ガンバレットシリーズ

登録日:2024/09/16 Mon 13:49:20
更新日:2025/05/15 Thu 14:52:37
所要時間:約 19 分で読めます




『ガンバレットシリーズ』とは、1994年に稼働を開始したアーケードゲーム『ガンバレット』を第一作とする、ナムコが発売するガンシューティングゲームのシリーズである。
公式でのジャンルは「バラエティーガンシューティング」や「パーティーガンシューティング」と紹介されている。
海外では『POINT BLANK』のタイトルでリリースされた。

⦻ 概要


だいたい20秒前後で終わるミニゲームを繰り返しプレイする、ミニゲーム集的な内容のガンシューティングである。会社は違うがタントアールメイド イン ワリオのガンシュー版と考えるとわかりやすいか。

1人プレイはもちろん2人同時プレイも可能で、アーケード筐体には2丁拳銃が用意されている。
左側が1P側でテーマカラーが赤右側が2P側でテーマカラーが青。ちなみに1人プレイで2P側だけ使っても問題はない。1P側は酷使から照準がブレがちなので2P側をあえて使う人も多いのでは?

アーケード版および家庭機移植用モードのアーケードモードでは、コース毎に決められた数のステージ(ミニゲーム)をクリアする事を目指す。
クレジットを入れるとライフポイント3つ*1を与えられ、 練習 初級 上級 激ムズ の4コースから挑戦するコースを選択。選んだコースによりミニゲーム自体の難易度も変化する*2

コースを選択すると全ミニゲームの中からランダムに4ステージが抽選され、プレイヤーはその中からステージを選ぶ。クリア・失敗に関わらずプレイ済のステージは選択不可能となり、4つ全てを遊び終えたら次の4つが抽選され、その中からまたステージを選ぶ。
これを繰り返して練習コースは4ステージ、そのほかは16ステージ+α、ライフを守りながらプレイできればゲームクリアとなる。

ただし初級・上級コースでもいくつかのミニゲームには 激ムズ と書かれたものがあり*3、これを選択すると強制的に高難易度のゲームをプレイしなければならない*4

⯐ ミニゲーム(ステージ)

開始前に達成すべき指令(「的を〇個撃て」「的に〇発撃ち込み破壊せよ」など)と、使える弾数制限時間が提示され、その後にミニゲームがスタート。時間が無くなったり、弾数が無くなったり、指令が達成不可能になるとゲーム終了となる。

ミニゲームが終了すると『JUDGEMENT』と書かれた判定画面に移り、指令が達成できなかった場合ここでプレイヤーの持ちライフが1減る。また、撃ってはいけないもの(ドクロマークの描かれた爆弾相手の色の的などのペナルティターゲット)への誤射も1発につきライフが1減る。

ミニゲームのスコアは以下3つの観点から算出される。
  • ヒット : ターゲットに弾を当てた回数。一発何点かはゲームにより異なる。
  • 命中率 : 撃つべきターゲットへの命中率。100%に近いほど高得点。
  • 早撃ち : ターゲットが登場してから一発目を打つまでの時間。短いほど高得点。
ミニゲームごとにハイスコアは記録されており、突破すると判定画面に「新記録 ハイスコア」と表示される。
また、2Pプレイの場合はどちらがよりハイスコアを獲得したかで勝敗が表示される。ちなみにここの勝敗はライフの増減に関係したりはしない。

・主なミニゲームの種類

主なミニゲームの種類は以下の通り。下記は家庭用機版のトレーニングモードに記載された分類だが、ゲームによっては白黒マト系になぜか赤青マトを撃つゲームが入っていたりわりといい加減なため、実際のミニゲーム内容に倣った形で説明する。

白黒マト系
白と黒の多重丸が入った円形の的を撃ちぬいていくタイプのゲーム。
的はレールに沿って動いたり、パラシュートで落下してきたり、回転する3Dの物体に貼りついていたりと様々な形で出てくる。
また的に紛れて爆弾が出てくる場合もあり、これを1つ撃つたびに1ミスとなるため避けて撃つこと。

