登録日:2023/12/03(日) 15:35:16
更新日:2024/12/27 Fri 15:12:11
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僕の理想には一片の穢れも無い
訂正させてもらおう。ここでは、人が神の裁きを受けることはない。裁きを下せるのは、ただ法と法廷のみ
この僕でさえ、断罪され得るのだからね。さあ、僕の崇高と純潔を讃えてくれたまえ
フリーナとは、オープンワールドRPG『
原神』のプレイアブルキャラである。
プロフィール
レアリティ:☆5
所属:フォンテーヌ廷
使用武器:片手剣
モチーフ武器:静水流転の輝き
誕生日:10/13
神の心:水
命ノ星座:頌歌者座
アルケー:プネウマ/ウーシア
CV:
水瀬いのり
概要
司法国家フォンテーヌの国家元首にして、旅人の目的である魔神のひとり、水神フォカロルスその人。
裁判所兼劇場であるエピクレシス歌劇場で、フォンテーヌのインフラを支える機械のエネルギー源になる神への信仰心を集約し、律償混合エネルギーに変換する機械「諭示裁定カーディナル」を作成した張本人で、歌劇場の最段上で審判を眺めながら、劇を楽しむかのように審判の行方を見守り、ときに審判に横やりを入れる。
フリーナは誰もが認める劇的かつ最高の審判を望んでいるらしいが、それがどのようなものなのかは本人も多くは語らない。
また、女優としても活動しており、その演技力は国民に高く評価されている。
一方、フォンテーヌでは建国時より伝えられる「滅びの予言」の言い伝えが残されており、それについても何かを知っているようではあるが、フリーナ自身はそのことについて深く誰かに伝えたこともない。
見た目は濃淡異なるブルーの髪を伸ばした舞台衣装を纏った少女。よく見ると瞳は水の水滴状になっていて、さらに
オッドアイでもある。
見た目は劇のヒロインっぽい恰好で、実際に劇に出演してもいるようで、演劇への造詣は非常に深い。
人物
フォンテーヌ実装以前から情報自体は出ていた。
が、「先代水神と代替わりしたときに、各地に散った純水精霊たちが離反した」、魔神任務第3章で、草神ナヒーダからは「審判の最終決定権は水神にある」「個性的」、ナヒーダ実装時のテキストではヌヴィレットが「ヒステリック」と評し、4.0実装前のPVのセリフから、どうにもアレな性格なのではないのか、とプレイヤーからは戦々恐々とされていた。
そして迎えた4.0、旅人がフォンテーヌの入り口であるロマリタイムハーバーに到着後、
水神はいきなり堂々と旅人の前に現れ、観衆に向けて、唐突に演説を始めだした。
そして、旅人に挑戦を投げかけるフリーナに対し、神への戦闘経験がある旅人が剣を構えると…
戦いの構えすら見せず、怖気づいた。(大事なことなので)
いきなりのヘタレっぷりに、「えぇ……」ってなった旅人は数知れず。
その後もマジシャン・リネのマジックショーを鑑賞するときも「自分が考えるかっこいいポーズを決め、気づいてくれないと落ち込んでしまう」ことをヌヴィレットに暴露されたり、
ショーの最中に起こった殺人事件で自らリネを告発し、旅人と法廷でバトルするときも、
- リネサイドが動揺しているときは、内心でめちゃくちゃ笑顔で喜んでたり、
- 冤罪をかけてしまっているのでは、と不安になると恥ずかしがったり、
- あげくに完全に決着がつきそうになったらこそこそと退廷しようとしてヌヴィレットに制される
などと、おおよそ神の威厳など感じさせない小物っぷりを露呈していく。
そもそもフォンテーヌ人もフリーナを慕ってはいるものの、それは神としての威厳にひれ伏しているのではなく、「マスコット」もしくは「スター」としてである。
フリーナ自身はそれでもいいのか国民の態度には気にも留めていないので、大きな問題にはならないのだが。
しかし、フリーナ自身が告発した審判でも結果に異議を申し立てることなく、潔く負けを認め、その後の告発ではしおらしくしているなど、決して審判そのものを軽視していることはないらしい。
