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夕泊蘭子(クトゥルフ神話TRPG)

登録日:2026/02/16 Mon 11:11:52
更新日:2026/08/20 Thu 09:09:10
所要時間:約 5 分で読めます




夕泊(ゆうどまり)蘭子(らんこ)(Ranko Yūdomari)。
それはクトゥルフ神話TRPG(当時は英語版タイトル『Call of Cthulhu』を直訳した『クトゥルフの呼び声』がタイトルとして用いられていた)の公式サプリメントの一つである『黄昏の天使』(1988年11月、Hobby Japanより刊行)に登場するキャラクターである。
作中に登場する秘密結社「G∴O∴T∴」の指導者でありボスキャラ。1947年生まれ。

キャンペーンにおいては探索者との激闘の末に、結社の主要な幹部をことごとく倒され、本人も命を失った。
彼女オリジナルの魔術である輪廻転生の術を使った後、肉体は消滅。
1年後か20年後かは分からないが、未来に復活すると予測されている。

■起源


現代より数千万年も昔。
地球の先住種族である古きものユゴスよりのもの偉大なる種族らとの戦争に敗れて疲弊していた。
種としての衰退も始まり、栄光の面影は全く見られなくなっていった。

だが、衰退に抗う古きものの都市が、日本列島の太平洋側の海溝に1つあった。
にもかかわらず、現代より2万年ほど前、ショゴスが一斉に反乱を起こし、住人の大半が虐殺された。
海底都市から脱出した古きものの残党は、現代で言う島根県沖・美保湾の海中に移り潜んだ。
ただでさえ衰退していた上に生き残りも少数であった古きものは絶滅も時間の問題であった。

そこで古きものが目を付けたのは、当時の人類であった。
何年もの観察の末に、やがて彼らこそ地球の支配種族になると結論付けた古きものは、滅びゆく自分たちの遺伝子を、これらの人間どもに組み込む事を決定。
両者の「合いの子」である新しい生き物として生き延びて、いつの日か再びかつてのような文明を打ち立てる事を期待したのだった。

古きものは当時の出雲国に棲んでいた人間から「神の使い」として崇められた。
人間の中から特定の一族を選出した古きものは、遺伝子工学・科学・魔術に関する知識、そして「外なる神々」の信仰と祭儀を伝えた。
こうして生まれたのが人類と古きものの血を合わせ持つ者たち、すなわち古代出雲王朝の民族である。
紀元前7000年頃の事であった。

出雲王朝の民の中で最も強く古きものの血と能力を受け継いでいたのが、夕泊蘭子のルーツとなる男神(おがみ)一族だった。
男神一族はユゴスよりのもの偉大なる種族などの敵対種族に対抗するため、エネルギー集積器を用い、異なる次元から汲み出される膨大なエネルギーを兵器として運用するつもりでいた。
しかし、集積器は暴走。異次元エネルギーの塊「ヲロチ」が暴れ狂い、事態を解決する頃には、出雲王朝も民も大部分が死滅
僅かな生き残りは日本列島の奥地へと脱出し、一族のルーツも力も忘れ去られていった。
これが紀元前1000年頃の事である。

地虫衆

先述した古代出雲王朝の現代までの生き残り。
人類と古きものの血が完全に適合しておらず、両者を無造作にツギハギしたような醜い姿を持つ。
拝一族の駒のように扱われており、拝一族が滅ぼされた後は隠れ潜んでいる。奉仕種族のバリエーションと言ってよい。

拝一族

現代まで生き残った男神一族が名称を変えた一族。
人類と古きものの血が完全なバランスで適合しており、地虫衆を下僕として使う支配者の立場を取っていたが、とある探索者の一団に滅ぼされた。

古代出雲王朝の全盛期には男女問わず身長2m・体重120㎏、腕が5本(両側に4本、背中に1本)という異形だった。
だが、現代では血も薄れており、人間離れした知力・体力・精神力・美貌、そして長身な事くらいしか特徴が無い。