赤青マト系
1P側は赤2P側は青の的を撃ちぬいていくタイプのゲーム。
白黒マトをカラーリングした色付きの円形的が主なターゲットだが、たまに鳥など的以外のものが撃つ対象になることも。
紛れて出てくる爆弾のほか、相手の色のターゲットを撃った場合も1ミス扱いとなる為気を付けよう。

犯人撃ち・悪人撃ち系
銃を持った凶悪犯が描かれた的を撃っていく、昔の刑事ドラマモチーフのゲーム。
両手を挙げた民間人(人質)を撃ってしまうと1ミス扱いとなる。たまに人質を盾にするような配置で悪人が登場する配置もあるので、体がはみ出している部分を狙って悪人だけブチ抜いてやろう。
バリエーションとして悪人が忍者、人質が腰元になっているパターンや、悪人が悪のエイリアン、人質が地球人研究員となっているパターンもある。忍者のパターンは後述のノンジャンル系に入っていることが多い。

オヤジを守れ系
ガンバレットシリーズのマスコットキャラクターであるヒゲオヤジたちに襲い掛かる脅威を銃で撃って排除していくゲーム。
飛んでくるタルや襲い掛かってくる動物、戦車などがオヤジに接触したり攻撃する前に撃ち、制限時間内守り切ればクリア。やられてしまうとミスとなり終了という形式のものが多い。
うっかりオヤジを誤射しても痛がるリアクションはするものの、基本的には失敗にならない。
それどころか 下記のランク付けの時のコメントの中に「どうやらオヤジなどを撃つとスコアが入るぞ?」があり、実際にオヤジを撃つとスコアが入る。と開発側からオヤジ誤射を推奨している。 おいナムコ!

ちなみにここで守る探検家服を着たヒゲオヤジたちは、1P側が栗みたいな頭の『Dr.ドン』で、2P側がナスビみたいな頭の『Dr.ダン』。ドクターと言いつつ医者や研究者らしい姿をゲーム中で見る事は無い。
彼らはこのオヤジを守れ系ミニゲームだけでなく、ゲーム全体を通して随所にちらほらと顔を出している。

連射系
とにかく連射して的を壊していくタイプのゲーム。連続してプレイするとトリガーを引く人差し指が中々ツラいことになる。
自動車や飛行機、家、迫りくる暴走機関車、巨大モンスターなど1つの大きなターゲットに複数銃弾をぶち込んで倒すタイプと、
大量に用意された的に銃弾を撃ち込み続けて一定量壊すタイプの2つが主な形式。

グルーピング系・一発撃ち系
限られた弾数を使って的を狙い撃ちしていくタイプのゲーム。ちなみにグルーピングとは銃用語において着弾した弾のまとまり具合・命中精度の事を指す。
シリーズを通してよく出てくるグルーピング系ゲームは、中心に近いほど高得点になる大きな的に6発撃ち込んで点数が規定点を越えればクリアというもの。
一発撃ち系は落ちてくる木葉やワイン瓶のコルクといった小さな的を一発で狙い撃つタイプのゲームで、制限時間も5秒前後と短い。
変り種としては残弾数無制限だが1発でも外すと終了になるものや、複数の動く的を貫通弾1発で仕留めるもの、残り時間に連動して動くストップウォッチを指定されたコンマ数秒未満になったら打ち抜いて止めるものなどもある。

脳力系
いわゆる今で言う所の脳トレ・頭の体操系ゲーム。
指示された順番を覚えてその通りに的を撃つ、表示された計算式の答えを数字パネルを撃つことで解答する、沢山の的の中から支持された見本と同じものを探して撃つなど。

バラエティ・ノンジャンル系
上記の物に当てはまらない雑多なゲーム。
シリーズで出てくる的としては、やたら目の出っぱった小鳥や黄色いUFO、ガイコツ、蜂と蜂の巣など。特にガイコツを撃つゲームはドクロマークの描かれた爆弾と誤認しやすいため難易度が高い。
またギャラガやギャラクシアンなどナムコのレトロゲームをガンシューバージョンにアレンジしたステージも各作品に1つずつ入っていたりする。

