登録日:2022/12/31 Sat 04:30:02
更新日:2025/05/17 Sat 04:28:16
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ヒトから零れ落ちた悪意の集合、『マガツヒ』ーーーー。
マガツヒはアプリゲーム『あやかしランブル!』の敵性存在。
【概要】
人間の負の感情から生まれる怪異。
基本的には元となった感情の持ち主とは別個の存在として自然発生するが、強すぎる感情の持ち主が狂気に染まり肉体ごとマガツヒ化することや、マガツヒが発する瘴気に侵された生き物がマガツヒ化することもある。
感情の大本となった人物よりも高い霊力を持つ場合もあるが、増えた分の力がどこから供給されているのかは不明。
元となった感情や環境によって姿形や行動に差異が見られるが純粋な殺意を持って命ある者に害なす存在であることは共通。
元人間のマガツヒの場合、記憶や知性は引き継ぐことが多いが自前の負の感情や内から湧き上がる殺戮衝動に飲まれており和解は不可能。
マガツヒとして生まれたもの、完全にマガツヒとなった者が他の存在に転ずることは不可能とされている。
基本的には食事は必要ないが殺害する手段として食らうことや、自らの力を高めるために捕食するものも存在する。
少なくとも1000年前から存在が確認されており、当時マガツヒと戦っていた
安倍晴明がアヤカシとの式神契約を始めとする陰陽術の基盤を作り現在まで対抗手段として受け継がれている。
作中舞台となる大陸から海を隔てた異国にも存在しており、そちらでは「クリーチャー」と呼称される。
【マガツヒを率いる者】
人間と獣の2つの姿を持つマガツヒを率いる者たち。
メインストーリー中で、主人公の陰陽師たちと幾度となく対峙する本作の主な悪役。
正体は
こちらを参照
【マガツヒの王】
1000年前にマガツヒを率いて安倍晴明達と戦ったとされる存在。
1000年前の戦いを知る葛の葉によると、王の存在が噂となった時期に各地のマガツヒが活性化し世界が滅びたのは確かだが、葛の葉は実際に王を見たことはなく実在は不確か。
長らく絵物語のキャラクターとして認識されていたのだがメインストーリー9章にて白髪の少年によって実在することが語られ、10章で本人が登場した。
その姿は1000年前マガツヒと戦っていた安倍晴明その人。
負の感情が元にマガツヒが生まれるのは上記の通りだが、その大きすぎる霊力の源は黄泉=死後の世界に満ちるケガレそのもの。
人間の負の感情がケガレを地上に引き込みマガツヒとなり、マガツヒが新たなマガツヒを生む呼び水となり地上を瘴気で穢し、最終的には本来地上に出ることのできない黄泉のケガレ、そして深淵のケガレであるマガツヒの王までもが地上に溢れ出して人間を滅ぼす手順となっている。
この滅びから僅かに生き延びた人々が文明を再興させ、再び負の感情が高まりケガレを呼び寄せ滅びる。1000年周期での滅びと再生のサイクルが『あやラブ』世界の理となっている。
王の地上降誕は、まず地上に器となる神が用意されることから始まる。
この神は当初は自身の出自に無自覚で、人間の願いから生まれた他の神々のように人を助けようとする振る舞いをみせる。
しかし心の内には決して埋まらない空洞を抱えており、マガツヒの活性化に併せて空洞を埋めるようにケガレに蝕まれ、やがては完全な王となり滅びを齎す運命を抱えている。
1000年前、世界を救うために活動していた晴明は共に旅した仲間のイザナミが王の器と知り、世界と彼女の両方を救う方法を探していた。
しかしイザナミへの侵食は止まらず、止むなく晴明は彼女のケガレを引き受けて自身ごと封印することで王を無力化する選択を行う。
それと共にイザナミも自身の身体をバラバラに分割することで王の依代を無くし復活を防ぐ道を選ぶ。
しかし、王は晴明の肉体を乗っ取り新たな器にするイレギュラーな形で対応。まだ地上での活動は不可能なため上記の手駒を使い暗躍していた。
事態を把握した陰陽寮は、晴明の姿をした王を打倒すべき敵と認め完全復活を阻止する方針を定めたのだが……。
1000年前、イザナミは王に対抗するために自身の力を「イザナギ」と呼ばれるエネルギーに変えて後世に残していた。
