご自由にどうぞ。

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最終更新:2025年03月19日 21:35

*1 本来のゲドルードなしでダグバはどうしていたのか、という疑問が生じるため、魔石=ゲドルードのバックルではない可能性もある

*2 ただし、直接描写されたのは1回だけ。

*3 ゴ・ベミウ・ギのように条件を厳しくし過ぎた結果、対策を講じられて詰んでしまった者もいれば、ゴ・ブウロ・グやゴ・ガメゴ・レのように武器と条件が上手く噛み合った者までピンキリ。

*4 制限時間含めて再スタートなのかは不明