⯐ BONUS STAGE

8ステージクリアすると通常ステージ選択の前に登場。ステージ量の関係で練習コースには出てこない。
ステージが始まると4つの宝箱が画面上に出てくるので、銃弾1発でどれか1つを撃ち選択する。
選択した宝箱にコインが入っていたらボーナススコアが入り、ライフが入っていたらその分持ちライフポイントが回復する。
中身のパターンとしては「コインのみ」「ライフのみ」「コイン+ライフ」「なし」の4パターン。当然外して宝箱に銃弾を撃ち込めなかったらボーナス無し。

⯐ LAST STAGE

16ステージクリアすると登場する最後のステージ。ここまで来るとライフが減る事は無いので実質ウィニングランに近い。
通常よりも一回り小さな白黒マトが建物に沢山取り付けられているので、これを制限時間内にできるだけ多く撃ち込んで着火させていく。
タイムオーバーで盛大にクリアファンファーレが鳴り、着火出来た的の数だけ花火が上がってプレイヤーを祝福する。
2Pプレイの場合はここで勝ちゲーム数の清算が行われ、どちらがより多くのゲームを勝ったかで最終的な勝敗が決まる。

そしてその後、残ったライフポイントをスコアに加算した上で最終判定が行われる。
作品によりまちまちだが、およそ5段階程度の評価でここまでのプレイングがランク付けされるほか、ハイスコアランキングに入った場合はミニゲームと同じ要領で画面に表示されたキーボードを撃ってネームエントリーを行う。
『ガンバレット』のみ上級または激ムズコースクリアでスタッフロールが流れる。

⦻ シリーズ作品


ここでは主にアーケード版が発売されているシリーズ主流作品について紹介。

⯐ ガンバレット / GUN BULLET

シリーズ第1弾で、アーケード版は1994年10月稼働開始。ボーナスステージとラストステージを除く48種類のミニゲームを収録。
シリーズ初作にして一通りの要素は既に完成しており、イメージキャラクターのDr.ドン&Dr.ダンもここで既に登場している。
家庭用機版はプレイステーション向けに1997年8月7日に発売。ライトガンコントローラーのガンコンに対応し、家庭でもガンシューティングを遊ぶことができる。一応コントローラーで遊ぶことも可能。

家庭用機版の各モード

アーケードモード
アーケード版の完全移植モード。クレジットや初期ライフ数を自由に設定してプレイ可能。

アレンジモード
新しく追加された24種類のミニゲームが含まれた、ミニゲーム総数72種類の状態で遊べるモード。
  • トレーニング
    • ミニゲームの腕を磨くための1人用モードが3つ用意されている。各モードのプレイ状況は記録され、総合評価としてプレイヤーのランクに反映される。
    • しかし、総合評価の項目は「悪人度」「優しい度」「破壊野郎度」「ハンター度」「勉強好き度」「遊び好き度」「地球防衛度」というよく分からない指標になっており、イマイチ何がどういう評価なのか分かりにくかったりする。
    • ステージセレクト:
      • 個別にミニゲームとその難易度を遊んで練習できるモード。1つのゲームごとに直近の数回分プレイ結果が保存され、推移がグラフ化されて表示される分析機能付き。
      • ただしいくつかのゲームはクエストモードに登場するボス戦をクリアしないと遊ぶことができない。
    • ライフリミット:
      • 順番に出てくるゲームに1つずつ挑戦していき、いかにライフを失わずどこまでプレイし続けられるかを試すモード。難易度のほか初期ライフ数を1~5の間で選ぶことが可能。
    • カテゴリー:
      • ゲームのカテゴリーと難易度を指定し、そのカテゴリーに含まれるゲームに1つずつ挑戦していくモード。なおライフが減ってもゲームオーバーにはならず、そのまま次のゲームに進める親切設計。
  • スペシャル
    • 追加ミニゲームが登場する点以外はアーケードモードと同じ。こちらもクレジットやライフ設定を変更可能。
  • パーティープレイ
    • 大人数が参加できる対戦モード。コントローラーを回しながら遊ぶため複数コントローラーを持っていなくても大丈夫。
    • スコアバトル: 1人ずつ4ステージをプレイして合計スコアを競う。最大4人まで。
    • トーナメント: 4ステージプレイしてスコアの高いプレイヤーが勝ち抜けとなるトーナメント戦。最大4人まで。
    • チームプレイ: 2つのチームに分かれて勝ち残り式の対戦を行う。1チーム最大4人まで。
  • クエスト
    • 1人向けのRPGを遊ぶモード。詳細は後述。

