島根県立大社高等学校

登録日:2024/09/06 Fri 01:26:00
更新日:2025/05/04 Sun 11:39:33
所要時間:約5分で読めます




島根県立大社高等学校(しまねけんりつたいしゃこうとうがっこう)は、島根県出雲市大社町に所在する全日制の県立高校である。
英語表記はShimane Prefectural Taisha High School
通称は「大社」(たいしゃ)「社高」(しゃこう)


【概要】

1898年(明治31年)に、簸川郡立島根県簸川尋常中学校として創立されたのが起源。
当時は簸川(ひかわ)今市(いまいち)町に所在していた。現在の出雲市の主要地域にあたる。
その後、第三中学校、杵築中学校、大社中学校と、幾度かの校名の変更を経て、1948年に新制の高等学校、大社第一高等学校としてスタートする。
翌1949年に大社第二高等学校(高等女学校が前身)と統合される形で、男女共学の大社高等学校となった。
1973年にはスポーツ界を担う人材の育成のため、体育科が設立された。
島根県で体育科が存在するのは大社高校のみである。
2018年に創立120周年を迎えた。

校訓は「自主自立 敬愛互助 創造発展」、学校のスローガンは、「夢 努力 感動 〜自分を好きでいられる学校〜」。

2024年に開催された第106回全国高等学校野球選手権大会において、野球部が93年ぶりのベスト8という歴史的快挙を遂げた。
彼らの戦いぶりは、島根県は勿論、全国の野球ファンに感動を与え、大社高校の名を全国的に知らしめることになった。


【学科】

普通科

各学年につき5学級。国公立大学、私立大学、短大、専門学校への進学を目指している。
1年次は学科の全員が共通科目を学び、2年次から文系と理系にコースが分かれる。
3年次からは、文系はさらに、国公立大学志望者向けのコースと、私立大学•短大•専門学校•就職向けのコースに分かれる。
多様な進路への対応のため、多様な選択科目が用意されている。
フードデザインやソルフェージュなど、普通科にしては珍しい科目もある。

体育科

概要でも述べたが、島根県内で唯一の体育科である。スポーツ推薦あり。
以下の競技の中から専攻する競技を選び、3年間を通して履修する。
  • 陸上競技
  • 野球(男子限定)
  • 剣道
  • 体操
  • サッカー(男子限定)
  • バレーボール(女子限定)
名前の通り、体育科目が非常に充実している。
スポーツに関する専門的知識や能力を身に付け、未来のスポーツ界を担う人材の育成を図る。
因みに、スポーツしかしないわけではなく、普通科ほどではないが、普通教科も履修する必要がある。数学Ⅱも履修する。


【制服】

  • 男子
オーソドックスな黒い学ラン。黒いズボン。
黒であるなら、中学生の学ランもボタンを付け替えさえすれば、使用できる経済的な代替法もある。

  • 女子
左胸の方に校章が付いた黒いブレザーに白シャツ、下は黒いプリーツスカート。ズボンも選べる。就活生みたい。
セーターやベスト等を重ね着してアレンジする者もいる。あるいは、ブレザーの下にパーカーやスウェットなどを用いることも。
落ち着いていて、シンプルなものが好きな人には人気。


【学校生活】

学生の多くは、部活動との文武両道を行いながら、進路実現へ向けて邁進しつつ、様々なことに挑戦する充実した学校生活を送っている。部活動に参加する生徒は全体の約9割を超える。
「鹿城祭」(ろくじょうさい)と呼ばれる学園祭は、1年生はクラスごとに合唱を競い、2、3年生はクラス内で催し物を決める。
このイベントは3日間続き、大盛況である。
コロナ禍以前は大々的な開催を行い、近隣の大社町を含む、学外との交流も盛んであった。
学園祭の最後の日に行われる体育祭は、スポーツが得意な者は勿論、そうでない者も事務、応援に回るなどして、全員で大会を盛り上げている。
球技大会が1学期と2学期に行われる。これは単に親睦を深めるだけではなく、出雲地区高体連球技大会への出場権を得ることも可能である。