■蘭子の来歴


衰退した拝一族は、過去の力を取り戻すために近親相姦を画策。
それにより孕んだのが蘭子の母だが、その当時に村を訪れた探索者たちが拝一族や地虫衆のおぞましい活動を目にした結果、探索者たちと拝一族が敵対
探索者たちの手で拝一族は滅ぼされるも、全身を炎に焼かれた母親の胎から蘭子が産まれた

蘭子は外見は常人だが、全盛期の男神一族に匹敵する力を持つ。
義父*1の指導の下に、力を付けていった。

卒業試験として、自分たちの一族を殺した復讐を果たすべく義父を殺した後(なお、これは義父の懇願である)、日本を離れてS∴T∴に加入。
しかし設立当初から変質したS∴T∴に幻滅して脱退、G∴O∴T∴を立ち上げて日本に帰還する。

S∴T∴

正式名称銀の黄昏隠秘教団(ハーミティック・オーダー・オヴ・シルバー・トワイライト)
サプリメント『ヨグ=ソトースの影』に登場する、外なる神々を崇拝する秘密結社である。
アン・シャトレーヌによって創設され、カール・スタンフォードなどの参加により、世界でも有数のカルトとして君臨していた。

星辰が揃うより遥かに早く、ルルイエを浮上させてクトゥルフを目覚めさせようとしていたが、当時の探索者たちにより阻止され、ルルイエと共に海底に沈む。

創設者と最高幹部全員を失ったS∴T∴は人類社会を裏から操ろうと方針を転換、当時のヨーロッパにおいて芽を出していたナチス勢力に潜り込んだ。
だが、精神的主柱を欠いた上にナチ系の人員が入った結果、ネオ・ナチの思想に被れた末、組織の理念は元からかけ離れた姿に変化。
現在のS∴T∴は極端な理想主義・超人主義・エリート主義を掲げており、5000万人にまで人口を削減する事を目的としている。

それだけならともかく、外なる神々や旧支配者は勿論、その手先や眷属すらも憎むべき尖兵と定めている本末転倒な有様となっている。

蘭子はそんなS∴T∴を見限り、作らせた船を奪い取った上に、金塊まで強奪して日本に帰国した。
当然ながらS∴T∴側もこの裏切りに激怒しており、蘭子一派を始末しようと構成員を派遣している。

余談だが、S∴T∴の創設者や幹部を滅ぼした探索者たちは誰も彼もがマシンガンで武装し、3cmの硬い木を防具として、死んでも死んでも後続の探索者がいきなりその場に現れるといった不可解な現象を起こしていた*2

G∴O∴T∴

正式名称東方薄暮騎士団(グランドオーダー・オヴ・オリエンタル・トワイライト)。1983年に蘭子が結成。

蘭子は自らがS∴T∴が蓄えた知識・権力・財力などを奪取できる地位に至り、自ら提案・設計した司令船が完成するや否や、前々から集めていた見込みのある同志を引き連れてS∴T∴を離反。
ついでに50トン分の金塊までパクって、日本に凱旋した。

結社の理念は単純明快。外なる神々と旧支配者たちの封印を破って自由を与え、地球全土の支配権を返還する事である。

■人格


無駄に部下にパワハラを働くような真似はせず寛大だが、自分の目的のためなら平気で犠牲にできるタイプ。

蘭子自身の目的としては、人類を宇宙原理に目覚めさせ、真に偉大なる種族へと成長を遂げさせたいと考えている。
それには外なる神々や旧支配者を崇拝し、大いなる力の幾許かを受け入れる事が必要だと考えているのである。
「それが達成された時こそ、人類は、脆く弱い精神と肉体の殻を脱ぎ捨てる事ができる」と信じている。

蘭子の目的が本当に実現されたら地球全土で狂気と無秩序・破壊と殺戮の地獄が顕現するのだが、彼女にそんな事を言ったとしても、「宇宙原理を理解できない下等な動物の考え」と返されて終わるだろう。

