バトル・ロワイアルⅡ鎮魂歌

登録日:2023/02/17 Fri 13:41:00
更新日:2025/05/22 Thu 20:52:02
所要時間:約 18 分で読めます







すべてのオトナに、宣戦布告

This time it's war.



この戦争、3年B組全員出席。




『バトル・ロワイアルⅡ 鎮魂歌(レクイエム)』は2003年に公開された映画。
2000年に公開され、賛否を巻き起こした映画『バトル・ロワイアル』の続編で、高見広春が執筆した原作小説と直接の繋がりはない。
監督は深作欣二だったが、撮影開始間もなく亡くなった事を受けて、息子の深作健太がメガホンを引き継いだ。

小説版は杉江松恋氏が執筆。
映画版では描かれなかったワイルドセブン結成に至るまでの経緯や、一部登場人物の過去回想が追加された。

以下、ネタバレ注意!


◆あらすじ


というわけで、大変長らくお待たせしました。

BRⅡ!

今日はちょっと皆さんに戦争をしてもらいます。

前作から3年後……
七原秋也率いる反BR法組織『WILDSEVEN』によって引き起こされた首都庁舎爆破テロと、
「全ての大人に宣戦布告する」という犯行声明を聞いた大人たちは、子供からの反抗を恐れBRⅡ法を可決させた。

一方で3年前のプログラムで実父キタノを喪った娘キタノシオリは、父を殺した七原秋也と中川典子に興味を持ち、
自らBRⅡへの参加を志願し、自らも全寮制の町立鹿之砦中学校へ編入する。
青井拓馬ら町立鹿之砦中学校の3年B組42名は、クリスマスのスキー合宿のために搭乗したバスの中で軍隊に拉致されてしまう。
気付いた時には軍の施設に誘拐され、迷彩服を着せられた上に担任のRIKIから、
BRⅡへの参加と「孤島に立て篭もった七原秋也を3日以内に見つけて殺害せよ!」と命令を受け、望まない殺し合いへ身を投じさせられる。


◆登場人物

主な登場人物

  • 青井拓馬
演:忍成修吾

男子生徒側の主人公。金髪と青いパーカーが特徴的。
群像劇ということもあって中盤まではさほど目立たないが、終盤ではしっかりと存在感を示す。
短気でキレやすい性格で、劇中では感情的な行動をなおにフォローされたり、困らせたりしているが、
不器用ながら仲間想いな一面もあり、ラグビー部のメンバーとは強い絆で結ばれている。
仲間やクラスメイトを殺されながら『WILDSEVEN』のアジトに辿り着き、そこで彼らの事情やプログラムの真実を知ると、
自分がどうすべきか悩みつつも、当初は仲間を殺された恨みなどから『WILDSEVEN』のリーダーである七原秋也に反発するが、
彼との語らいなどを通じて、大人と戦い続ける彼やその仲間たちの信念を知って和解し、同時に自分が行くべき道を見出す。
やがて『WILDSEVEN』を壊滅させるための、政府軍による本格的な侵攻が始まると、
一度は七原たちの勧めもあって、生き残ったクラスメイトや保護されていた子供たちの護衛として共に廃坑を通って脱出しようとするが、
途中で思い直し、志を同じくする柴木・葛西と共に襲撃を受けるアジトに戻り、殿(しんがり)として政府軍と戦う道を選ぶ。
その柴木らや、最初から政府軍と戦うことを決めていたキタノシオリが激戦の中で死んでいく中、
拓馬は七原と共に最後まで政府軍と戦い続けて生死不明となるも、ラストで国外に脱出していた浅倉なおらと合流するところで物語の幕が閉じる。

  • キタノシオリ
演:前田愛

女子生徒側の主人公。生徒では唯一漢字表記されていない。
前作『バトル・ロワイアル』でプログラムの担当教官を務めた教師・キタノの実の娘であり、
『特別篇』のみで音声出演しているが、父親であるキタノを「おじさん」呼ばわりするなど、親子関係は冷え切っていた。
しかし、キタノの死と彼が遺した絵画を見たことで、父を殺した七原と父が最期まで神聖視していたらしき中川典子に興味を持ち、
父を殺した七原に復讐するべくBRに志願し、次期プログラム参加が内定していた鹿之砦中学校の3年B組に転入した。
最初からBRへの参加を決意していたため、銃器の扱いや戦い方を独学で学び、学校でも女だてらにラグビー部に入るなどして身体を鍛えており、
プログラム開始時も戸惑うクラスメイトを尻目に早々と参加表明を行い、パートナーである黒澤と共にリーダー格となる。
テロリストとの戦いでも銃器を簡単に扱い、味方のクラスメイトすら陽動に使うなど、時に冷徹とも取れる振る舞いを見せ、
アジトで生き残ったクラスメイト共々囲まれた際にも、首輪の爆発前に孤児を盾にして七原を誘き出そうとするが、寸前で思い直し孤児を解放している。
『WILDSEVEN』に保護されてからも七原への憎しみを持ち続けるが、やがて彼もその仲間たちも「大人たちの被害者」であることを理解し、
政府軍の襲撃を予期した七原にクラスメイトたちと共に廃坑から脱出することを促されるが、「七原を見届ける」としてアジトに残り、戦うことを決める。
七原や途中で合流した拓馬らと共に奮戦するが、やがて政府軍の攻撃で致命傷を負うと、自分を抱える七原に「キタノの娘である」ことを打ち明け、
彼との話で父親が家族への愛に飢えていたことを知ると、亡き父への謝罪と後悔を口にしながら息絶える。