また、本人曰く「滅びの予言」についても何かしらの努力をしているらしいが、着々と進行していく「予言」の実現を前にしても、その努力の内容については口を噤んでいる。
性能
元素スキルで3つのオブジェクトを召喚し、定期的な水元素ダメージを与えるサブアタッカー、広いエリアをカバーする単体HP回復ヒーラー、さらに元素爆発でHP増減をキーにしたダメージバフをチーム全体にばら撒く規格外のバッファー、三役をこなす。
また、初にしてVer.4.7現在で唯一のアルケー属性をスイッチできるキャラクター。(ただし水中では重撃ができない都合上スイッチできない)
水中探索でもキャプチャーした源海オベランド亜種のCTを短縮する探索スキルを所有し、フォンテーヌエリアの探索では編成に入れておけば大きな活躍が見込める。
反面、元素スキルがチーム全体のHPをごりごり消耗していくので、編成には工夫が求められる。
通常攻撃・ソリストの誘い
最大4段。命中したときアルケー属性の乗った水元素攻撃の追撃が発生する。
フリーナのメインは元素スキルと爆発のバフなのでこちらはほぼおまけ。
重要なのは重撃で、重撃を発生させると、範囲攻撃と同時にアルケー属性を変化させることができる。
ちなみにキャラ交代した直後のフリーナはウーシア属性なのは覚えておこう。
元素スキル・サロン・ソリティア
フリーナの現在のアルケー属性によって、「サロンメンバー」あるいは「衆の水の歌い手」がゲストとして召喚される。
いわゆるオブジェクト召喚の元素スキルだが、フリーナのアルケー属性で召喚されるゲストは変化する。これはスキルの持続時間中でも切り替えられる。
スキルの持続時間はCT20秒に対し、継続時間30秒(継続時間は重撃のスキル切り替えをしても共有されている)。
効果時間継続中でもかけ直しが利くので、これがフリーナのメインウェポンといえる。
ちなみに、スキルの効果時間中、フリーナは水上を歩行することができる。そしてそれを忘れて転落死するのはよくあること。
ウーシア状態
歓喜の泡を飛ばしてフリーナのHP上限を基とした水元素範囲ダメージを与え、「サロンメンバー」であるマンマルタコ姿の「ジェントルマン·アッシャー」、アワアワタツノコ姿の「シュヴァルマラン婦人」、重甲ヤドカニ姿の「クラバレッタさん」の三体を召喚する。
攻撃間隔はメンバーごとに異なり、間隔が長いメンバーほどダメージは大きめになっている。
このメンバーが攻撃するとき、HP上限が50%を超えているチームのHPを消費して攻撃力を上げる。
条件を満たすキャラが多ければその分攻撃力も上がる。
HPスリップはそれぞれの攻撃で発生するので、気が付くとチーム半壊状態になっているかもしれないが、これは後述する元素爆発のトリガーとなる。
プネウマ状態
「衆の水の歌い手」を召喚し、HP上限を基に、周囲のフィールド上にいるキャラクターのHPを一定時間ごとに回復する。
こちらは単純な単体継続ヒール。
戦闘中に頻繁に使うよりは戦闘後の立て直しに使うのが基本
。
設置場所から結構な範囲距離をしており、継続時間が長く、再設置も可能と、探索中の回復としては十分な性能。
元素爆発・万民のカルナバル
歓喜の意を集めて水飛沫の舞台を構築し、フリーナのHP上限を基とした水元素範囲ダメージを与える。
また、周囲のチーム全員が「もろびとこぞりて」状態に入る。本状態時、キャラクターの現在のHPが増える、または減る時、HP上限からみた増減率を基に、フリーナは1%につき1ポイントの「テンション」を獲得する。(無凸状態では「テンション」の上限は300)
そして、フリーナの所持する「テンション」を基に、周囲のチーム全員の与えるダメージおよび受ける治療効果をアップする。
継続時間終了時、フリーナの所持する「テンション」はクリアされる。
初見でこの説明を読んでも ( ゚Д゚)ハァ? となるが、簡単に概略すると、
- チーム全員にダメージバフ(攻撃バフでも元素ダメージバフでなくダメージそのものをバフ)と回復バフを付与
- ダメージバフはチーム全員のHP増減でもりもり上昇する
ということである。このバフを最大まで盛ると天賦レベル1でも0.0007×300で約1.2倍、10ならば0.0025×300で1.75倍と脅威的な数値となる。