現在の彼女と組織の目標としては以下の2つがある。


黄昏の天使の創造

黄昏の天使とは
  1. 外なる神々/旧支配者と人類との間に立ち、両者を仲介する存在。
  2. 未来の地球に君臨し、外なる神々/旧支配者の意思をただちに実行する王。
  3. 外なる神々/旧支配者の意思を信者に伝える大神官。
蘭子は自らを黄昏の天使とするべく、出雲王朝の神器と、拝一族としての能力、蓄えた知識を総動員する事により、外なる神々の一体である小神を召喚し、その体と魂を自らの胎内に取り込んだ

それは完璧な形で成功したものの、副作用として、完璧な血肉と化すまで満月の夜を挟んだ3日間以外は深い眠りに陥る事となった。
10回目の満月の夜に至ると、受胎した小神の力は完全に同一化する
それ以後は眠る必要も含め、一切束縛の無いまま活動できるようになる。

ヲロチの解放

先述した、古代出雲王朝が滅んだ原因であるヲロチ。
日本全土を焼き払い、人類社会を綺麗に掃除するために、これを兵器として利用しようと企んでいる。



追記・修正はこのキャンペーン・シナリオを事前情報無しで、探索者を一人もロストせずにクリアできた人にお願いします。

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G∴O∴T∴のメンバーが、どうして蘭子に自らの命をも惜しまぬ絶対的な忠誠を捧げているのかは、実際に彼女に会ってみればすぐ分かる事です

蘭子は、あらゆるものを区別なく飲み込んでしまう、とてつもなく深くて黒い闇のような包括力を備えています

例え≪魅惑≫などの魔術の類いを使わないでも、彼女とほんの何分間かでもじっくりとはなしをしたものは、

まるで強い麻薬でも嗅がされたかのように、その大いなる人格に魅せられ、取り込まれてしまう危険性すらあります

ひとたび人類に対する義務とか、外なる神々への戦いとか、更には人間の理性や道徳とかいったものを放棄してしまいさえすれば、

そのキャラクターは「黄昏の天使」蘭子を崇拝し、愛するという素晴らしい時間を体験できるようになります

たとえそれが一瞬の事であれ、自分の全存在を賭けて蘭子に仕えるということは、

まさに他に比類する事もできないほどの至高の快楽、恍惚そして幸福なのです

※原文そのままです














前置きを終えて、本題に入ろう。
知ってる人は知ってるだろうが、この夕泊蘭子、ありとあらゆる面でふざけきったステータスを持っているのだ。
POW対抗ロール(精神力勝負)ニャルラトテップヨグ=ソトース絶対勝てる」と言えば、その異常な能力の片鱗が分かるかもしれない。

技能

90%を超えれば達人級と言ってもいいCoCTRPGにおいて100%とか90%とかがゴロゴロある。
「シナリオ上のどこでその技能を使うんだよ」と言ってはいけない。
言いくるめ100%。応急手当40%。オカルト100%。泳ぎ100%。回避100%。化学60%。隠れる95%。歌唱80%。
機械修理40%。聞き耳95%。クトゥルフ神話100%。経理35%。航空機操縦80%。考古学95%。語学50%。
コンピュータ・ソフトウェア100%。自動車運転80%。忍び歩き95%。ジャンプ100%。植物学30%。診断80%。
心理学100%。人類学90%。治療80%。電気修理80%。天文学70%。登攀100%。動物学30%。討論100%。毒物25%。
図書館95%。投げ100%。目星70%。薬学80%。雄弁100%。歴史100%。