  • 七原秋也
演:藤原竜也

前作の主人公。『Ⅱ』までに反BR法組織『WILDSEVEN(ワイルドセブン)』を結成し、その首魁となっている。
尊敬する三村真樹雄から託された銀色のカラシニコフを手に、プログラム参加者や政府軍と戦う。
割と銃撃されたりするシーンが多いが、前作並の負傷を負ったような様子は無く、鉄パイプを手に大立ち回りをするなどアクションシーンも豊か。
川田章吾から受け継いだバンダナと、劇中で“約束代わり”として受け取ったリボルバー*1を所持している。

小説版では桜井サキ視点で進められる過去回想で、反BR法組織『アジアの夜明け』のメンバーとして登場。
既に獰猛な米内を信頼させるほどの人望を持ち、すぐに桜井からも好感を持たれる。三村真樹雄からは全幅の信頼を受け、七原も彼からの薫陶と指示を仰ぐ。
だが組織内の裏切りにより組織は瓦解し、残党を束ねて戦艦島に立て籠もり組織名も『WILDSEVEN』に改名する。
なお、本作冒頭で描かれた首都庁舎爆破テロは三村真樹雄ら中心メンバーによる独断行為であり、七原達『WILDSEVEN』メンバーらは関知していない。

プログラム参加者たちとの戦いでは、当初彼らが政府が派遣した軍隊と思っていたために仲間たちと共に彼らを次々と仕留めていくが、
やがて彼らが首輪をしていることに気付き、本来政府軍との戦いの「奥の手」であったEMPを使用して首輪を無力化し、生き残った彼らを保護する。
そして、自分たちの境遇などを話して彼らと和解を果たすも、政府は七原たちを壊滅させるための次の手を打っており……。


町立鹿之砦中学校三年B組生徒

主な男子生徒

  • ト部秀悟
演:柴木丈瑠

男子2番の生徒。経済的な理由で鹿之砦中学校へ転校しており、青井拓馬らとラグビー部に所属していた。
仲間意識が人一倍強く、そのため友人のために自分を一歩引いた立場で抑え込む事が多々ある。
戦艦島上陸後に迫撃砲を受けて負傷し、更にパートナーの池田美希が禁止エリアに侵入したまま動けず死亡してしまう。
彼女の死に連動して首輪が作動したことを受け、テロリストたちへの特攻を仕掛け死亡。

  • 葛西治虫
演:坂本真

男子3番の生徒。校内唯一の文芸部員で、一生懸命やっても上手くいかず失敗する事も多いが、憎めない奴として認知されている。
父親がエリートなのでかけられる期待も大きいが、彼自身は勉学が奮わずコンプレックスになりつつある。
ボートでゲロを吐く、配給物資のハズレを引いて全国に情けない顔を晒される、中継エリアでの休憩中に爆睡するなどコミカルなシーンが多い。
最終決戦では廃坑で一時逃亡をするが、青井拓馬や柴木雅実が戻る事で迷い、筧今日子に告白したうえで自分も戻る事を選択。
アジトでの攻防戦では今給嶺と共に殿を務め、ロケットランチャーによる大爆発を起こし死亡。
小説版では決戦前日に柴木が蓮田を堂々と抱きたいと言って衝撃を受けていた。
最終決戦では戦場の気迫に呑まれ立ち往生してしまい死亡した。
遺体はプラスチック爆弾を多く所有していたのもあり、拓馬の手で誘爆され廃坑ルートを塞がせた。

  • 柴木雅実
演:藤平涼二

男子6番の生徒でラグビー部の一員。関西弁で良心的な人物だが、転校前は相当荒れていたようでナイフを常時している。
RIKIによるBR法の説明中にナイフを投擲したが直後に拘束され、逆にRIKIからナイフで脅しを仕掛けられる。
最終決戦では拓馬・葛西と共に廃坑ルートからの逆戻りをし、アジトで軍隊を相手に戦う。
しかし多勢に無勢だったのもあって死亡してしまう。今際の時に、皆と過ごした中学生活が楽しかったと遺した。
小説版では麻由に好意があったようで、最終決戦前日に直接「抱きたい」と言って結ばれた。
最終決戦では米内の死を目撃した事で激高し銃を乱射するも、一斉射による反撃で成す術も無く死亡。

  • 桜井晴哉
演:勝地涼

男子5番の生徒でラグビー部所属。姉がプログラム優勝者のサキで、家族はプログラムの影響を受け離散してしまった。
自身も姉がプログラムで優勝した影響で自閉症*2になったうえ、姉がその後行方不明になり行政処分の形で鹿之砦中学校へ送られた。
戦艦島での交戦で偶然姉と再会し、姉からは彼女の思惑もあって終始冷たく接される。
最終決戦では廃坑ルートを通って脱出し、数少ない男子生徒側の生存者になった。

  • 槇村慎太郎
演:黄川田将也

男子15番の生徒。ラグビー部のキャプテンで拓馬にとって兄のような存在。明日香とは恋人同士である。
基本的には平和主義者だが、実は母親がアル中であり、劣悪な家庭環境による暴力衝動と表裏一体なところがある。凌とはやや折り合いが悪い。
RIKIによるBR法の説明中に戦いへの参加を拒否。銃で撃たれるが、それでも考えは変わらずトドメをさされ死亡する。
結局パートナーの和美が爆死し、それを見た残りの生徒全員が即座に参加を決めるなど彼の思いは最悪の形で裏目に出てしまった。