進学を希望する者が殆どで、多くの学生が、平日や休日の別なく、「有朋舘」(ゆうほうかん)と呼ばれる卒業生記念館で自習を行なっている。
進路状況は個人の力量次第といったところで、成績上位層は国公立大学(多くは島根大学)、関西や関東の有名私立大学に進学する者が多い。関関同立MARCHにも進学実績がある。

ピアス、アルバイトは基本的に禁止となっている。スマホでの校内の使用も厳しく規制されている。使用が発覚した場合、先生の裁量にもよるが、大抵の場合、没収される。


【周囲の設備】

体育科が置かれているだけあって、スポーツの設備は非常に恵まれている。野球場、室内練習場(野球部)、ソフトボール場、陸上トラック、テニスコート、弓道場など、学校敷地の大半がスポーツ施設やその敷地である。
敷地外ではあるが、学校から歩いて10分もしないうちに、カミアリーナ、テニスコート、野球場など、運動施設が充実している島根県立浜山公園があり、運動部が練習に利用していることがある。また、この公園の野球場は、全国高校野球選手権、島根大会の試合が行われる場所の一つである。2024年には、野球部がこの野球場で島根大会決勝戦に勝利し、32年ぶりに甲子園出場を決めた。

周囲の環境も含め、スポーツに打ち込める恵まれた環境も、県内外から人気を集める理由の一つである。


【主な部活動】

  • 野球部
  • サッカー部
  • 陸上競技部
  • 男子バレーボール部
  • 女子バレーボール部
  • 男子バスケットボール部
  • 女子バスケットボール部
  • 剣道部
  • 体操部
  • 男子ソフトテニス部
  • 女子ソフトテニス部
  • 卓球部
  • 弓道部
  • ソフトボール部
  • 男子硬式テニス部
  • 女子硬式テニス部
  • 水泳部
  • ダンス部
  • 空手道

  • 文芸部
  • 演劇部
  • 生活科学部
  • 美術部
  • 吹奏楽部
  • 茶道部
  • 華道部
  • 放送部
  • 合唱部
  • ESS部
  • JRC部
  • 写真部


【部活動の主な実績】

・野球部

全国野球選手権大会において、第1回大会の地方大会から皆勤出場を果たしている全国屈指の古豪の一つである。

  • 2023年夏 選手権島根大会 ベスト4
  • 2023年秋 秋季島根大会 3位
  • 2024年春 春季島根大会 3回戦敗退
  • 2024年夏 選手権島根大会 優勝
  • 2024年夏 第106回全国高等学校野球選手権大会 ベスト8
    • 1回戦 対 報徳学園 3-1
    • 2回戦 対 創成館   5-4
    • 3回戦 対 早稲田実業 3-2
    • 準々決勝 対 神村学園 2-8
  • 2024年秋 秋季島根大会 1回戦敗退
  • 2025年春 春季島根大会 準優勝

・サッカー部

目標は全国優勝。OBには、プロサッカー選手を幾人も排出している。

  • 2023年 全国高校サッカー選手権島根県大会 準決勝敗退
  • 2023年 島根県高等学校サッカー新人大会 優勝
  • 2024年 島根県高等学校総合体育大会 準優勝


【2024年 夏の甲子園での活躍】

試合の詳細(ネタバレ)のため、収納。




【出身者】※敬称略

  • 青木一彦 (元国土交通副大臣)
  • 青木幹雄 (元参議院議員、第64,65代内閣官房長官)
  • 石塚尊俊 (民族学者)
  • 千家国麿 (神職、出雲大社宮司)
  • 竹内まりや (ミュージシャン)
  • 恒松安夫 (元島根県知事)
  • 手銭弘喜 (映画監督)
  • 中山定義 (第4代海上幕僚長)
  • 原 石鼎 (俳人、高浜虚子に師事)
  • ひらかわ あや (漫画家)
  • 福田時雄 (元陸上競技選手)
  • 福間香奈 (女流棋士)
  • 布野幸利 (実業家)


追記•修正は神々の国からやって来てからお願いします。


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最終更新:2025年05月04日 11:39

*1 1番打者の藤原佑は卓越した韋駄天ぶりを発揮し、アウトにはなったもののシングルヒットで一気に2塁まで走った。