登録日:2024/09/19 Thu 22:25:00
更新日:2024/10/05 Sat 00:58:48
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ぼくは言った。
A「犯人は……ぼくだ」
B「犯人は、真理。君だ」
C「犯人は当然ぼくでもなければ真理でもなく……」
概要
矢島透とは、ゲームソフト「
かまいたちの夜」シリーズの登場人物にして同作の主人公。
CV:緑川光(ドラマCD、ちょっとエッチなかまいたちの夜)、小野大輔(ちょっとエッチなかまいたちの夜2)、逢坂良太(輪廻彩声)
同シリーズは基本的には彼の一人称視点で物語が紡がれていく。
名前の透はデフォルトネームでヒロインの真理同様に変更可能。
透と百人の忍様と真理とヒグマ様ですね?
『輪廻彩声』ではフルボイス化に伴い透固定。
ちなみに当初は苗字が設定されておらず、ドラマCDで「矢嶋」と設定され、『2』発売決定後に発売されたGBA版『かまいたちの夜』以降に現在の矢島に設定された。が、作中人物はいずれも下の名前で呼ぶため、矢島という苗字が出るのは『×3』のごくわずかな場面のみ。
どのシリーズでも大学生。身長172㎝で、髪型は吉田栄作風。『1』では20歳。『2』の底蟲村編では生物専攻であり、蜘蛛の雑学を披露する場面もある。『×3』の番外編では未成年に見えるほどの童顔であることが語られており、そのせいなのかいずれのシリーズでも男に(性的な意味で)狙われるシナリオがある。
性格は選択肢にもよるが基本的には素直で年相応の青年。
ただ年齢の割には素直過ぎてやや幼い印象も受ける。『2』のサイキック編や『輪廻彩声』の辺獄の真理編などこの辺を逆手に取ったシナリオも。
一人称は「ぼく」だが、『1』では「俺」という場面もごくわずかに存在する。
選択肢によってはどことなくズレていたり、お調子者な一面を見せることも。
しかし、有事の際には人をまとめようとしたり事件に対して推理を披露するなど意外と行動力のあるタイプ。
推理の結果によっては見事犯人を追い詰めることとなる。素晴らしいポンコツ推理を披露することも。
ただ、登場人物の中で年少の部類ゆえか、カリスマはそこまでなく周囲の反感を買って意地の悪いことを言われたり、正論を言っているのに提案を無視されることもしばしば。
真理と比べると運動はそこまで得意という訳では無く、体格のいい美樹本や俊夫と比べるとどことなく頼りない。
『2』によると水泳は得意とのこと。
『×3』では声帯模写の特技が生まれた。
基本的には平凡で善良な人物であるが、脱出不能の場所で起きた陰惨な殺人事件により周囲の人物を犯人として疑わなければならず自分も他者からは疑われている状況に次第に心を病んでいく…というのはどのシリーズも共通。
ヒロインの真理とは大学で知り合った仲であり、やや古い言い方だが友達以上恋人未満の関係。
透本人は真理のことを深く愛しており、ルートによってはその愛情が彼女を救うこともある。真理一筋で、真理を助けるために命を懸ける場面も多いが、他の女性からの誘惑に負けることもある。
あっさり見捨てたり、逆に彼女に殺られたり見捨てられるルートもあるが。
陰惨なシリーズの主人公ということもあって、バッドエンドではよく死ぬ。
特に怪奇色が強く、話にもバリエーションがある『2』では色々悲惨な目に遭う。
一方、大学を辞めて就職するエンディングではいずれも社会的に成功しており、そういった方面の才能はある模様。
登場作
真理と付き合い始めて半年ほどで彼女から誘われてスキー旅行へ行くことになる。しかし、部屋は真理とは別々だ。小林さんさぁ…
しかし、泊まったペンション「シュプール」で事件に遭遇してしまう。
バラバラ殺人事件に遭遇し、プレイヤーの選択によっては見事犯人を当てられるが、失敗した場合はアリバイのない俊夫や香山を疑うようになってしまう。
第2の殺人で謎を解けなかった場合は、香山を監禁したにも関わらず殺人が発生し疑心暗鬼になっていく。
特に事件を解決できず流されるままにシナリオが経過したエンディング、「彼女にストックで…」はトラウマになること必至。
一方で、解決できた場合にも腕の骨を折られたり、おいしいところを真理に持っていかれたり、俊夫の自決を止められなかったりと何かと不遇。
どいつもこいつもスパイまみれの中で唯一一般人。
しかし、終盤真理のため奮起することを誓う。
真理を救うため悪霊に立ち向かう。
どのルートでも彼の純愛が真理を救うこととなるためシリーズでも屈指のヒロイックさを発揮する。
車の運転中に事故に遭い、真理と共に遭難しかけつつもシュプールに戻る。しかしそこでは既に殺人事件が起きており、外の吹雪よりも恐ろしい死体の山に出くわしてしまう。
