登録日:2023/12/03 Sun 15:51:41
更新日:2025/04/26 Sat 18:33:53
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「それではお話いたしましょう。永い永い昔から伝わる”守りし者”の物語を...」
牙狼<GARO>
魔戒騎士列伝
鋼の咆哮
HAGANENOHOUKOU
【概要】
ホビージャパン誌上にて2006年8月号から2007年2月号にかけて連載された。2007年3月31日にムック本として出版、2017年3月31日に復刊増補版として内容を追加し再販された。
本編は全7回。ムック本出版時に、番外編の追加とイクイップ&プロップシリーズの紹介、制作者と雨宮監督のインタビュー、
白夜の魔獣の特集が収録された。復刊増補版ではさらに、オリジナル版の発売後に出た他のフィギュアシリーズの紹介が収録されている。
白夜の魔獣終了時点で描かれた作品であり、復刊増補版には現在と作品設定が異なっているという旨が注意文として記載されている。
内容としては、フィギュアの作例と雨宮慶太の絵に文章が付けられたものになっている。牙狼版の
HERO SAGAと言えば伝わる人もいるだろう。
あらすじとしては、老人が夜に少年に聞かせる昔話を導入として、原初の鎧が牙狼の鎧になっていく様子を描いていく物語となっている。
【現代パートの登場人物】
少年が眠るまで守りし者の昔話をする老人。自身の父親同様、
魔戒騎士に仕える身分である。某
魔導輪のモノマネをして少年に呆れられるなど、茶目っ気がある人物と描写されている。老齢の人物であり、死期が近いような描写がされている。
冴島家の執事・倉橋ゴンザその人。本誌での連載の最終回であたかも寿命が尽きそうな描写がされているが、ムック本にまとめられた時に追加された番外編でこれからも生き続けることが示唆される。
老人が昔話をしてあげる少年。老人が仕える主人の息子である。
白夜騎士その人を知っているような描写がなされている。
本誌での連載の最終回で名前が「雷牙」であることが明かされる。つまりは、幼き日の最強の黄金騎士・
冴島雷牙その人である。
少年の父であり、老人が仕える相手。白いコートを着た魔戒騎士である。幼い時から老人の世話になっており、老人が少年と幼い頃の彼を重ねる場面も。
心滅獣身の危険性を知った少年に自身の体験から、信頼できる友を持つように助言している。
特定する形で書かれていないものの、
冴島鋼牙だと思われる。本作で、名前の由来が間接的に語られている。本作ではゴンザに休暇を与えているが、『
魔戒ノ花』の描写を見るに無かったことになったようだ。
冴島カオル本人である。番外編では、白い槍の騎士が登場する新しい絵本を描いていることが判明する。
少年の父親の友人であり、父を心滅から救った人物。第五回で少しだけ登場し、本格的に登場するのは番外編だけ。
涼邑零である。雷牙にサイダーを渡されているので、甘党であることはすでにバレていると思われる。雷牙におじさんと呼ばれて傷つく場面も。
【話一覧】
- 第一回「牙狼の章」
- 第二回「鋼牙の章」
- 第三回「烈火の章」
- 第四回「戦友の章」
- 第五回「獣化の章」
- 第六回「白夜の章」
- 第七回「神話の章」
- 番外編「安息の章」←(ムック本で追加。ジオラマ写真なし)
【用語】
魔戒法師が作った生命とされており、
轟天を含む魔導馬もこの一種である。動物の死骸に魔獣を憑依させたものだとされており、暴走によって創造者である魔戒法師本人も命を落とすことが少なくなかったという。
かつて魔戒騎士の鎧が生まれる前のこと、窮地に陥ったある騎士が魔獣に向けて、自身の魔除けをやじりにして矢を放った。偶然放ったその矢が魔獣を消滅させたことから、魔戒騎士たちはこれを魔獣退治に用いることになる。
そもそもは魔獣の腕がマグマと融合し、ホラーの爪と呼ばれる物質に変化したもの。後のソウルメタルである。
後の時代には、魔戒騎士の持つ勇気ある心の意味も付加されており、
ハガネの鎧や冴島鋼牙の名前はここから来たと推測される。
狼の鎧を得た魔戒騎士の窮地に力を貸した謎の人物。炎を操ることができ、狼の鎧に炎を纏わせ、魔戒騎士の鎧を強大な存在に押し上げた。これが
烈火炎装の元祖だと言われている。
炎人はその後、魔戒法師の始祖となったのではと言われている。
邪気を持たない魔獣。ある日、魔戒騎士と出くわし落命を覚悟したが、邪心がないことを見抜かれ、魔導輪となり魔戒騎士に協力する存在となった。本体は魔界で眠りについているようだ。
【余談】
- 「舞台ウラ」と称して制作者の愚痴が載っており、雨宮監督に無茶ぶりをされて、ホラーを作るために十面鬼ゴルゴスを魔改造できないかと四苦八苦する姿も描かれている。
- 本作に登場する要素が後発の映像作品で実現している。ゴンザに休暇を与える話→『魔戒ノ花』。ゴンザが進行役→『魔戒烈伝』。寝る前の幼い雷牙に守りし者の話をする→『阿修羅』。また、本作に登場するカオルの絵本は、一部設定が違うものの『MAKAISENKI』で執筆することになる「白い幻獣と秘密の森」に相当するものだと思われる。
「ねえ、また追記と修正のお話聞かせてよね。きっとだよ...」
「...かしこまりました」
- 資料性の高さではトップクラスの作品。電子化してくれてよかった -- 名無しさん (2023-12-03 16:16:54)
- トークショーによると本当は3本くらいに収めておきたかったらしいがその時点で6本になるだろうと予期していて結局7本になった -- 名無しさん (2023-12-03 16:19:02)
最終更新:2025年04月26日 18:33