登録日:2023/12/07 Thu 02:33:46
更新日:2024/06/05 Wed 09:33:28
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週刊100名馬No.66 マーベラスサンデー 表紙より
マーベラスサンデーとは日本の元
競走馬。
目次
【データ】
誕生:1992年5月31日
死亡:2016年6月30日
享年:24歳
父:
サンデーサイレンス
母:モミジダンサー
母父:ヴァイスリーガル
調教師:大沢真 (栗東)
主戦騎手:武豊
馬主:笹原貞生
生産者:早田牧場新冠支場
産地:新冠町
セリ取引価格:-
獲得賞金:6億686万円 (中央)
通算成績:15戦10勝 [10-2-1-2]
主な勝鞍:97'宝塚記念
受賞歴:JRA最優秀5歳以上牡馬
【誕生】
1992年5月31日生まれの栃栗毛の牡馬。父はお馴染みの大種牡馬
サンデーサイレンス。母はモミジダンサー。
北海道新冠町の早田牧場に生まれるも、幼少期は病弱で馬体も貧弱だった為、なかなか買い手がつかなかったという。
1994年に栗東トレーニングセンター大沢厩舎に入り、デビュー前の調教でも先を期待させる瞬発力を見せていたのだが、同年8月の調教後、右膝の骨折が判明。
ケガの治療の為に放牧に出されるが、放牧先で疝痛を発症するなど故障を重ね、一時期は重篤状態にまでなってしまう。
当時は本当に悲惨な状況だったようで、疝痛の発症で顔もげっそり、ほぼ骨と皮だけの状態にまで陥っていたという。
しかしそんな有様ながらも、担当厩務員である古川代津雄氏は、当時ジャパンカップを制した同一冠名馬のマーベラスクラウンを超える素質を秘めていると大いに期待を寄せており、どうにか回復させてやりたいと熱意を見せていたとのこと。
幸いにも奇跡的に一命を取り留めるが、これらの出来事からデビューの予定が大幅に遅れる事となった。
【戦歴】
1995年2月4日に京都競馬場の4歳新馬戦ダート1800mでデビュー。
デビュー戦で見事に勝利を飾り、続く条件戦でも連勝を重ねるも、右膝に再度の骨折が発生し、それが治ったと思ったら今度は左後脚を骨折したりとケガに悩まされクラシック路線には出走できなかった。
しかし幾度もの苦難を乗り越え1996年4月に復帰して以降は2度の条件戦を挟んだ後、エプソムカップ、札幌記念、朝日チャレンジカップとG3重賞を連戦連勝し、その次のG2である京都大賞典でも勝利。
重賞含めて6連勝を達成するという快進撃を見せ、一躍トップホースの仲間入りを果たす。
続いて挑んだ初のG1レースである天皇賞(秋)では2番人気で出走するものの、バブルガムフェロー、
マヤノトップガン、
サクラローレルといった
ライバルに適わず4着。
その次の有馬記念においてもサクラローレルに敗れ2着に終わるものの、
それまでの快進撃と2つのG1レースにおける接戦から、マヤノトップガン、サクラローレルと並ぶ3強として当時の競馬界隈を盛り上げる存在となっていた。
翌年の1997年は3月の産経大阪杯で勝利し弾みを付け、続いて天皇賞(春)へ出走。
同期
ライバルであるサクラローレル、マヤノトップガンらとの直接対決となり、
直線でサクラローレルとの競り合いになるものの、後方から追い込んできたマヤノトップガンに抜かれ最終的に3着に。
敗れはしたものの、同世代3強
ライバルとのこの1戦は天皇賞史上屈指の名勝負として語られている。
そして迎えることになる折り返し、春のグランプリである宝塚記念。
マヤノトップガンは休養、サクラローレルはフランス遠征とそれぞれ出走回避している中、天皇賞(秋)で敗れたバブルガムフェローとの対決に。
後方で脚を溜めた先、最後の直線におけるバブルガムフェローとの競り合いをギリギリクビ差で制し、見事初のG1タイトル獲得を果たすことになった。
が、この直後にまたしても骨折が判明したため再度の休養。
何とか回復した先で迎えることになったのが年末、二度目の挑戦となる有馬記念。
サクラローレルもマヤノトップガンも既に引退している中で奮戦するも、ゴール直前でシルクジャスティスに交わされ惜しくも2着。
春秋グランプリ制覇の偉業には一歩届かずとなった。
翌年以降も現役続行の予定だったのだが、出走が予定されていた阪神大賞典の直前で今度は右前脚屈腱炎を発症。
これをきっかけにこれ以上の出走は厳しいと判断され引退となった。
【引退後】
引退後は種牡馬入り。
産駒としては中央競馬では中山大障害を制したキングジョイやマーベラスカイザー、日経新春杯や京都記念などで勝利したシルクフェイマス。
地方競馬では南関東競馬で重賞5勝したセレン、盛岡競馬で重賞7勝を記録するも2011年マイルCS南部杯(東京競馬場開催)で予後不良となったロックハンドスターなどを中心に、多くの重賞馬を輩出している。
後継種牡馬はキングジョイが乗馬・マーベラスカイザーが現役中に急死したためシルクフェイマス・ネヴァブション・セレンが繁殖入りしたが、シルクフェイマスとネヴァブションは僅か数頭の産駒で繁殖生活が終了し、セレンが産駒数こそ希少なものの同じ南関東競馬で2020年京浜盃を勝ったブラヴールを輩出するに留まっている。
また母父マーベラスサンデーの馬には2015年桜花賞馬レッツゴードンキがいる。
2012年に種牡馬を引退したものの、2014年に一時復帰。
この年限りで再び種牡馬を引退した後は、功労馬として余生を過ごし、2016年6月30日、織田米晴牧場において老衰によりこの世を去った。
【創作作品での登場】
無邪気なハイテンション系のウマ娘で、名は体を表し「マーベラス」が口癖。
日常の些細なことに
素晴らしさを見出すのはいいが、時々何らかの不思議な物事や空間にアクセスしてしまうブッ飛んだキャラ。
あまりにもマーベラスが代名詞になってるので、他のマーベラス冠を出すことになったら扱いに困りそうである。
外見も巨大なサイドテールとトランジスタグラマーなボディーが非常に個性的。なお栃栗毛なのにウマ娘ではなぜか黒髪で、栗毛色は変更後の勝負服に採用されている。
ネタキャラな印象は否めない一方、アプリの育成シナリオではそのマーベラスメンタルで史実の自身および同時代のウマ娘たちの不幸を受け止めていくネタでは済まないドラマが展開されている。
【余談】
パドックでしばしば放尿するという癖があった。宝塚記念の時に至っては2回していたらしい。
ウマ娘では美少女にはどうなんだというネタだがしっかり「トイレが早い」というくだりが時々出てきている。
追記・修正お願いします。
- なお、2012年に種牡馬を引退⇒2014年に復帰という変わった経歴を持っていたりする -- 名無しさん (2023-12-07 21:45:18)
最終更新:2024年06月05日 09:33