  • 向井渉
演:久保田武蔵

男子18番の生徒。ラグビー部の部員でムードメーカー。明るく気配り上手なので、後輩から最も慕われていた。
かつて慎太郎と明日香が付き合っていることを知らずに明日香に告白してしまい玉砕している。
地元からの進学組で、父親は町一番の大工。将来は父親の跡を継いで大工になるつもりだった。
上陸作戦時には同じボートの宮台が狙撃により死亡した事を皮切りに仲間達がパニック状態になってしまう。
何とか落ち着かせようと努力したものの、宮台死亡に伴い起動した夕佳の首輪の爆発にボートが誘爆してしまい仲間共々死亡する。
ノベライズ版では柴木と漫才のようなやり取りをしていた。また映画と異なり父親からひどい家庭内暴力を受けていたようである。

  • 黒澤凌
演:伊藤友樹

男子4番の生徒。ライオンの立て髪のような派手な髪型と黒の革ジャンを着込んだ厳つい外見をしている。
首都庁舎爆破テロにより両親と妹を喪い、以後テロリストを憎悪するようになった。
同じ境遇の生徒と「シュバルツ・カッツ」なる不良グループを結成し、鹿中転入前はラグビー部に在籍していた時期もあった。
明確に七原に恨みがあるため他のどの生徒よりもやる気になってはいたが、劇中では兄貴分的な描写が多く、A班のリーダーとして皆を先導するシーンが多かった。
シュバルツ・カッツのメンバーの事は非常に大切にしており、仲間が危機に晒されているとわかると我が身を顧みず助けに向かおうとする様子が幾度も描かれている。
地味だがグレネードランチャーを初使用したのも彼である。
アジト突入後は降伏に対し拒否する姿勢を見せ、七原へ今までの鬱憤を吐きだした。真帆の暴走を契機に交戦するが、サキによって狙撃され死亡する。
ちなみにシュバルツ・カッツはドイツ語で黒猫という意味。
ノベライズでは不吉を招く黒猫の喩えからテロリスト達への復讐心を忘れずにいつか自分達が七原に死を与える存在になりたいという黒澤の気持ちを汲んでチーム名にした事が語られている。

  • 城直輝
演:原田健二

男子8番の生徒。シュバルツ・カッツのメンバーでサブリーダー的存在。
テロにより母を失ったのでテロリストを深く憎んでいるが、本来は暴力性ゼロのナイーブで優しい性格で、その葛藤が時折見え隠れしている。
今は所属していないがかつては野球部に所属し四番のエースだった。
劇中では同じシュバルツ・カッツの名波、健二と共にB班を先導し、事実上リーダーのような立場をとっていた。
地雷原で前薗を含む6人が死亡する痛手を受けるも、何とかA班との合流には成功する。
アジトでの交戦時には完全に囲まれた事もあり、黒澤に交戦中止を提案するなど戦意が折れかけており、
野坂が均衡を破った際には名波と共に半ばやけくそ気味に交戦を再開するも、テロリストの攻撃を受けて死亡した。
ノベライズ版では城の母は首都庁地下の旅券販売所で働いていており、テロの際には爆心地に近い事もあって死体は一切出てこなかった事が語られている。

  • 志村鉄也
演:山田浩太

男子7番の生徒。シュバルツ・カッツのメンバーの一人。黒澤からの呼び名は鉄。
サバイバルゲームが趣味のミリタリーオタクで、かつて父親に連れられて海外で銃を撃ったことが自慢。
その父親をテロで失った為、将来はテロと闘うため軍隊に入りたいと思っていた。
劇中では黒澤と同じA班に所属。上陸後すぐにペアの汐田早苗が錯乱して隊列から離れてしまった為、連れ戻そうと向かうも迫撃砲を受けて瀕死の重症を負ってしまう。
最後の力を振り絞り黒澤に七原打倒の意志を託すも再度迫撃砲を放たれ死亡する。
ノベライズ版では父親の志村鉄義がSPの仕事をしていた事が描かれている。
もし「プログラム」に選ばれても必ず生き延びれるよう父親から本格的な戦闘術やサバイバル術などを伝授されており、単なるオタクの域を越えた知識と技術を持っていた。
その為、自分のことをリアル・ランボーと豪語するなど自信満々でゲームに参加するものの、すぐに実際の戦場と理論知識との違いを痛感する事となる。
最期は映画と異なっており、重症を負った汐田を抱えながら仲間との合流を目指すも汐田が力尽きた為首輪が爆発。
父親に扱い方を習った銃を一回も使う事なく人知れず死亡した。

  • 名波順
演:青木崇高

男子10番の生徒。シュバルツ・カッツのメンバーの一人。中学生ながら180センチを超えるかなりの長身。
歳の離れた兄がテロにより死亡しその後喧嘩に明け暮れた為、鹿中に転入させられた。
敬愛する兄の影響で古いミュージシャンを愛するロック少年の一面も持っており、一番好きなのはジミヘン。
ゲームでは城、前薗と同じB班に所属。積極的にB班を引っ張り、アジト到達には成功する。
アジトではテロリストに囲まれてしまうも野坂により均衡が破られた為、城と共に再度交戦を開始。しかし一斉掃射を全身に受けてしまい、黒澤に抱きかかえられながら絶命した。
ノベライズ版では兄が消防士をしており、仲間の消防士と共に果敢に救助活動を行い殉職した事が語られている。