クエストモード

RPG風にアレンジされたゲームを遊ぶ1人向けモード。
ガンコンで操作する事が前提のため、移動はマップ上の向かいたい地点を撃つことで行い、メッセージ送りや選択肢の決定も画面上に現れるものを直接撃って行う方式になっている。
戦闘はランダムエンカウント方式(一部シンボルエンカウントもあり)だが全てミニゲームに置き換わっており、成功で勝利したことになって経験値を得られ、失敗で体力が減ったり状態異常が付与されたりするようになり、体力が無くなるとゲームオーバー。
ストーリー
世界的にはちょっとマイナーだが、とても有名なオヤジの探検家、Dr.ドンとDr.ダン。
ある日二人が食事をしている時にやってきたへんてこりんなオヤジ、世界的に超メジャーなエクセレントカンパニー「ケチネケチ」のボスであるカネモッチーはとある依頼をもちかける。
それは「ガンバレッ島」に古くから伝わる伝説の銃「ガンモドキ」を探し出してほしいとのこと。見つけられたら報酬は100万ゴールドも貰えるという。
なんとも胡散臭い話だが面白そうなので乗る事にした二人は、早速怪しげなイマジネーションで頭を膨らませるのであった。
果たして二人は本当にガンモドキを見つける事ができるのであろうか?

⯐ ガンバァール / GUN BARL

シリーズ第2弾。この作品のみ先に家庭用機版が発売され、それをアーケードに逆移植する形となっている。
家庭用機版は1998年8月6日に発売、全78種類のミニゲームを収録。全体を通してテーマパークのモチーフで統一されており、各モードを選択するとまずは受付に通されて説明をうけたり、1人用モードの内容が様々なアトラクションに挑戦するものだったりと遊園地らしい演出になっている。

アーケード版は1999年2月に稼働開始。家庭用機版に収録されたミニゲームの一部+新規追加で全72個のゲームを収録。
こちらはおやじ2人による遺跡探検がモチーフになっている。また、激ムズモードを選択した場合のみラストステージ前にとあるゲームが乱入してくる隠し要素が追加された。

家庭用機版の各モード

キャッスル オブ ガンバァール
1~2人用プレイのメインモード。
  • アーケード
    • ガンバレットと同様のアーケードルールで遊べるモード。なお今作からはクレジット・初期ライフ設定が無くなっている。
  • 耐久
    • 順番に出てくるゲームに1つずつ挑戦していき、ライフ3つでどこまで進めるのかを試すモード。前作トレーニングモード内にあったライフポイントプレイに相当する。
    • 遺跡風の塔がモチーフで、1Fからスタートして1フロア進むたびにミニゲーム1つが出題される。成功・失敗に関わらずプレイすれば次のフロアに進めるが、ミスや誤射でライフが無くなるとそこでゲームオーバー。
    • 出題されるゲームの順番は決まっており、78フロアで一周して以降は1フロア目と同じ順でループして繰り返される。
    • 50の倍数フロアに到着すると「CONGRATULATIONS!」と表示はされるが、ゴールは無くエンドレスに続く。
  • 対戦
    • ランダムに選ばれた16個のゲームでスコアアタックを行い勝敗をつける2人同時対戦モード。
    • 対戦と言いつつ1人プレイも可能。この場合は純粋に1人向けのスコアアタックとなる。