天賦レベル10の最大倍率は元素熟知を1000まで盛った楓原万葉の元素ダメバフ(約1.4倍)を上回り、かつダメージバフなのでどんなキャラでも刺さる。
あとはトリガーとなるHP増減をどうするかという問題をどうやって解決するか、にかかっている。
天賦・終わりなき円舞
レベル突破第一段階で開放。
フィールド上にいるチーム内のキャラクターがフリーナ自身以外からHP上限を超えて回復する治療を受けたとき、その後の4秒間、フリーナは2秒毎に周囲のチーム全員のHPを回復する。
チームのヒーラーがオーバーヒールをしたとき、その後フリーナがチームの全体回復を行う。これは元素爆発のバフ回転を早めることにつながる。
天賦・聴き手なき独白
レベル限界突破第四段階で開放。
HP上限1000ポイント毎に、フリーナのサロン・ソリティアに、異なるアルケー属性に応じた強化効果を付与する。
「サロンメンバー」の与えるダメージ+0.7%。この方法でアップできる「サロンメンバー」のダメージは最大28%まで。
「衆の水の歌い手」が周囲のフィールド上にいるキャラクターのHPを回復する時間間隔‐0.4%。この方法で短縮できる、前述の「衆の水の歌い手」の回復間隔は最大16%まで。
両バフ効果の上限を目指すにはフリーナのHP40000が要求される。これが第一目標となるだろう。
天賦・蒼海もまた舞台なり
原海アベラント亜種の能力のクールタイム-30%。
フォンテーヌの水中探索で使用する各種スキルのCTが短縮される。
如実に水中戦闘に影響が出る。
命ノ星座
「愛は野の鳥 哀願しても手懐けられぬ」
1凸。
万民のカルナバル発動時、フリーナは150ポイントの「テンション」を獲得する。
また、フリーナの「テンション」保持上限+100ポイント。
元素爆発で、即座にバフ効果が得られるようになり、かつ上限も上がるぶっ飛び効果。
「女は気まぐれ 水面に揺らぐ浮草のよう」
2凸。
万民のカルナバル継続期間中、チーム内にいる周囲のキャラクターの現在のHPが増える、または減る時、フリーナの獲得する「テンション」が250%増加する。
さらに「テンション」が上限を超えた部分について、1ポイントごとに、フリーナのHP上限が0.35%増える。この方法で増やせるフリーナのHP上限は最大140%まで。
なんのこっちゃと思うだろうが、要は爆発中のバフ回転が上がる上に、超過分はフリーナのHP上限が上がる。フリーナのスキルはここまで読んでもらえればわかるだろうが、要求されるのはHP上限なのでフリーナの元素スキルの強化にもつながる。
「秘密は心に秘められた 誰もこの名を知り得ない」
3凸。
民衆のカルナバルのスキルLv.+3。最大Lv.15まで。
いつもの……ではあるが、強力無比な元素爆発の効果をさらに上昇されるのができるため実入りは非常に大きい。
「地獄に堕ちずして いかに生の価値を知る!」
4凸。
サロン・ソリティアの「サロンメンバー」が攻撃を敵に命中させたり、「水衆の歌い手」が周囲のフィールド上にいるキャラクターのHPを回復したりすると、フリーナは元素エネルギーを4ポイント獲得する。
この効果は5秒毎に1回のみ発動可能。
元素爆発のエネルギーが60あるフリーナが聖遺物に頼らずとも自力で元素エネルギーを確保できるようになる。より元素爆発の回転が早くなる地味ではあるが、有効な効果。
「あぁ!その者の名は…!」
5凸。
サロン・ソリティアのスキルLv.+3。最大Lv.15まで。
解説不要。
「僕の歌を聴きたまえ―― さあ 愛の杯を掲げよう!」
完凸。
元素スキル「サロン・ソリティア」発動時、フリーナは「脚光」効果を獲得する。継続時間10秒。
継続期間中、フリーナの通常攻撃、重撃および落下攻撃ダメージは、元素付与によって他の元素に変化しない水元素ダメージへと変わる。
そして、フリーナ自身のHP上限の15%分、与えるダメージがアップする。
継続期間中、0.1秒毎に、フリーナの通常攻撃、重撃、着地時の落下攻撃が敵に命中すると、フリーナの現在のアルケー属性を基に、異なる効果を発動する。