日本語読み書き100%。日本語会話100%。古文読み書き95%。古代出雲文字読み書き100%。英語読み書き95%。
英語会話95%。ドイツ語読み書き90%。ドイツ語会話90%。スペイン語読み書き80%。スペイン語会話80%。
中国語読み書き90%。中国語会話70%。フランス語読み書き80%。フランス語会話75%。ラテン語読み書き80%。
ラテン語会話45%。古代ギリシア語読み書き75%。古代ギリシア語会話40%。ヒンドゥー語読み書き80%。
ヒンドゥー語会話45%。サンスクリット語読み書き80%。

殴る100%。蹴る100%。絞める100%。マーシャルアーツ70%。拳銃80%+基本値。ライフル80%+基本値。
日本刀90%。弓90%。ナイフ90%。棍棒90%。
信じられないかもしれないが本当に原文通り。
極めて壮観な文字列の数々だが当然のごとくこれは序の口である。

ステータス

STR15。CON40。SIZ13。INT22POW150
DEX30。APP22。EDU40。SAN0。HP27。
当然ながら7版(新クトゥルフ神話TRPG)のステータスではない。6版以前のステータスである。
※邪神最高峰の値であるニャル様やヨグ様でもPOWは100です
乾いた笑いが出てくる。何気にSTRですらも高い*3
しかし蘭子とも言えども、ダメージを被ってHPが0に減少してしまったら、死亡します。
不幸中の幸いと思うかもしれないが、後述の魔術のせいで事実上の気休めである。

固有能力

呪文関係無しに備わっている能力。
MP1ポイントにつき1体の忌まわしき狩人or異形の神々の従者orシャンタク鳥を即座に召喚&従属させられる
普通ならシナリオのボスを務められるようなモンスターを儀式も無しに召喚できる。もう笑うしかない。
MPを1ポイント消費する事で、受けたダメージを2ポイントずつ回復できる
まさかの1:2交換。「これでも可愛い能力」と言えるところが恐ろしい。
1日に1ポイントの割合で、消費したPOW値が回復する
(150ポイントより多くはならない)
呪文の中にはPOWを消費するのもあるから減っても安心だね。なわけねーだろ。

SAN値チェック

蘭子の前に立った者は、見る者の心を根底より狂わし、破壊しかねないほどのその人間離れした美貌と威厳に撃たれた事により、ただちにSANロールを行わねばなりません。
これに失敗した者は1D6ポイントのSAN値を失い、成功した者も1ポイントのSAN値を失います。
※原文そのままです

呪文

基本ルールブックに登場する全ての呪文を使用可能。加えて、
「ヨグ=ソトースのこぶし」「クトゥルフのわしづかみ」「ニョグタのわしづかみ」
「被害をそらす」「肉体の保護」「スレイマンの塵」「ズカウバの香」「似姿の利用」
「ゴルゴロスのボディ・ワープ」「死の呪文」「マインドブラスト」「門の発見」
「精神力吸収」「送り歌」「返し歌」「催眠術」「魅惑」
「八雷神呪」「輪廻転生」「消去」「空中浮遊」
「カガミのひらき」「カガミのしずめ」「タマのひらき」「タマのしずめ」
「ツルギのひらき」「ツルギのしずめ」
を使用。

「なんか聞き覚え無いのがあるな?」と思った方は正解。
それはこのサプリメントに存在するオリジナル呪文で、どれも素敵な効果があったりする。
例を挙げよう。




八雷神呪(やついかづちのじゅ)

古事記などにも記されている由緒正しき電撃呪文。
術者は8ポイントのPOWと2D10ポイントのSAN値を消費する。

1ラウンドを消費。次のラウンドで、術者の体の8箇所に眩しい球電のようなエネルギー体が生じる。
術者はこれら8つのエネルギー体を電撃として敵に投射できる。
電撃の射程距離は術者のPOW(8ポイントを消費した残り)×100m
つまり、蘭子が使えば142×100m=14.2km。