トレーニング
前作のトレーニング内フリープレイモードと同じく、個別にミニゲームとその難易度を遊んで練習できるモード。
1つのゲームごとに直近の数回分プレイ結果が保存され、推移がグラフ化されて表示される分析機能付き。

パーティープレイ
大人数が参加できる対戦モード。コントローラーを回しながら遊ぶため複数コントローラーを持っていなくても大丈夫。
  • トーナメント: 前作同様4ステージプレイしてスコアの高いプレイヤーが勝ち抜けとなるトーナメント戦。最大4人まで。
  • チームバトル: 前作の「チームプレイ」と同様、2つのチームに分かれて勝ち残り式の対戦を行う。1チーム最大4人まで。
  • 陣取り: 6x6のマス目を奪い合う形式。あらかじめ全てのマスに持ち主がセットされた状態でスタートし、手番が来たら獲りたいほかプレイヤーのマスを選択、そのマスの持ち主とミニゲーム対決をして勝てばマスを奪い取れる。もちろん挟めば間にあるマスを一気に自分のマスにすることが可能。参加は最大4人まで。

テーマパークモード

1人向けのストーリーモード。テーマパークにある4つのアトラクションに挑戦し、居なくなったお姫様の行方を探していく。

ストーリー
おひさまサンサン日曜日! ガンシュー大好きな『あなた』はガンシューティングをテーマにした遊園地に遊びに来ていました。何で遊ぼうかワクワクしていたあなたでしたが、
「大変じゃー!! 娘が誘拐された!」目の前に突然現れたどこかの国の王様に呼び止められてしまいました。一緒に遊びに来たという『バレル姫』が、王様がトイレに行っている間に姿を消してしまったというのです。
困り果てた王様を見かねたあなたはお姫様を探してあげる事にしました。果たしてバレル姫は見つかるのか? それはあなたのガンさばきにかかっているのです……!

アトラクション
挑戦できるアトラクションは全部で4つ。どれもプレイ時間が5~10分ほどのしっかりしたガンシューティングになっているほか、途中でいつも通りのミニゲームも発生する。

各アトラクションをクリアできればバレル姫が今どのような格好をしているかの情報が貰えるほか、クリアランク(成績)が良いと撃った範囲を広げるショットガン、引き金を引いている最中オート連射できるマシンガンなどのアイテムも獲得できる。

初期状態はそれぞれの入場チケットを1枚ずつ持っており、それを消費して各アトラクションに挑む。このため一度プレイしたアトラクションをやり直す事はできない。

アビスツアーズ
潜水艇に乗って深海遊覧ツアーを楽しむバーチャルライドアトラクション。

超特急弾丸号
大地をひた走る高速鉄道『弾丸号』に乗って猛スピードでコースを進むライドアトラクション。BGMはモロにゴダイゴの銀河鉄道999っぽい曲。

コズミックドライブ
銀河の平和を守る宇宙戦闘機『ガンバレル』のガンナーとなり宇宙空間を航行する「バリバリ爽快シューティングアトラクション」。

オバケ屋敷
お化け屋敷の中に入り出口を求めてさ迷う迷路型アトラクション。



⯐ ガンバリィーナ / GUN BALINA

2000年12月にアーケード版の稼働と家庭用機(プレステ)版の発売がほぼ同時に行われた。ボーナスステージとラストステージを除き80種類のミニゲームを収録。また、ボーナスステージの種類が複数用意され、ランダムにどれかが出題されるようになった。
家庭用機版はクエストやテーマパークなどストーリーモード的な凝った1人用モードが無いのがちょっと寂しい所。