  • 前薗健二
演:上條公太朗

男子14番の生徒。シュバルツ・カッツのメンバーの一人。
運動神経が良い格闘技オタクで、小学生の頃にはプロレス技で四人の骨を折った事がある。
テロで父親を失ったのでテロリストを憎んではいるが、本来は気の良い目立ちたがり屋な性格をしており、いきがっているものの人当たりの良さは滲み出てしまっている。
かつて同じクラスの新藤理沙に告白したらしいが一蹴されたらしい。
ゲームでは城、名波と同じB班に所属。上陸には成功するものの、地雷の爆発によりアジトに辿り着く前に死亡する。
他のメンバーに比べて活躍や死亡描写がわかりにくい上に劇中で黒澤に名前を呼ばれないなどやや扱いが悪い。
ノベライズ版では子供の頃からフルコンタクトの道場に通っており、その運動能力の高さは野坂真帆からも評価されていた。将来は総合格闘技の選手を目指していた模様。
また、父親が警察官であり格闘技を身につけようとしていたのも父親に対する憧れからであった事が語られている。

  • 長谷川達彦
演:田村圭生

男子11番の生徒。サッカー部員。
サッカーに関してはエースストライカーを務めるほどの実力の持ち主だが、女好きかつ自己中というお世辞にも褒められない性格をしている。
ゲームではB班で田口が死んだ直後、田口のパートナーである保奈美の首輪が鳴り、錯乱のあまり戸塚と理沙を突き飛ばしてB班の仲間に銃を突きつける。
その後、そのまま地雷の爆発により前薗らとともに死亡する。
ノベライズ版では若干設定が異なっており、ナンパで手を出した少女に訴えられ鹿之砦中に転入したことになっている。
こちらでは入れ違いにより真帆が真のパートナーとなっており、アジト侵入に成功し七原達を奇襲しようと試みるが、
銃を撃つ前に背後に近づいたテロリスト(恐らく米内)にナイフで喉を掻き切られ死亡している。

  • 日笠将太
演:豊永利行

男子12番の生徒。地元からの進学組で陸上部に所属。
やや理屈っぽい上にエセヤンキーを気取って虚勢を張っているため評判は芳しくなく、中々人と打ち解ける事が出来ずにいる。
ゲームではアジトの侵攻には成功するも、ペアの野坂真帆が落命した事に焦ったのか、
単身で無謀な突撃をしてしまいあっさりと返り討ちにされて死亡した。
ノベライズでは平時は空気を読まない発言を繰り返すくせに戦闘中は怯えて動けなくなるなど、
映画版よりも無能ぶりが強調されており、野坂からは内心忌み嫌われていた。
最期は首輪の入れ違いにより女子11番の新見麗奈死亡に伴って首輪が爆発。
激しい戦闘中だった事もあり誰も首輪のせいで日笠が死んだとは気づく事はなく、野坂と長谷川が死亡したという事実誤認の一端になった。

  • 保坂康昭
演:池山孝明

男子13番の生徒。黒縁眼鏡をかけた理系っぽい雰囲気の少年。
病弱なせいで一回留年してしまい、その後ひきこもりを経て鹿中へ転入。その様な経験から将来は医者になって自分と同じ病弱な子ども達の為に働きたいと思っていた。
野坂真帆と交際しているが強引に付き合わされている面が強く関係性はほぼ一方的。
劇中では降伏を迫られても交戦をやめない野坂をなんとか引き止めようとするも失敗し、たまらず逃げ出そうとするも逆に引き戻らされてしまうなど気の弱さが裏目に出てしまう。
それでも交戦はしなかったが最期は野坂の巻き添えを食う形で死亡した。
ノベライズでは肥満体になった他、野坂との恋人関係が消滅しているなど設定が大きく変更されている。
正反対のタイプな上に身体能力も高くないのでタッグを組む蓮田麻由の足手纏いにならないか野坂は不安がっていたが、実際には蓮田の明るさが良い方に働いている事もあってペアの仲は結構良好だった。
また修羅場が続いて疲弊した新藤理沙を優しく諭すなど温和な姿も描かれている。



主な女子生徒

  • 浅倉なお
演:酒井彩名

女子1番の生徒。両親の離婚とイジメが理由で鹿之砦中学校へ転校した。
諍いが苦手で、拓馬のことは当初嫌っていたが、お節介を焼いているうちに好意を寄せるようになった。
作中では極限状態に置かれたこともあって度々癇癪を起こす拓馬のフォローをする場面が多いなど、
拓馬の「ヒロイン」といえるポジションにいる。
EMPで『WILDSEVEN』に助けられてからは彼らの側に付き、最終決戦では子どもたちと共に廃坑を通って脱出。
ラストでは生存していた拓馬と再会を果たす。

  • 筧今日子
演:神戸みゆき

女子3番の生徒。テニス部所属で優秀な兄がいるのでクラスの男子生徒を内心で見下している。
パートナーとなった葛西には特に冷たく、プログラム開始前にはRIKIにパートナー変更を申し出るほどであった。
だが実際には葛西からは好意を寄せられており、最終決戦で廃坑から逆戻りする時に告白されている。
最終決戦前に廃坑を通ってアフガニスタンまで逃亡した数少ない生存者。