『あやラブ』の物語は、初任務で謎の声に導かれた主人公が巨大な結晶に触れ、その中から現れた記憶喪失の少女・ナギと出会ったことから始まる。
その結晶こそがイザナギの中でも一際巨大な塊で、ナギは主人公の接触によりイザナギから生まれ、そしてイザナミの王の器となる素質も引き継いでしまった存在であった。
当初からナギの中に別の人格が存在することは示唆されていたのだが、晴明王の攻撃でナギが致命傷を負った際に、彼女の体を乗っ取り覚醒。
更にはナギとは別個の存在・黒い少女として肉体を得てマガツヒの王が2人同時に存在する事態となった。
物語の当初、主人公を結晶に導いた声は黒い少女のもの。
主人公が結晶に触れたことでナギが生まれ、その体の中に宿ることになったが、晴明王によって分かたれるまで、確かに同じ者として主人公と共に旅して人々が見せる輝きを見て回っていた。
王のケガレに蝕まれ敵対する側に回るも、その真意は完全に王と成り果てる前に主人公の手で討たれることだった。しかし、晴明王側の眷属の朱雀に真意を見破られ糧とされる形で消滅する。
晴明の姿をした王もまた、人間の肉体を器としたことで、世界を滅ぼす理で有りながら、本人曰く僅かな表層だけだが感情のようなものを持ち始める。世界を滅ぼすために主人公達を滅ぼそうとしながらも、死力を尽くして自身と渡り合う彼らとの戦いに確かな喜びを抱く。
晴明から得た陰陽術を遥かに発展させ、戦いの中で得た衝動----、意思を賭けて主人公達にぶつけるもマガツヒであるが故に持ち得なかった「生きようとする」意思の欠如が決定打となり敗北。
自身を敗った主人公達を祝福、そしてようやく何かを掴み始めた自身の滅びに寂寥を抱きながら消滅した。
これにより、人類は運命を乗り越え1001年目を迎えた----
……かに思われたが。
たとえ、「消えてしまいたい」という類のものだったとしても
黄泉に飲まれ溶け込んだ人々が持っていた「絶望」や「諦め」、それらの願いから黄泉に生まれた神であり、
イザナミや晴明王、黒い少女、それら1000年周期のマガツヒの王の力の源流である真のマガツヒの王。
命の価値を尊ぶが故に、脆弱な命が持つ価値、進化や成長など生命の営みを不完全なものと否定し、全ての命を黄泉に取り込み完全な1つの命にすることを目的とする。
これまでの王が僅かな欠片に過ぎないと思わせる程に膨大な霊力を持ち、これまでに取り込んだ命と繋がることによる無尽蔵の再生力、更には空間そのものを自身と一体化させることで内部の生命から魂を引き剥がし死に至らしめる力を持つ。
【マガツヒの王・白面金毛の魔】
ヨモツオオカミが倒され世界が1001年目を迎えた後、残滓から記憶を引き継いで生まれ変わった黒い少女を穢れさせ再びマガツヒの王に変じさせようとする企てが起こる。
その元凶は妲己、太古の昔仙人たちによって討たれた邪仙でマガツヒの王と同じ気配を纏っていた存在。
当初は仙人たちを欺き生き延びた妲己が力を取り戻し活動を再開したと推測されたが、仙人たちに勝利し人類を完全に滅ぼした別の歴史を辿った世界から来訪した存在であることが発覚。
別世界からの妲己は討たれたが、その後の度重なる事件から、
マガツヒの活性化により地上から消えた土地の幾つかが、本流とは異なる歴史を辿った小世界----標界となって存在していることが判明。
それらの幾つかでマガツヒの王やその残滓、手駒となる存在が本家世界を狙って暗躍していることが確認される。
マガツヒの王経験者の黒い少女改めミカからも妲己は自身同様分かたれた存在で、マガツオオカミに相応する源流となる王がいるとの判断が下され、白面金毛の魔と呼ばれる狐の姿をした源流の王が本家世界を狙っていることが判明する。
白面の世界線から本家世界は余りにも遠いため直接の干渉は難しく、標界のマガツヒの王を自身の端末、尾裂として利用。
ヨモツオオカミ同様の用意された神だけでなく、強い願いを持ち外の世界に届いてしまった人間をも尾裂としている。
【余談】
悪いアヤカシや古代の
ロボット、宇宙生物など作中設定上マガツヒではない敵キャラクターもゲームシステム上はマガツヒとして扱われる。それらも含めて周年記念イベントではマガツヒだけの
人気投票が開催されている。
追記・修正お願いします。
最終更新:2025年05月17日 04:28