このルートから、ミステリー編で透のハズレ推理が無い場合でも、結局連続殺人が発生してしまうことが示唆されている。
深夜、真理の部屋に夜這いに向かうが、部屋を間違えるミスの結果美樹本に掘られる。
助手として探偵になった真理の尻に敷かれており、推理力を披露する場面も無くなった。
地の文にツッコミを入れてよく真理に殴られる。
目が覚めると異様な雰囲気になっているペンションに違和感を感じていくが…
主人公は実は本編の矢島透ではない。
そのためほとんど出番がないが、彼の存在は真理の中でもとても大きかったことが明らかにされる。
前作の惨劇はゲームのフィクションということとなり、今作でのシュプールでは何事もなかった設定。
その旅行で仲は進展したものの、両親の都合で北海道に引っ越し大学をやめてしまった真理とはやや疎遠になってしまった。
ゲーム出演の御礼としての三日月館への招待を受けることとなり、その旅行に真理を誘ったことで物語は幕を開ける。
基本的には善良な人物だが、前作以上に能天気で突拍子のない発言も目立つ。
特に主人公が真理になるサイキック編では顕著。
『2』のバリエーション豊かなシナリオ群のせいで透も色々とハジケた扱いが多い。
上記のように能天気な面が目立つ『2』の透だが、メインとなるわらべ歌編での推理の場面ではかなりロジカル。
実際、推理の際には我孫子武丸関連の情報など不確定な情報を無視して事実だけで推理を組み立てようとしている。
最終盤には彼がとあることに気が付いたことで一行は命拾いすることとなった。
最後には小林夫妻から真理を託されることとなる。
一方でクリア後に開放されるルートでは犯行を未然に防いだり逆に予定通り犯行をやり遂げさせてしまう行動も可能。
他にも皆に焼き殺されたり、雪の中をさまよったり、ダイイングメッセージ氏なる人物を追いかけたりと様々。
賽の河原で子だくさんのお父さんになることもできるぞ!
悪霊に襲われてしまい、場合によっては最後の生き残りになる。
ルートによっては本来の犠牲者の代わりに殺されてしまうことも。
ちなみに定番の大阪エンドはここで発生するようになっているが前作・次作と異なりマジのハッピーエンド。
陰陽編は屈指の陰惨なシナリオのため落差がすごい。
また、序盤でギャグ選択肢をひたすら選び続けると…?
巨大な蜘蛛に襲われるようになり、サバイバルをすることになる。
食物に対する危機管理意識が比較的高く、ルート次第では最後まで生き残ることになる。
真理との仲も進展し、両想いになる幸せな展開もあるが…。さらば愛しき化身よ
また、真理とキスする選択肢を選ぶと、最後の最後にとんでもない目にあう。
アイダホポテトォォォォオオオオ!
主人公(プレイヤーの目線)が真理になるので、サブキャラクターに降格。
上記のように特に幼い印象が強い。
単なる一般人かのようにふるまっていたが、実は念じたところに発火する能力を持ち、空を飛ぶ戦闘ヘリをも念じれば爆発四散という強力な超能力を持つ。というのもサイキック編の透は超能力を発揮させる実験の被験体の一人であり、実験の影響で急成長した13歳の少年だからである。
パイロキネシスを発動可能で今作のエスパーの中でも最強に近い存在だが、その最後は存外あっけなかった。
このサイキック編の透は章別のキャラクター人気投票でも高い順位を誇っており、特に女性ファンが非常に多かったんだとか。
他のシナリオと同様に、我孫子武丸に招待されたため真理を誘って三日月島へ向かう…かに見せかけて、実は透自身が我孫子武丸であり、このシナリオでの主人公は透と同級生の、四ツ橋某太郎である。誰だよ
恋敵である某太郎を亡き者にしようとするが、逆に真理に殺されてしまうという憂き目に遭う。
ギャグ一辺倒のシナリオであるため何かとツッコミが鋭い。
真理の身を守るためとの題目で保存食やナイフなどのサバイバルキットから武装集団や人外への対策となる各種武装まで、合計60㎏を超える大荷物を島に持ち込む。
「何度もひどい目にあった気がする」とメタ視点で島のことを異様に警戒しているが、その予想は変な形で当たることに。
石碑を善意から修理し悪霊に取りつかれモテモテになった結果
とんでもないことになってしまった。
そのまま欲望のままに突き進むともっと
とんでもないことに。
グッドエンドでは女性陣から散々罵倒されるが、ちょっとしんみりする。
いつものように三日月館に案内されたところから物語が始まるが、物語はとぎれとぎれであり次第に支離滅裂になっていく。
巨大なコガネムシを解体したところで終了。
1年半前のペンションで愛する真理と美樹本の性行為を見せられ、挙句自身のちょっと気持ち悪い求愛行動を罵倒された透は精神が崩壊。ペンションにいた人間を皆殺しにしてしまう。