/アルケー:ウーシア/1秒毎に、フリーナのHP上限の4%を基に、周囲のチーム全員のHPを回復する。継続時間2.5秒。再び発動すると、継続時間が延長される。
/アルケー:プネウマ/今回の通常攻撃、重撃、着地時の落下攻撃によるダメージを、さらにフリーナのHP上限の20%分アップさせる。
上記の攻撃が敵に命中する時、周囲のチームは全員、残りHPの1%分のHPを消費する。
/「脚光」継続期間中、上記効果は最大7回発動可能。この効果は発動回数が7回に達したとき、または継続時間終了時に解除される。
長い説明だが、要は元素スキルを発動後、一定時間フリーナにも特殊バフが付加されて、通常攻撃が水元素ダメージになり、しかも重撃で殴りヒーラー、ピュアアタッカーにシフト可能になるということである。
さらに元素スキルの追撃、回復もそのまま。
水スライムとか水アビスとかを考えなければもう全部あいつひとりでいいんじゃないかな状態のフリーナ無双ができるようになるのである。重課金、廃課金勢歓喜ものの効果。
モチーフ武器・静水流転の輝き
会心ダメアップ、HP増減で元素スキルの威力アップ、自分以外のチームキャラのHP増減で自身のHP上限アップ。
すべての効果がフリーナに求められる要素盛り合わせの効果。見た目もフリーナにピッタリ。
その代わりフリーナ以外にはあんまり旨みもないのが難点。
ほかにもフリーナ向けの武器となると、片手剣使いが涎を垂らすほど欲しい「磐岩結緑」、HP上限を底上げする「聖顕の鍵」、見てくれを考えなければ元素チャージ効率と元素スキルの会心率を上げ、しかも無課金で入手できる「サーンドルの渡し守」も候補に挙がる。
おススメ聖遺物
立ち回りが元素スキル→元素爆発→他キャラにシフトが基本であるフリーナ。
なので「黄金の劇団」(元素スキルの威力+20%/元素スキルの威力+25%、待機中ならばさらに+25%)が最適解。
4セットが理想だが、無理そうなら劇団2セット以外に元素チャージを盛る「絶縁の旗印」or水元素ダメージを盛る「沈淪の心」か「水仙の夢」orHP上限アップの「千岩牢固」または「花海甘露の光」2セットでつないでいく。
相性のいいキャラ
全体回復持ち全般
フリーナのダメージバフ上昇はHP増減をトリガーにしている以上、悠長に元素スキルの自傷や敵ダメージを待っているだけでは効果時間中に上限には達しないし、そのままではチーム全体のHPが半減するので危険。
なのでバフの回転を上げるために、一気にチーム全体の回復を行えるキャラにお鉢が回ってくる。
組み合わせとして、よく名前が挙がるのは白朮、ジン、早柚、バーバラ、珊瑚宮心海、シグウィン、七七、シャルロットといったあたりだろう。
ヌヴィレット
デザイナーズコンボとして考案されているのか、組めと言わんばかりに露骨にシナジーがある水アタッカー。
ヌヴィレットが1凸していれば、中断耐性もあってなお安定性が上がる。
セノ
元素爆発の継続時間中に水元素を適度に撒いてくれるキャラに恵まれなかった中、ようやく適格なフリーナに巡り合えた雷アタッカー。
ナヒーダ、白朮と併せて激化反応と超開花反応を両立するハイブリッドパーティが非常に強力なものとなった。
ノエル
完凸で全体回復、元素爆発によるアタック、シールド持ちと余すとこなくフリーナのコンボについていくことが出来る
メイド。
その万能感ある高いシナジーから、行秋、夜蘭と組んだマーメイドノエルというチームも考案されるくらいである。
余談
- 命ノ星座の名前はすべてオペラが元ネタとなっている。
- 好きな食べ物はスイーツ。というか今のところプレイアブルの女神たちは今のところ全員スイーツ大好きである。
太るぞ。
- 嫌いな食べ物は創作料理。何度か相伴にあずかる機会があったが、残ったのはトラウマだけだったと本人談。
- 愛らしい外見、はたまた作中の印象的な活躍(?)のおかげか、X(旧Twitter)でのフリーナの紹介画像は27万もの「いいね」を獲得。今までの最高記録である放浪者の24万を大幅更新した。
ここより魔神任務第4章第5幕のネタバレを含みます! 苦手な方はブラウザバック!