家庭用機版の各モード

アーケード
アーケード版の完全移植モード。

耐久
ガンバァールと同じく順番に出てくるゲームに1つずつ挑戦していき、ライフ3つでどこまで進めるのかを試すモード。今回は中華風の塔がモチーフ。
前作からの変更点は以下の通り。
  • アーケード同様の難易度別コース選択式となっており 、練習 初級 上級 激ムズ の4コースから挑戦するコースを選択。
  • 10の倍数フロアはボーナスフロアとなっており、ボーナスステージに登場するゲームが出題される。もちろん運が良ければライフの増加も可能。
  • 出題されるゲームの種類はランダムになった。なおボーナスステージのゲーム以外に1プレイ内でゲームの被りは起こらない。
  • ゴール地点が設定された。全部のゲームが一巡する88階が最上階となり、ここに到達すればゲームクリアとなる。

対戦
ランダムに選ばれた16個のゲームでスコアアタックを行い勝敗をつける2人同時対戦モード。
対戦と言いつつ1人プレイも可能。この場合は純粋に1人向けのスコアアタックとなる。

トレーニング
前作までと同様、個別にミニゲームを遊んで練習できるモード。恒例の分析機能も搭載されている。

パーティープレイ
大人数が参加できる対戦モード。コントローラーを回しながら遊ぶため複数コントローラーを持っていなくても大丈夫。
  • トーナメント: 前作同様4ステージプレイしてスコアの高いプレイヤーが勝ち抜けとなるトーナメント戦。最大4人まで。
  • チームバトル: 前作の「チームバトル」と同様、2つのチームに分かれて勝ち残り式の対戦を行う。1チーム最大4人まで。

⯐ ガンバレットX / GUN BALET X

ガンバリィーナ以降、家庭用オリジナルタイトルが数点登場してからしばらくした後、前作から実に16年もの月日を経てアーケードにて2016年に稼働したシリーズ最新作。

今回収録されたミニゲームは全40種と過去作と比較して少ないが、ガンバレットだけでなくガンバァール、ガンバリィーナからも厳選されたゲーム+新作数種類というラインナップ。
また、ステージ選択画面やラストステージの内容・デザインは初代ガンバレットに準拠したもので、全体的にガンバレットシリーズの現代的なリファイン版・リブート版を目指した仕上がりとなっている。

過去作と同様の「ガチモード」に加えて、昨今のゲームセンター事情に配慮したカジュアル層向けの「あんしんモード」の2モードを選択してのプレーとなる*5
あんしんモードを選択すると銃弾の命中範囲が広がるほか、トリガー弾きっぱなしで連射になる、誤射をしてもペナルティが無いと至れり尽くせりな状態に。
ただしライフポイントの代わりにキャンディーが支給され、1ステージ挑戦する度にこれを消費する事になるため初級以上のコースを完遂する為にはコンテニュー必須となってしまう*6。慣れてきた人はぜひガチモードでノーコンテニュークリアを目指そう。

ただし、ガチモードはいくつかの細かい仕様変更に伴い従来作よりもクリア及びスコア稼ぎが難しくなっている。
各ミニゲームの難易度が難しめに設定されているほか、初級・上級で出現する「激ムズ」のついたゲームは本当に最高難易度設定になっており、従来作の感覚で挑むとミスを引きやすい仕様となっており、シリーズファンからは賛否両論となっている。

なおあんしんモードではオヤジたちに代わり赤いリボンを付けた女の子(1P側)と青い帽子を被った男の子(2P側)がマスコットキャラクターとなる。
とはいえ「オヤジを守れ」系ステージで守る対象はオヤジたちのまま。誤射しても心が痛まないし。


⦻ 番外・派生作品


移植のみやゲーム性が大きく異なるなどの番外作品・関連作品を紹介。

⯐ オーバキューン / OH! BAKYUUUN

アーケード版は1999年稼働開始。家庭用機版はプレイステーション向けに1997年8月7日に発売。
発売元はナムコで筐体もガンバレットシリーズと同様の物を使っているが、ゲーム自体の開発はエイティングが担当。
収録されているミニゲームはすべて3Dで制作されており、ゲーム中どんどん視点が変わるようなカメラワークで動くようなステージも多い。

