主人公(DQⅩ)

登録日:2024/10/21 Mon 05:05:00
更新日:2025/05/06 Tue 12:35:12
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『主人公(DQⅩ)』とは『ドラゴンクエストX』に登場する主人公である。


概要

前作「ドラゴンクエストⅨ 星空の守り人」に引き続き性別選択可能なキャラメイクができる主人公でありプレイヤーの分身。
本作では10代の少年少女の風貌に加え、10歳以下の子供の見た目や今作で登場する人間以外の5種族と幅広いメイキングが可能。
前作同様主人公の外見はプレイヤー次第となっているが、自由なアバターを堪能できるのはある程度ゲームを進めてからとなる。
パッケージなどで登場するデフォルトの主人公は「エックスくん*1と呼ばれ人間族男性の素朴な少年の姿をしている。
ちなみにアリーナ姫似の髪型をしているデフォルトの女性キャラも存在しているが、こちらはエックスくんに比べてイラストが少なく影は薄い。


能力

強さ

前作主人公に引き続き特別な戦闘能力を持たず、職業で得られる強さのみで戦う主人公である。
本作の勇者は別に存在する為主人公が勇者になることは無いが、勇者以外の職業は条件さえ満たせば全て就く事ができる。
転職により状況によって戦い方を変えられるオールラウンダーである。

普通のRPGとは違うMMOというジャンルの関係上、屈強な歴代主人公達と比べると凡人程度の強さでしかなく単身で敵に立ち向かうには少々心許ない。
特に打たれ弱さが顕著であり、強敵相手だとワンパンもしくはツーパンで沈むことは日常茶飯事。
ストーリーにおいてもその部分が目立ち、作中で2度も死んでしまっているシリーズの中でも珍しいタイプ。
なので何もない状態からのスタートではあるが
  • 飽くなき限界への挑戦(レベル上限開放クエスト)による戦闘力の向上
  • 死なない為の創意工夫(プレイヤースキル)
  • 自作による高性能な装備の充実(職人システムによるアイテムクリエイト)
  • 果ては自分と同等の冒険者たちの協力(他プレイヤーとの協力プレイ、サポート仲間)
等の手段でアストルティアを生き抜いていく、オンラインゲームを体現するかのような主人公である。


特殊能力

主人公にしか使えない特殊能力は持っているが、主にイベント中心で使用される為プレイヤーが任意で使うには各々制限がかかる。

  • 生き返しの術
自分の魂を同日死んでしまった人物の身体に入れる事で新たな身体を得て復活する事ができるもの。
正確に言えば主人公自身が持つ能力ではなく、主人公に対して使用された能力。
元の身体を取り戻した後は教会で姿を変える事が可能。ただし姿が変わってもプレイヤー以外の他人からは全く同じ姿に見えるようになっている。
アストルティアには主人公以外にも生き返しの術を受けている人物は存在すると言われているが、確認できるのは主人公を除くと2人のみである。

  • 時渡りの術
時空を超えた移動ができる能力。ただし精霊の力を得た触媒が無いと安定した運用はできない。
資質の無い者がこの術を受けると、一定期間で時渡りが暴発し同じ時代にとどまれない「時渡りの呪い」がかかってしまう厄介なもの。
ver.4で入手した「エテーネルキューブ」により安定した移動ができるようになったが、プレイヤーが任意で移動するには各地に点在している「時空のしるべ」で移動先を登録しないと移動できない。

  • 盟友の守り
勇者が近くにいると発動が可能な強力なバリア。
発動条件である勇者については勇者であれば世代の縛りは無い為、過去の時代の勇者相手であっても発動は可能。
プレイヤーは特定の戦闘中のイベントの際に使用できるが、アンルシアと共に冒険する王家の迷宮ではゲームバランスが崩壊するので使う事が出来ない。


人物

前日譚「エテーネ村のおはなし」

アストルティアと呼ばれる世界の人間族の大陸レンダーシアにある離島の小さな村エテーネに兄弟姉妹と2人暮らしをしている。
ある日老巫女のアバからのエテーネ村が滅びる運命にあるも伝説の霊草テンスの花があれば滅びの運命から逃れられる災いのお告げを聞かされる。
その為アバから孫のシンイや兄弟姉妹と共にテンスの花を入手する命を下される。
その後テンスの花を発見するも乱入してきた魔族により花の大半を焼かれるも、一輪だけ残っていたため採取してエテーネの村に戻る。
しかしエテーネの村は冥王ネルゲル率いる魔族軍の襲撃を受け、村人は皆殺しにされ主人公達もまた魔族に襲われてしまう。
その際主人公の手から発せられた光が兄弟姉妹を包み、兄弟姉妹は光と共に消え、残った主人公とシンイは殺されてしまう。