さて、神にしてはあまりにも小物っぽいフリーナだが、魔神任務を進めていくと少々不可解なことに気が付いていく。
まず、フリーナは作中、魔神任務で一度も元素力を振るったことがない。
タルタリヤが歌劇場で暴れだしたときも怯んでいるばかりで、「召使」の襲撃の際にも
命乞いをし、神の力で退けようともしなかったことが明らかになっていく。
そして諭示機の不可解な裁定にうろたえるなど、作成した張本人でありながらそのシステム構造を理解できていない節も垣間見える。
しかし、500年の長い間フリーナが神としてフォンテーヌに君臨しているのもまた事実だが、「召使」の見立てでは、フリーナには何らかの呪いがかけられているのではないか、と推察されていた。
フリーナが神の力を行使できないのは、その呪いが原因なのではないかと思われていた。
確かにフリーナは魔神フォカロルスである。
ただし、ある目的のためにフォカロルスの神としての力と神の心を脱ぎ捨て、抜け殻となった肉体だけの。
なのでフリーナ自身はただの人間にすぎず、元素力すら扱えない。
500年の歳月を生きられたのも呪いによるもの。
にもかかわらず神として一度も疑惑の目を向けられなかったのは、彼女自身の迫真の演技の賜物。
しかし、いかに神として振舞おうともその精神は人間。500年の歳月はあまりにも人間には長すぎた。
彼女のキャッチコピー「不休のソリスト(独奏者)」というのは、実は水神という役目を休むことも止めることも、ましてや誰かに打ち明けることも許されず、演じ続けるしかないという残酷で皮肉的なものであった。
折り畳みの文章はそんな彼女が秘めた嘆きの声が流した涙を通じて、フォンテーヌのすべての水が集うとされるルキナの泉に漏れたものである(この声は魔神任務第4章第4幕までルキナの泉で聞くことができる)。
そしてそこまでして彼女が為したかったことは何か。
すべてはフォンテーヌ人を「滅びの予言」から救うため。それは魔神フォカロルスの悲願でもある。
そもそも現在のフォンテーヌ人の起源をたどれば、先代水神エゲリアが眷属の純水精霊たちが願った「人間になりたい」という願いを叶えるため、エゲリアが原始胎海の水を盗み出し、それを血管として使用することで人の型を得たものである。
要は一種の擬態のようなものであり、ゆえに胎海の水に触れれば姿を維持できずに溶解し、純水精霊に戻ってしまう(これは個の人としての死でもある)。
当然だが人を創り出すというエゲリアの行為は「天理」に背くものであり、それゆえにフォンテーヌは天理から「滅びの予言」を授けられてしまう。
エゲリアはその対策ができないまま、当時眷属の一人である今のフォカロルスを次代の水神に指名し、その後魔神戦争で戦死する。
後を託されたフォカロルスは、予言を回避するのではなく、予言を成就したように見せかけ、フォンテーヌ人を滅びから守る計画を思いつく。
そのためにフォカロルスは自身の「神性」と神の心を分離し、諭示機と一体化し、残された「人性」をフリーナと名付け、彼女に水神として振舞い続け、それがばれることなく、かつ誰にも打ち明けることも許さないという使命を与えた。
フリーナはその使命が終わるとき、劇的な審判が下されるだろうというフォカロルスの言葉を信じながら、表向きは大衆の望む「神の姿」を演じ、裏側で予言を回避する手段を探し続けていた。
だが神さえ匙を投げた予言の回避手段を、ただの人間に見つけられるはずもない。
予言の対策を表面上全くしようとしないのも、しないのではなく、ただの人のフリーナには出来ないから。