魔女によって呪いをかけられて猫にされてしまったリサ(1P)ケビン(2P)が、呪いを解くために魔女たち一味が潜伏する化物屋敷を探索するという設定。

このため撃つ対象はオバケやガイコツを始めとするモンスターで統一されており、ペナルティターゲットも爆弾オバケ相手の色のオバケになっている。
また救出対象はオヤジの代わりにネコ*7になっているが、オヤジとは違って誤射一発につきしっかり1ミス取られるので注意すること。

さらに4ステージおきにボスステージが登場し、そこでは通常のガンシューティングのように敵の攻撃をかわしながらボスモンスターを撃破しなければならない。

このように普通のホラー系ガンシューとガンバレットシリーズを足して2で割ったような内容で、他のガンバレットシリーズとは一味違ったゲームとなっている。

・ゲーム内容

クレジットを入れるとライフポイント3つを与えられ、 練習(玄関) 初級(ベランダ) 上級(煙突) の3コースから挑戦するコースを選択。選んだコースによりミニゲーム自体の難易度が変化するほか、直後の屋敷へ侵入するデモムービーとオープニングステージの内容が変わる。

まずは選んだコースに応じて変わるオープニングステージに挑戦。その後エリアを守るボスが出題する4つのミニゲームの中から1つを選んでプレイ。成功・失敗に関わらず遊んだゲームは選択不可能となり、4つ全てをプレイするとボス戦となる。
ボス戦は制限時間・使用弾数共に無制限だが、敵の繰り出してくる攻撃を打ち落とせず喰らってしまうと他のステージとは異なり即座にライフが減る*8。当然ライフが全てなくなったらゲームオーバー。

この流れを繰り替えしてオープニング + 3エリア(通常ステージ4 + ボスステージ1) + ラスボスの計17ステージを攻略できれば見事エンディングとなる。
ただし練習コースのみ1エリア攻略した所で終わってしまうので、ちゃんとエンディングが見たければ初級・上級を選ばなければならない。

・ストーリー

町はずれにある古びた「シルバニ屋敷」では、魔女とオバケたちが何やら悪だくみをしているという……
好奇心旺盛なリサケビンは、酒場で呑んだくれているおじいさんの「街の人をネコに変えている奴らがいる」という話を聞き、「紅い月の夜に屋敷へ近付くな」という警告を無視して屋敷の調査を試みるも、あっさり魔女に見つかってしまい二人ともネコの姿へと変えられてしまった。
しかし、ケビンには秘策があった。万が一の時のために聖水を詰めた水鉄砲を二丁隠し持っていたのだ。これを武器としてオバケたちを蹴散らしていけば、きっと魔女を倒して元に戻れるはず。こうしてリサとケビンの長い一夜の戦いが始まるのであった。

・キャラクター

リサ
1P(画面左手)側プレイヤーキャラクター。ちょっと性格キツめな女の子。

ケビン
2P(画面右手)側プレイヤーキャラクター。一筋縄ではいかなそうな男の子。


⯐ ガンバリコレクション + タイムクライシス

2002年12月12日にPS2向けとして発売された過去作品のカップリング再移植版。英題表記は『GUNVARI COLLECTION + TIME CRISIS』。

PS1向けに発売された『ガンバレット』『ガンバァール』『ガンバリィーナ』と、これまたPS1向けに発売されたガンシュー『タイムクライシス』(初代)の各家庭機用移植版を、PS2およびPS2専用の『ガンコン2』に対応させたもの。
各ゲームの内容はPS1版ほぼそのままで、変更点はガンコンのグラフィック及びロゴがガンコン2の物に変わっているくらい。

おまけとしてギャラリーモードが存在し、ゲーム内のグラフィックやムービーの一部が見れるのだが、上記収録作品のほか『オーバキューン』『レスキューショット ブービーボー』『タイムクライシス プロジェクトタイタン』といった派生作品のムービーを見る事もできる。

