登録日:2024/10/09 (水) 08:21:05
更新日:2025/07/10 Thu 19:31:07
所要時間:約 3 分で読めます
■概要
『廻天のアルバス』とは『
週刊少年サンデー』にて2024年25号から連載開始した漫画。既刊6巻。
原作は牧彰久。作画は箭坪幹。
2025年2月放送の
アメトーーク「マンガ大好き芸人」回にて麒麟の川島氏に本作が紹介された。
■あらすじ
魔王を倒した。世界は平和に。でも、間に合わなかった。
なぜかこの冒険を繰り返している。
勇者アルバスは、急ぎたい。
これは世界を救う物語であり、そして――
全てを知っているタイムループ勇者の魔王討伐譚。
この1巻を読み終えた時、物語の意味は――すべて裏返る。
二度読みたくなる超高速再冒険ファンタジー!
(公式より引用)
■主な登場人物
■勇者一行
本作の主人公。魔王が目覚める時に現れるという伝説の勇者。15歳。
本来は玉座の間で仲間を選定し王に挨拶をしてから旅立つのだが、何故かそれを放置してフィオナを拾って速攻で旅立っていった。
実は自身の死をトリガーに発動する、世界の時間を巻き戻す勇者スキル『廻天』を所有しており、何十回とループしていたのだ。
最初は魔王に勝てなくてループしていたが、すでに魔王を倒せるだけの道筋を見つけてはいる。なのに何故ループしているのか。
それは魔王討伐までに愛犬が死んでしまうからである。魔王討伐には10年はかかってしまうため、犬の寿命が持たないのだ。
ただこれはきっかけに過ぎず、どうせなら「
犠牲なしで終わる最短ルートを見つけること」を目的としている。
上記のループのきっかけは建前にすぎず、本当の理由は魔王を倒し切れていないから。
というのも、魔王は倒すと自身が祝福を授けた人間に乗り移り第二の魔王として復活するという力を持っており、その対象がフィオナだったのだ。
「魔王を倒した上でフィオナを救う」そのために何年もかかる魔王討伐の旅を繰り返しているのである。
しかし、本来の彼の受けた啓示は「魔王を倒すこと」であり、それ以外の人間を救うために余計なループを繰り返す事は世界の理を歪め、最終的にはアルバスが誰にも認識されず、関わることも触れることも出来ないまま永遠に生き続ける地獄を味わうと警告されている。
それでも「完璧な未来」目指し続け、ついに37巡目で魔王の魂をフィオナから切り離し、世界に平和をもたらした。
……しかし、その際に使用した魔法「遡天」の代償により、アルバスの命は失われることとなってしまう。
本作のヒロイン。田舎から出てきた僧侶。アルバスに振り回されるツッコミ役。
幼いころ伝説の勇者出現の噂を知り、仲間になって旅することを夢見て修行してきた。
能力は僧侶としては普通だが、睡眠魔法に特化している。
睡眠魔法が便利なのと、アルバスのいうことをすぐ信用することから最速討伐に挑むアルバスには最有力の仲間と思われている。
魔族が嫌いで、特に言葉を話すものには強い警戒心を抱いている。
また、それとは別に軟体系の魔物は生理的に苦手。
行方不明の兄がいるようだが……。
実は魔王の依り代候補であり、現魔王が倒されると魔王の魂がフィオナに乗り移り復活する。
乗り移れる距離に制限はなく、どんな場所にいても乗り移り大暴れをしている。
ただし依り代として成熟するには時間がかかるようで、アルバスが旅立つ時点では成熟していないだろうと考えられている。
つまりアルバスが討伐最速を目指しているのはフィオナを救うためであり、勇者一行に加えるのは万が一乗り移られてもフィオナに被害を出させないためである。
37巡目の旅では一時的に魔王に肉体を乗っ取られるものの、アルバスの「遡天」により魔王の魂から解き放たれる。
しかし、アルバスのいない平和な世界に納得ができず、仲間と共に再びループに身を投じる。
幼いころ母を亡くし、父に認められるために勇者一行に志願したポジティブ戦士。
一周目の仲間であり実力は確かだが、マイペースすぎる部分もあり、集合には遅れるし積極的にクエストを受けるし強敵にも挑んでいくしで旅を長くするため、アルバスから仲間候補から外されている。
また、攻撃力が高すぎるために閉所での戦いや乱戦は苦手。
旅の商人。薬草や魔法素材周りを扱っている。
正式な勇者一行ではないが、英雄の冒険譚が好きでアルバスの行く先に出現する。
魔性植物を操る力を持ち、意外と強い。
実は魔族であり、アルバス以外でタイムループ前の記憶保持者。
本来は魔王軍幹部『傾天の13塔』の「“第5塔”ゼアルク」
「自分に向かってくる人間の物語を知ったうえで殺す」事を面白いと思っており、アルバスのタイムループに巻き込まれたことから彼の物語に興味を抱く。
なので彼の物語を盛り上げようと以前のループとは違うことを起こしてきた。
魔法学院の天才魔法使い。
しかし金にうるさくガメツイ性格。
禁忌と呼ばれる時元魔法を研究していたため、魔法学院を破門されている。
実力は本物で、本来この世界では個人ごとに得意とする属性は限られているものの、水晶を媒介にしてあらゆる魔法を使いこなす、常識を超えた「宝石魔法」の使い手。