その後魂と化した主人公が謎の声に導かれとある神殿へに到達する。
そこで声の主にアストルティアと人間以外の5種族の事を教えられ、同日に死んでしまった5種族の1人の身体に「生き返しの術」と呼ばれる術で転生する。
そして自身の使命と生まれ変わる意味を探し始めるところから物語は始まる…。


本編(ver.6終了時点)

基本的にはプレイヤーの分身である為その行動はプレイヤーに委ねられているが、困っている人を見ると放っておけない性分である。
行く先々のトラブルに首を突っ込んおり時には無謀と言える行動もするが、無事解決させ人々の信頼を得ている。
ただし見た目は特に変哲もない未成年の少年少女であり、初見の人物からは功績の割にはパッとしないという印象を持たれる事が大半である。

流石に10年以上続いているオンラインゲームだけあり、その足跡はあまりにも膨大である為、かいつまんでみると
  • ver.1ではアストルティア5大陸の各国の信用を得ながら自身の肉体を取り戻したのち、エテーネの民の仇である冥王ネルゲルを倒し
  • ver.2では封印されていた勇者を復活させ、更に共に魔を打ち倒す存在「盟友」として目覚め大魔王を討伐、レンダーシアに平和をもたらし
  • ver.3では分断されていたナドラガンドを繋げ、闇の根源の力を得ていた龍族神ナドラガを倒しナドラガンドの「解放者」となり
  • ver.4では時渡りの術をある程度コントロールできるようになって、様々な歴史の出来事や未来に起こる災厄に介入
  • ver.5では魔族化したのち魔界の争いを平定させ「大魔王」に就任、ver.1から続いていた闇の根源との戦いの決着をつけ
  • ver.6では天使からそれまでの功績を称えられ、前代未聞の生きながら神となる為の「英雄」となる
と、あまりの功績の大きさから、なろう主人公もびっくりするレベルの存在となっている。
その為ver.7現在ではあらゆるところで顔が効き、各世界各国の要人関係者で知らない者はいない。
ver3で2度目の死を迎えておりその後種族神の力で蘇るが、その際加護を受けた事で以降のスケールが大きい事象にも対応できるようになっていく。

素性がver4で明らかになるが、実は赤ん坊の時に時渡りで5000年前からエテーネの村にタイムリープしてきている。
アバに拾われ兄弟姉妹の実の親に預けられた養子であり、兄弟姉妹との血のつながりは無い。


主要人物との関係

ドラゴンクエストXではver.2以降、物語を進める際に傍らにいるパートナーが存在している。
パートナーについてはver毎ごとに代わっているが、パートナーから外れてもその後のストーリーに関わってくる。

  • 主人公の兄弟姉妹
物語開始時から登場している錬金術師。年齢や見た目や性別は主人公同様キャラメイキングができる。
前途のように血縁関係は全くない義理の兄弟姉妹であるが、本人の言動や主人公の表情から強い絆で結ばれていることがわかる。
主人公に負けず劣らすの数奇な運命を辿っており、主にver.3~5までのストーリーや主人公の動向に関わっている。

  • シンイ/クロウズ
物語開始時から登場している、アバの孫であるエテーネ村の同胞。
主人公同様物語開始時に死んでしまうものの、生き返しの術を受け竜族の青年「クロウズ」として転生、ver.2~3にかけて主人公を導いている。
クロウズとしての使命を果たしたver.4以降は移民を募りエテーネの村の再起に注力している。

ドラゴンクエストX世界の勇者でありver.2のパートナー。
当初は大魔王マデサゴーラの手により偽りのレンダーシアに封印されていたが、クロウズに導かれた主人公により勇者として覚醒。
以降は勇者と盟友という関係でタッグを組む。勇者という都合上、対魔族要素の強いストーリーに関わってくる。
精神的に脆く主人公に対して依存している節がある為、目の前で主人公が死んでしまった際は哀しみの余り自害しかけた事も。