その後自分の妄想に逃げ込みすべてを忘れてしまう。事件をモデルにしたゲームをプレイすることで犯人がわかるか無限にループするかはプレイヤー次第。
しかし、それすら透の妄想であるかもしれない…
キヨさんの死体を下ろそうとしたところで特殊な寄生虫に感染し殺人衝動が刺激させられてしまう。
ルートによっては完全に殺人鬼化し、島にいる人間を皆殺しにしてしまう。
それ以外も自殺や真理に殺されるなどろくでもない目にしか合わない。
色々やきもきさせられた挙句に真理にフラれたと思い、慰めてくれたキヨさんを抱いた。
今作でも主人公だが、正確には4人の主人公の1人。
今作では名前変更できなくなった。
前作のわらべ歌篇グッドエンドの1年後。
シュプールを引き継いだ真理に付き合うため長期休暇の間のみのシュプールの従業員として働いている。
将来の夢はシュプールのコックだが、まだまだ修行中。
香山からの慰霊の誘いを受けたことやシュプールの地下室で謎のカギを拾ったことで惨劇の幕が再び開くこととなる。
透編は香山編で香山殺害後に開放される。
1年前の事件を解決したことで、俊夫が推理力や観察力を評価している場面があるほか、地元警察からは「去年の事件を解決した名探偵」と言われるエンディングがある。
一方で前作の態度からか俊夫や啓子の心中ではデリカシーのない天然男としてみられている節もある。
物語途中で真理が俊夫をシュプールに勧誘していることや自分のことをないがしろにしているような発言を聞いてしまい、意気消沈してしまう。
それどころか事件をうまく解決することができなかった場合は俊夫に露骨に嫉妬するようになってしまい、疑わしい現場を見たとはいえ俊夫を犯人扱いしてしまったり、「(みどりさんに)見捨てられたくせに」と酷い言葉をかける場面もあるなど今までのシリーズで見られなかった黒い一面を見せる。
選択によっては推理により事件を解決に導くことができる…が、見抜けたのは最初のトリックと犯人の一人だけで、以降の探偵役は俊夫に持っていかれてしまった。
2回目の犯人あての際も解けたのはトリックの一部だけ。
ドラマ面においても俊夫のほうが目立っている節があり、「平凡だがいざというときに頭が冴える」という個性が目立っておらず、旧作ファンに不満点として挙げられやすい。
とはいえ、事件を解決した場合には真理や俊夫への誤解も解け、嫉妬していたことも素直に告白し和解。
エピローグでは正式にシュプールのシェフになり、姓も小林に変わった=真理と結婚したことが示されている。
セクシーな女の霊が蔓延る三日月館のダンジョンに香山さんに騙されたとはいえ鼻息を荒くして乗り込んでいく。
案の定、俊夫ともどもハニートラップにはことごとくひっかかり、美樹本の足を大いに引っ張ることとなった。
選択次第では麻酔なしで手術されたり、雷に打たれたり、骸骨にディープキスされたりと自業自得とはいえ若干可哀そう。
そのほか余談
名前の由来はおそらくシルエットが透明だから。
真理と合わせて「事件の真理が透けて見える」というのもありそうだ。
項目冒頭のように初代では名前変更が可能であったため、犯人あての際に専用の選択肢が用意してあった。
名前が固定された『輪廻彩声』では入力できるようになったのだが、一人称だったら程なんでも入力可能というカオスなことになっている。
たとえば「わがはい」「わらわ」「わし」などでも可能。
「わかった。項目を荒らした犯人がわかりましたよ」
「透……ほんとにわかったの?」
「ああ。犯人は…ぼくだ」
「えっ」
真理がきょとんとしてぼくをみた。
ぼくも、きょとんとしている。
おかしい。
追記・修正するつもりだったのに、「自分が荒らし」だなんて……。
- 冴えないけどまさかの推理という個性持ち…だったのがシリーズが進むごとに目立たなくなってったのが残念。X3とか真理を含めても主人公の意味ないやんと思った。 -- 名無しさん (2024-09-20 09:04:03)
- X3は真犯人が暴走してからは成す術がないのがもう…。 -- 名無しさん (2024-09-20 21:46:56)
- 1、2で大体のシチュエーションはやり尽くしてる気がするし、マンネリ対策で複数主人公制にするのは仕方ないと思う。招待客の中で一番キツイ状況だった俊夫にスポットが当たるのもしょーがない気がする -- 名無しさん (2024-09-21 00:56:34)
- 二次ネタだが、1の推理外しまくるルートを犯人側から見た場合、犯人からの好感度が限界突破していくっていうのが印象に残ってる -- 名無しさん (2024-09-21 08:09:12)
最終更新:2024年10月05日 00:58