そしてフォカロルスはフリーナが「神」として振舞う裏側で、諭示機に律償混合エネルギーを蓄積し続けた。
だが、そんな事情など露知らず、予言の実現が着々と進んでいき、ついには大きな災害が発生したことでのっぴきならない状況となりながらも、何もせず静観を続けるフリーナにしびれを切らした旅人はフォンテーヌで紡いだ縁を集め、フリーナを審判の場に引きずり出し、彼女を神を騙るものとして告発。
必死に抵抗するフリーナだが、突きつけられる数々の証拠を前に有罪判決を下されくずおれるフリーナ。
だが諭示機が採決した刑罰はフォンテーヌ史上初の「死刑」。
魔神任務では彼女以上にえげつない事件を引き起こした人物にも下されなかったあまりに重すぎる刑罰に困惑する旅人たちだが、ここまでが予言の予定調和であり、そしてこれこそがフォカロルスの真の目的。
それはフォカロルスが500年分の律償混合エネルギーをもって神座もろとも自分を滅し、今世の水龍王ヌヴィレットに古龍の大権を返上すること。
ヌヴィレットを最高裁判官という地位に就けたのも、このため。
ヌヴィレットを人間社会になじませ、500年の歳月で人間を理解させたうえで、返上した古龍の権能でフォンテーヌの行く末を委ねる。
結果、龍としてはあまりにも人間に馴染んでしまったヌヴィレットはフォンテーヌ人を自らの権能で真の人間へと転生させ、胎海の水で溶けない身体へと変えた。
これにより、予言の通りフォンテーヌは胎海の水に都市全体が沈没する大厄災に見舞われたが、フォンテーヌの英雄たちの救助活動も相成り、フォンテーヌ人は海に溶けることなく人として生きられることとなった。
そしてそれらすべてを見届け、長すぎる役目を終えたフリーナは静かに水神の座を退いて市井に下った。
この「500年間」は魔神任務中にて、良く言えば非常に丁寧に、悪く言えば非常に粘っこく描写されている。フォンテーヌに訪れたばかりの頃に出会ったフリーナと印象がかなり変わること請け合い。
伝説任務「頌歌者の章」はその後日談であり、いかにしてフリーナが「人間」として再起するか、そしていかにして神の目を授かったかまでが描かれる。
真の余談
- 上述のとおり、素のフリーナは自己犠牲もいとわない徹底した利他主義者であり、審判のときも内心ではフォンテーヌ人を守ることを意識していたくらいである。まさかその衆人から失望のまなざしを向けられるとは思ってもいなかっただろう。
- 伝説任務では表向き予言に対して無策だった自分を責める声があることを認識しており、それ自体は堪えるけど受け入れると発言している。どんだけ鋼メンタルなんだこの子…。
- 4章5幕をクリアすると、プレイアブルの七神から彼女についてのボイスが聞けるが、そのどれもが彼女の長い闘いを自身の信条に即した形で高い評価をしている。
- 授かった神の目は、他のフォンテーヌのキャラと比べても少しだけデザインが違っている。
- 完全にこじつけだが、他の神とは編成画面でのパーティ加入の際右回り・左回りが逆。
そしてベネットは他の神と同じ周り方。やっぱり炎神じゃないか
- 上記の通り伝説任務では、フリーナの過去と真実を知っていながら、ろくな代案も考えずに何百年も孤独な演技を続けてきたフリーナに再び演技の話を持ち掛ける旅人の浅慮さにやや批判が集まる事となった。
- 4.3のメインイベント「薔薇と銃士」にも客演として出演。豊富な演技経験を活かし、映影(映画)の監督及び演出指導として辣腕を振るう。続く4.4のメインイベント「踊る獅子と舞う紙鳶」のストーリー最終幕にも出演し、人として璃月を訪問し、遺瓏埠で海灯祭を満喫している。