  • 久瀬遥
演:末永遥

女子5番の生徒。帰国子女で先天性の糖尿病を患っており、インスリンの注射を携帯している。
周囲とは馴染めず一人で居ることが多いが、拓馬には密かに想いを寄せている。
アジト突入時に他の生徒達と共に投降するも、政府側が爆撃を行ったため、ガレキの下敷きになり重傷を負う。
同じくガレキに埋もれたが軽傷だった拓馬と隣になり想いを伝えるも、怪我が原因で死亡する。

  • 新藤理沙
演:桂亜沙美

女子8番の生徒でテニス部に所属。
クラス委員長を務める傍らで女子寮の寮長も兼任するなど人望が厚くリーダーシップに優れている。
交友関係も広いが特に女子9番の戸塚保奈美とは固い友情で結ばれている。
劇中ではB班に所属するもペアの城直輝らがチームを先導していたのでリーダーシップを披露するシーンは少なめ。
地雷原で親友の戸塚をはじめとした6人が死亡した際にはショックから戦意喪失に陥っていた。
最終的に幾多の修羅場を超えて劇中数少ない生存者になる。

  • 蓮田麻由
演:柳沢なな

女子13番の生徒。テニス部所属の体育会系で、快活な性格からクラスの男子生徒の人気が高い。
アジト突入時にパートナーの保坂康昭が死亡した事で首輪が起動したが、EMPによる電波妨害で難を逃れた。
最終決戦前に廃坑を通ってアフガニスタンまで逃亡した数少ない生存者。
ノベライズ版では最終決戦前日に柴木から告白され、そのまま抱かれている。

  • 野坂真帆
演:石井明日香

女子12番の生徒。合気道を習っており、キレやすい性格故か女子生徒ではキタノシオリ以上に好戦的な姿勢だった。
命が掛かっているとはいえ、テロリストであれば子どもであっても容赦なく攻撃する過激な一面を持ち、
アジト侵入後にテロリストに囲まれ、銃口を向けられた状態で投降するよう呼びかけられても断固として拒否し、
彼氏の保坂が銃を放って投降するために水面から出ようとするのも止めた。
そして、自分たちに投降するよう勧めるテロリスト側の子どもを射殺するという凶行に走り、銃撃戦を再開させてしまう。
野坂は子どもを射殺した時点で既に発狂状態で、四方八方に銃撃するが、最後は保坂やパートナーの日笠将太共々射殺された。

ノベライズ版では出番が増え、なんとバスで席替えをしていたためパートナーが入れ違いになっていた。
そのため長谷川の本来のパートナーである麗奈が死亡した時に将太が死亡したので、公的には死亡扱いになったまま2人で戦列を離れた。
前の学校ではクラスメイトに従わなかったことで強姦未遂を含む凄惨なイジメに遭っており、それで完全に性格が歪んでしまった模様*3
BR法を熟知しており、クラスの同級生同士で戦わなくてよかったと語っていたが、
テロリストが同級生全員を殺害し勝利に酔いしれた所を出し抜こうとする計画を企てるなど、
私だけ生き残ればいいという重度のエゴイストであることを示す描写もあり、真相は不明。
真のパートナーである長谷川ですら陽動にしており*4、アジト内では彼に暴れさせて七原を炙り出そうと目論んでいたが失敗し自らも死亡した。

  • 福田和美
演:あじゃ

女子15番の生徒。
女子不良グループのリーダーで派手な外見のヤマンバギャルだが、その実気が弱く、仲間の夕佳や愛より素行は悪くない。
自分は参加を決めるものの、パートナーの慎太郎が死んだことで首輪が作動。
矢沢を除く他の生徒達から避けられ命乞いをした挙げ句、最終的にその場にいない母親にまで助けを乞いながら爆死するという凄惨な最期を遂げる。

  • 池田美希
演:盛内愛子

女子2番の生徒。気も身体も弱く、争い事にはとても向いていない少女。
島への上陸中にパートナーである秀悟と離れてしまった上、その場所が禁止エリアになる。
黒澤らの呼びかけで拓馬達と合流しようとするも、テロリスト達に銃火を浴びせられパニックになり、そのまま首輪が爆発し死亡する。

  • 鷺沢希
演:佐藤翔子

女子6番の生徒。幼少期に父親が事故死しているため、死に対し恐怖心がある。
アジト突入の直前に拓馬が撃った弾に誤って被弾してしまい、七原によって解放されるがその後容態が急変。
謝罪する拓馬や他の生徒達に看取られ息を引き取る。

  • 本村明日香
演:長谷部瞳

女子18番の生徒。ラグビー部のマネージャーで浅倉なおとは親友。槙村とは夏以来付き合い始めていた。
父親の自殺を見た事で不登校となり、幾つかの学校を転々とした後に鹿乃砦に転入。ラグビー部の仲間達と接する事で本来の明るさを取り戻していった。
劇中では槙村がゲームへの参加を拒否した為射殺され、恋人が目の前で殺されるのを目撃してしまう。
半ば引きずられる形でゲームに強制参加させられるが、上陸作戦時には乗っていたボートが集中攻撃を受け、流れ弾により両眼を失明する不運に見舞われる。
失明しながらも懸命に親友のなおの名前を呼び助けを求めていたが、同乗していた夕佳の首輪の爆発によりボートが誘爆し、
なおの懸命な呼び掛けもむなしく壮絶な最期を迎えた。
ノベライズ版では度々兵士達に小突かれる姿が描かれていた。
また、農薬をあおって死んだ父親の姿がトラウマとなっており、慎太郎を喪った事もあって上陸作戦の混乱の中で精神の均衡が崩壊しかけていた。