そしてさらなるおまけとしてゲーム選択画面にひっそりと『エクストラステージ』への入口がある。
最初はこれを選んでも何も遊べないが、各収録作品のアーケードモードを一通り遊ぶと、それぞれ対応したゲームが1つずつ解禁される。*9
内容は完全新作となるガンバレットシリーズ系のミニゲーム4種類。それぞれのゲーム内容だけでなく残弾・残り時間表示や判定画面といったシステム面まで全て新規にデザインされており、単なるオマケで終わらせるにはなかなか惜しい出来となっている。

⯐ 右脳の達人 ガンバれっトレーナー

2006年5月18日に発売された、ガンバレットシリーズのニンテンドーDS向け移植版。
収録ゲームは主にガンバリィーナの物が多いが、ガンバレットやガンバァールの物も含まれている。

当時の脳トレブームに乗っかって発売された作品で、4つのステージをプレイしてスコアを競う「ブレインマッサージ」モードが一応のメインモード。いつも通りの「アーケード」ももちろんある。
また、ナムコが発売してきたアーケードゲームの再現版が遊べる「エレメカミュージアム」では、ワニワニパニック、カニカニパニック、シュータウェイ2、オヤジギャングスコズモギャングズの4つを遊ぶことができる。


⦻ 余談


アーケードで筐体に設置された銃(ガンコン)はずっしり重く、発射した時にはブローバック機構が動くという中々のリアル志向。
そのため家庭用機への移植版に比べて狙い撃ちにぶれが発生しやすく難易度が高かったりする。
また、当時の他社製のガンコンと比較して高い精度の着弾検出もウリにしており、小さい的を撃ち抜くゲームを用意できたのはこれのおかげだとか。

開発コンセプトは「お祭り(縁日)の射的」で、銃を撃ち込んで破壊するものは全て的という設定になっているほか、ガンバレットのPS移植版CMにもモチーフが反映されている。
このため流血表現に厳しいドイツのゲームセンターに設置できた数少ないガンシューティングゲームとのこと。

シリーズ通してマスコットキャラクターとして登場するDr.ドンとDr.ダンのオヤジ二人組だが、何故オヤジなのか当時ナムコが出版していたPR誌によると
「当初は無難にお姫様タイプのキャラだったが、ゲーム中に誤射できるとなると人権団体とかその他諸々ががうるさそうで没になった。」「代替キャラに悩んでたところ 「そうだ!オヤジなら人権がないからいくら誤射した所で問題ない!」と思い付きで決まった。 」と中々に酷い嘘みたいな理由だったりする。
ちなみにDr.ドンの方は本作以前に同社がリリースしたガンシューティング『スティールガンナー』シリーズに登場する署長にかなり似ている。この2作はデザイナーを同じ人物が担当しており、もしかしたらモデルになったのかもしれない。



> キーボードを打ち項目を追記・修正せよ <

【弾数:無制限】 【制限時間:∞】 【弾数:無制限】




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最終更新:2025年05月15日 14:52

*1 1クレジットにつきライフ3はデフォルト設定。筐体内部設定により変更可能なので、大盤振る舞いしてくれるお店では5ライフだったり、渋いお店では1ライフだけだったりする

*2 ゲームによりまちまちだが制限時間や、撃たなければならない的の数、的の大きさなどの設定が難易度によって変わる

*3 初級コースでは2回め以降の4つのうちどれか1つに、上級コースでは最初から4つのうち1つに『激ムズ』が混ざる

*4 実際にはこの激ムズは選択した難易度の1つ上の難易度が適用される。つまり初級コースで挑戦する激ムズは実質上級難易度のゲーム。

*5 ただし筐体設定によりガチモードのみの設定とすることも可能なため、あんしんモードで遊びたい人は確認しておくと吉

*6 もっとも、ガチモードで誤射しまくればあんしんモード以上にクレジットが溶けるため救済措置としては充分機能していると言える

*7 実は主人公たち同様呪いをかけられてしまった一般人たち

*8 他のステージではガンバレット同様、判定画面に移ったタイミングで指令未達成・誤射によるライフ減が行われる

*9 ちなみに解禁されてもエクストラのメニューからちゃんとセーブしないと起動の度に消えてしまうので、気付かない人も多かったのでは。