魔神任務を最新まで攻略していないと、どうしてフリーナがいきなり庶民の暮らしをしているのか、どうして水神が気軽に海外旅行に出かけて祭りを楽しんでいるのかというわけのわからないことになる上に凄まじいネタバレを喰らうことになるが。
- インフレじゃなくてインフラでは? -- ナナシ (2023-12-04 08:58:58)
- 心美じゃなくて心海やね。 -- 名無しさん (2023-12-04 09:12:41)
- 誤字修正ついでに読みにくそうな箇所を一斉修正。慣れないのう -- 名無しさん (2023-12-04 18:24:32)
- フリャ… -- 名無しさん (2023-12-05 19:56:15)
- ストーリーでの裏での奮闘ぶりに感動したが「 何故かなかなか立たなかった項目」のタグつけるほど登場して日にち経ってないよ。 -- 名無しさん (2023-12-05 21:11:13)
- 僕っ娘のタグも欲しい -- 名無しさん (2023-12-06 14:44:41)
- グロシを掲げよ! -- 名無しさん (2023-12-07 10:32:41)
- フリーナ様で決定的になったけども、水元素の人は演者や政治家 -- 名無しさん (2023-12-07 13:57:20)
- ミスって続き、のような私と公の顔が異なるけどどちらも自分だと納得してるタイプなんだね -- 名無しさん (2023-12-07 14:00:17)
- 神ですら摩耗はキツいというのに人間のメンタルで神のフリを500年続けられるのはもう神のメンタルなんよ -- 名無しさん (2023-12-29 02:04:52)
- ので摩耗について悩んでる先生やら影ちゃんにも称賛されてる。本物の神勢もみんなフリーナちゃんベタ褒め -- 名無しさん (2024-01-04 03:39:07)
- 実装済み七神と共通するところが多い。陽気な人柄は風神、神の座を降りる結末は岩神、先代の逝去で後を継いだ経緯は雷神、最終目的が瓜二つなる存在の抹消だったことは草神。 -- 名無しさん (2024-06-07 21:11:07)
- 戦闘的には万能キャラというか、出来ることが多くてある程度欲しい役割をやってくれる&他のキャラに不足してる部分も引っ張ってフォローしてくれるのと、小回りの利く能力なんで居るとゲームを面白くしてくれるのでそういう面でもオススメ。7/16までPUしてるので良ければお迎えしてやってください -- 名無しさん (2024-07-06 13:20:28)
- 水歩ける(最強)しボス戦とかとりあえずプネウマ置いておくだけで安定性が増すし攻勢に入ったらウーシアにして強力なスキル威力と元素反応として使えたりと、仮にも神枠で実装されたプレイアブルだから使いやすさはピカイチ。最大の欠点は戦闘後に全味方のHPが減っててなんか気持ちが落ち着かないところ(神像へワープ -- 名無しさん (2024-07-08 12:00:42)
- ヌヴィレットがいなかったら、あるいは迫害され続けた結果いなくなってしまったら、どうするつもりだったか気になる -- 名無しさん (2024-08-19 22:47:06)
- フリーナ様も凄まじいけど、フォカロルスの方も500年の孤独に耐えた果てに自死ってかなり壮絶…もしかしたらフォカロルスは神の権能握ったままなんで、影ちゃんとかみたく数百年とかそんなに苦痛でもないのかもしれないがそれでもとんでもない自己犠牲だ -- 名無しさん (2024-10-12 00:00:39)
最終更新:2024年12月27日 15:12