WILDSEVEN

  • 左海貢
演:石垣佑磨

『WILDSEVEN』のサブリーダー格。
親友をBR法で失った事で反BR法組織に身を投じている。最終決戦ではアジトに突入してきた軍隊と交戦し死亡。
ノベライズ版では『アジアの夜明け』時代から組織のサブ・リーダーとして活躍していた。

  • 風間総司
演:村田充

過去のプログラム優勝者。優秀なスナイパーだが、心を閉ざすうちに声も出さなくなり、寡黙な性格となった。
無表情で冷静な性格だが、最終決戦では軍隊相手に奇襲を仕掛けた時には雄叫びを上げていた。
しかしすぐに回り込まれて掴まり殴打を受け高所から落とされ、包囲された後に至近から集中射撃を受け死亡。
ノベライズ版ではサキの過去編から登場。プログラム優勝後に彼氏の伝手で反政府組織に参加した際、射撃訓練の教官として登場する。
以後『アジアの夜明け』から『WILDSEVEN』に至るまで桜井サキひいては七原秋也らと行動し、優秀なスナイパーとしての実績を重ねていく。
最終決戦では海岸に上陸する軍隊を次々狙撃していったが、迫撃砲の爆発を至近に受け早々に死亡。
その死を見たキタノシオリから、いくら凄腕であっても戦場では呆気なく死ぬという教訓になってしまった。
口数が少ないのは映画版と同様だが、サキが弟と生き残る道を選べるよう気を使うなど、寡黙ながらも面倒見がよく優しい一面も描かれている。

  • 米内健吾
演:久我未来

過去のプログラム優勝者。獰猛な性格で自前のAK47には銃剣が付いている。
刃物類を好むのはかつていじめられていた際に自衛用にナイフを常備していた事に起因しているらしい。
最終決戦時には軍人を背負い投げするなど白兵戦で立ち回るが、背後から銃撃され死亡。
ノベライズ版では『アジアの夜明け』時代から七原に全幅の信頼を置くが、簡単に人に騙されてしまうなど単純な所もあった。
信頼した人間には面倒見が良いような側面もあり、実際サキにスナイパーであっても習っておくべきと体技を勝手に教えていた。
最終決戦では軍人の首をへし折りながら持ち上げ雄叫びを上げていたが同時にナイフの切創を受けており、最期は一斉射撃を受けて死亡。
挙句に遺体には陰湿なリンチを加えられた。

  • 桜井サキ
演:加藤夏希

過去のプログラムの優勝者。桜井晴哉の姉で、彼女がプログラムに選ばれてしまったいざこざで一家は離散している。
ドラグノフを使用する凄腕のスナイパーで、侵攻してきた敵が首輪を付けて特攻させられているのに気付いた。
晴哉相手には冷たく接していたが内心では再会を喜んでおり、最終決戦前の別れでは静かに涙を流していた。
その最終決戦でも狙撃に徹していたが、アジト深層まで入り込んだ軍隊相手に敵わず死亡する。
ノベライズ版では過去回想編の主人公で、プログラム優勝後に失踪し地下組織に合流。風間とはそこからの縁で、彼の指導を経て技術を磨いていく。
七原とは『アジアの夜明け』参加後からの付き合いで、寡黙ながら優しい雰囲気があると彼の本性を悟っていた。
マキとは珍しい同年代女性とあって意気投合しており、米内とは一度騒動はあったが、和解後はかなり構われている。
家族構成は晴哉と父親がいたようだが、母親は幼い頃に家を出ている。
プログラムではボルトアクション式狙撃銃を手にしたようで、天性のスナイパー素質があったと自覚していた。

  • 早田マキ
演:真木よう子

両親と共に反BR法組織に参加していた頭脳派。七原に惚れている節があり、『WILDSEVEN』加入も半ば押しかけ気味なものだった。
元々は脱出時に使用する予定だった強力なEMP装置の制作を主導し、複雑化していた首輪の機構も難なく解除してしまった。
最終決戦ではアジト深層にまで侵入した軍隊相手に奮闘するも死亡。
ノベライズ版では『アジアの夜明け』時代からサキと知り合い、実働部隊では無かったがハッキングや孤児のお守り役としてアジトに滞在。
内部の裏切りから生じた軍隊の介入で両親を立て続けに失い、自暴自棄的に三村ら主要メンバーによる独断テロ行為を見逃した。
七原への好意は明確で他メンバーにもばれていたようだが、結局想いを伝える事はできず死亡した。

  • 今給嶺聡
演:和田聰宏

プログラムから脱出に成功した稀有な男。人間不信に陥っていたが、三村に拾われ組織へ参画した。
メンバー最年長で兄貴分的存在。最終決戦では葛西と共に殿を務め特攻を仕掛けるが反撃にあい重傷を負う。
最期は葛西の手を借りてロケットランチャーにより共に爆死する。
ノベライズ版では過去編で多数のテロ組織に武器弾薬を横流しする銃砲店の従業員として登場。
ヘラヘラとした態度と柔和な笑顔からは想像できないがプログラムの生存者で、政府から飼い犬になるのを嫌って遁走したところを牛崎に拾われた。
その後は牛崎と共に『アジアの夜明け』へ合流するが、牛崎の二重スパイには気付かず彼の蛮行を見逃してしまう。
最終決戦時には彼らしくない気迫で拓馬らを支援し七原の元へ向かわせる。
直接的な死亡シーンは無いが、左海らが撤退する殿を務めた後に彼のいた部屋が爆発したため死亡したと悟られた。