彼女の師匠オーロも時元魔法を学んでいたが、そのせいで老いも朽ちもしないという状態になっていた。
そのため、ジーナも時元魔法の研究を進めている。
37巡目にしてアルバスを犠牲に世界を救った後も、アルバスを救うために研究を続け、「環廻天」の魔法を編み出して更に過去まで世界を巻き戻すことに成功した。
義賊集団「運命の神団」の腕利き盗賊。
慎重な性格で何事にも入念な準備を欠かさないが、肝心な時には感情的になりやすい。
過去にもアルバスのパーティの一員だったこともあるが、その頃から突進型のラウロとは犬猿の仲。
小さな村の次期領主の青年。
彼もアルバスのループの記憶を引き継いでいる者の1人。
人見知りであり何があっても表情を崩さないが、実は大のフィオナ推しであり、内心ではアイドルに対するオタクのような激しい感情を秘めている。
星から力を得て放つ「星宮魔法」の使い手であり、ジーナに続く二人目の魔法使い。
実は魔族とのハーフであり、魔王軍への協力を迫られているが、それを拒んでいるために村が襲われることとなっている。
本来ならば村を犠牲にして自力で撃退できるのだが、37巡目の旅ではフィオナの防御魔法によって村を守りつつ魔王軍を撃退することに成功する。
■「幕間の物語」の仲間
エルフの国の騎士。
遠縁ではあるが王族の家系。
他の家が戦地送りを拒否したためにやむを得ず彼女が出兵することとなったが、その実力は本物であり、将ではなく兵士として共に戦う覚悟を決めていた。
本当は楽士になりたいと望んでおり、武器にもハープのような飾りがあしらわれているが、アルバスとの出会いにより迷いを断ち、国を守るため戦いを続ける。
獣の国「ベステア」の獣人。
人間は牙も爪もなく弱い存在と悪気なしでうっすら見下しているが、そこは獣人の認識。
自分、そして相手を傷つける覚悟が持てずに実力を出せなかったが、アルバスとの出会いで覚悟を身につけて戦士としての成長をした。
一時的にアルバスと同行するも、魔王軍から国を守るためベステアへと戻った。
東の国に住む「シノビ」と呼ばれる密使。
東の国はアルバスらのいる西側が魔王との争いで手間取っている間に領地を広げており、つまりは魔王にはまだ死なれては困ると考えていた。
そのためアルバスの暗殺を命じられるものの、彼の美学ある旅路を美しいと感じ、手合わせののち監視のみに留めて、時には旅に協力をさせられながらも、いつしか風のようにアルバスの下を去った。
傭兵団「群狼の爪」のリーダー。
しかし、謎の病に侵されて傭兵団を抜けてしまう。
その病自体は5年の月日がかかるものの自力で治癒魔法を習得し完治できたが、37巡目の旅ではフィオナがその魔法を習得し、病を早期に治す事ができた。
旅の吟遊詩人。
しかし旅の途中で視力を失った時、何者かによって脚の力と引き換えに、視力と「千里眼」の能力を授かった。
彼もまたアルバスの旅の記憶を残している者であり、旅に同行しているもの、していないものの旅路を語り継いでいる。
■その他の人物
孤児院でアルバス達多くの子供を育てた女性。
元々は貴族の青年と結婚していたが病により先立たれており、彼女自身もアルバスが10の頃に病でこの世を去っている。
ワープゲートを守る賢者。
いわゆる面倒なおつかいクエストを要求してくるため、アルバスはなんとか彼を避けようとしている。
かつては遊び歩いていたようで、酒場の娘や踊り子、バニーや獣人の少女など、色々な女性との思い出を持っている。
戦闘力も非常に高く、幹部の1人であるヴァルゴに正面から戦いを挑み、30分で倒せると豪語した。
38巡目の世界に生まれた、アルバス以外の勇者。
元々は魔法ではなく医療で人々を治す医者だった。
アルバスらより年上の青年。
■魔王軍
魔族たちの王、人間たちを排除し世界統一が目的らしい。
実は魔王自体は魔族ではなく、魔王の魂が人間の肉体に宿ることで誕生しているという。
なので魔王を倒したとしても、魔王の依り代が生まれれば蘇ってしまう。
現在の魔王の依り代はフィオナの兄であるリアン・ユミール。
フィオナともども魔王の祝福を受けて依代として選ばれているが、本来はフィオナの方が真の魔王の肉体として相応しいものである。
しかし、リアンが身代わりとして名乗り出る事で、この世界における魔王となった。
かつて永遠を生きるため、学友と共に研究を続けていたが、その結果道を踏み外し、魂を乗り移らせる魔法として完成している。
37巡目のループでは、あまりに順調すぎるアルバスの旅を不審に思い、記憶の引き継ぎなしでループを見抜いてそれを打ち消す魔法と、依代となるフィオナが不完全な状態でも乗り移れるよう対策した。
38巡目の世界ではアルバスがまだ少年の時代だが、その頃になかった疫病を流行らせてアルバスの協力者を病で蝕んでいる。
魔王軍幹部の一人。
おそらく相当に強いと思われるが、タイムループで魔王城の構造を理解していたアルバスに翻弄されて倒された。
魔王軍幹部『傾天の13塔』の一人。女性型魔族。
どうやら初回付近のループでは勇者と戦い死んだらしい。
追記・修正は最速攻略を目指してからお願いします。
最終更新:2025年07月10日 19:31