  • エステラ
ver.3のパートナーであるナドラガ教団の神官。真面目で慈悲深い性格。
過酷な環境に苦しむ竜族の為主人公に竜族を救済するよう嘆願し、同時に交流を深めていく。ただし立場上不本意ながら敵対する場面も。
教団の真の野望が判明した際に教団から破門されるが、竜族の救済の為独自に動き主人公もそれに協力していく。

  • メレアーデ
ver.4のパートナー。5000年前に存在していたエテーネ王国の王女で主人公とは従姉妹にあたり、時渡りの資質を持つ。親族という事もあり家族親族関係のエピソードが多い。
エテーネ王宮消失の際に時渡りした先での古代オルセコ王国にて主人公に保護され、現代エテーネ村に居住する事になる。
王国に危機が訪れ弟クオードを失うもその際に王国の未来を託された事から、王国を救済するべく時渡りの力を用いて様々な時代で暗躍する事になる。
その為ver4内で出会う彼女は時系列がプレイヤーと異なる為、その時々によって見た目や行動が違っているという複雑な状況になっている。

  • キュルル
ver.4のもう一人?のパートナー。時の畜生妖精。
兄弟姉妹の残したエテーネルキューブに取り付いており主人公の時間移動のサポートをしている。
ver.4で常に付き添っていたが終盤にver.4ラスボスに滅ぼされたアストルティアの因果律を操作して世界を再生、力を使い果たし姿が消えてしまった。
何気にメレアーデを差し置いてver.4パッケージイラストに登場している。

  • ユシュカ
ver.5のパートナー。魔界の3大王国のひとつ、砂の国ファラザードを治める魔王。
バルディスタのアストルティア急襲により命を落としかけていた主人公に「血の契約」を施し、魔族化させしもべとして魔界を連れまわす。
魔界の統一の為大魔王になる事を目指しており、自身よりも主人公に大魔王の資質があると伝えられた際は主人公と対立。その後3大王国による魔界対戦を引き起こす。
自身が起こした戦によりかけがえのないものを失った事や、主人公が大戦後の魔界を平定させた事により、主人公を認める様になりサポートをしていく事になる。

  • イルーシャ
ver.5のもう一人のパートナー。デモンマウンテンの奥深くに封印されていた魔瘴が吸収できる記憶喪失の少女。
出会いの際に主人公の中の魔瘴を取り払い魔族化から解放させている。
主人公に何かを見出しており、自身の存在の意味を確かめる目的もある事から主人公の魔界の旅路に同行していく。

  • ユーライザ
ver.6のパートナー。主人公を天星卿へ導く天使。
主人公に入れ込んでおり物語開始時から観察およびこっそり手助けしていた。更に存命中にもかかわらずアストルティアを救った者として「英雄」候補に推薦している。*2
当初は主人公を天星卿へ導くだけの役割だったが、アストルティアに降り立った悪神の対処の為にアストルティアに向かう主人公に同行する。
本人にもわかっていない主人公に執着する理由は、はるか昔の神話の時代からの出来事に起因している。

外部出演

2024年10月に『ドラゴンクエスト タクト』のタクト側の魔界ガチ勢スタッフのお陰で力が入りまくったアスバル主役イベント『新規開店!魔王の骨董屋 〜運命の少女と6つの宝石〜』にて大魔王として実装された。ガチャ限Sランクで、仕様上名前変更が可能な為自キャラの名前にする事もできる。
名義こそ大魔王だが英雄系にカテゴライズされており、原作未プレイ勢を困惑させた
喋らないがお人好しは相変わらずのようで、ユシュカからは「幾度となくアストルティアを救い、種族神たちの加護を受け、女神に愛されまばゆい光に祝福された救世主」「おまけにアスバルのピンチと聞くなり異世界まで来て身を投げ出して戦う奴」と言われている。他にヴァレリアに勝負を吹っかけ着物を着せたりとなかなかお茶目な性格をしている。
性能としては様々な攻撃手段を持つ万能アタッカーで、???系の強化バフを持っている為部下である魔王3人と組ませる事もできる。



追記・修正は2度死んでから2度生き返った上、更に1度絶命しかけた後にお願いします。




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最終更新:2025年05月06日 12:35

*1 これはローマ数字の「X」をアルファベットの「X」に見立ててつけられている。DQ8の勇者エイト・DQ9の守り人ナインに続く、数字が元ネタの名前となっている。

*2 本来「英雄」は生涯を全うした魂から選定される