演:岩倉愛

前作でも登場したプログラムの優勝者。TVに映った血まみれの笑顔の女の子といえば分かりやすいか。
どういう経緯か『WILDSEVEN』に参加しており、プログラムから持ち続けている支給武器の呪いの人形を大事に抱えている。
最終決戦ではその呪いの人形を振り回して軍隊に突撃し死亡。だが直前に投擲した呪いの人形が大爆発し、多数の被害を与えた。

演:今野雅人

『WILDSEVEN』に保護された孤児。両親は殺されており、恐らくは反政府運動による粛清と見られる。
廃坑から脱出を急ぐ生徒達を先導する役割を七原から託され、同時に銀色のカラシニコフも受け継いだ。


その他

  • 教師RIKI
演:竹内力

3年B組の担任にしてプログラムにおける教官。
普段はだらしなく頼りない教師だったが、プログラム開始後はVシネマの帝王としてのコワモテの恐ろしい風貌に変化した。
過去に首都庁舎爆破テロで娘を失い、テロを憎んではいるものの無気力な性格になってしまった。
さらに前述のテロの影響で精神的に不安定な状態に陥っており、向精神薬を口いっぱいに貪るシーンも見られた。当初は七原達への憎悪に取り憑かれており、突入1日目にして大半の生徒が戦死するグダグダぶりに対して「死に方が没個性で面白くありません!真面目にやってください!」前作ファンの気持ちを代弁するような台詞を言い放つ始末だった。

だが生徒を戦場に駆り出すプログラムという法律や、生命を厭わない総理大臣の発言に反感を抱き、自ら首輪をつけ島へ上陸。
ラガーマンの姿で拓馬とシオリの前へ現れ、彼らに自らの胸の内を吐露すると、
自身の首輪が作動し、警告音を発する中で拓馬たちへの心からのエールを送り、寄せ書きのラグビーボールを持って爆死した。
名前は前作のキタノから踏襲したネーミングとなった。

  • 迫水
演:谷口高史

特殊部隊ATTATの隊長で二尉。RIKIの指示を受け、生徒失踪後に特殊部隊を派遣する。
一切台詞が無く寡黙かつ冷酷さを感じさせ、最終決戦ではハンドガンのみでサキを屠るなど実力は確か。
七原との一騎討ちでは鉄パイプを突き刺される重傷を負うが執念で仕留めにかかるも、拓馬の放ったグレネードで爆散した。
中の人は前作で七原の父親を演じているため、最後のシーンはある意味父と子の決戦になった。

  • 内閣総理大臣
演:津川雅彦

『WILDSEVEN』の更なる宣戦布告にキレた某国への機嫌取りのために、
プログラムへ強制参加させられた中学生の生命を無視して島ごと吹き飛ばせと平然に言い放つ男。
RIKIが建前でしか語らなかった「人生には勝ち組と負け組の二つしかない」という考えを信奉している。

  • 三村真樹雄
演:千葉真一

プログラム脱走後に七原秋也を匿った人間で、前作に登場した三村信史の叔父。小説版では死亡しているが映画版では生きている設定になっている。
反BR法組織のリーダーとして政府と戦い、後を七原に託して側近らと共に硝煙の中へ消えて行った。
銀色のカラシニコフは彼が持っていたもので、七原に受け継がれた。

ノベライズ版では過去編にて『アジアの夜明け』リーダーとして国内外で活躍。
子供たちのために政府と戦う事を標榜し、サキには道具に成り下がらず何のために銃を撃つか知るべきと教えていた。
早田教授らと政府首脳を殺害するテロを計画していたが、組織内の裏切りにより寸前で頓挫し七原達に後を託し、可燃性の薬品庫で自爆。
テロの方も実際には無差別爆破テロだったようで、七原達残党メンバーは結果的に激しい弾圧と逃走を余儀なくされてしまてしまった。

  • 牛崎
ノベライズ版のみ登場する銃砲店の店長。
政府の監視から逃亡した今給嶺を匿い、地下組織に武器弾薬を供給する脱税者で後に『アジアの夜明け』へ合流する。
だが同胞らしい素振りを見せず、早田教授の私的な勉強会に米内を煽動して怒鳴り込み中止を要求するなど本作世界での普遍的な“大人”に近い。
後に脱税者は嘘で政府と繋がりのある二重スパイだと判明し、彼の裏切りで組織は瓦解。
彼自身は身柄の保護を求め逮捕されるも、風間により留置所内で射殺された。

  • 中川典子
演:前田亜季

前作のヒロイン。
前作終了後に国外への脱出に成功し、劇中最後にアフガニスタンにて七原と再会する。


◆新世紀テロ対策特別法

七原率いるテロ組織による首都官舎爆破テロと続く犯行声明における「全ての大人に宣戦布告する」という宣言に対し、正義の名の下に成立された法案。
だが、実際には旧BR法と同じく大人が子供に殺人を強いるという大筋は同一で、実際に劇中ではBRⅡと名言されている。
なので参加者は旧来と同じく中学生のみで構成され、拒否権すら与えられず強制的に殺人行為に加担させられる。

勝利条件は悪の組織『WILDSEVEN』のリーダーである七原を殺害する事。
その時点で生き残っている生徒は全員生還できる。
制限時間は3日間で、それを過ぎてしまうと全生徒の首輪は爆発し、敗北となる。


支給品

  • ソロモン6号
前作で使用されていたガダルカナルシリーズは川田によって解除されてしまうほど簡単な構造であったため、仕様変更されてソロモンシリーズに移行された。
主な変更点は2人1組のタッグマッチ制になった事で、片方が死亡するともう片方も連動して首輪が起爆するようになった。
この起爆時間は1~244秒間のランダム制で、当然ながら本人には伝わらない*5。また50m以上離れても同様に起爆する*6
爆発力も相応に強化されており、突入時にある生徒の首輪の爆発によって上陸用ゴムボートのエンジンに引火、乗員全員が爆死する事態が発生した。
禁止エリアによる閉鎖区域も健在で、今回は島を囲うようにして徐々に増えていく。

  • 03式BR小銃
「これより弾薬を投下する!弾は大切に!」
BRⅡ法施行と同時に開発されたブルパップ式アサルトライフルで、強化プラスチック製の為に軽量で、中学生でも取り回しが可能。
見た目はFA-MASとP90の合いの子*7のようなもの。
装弾数は30発で口径は5.56mmで使用弾薬はM855弾。銃身下部にはM203風のグレネードランチャーが装備でき、実際に作中では投擲も含め何度かグレネードを使用している。
参加者たちが島へ向かう際に全員に支給されたが、当初は反逆防止という名目で弾倉は抜かれており、上陸後にヘリから弾薬ケースが投下された。
ヘリが撃墜されたらどうするつもりだったのだろうか
だが内容物は「アタリ(グレネードランチャー本体と専用弾薬6発、小銃弾倉3つ、プラスチック爆弾)」「ガンバレ(小銃弾倉3つ)」「ハズレ(トイレットペーパー)」と確実ではない。何でだあ!?
後述の通り、参加者達のヘルメットに隠された小型カメラを通して放映されたバラエティ番組のネタ要素だった事が判明した。

  • 装備品一覧
迷彩服、隠しカメラ付きヘルメット&ゴーグル、レーション・メディカルキット・飲料水入りのリュックサック、アーマーベスト、レザース、ブーツ、バングル、インカム、G-SHOCK*8、及びGPS端末が支給。


余談

前作では劇中の舞台となる国家について、原作小説では“大東亜共和国”とされていた他、
映画版では諸事情でボカされていたが、本作では日本であるとほぼ明言されている。
一方で中盤に総理大臣が大慌てで機嫌取りに走った大国に関してはあの国としか言われず、
小説版では対立していたはずだが「世界はあの国を中心に一つになろうとしている」と、あの国に従属するような台詞があった。
また小説版でも「大国」側が反BR法組織関係者の弾圧を民主主義を守るための正しい行為だとして支持する描写があり、両国の関係はそれほど悪くは無いように見える。
原作小説の七原は自由の国であるアメリカに憧れており、漫画版のラストではプログラムを生き延びた七原がアメリカへの脱出に成功し、
夢だったミュージシャンになれたと思しき描写があるのだが、それが映画版ではアメリカと敵対することになるとは何たる皮肉か。

本作に日笠役で出演した豊永利行氏曰く、オーディション最終段階のトレーニングを撮影したものがそのまま映画の1シーンとして使われ、
生徒役を目指す演者達の必死の形相が映っていたとのこと(具体的にどのシーンかは不明)。

映画版の七原と拓馬の殴り合いシーンだが、途中で拓馬が床に滑って転倒するシーンがある。
台本に無かったのか左海役の石垣佑磨氏が腰を上げて心配するような動きをするが、カットされずそのまま撮影が続行されている。

当初監督を務めた深作欣二が撮影したシーンは1カットのみ。
シオリが自室で父の遺品である絵を眺めるシーンであり、これを最後に欣二氏の容態が悪化、還らぬ人となった。
息子である深作健太氏には、それまでの父の濃密で隅々まで妥協のない画面構成とは対照的な、淡白で違った意味で印象的なカットが遺され、その遺志にかなり悩んだとか。



男子一番青井拓馬くん!
女子四番キタノシオリさん!
アナル500本冥殿ちゃん!
質問です。
項目には追記・修正しかありません。
果たして本当にそうだろうか?

この項目が面白かったなら……\トラ―――――――イ!!/

最終更新:2025年05月22日 20:52

*1 大元は元渕恭一が支給された武器。

*2 自閉症は本来先天的なものなので、本設定は矛盾している。

*3 なお、最終的に主犯の女を警棒で半殺しにして鹿之砦中に転入している。

*4 その彼への評価も「極度のエゴイスト野郎」と唾棄していたが見事なブーメランになっている。

*5 映画版ではアラームが早くなっていく事でタイムリミットが分かりやすくなっていた。

*6 ルトガー・ハウアー主演の映画『ウェドロック』にも同じ機能を搭載した爆弾首輪が登場する。

*7 その他、『攻殻機動隊』に出てくる架空銃も参考にしているとのこと。

*8 BRⅡのロゴが浮かび上がる特注品。後に商品化された。