命中率は術者のINT×5%。2発目からはその命中率に÷2、3発目は÷3と減っていく。
8発目にもなると「術者のINT値×5÷8」となるわけだ。

電撃を避けるには、回避ロールを通常の半分の成功率で成功しなければならない。
なお、2つ以上の電撃をかわす事はできない

電撃の与えるダメージは1発につき術者のPOW値(8ポイントを消費した残り)D6×2ポイント。加えて、電撃が命中した地点から半径3m以内にある全ての物体が、等しくこのダメージを被る
また、命中した電撃は、相手に与えたダメージに等しいポイント分の装甲を無視する
つまり、蘭子が使えば142D6×2ポイント=平均852。クトゥルフを4体は消し炭にしてしまえる威力である。

ちなみに理論上はヨグ=ソトースの球電の力の一部を引き出している。
ヨグ=ソトースの電撃のダメージは5D10だった気がするのだが……?

消去

蘭子オリジナルの呪文。
長年の研究の末に開発したこの呪文を、自分でも非常に気に入っています。※原文そのまま
この呪文を使うには、まず片手の指を頭上に高く差し上げながら、定められた言葉を唱える。
呪文を始動させたら、力場の中心を設定し、1ポイントのPOW値と1D20ポイントのSAN値を消費する。
術者の指先を中心として、黄色い光球に見える力場は、その内部に存在するあらゆる生物の肉体と精神を破壊。やがて存在そのものを完全に消し去ってしまう。

術者は力場の範囲を決めると、張った力場の半径30mにつき、1ラウンドに1ポイントずつのMPを消費していく。
設定できる力の場の半径には、特に上限はありません。※原文そのまま

力場の中にいるあらゆる生物(動物や神話生物も含む)は各ラウンドごとに術者のPOW対POWによる抵抗ロールを行わねばならず、これに失敗するとまずINT値を1D6ポイントずつとSAN値を1D6ポイントずつ喪失していく。
そして蘭子のPOWは150。探索者は最高でも18しかない。なお差が20以上あると抵抗ロールに自動失敗する。

INTが0になると、人間ならば完全な植物状態となり、加えてCONが1D6ずつ減少していく。
CONが0になると、肉体そのものがこの世から完全に消滅する。

この力場の効果は、いかなる物理的な障壁も越えて及ぶ。
建物のある階で消去を使えば、その効果は床や天井を突き抜けていく事になる。
この呪文の効果人数に上限は無く、力場の中にいる全生物に及ぶ。

輪廻転生

死のうとしている瞬間にかける事ができる呪文。
任意のPOWを消費し、さらに2D10ポイントのSAN値を消費する事で発動する。
実際に呪文を唱える時間は、殆どゼロです。※原文そのまま
呪文を唱えた直後に術者が死を迎えると同時に、消費したPOW値によるロールを行い、滅びゆく肉体から精神が離脱する。
術者が死んだ地点から半径500kmから1000kmの範囲にいる産まれたばかりの新生児、または脳死・植物状態の人間、あるいはそれに近い状態にある生死を彷徨う人間のどれかに乗り移る。

転生してからある程度(1年から十数年)が経過すると、以前の記憶を取り戻す。

神器

古代出雲王朝に伝わる神器を2つ装備している。
蘭子本人もだが、これがまたビックリするぐらい強力である。

ヤタノカガミ

呪文を唱える事で術者の知る空間、あるいはまったく知らない空間に繋がる門を鏡面に開く。
ここまではまだ普通のアーティファクトだが、そんなもんで済む道具ではない。
通常の方法ではヤタノカガミを破壊したり、溶かしたりする事は絶対にできません。たとえ120mm戦車砲を至近距離から撃ち込んだとしても鏡には傷一つつかないでしょう。※原文そのまま
ヤタノカガミの鏡面にある程度以上の大きさの物理的な力を加えると、鏡はその運動量をビーム状の熱エネルギーに変換して反射する。
例えば鏡面に銃弾を発射したら、次の瞬間に跳ね返ってきた熱線を喰らう
この熱線のダメージは命中した武器の通常のダメージの5倍
銃器や砲弾、爆発、あるいはレーザーのようなものだった場合は10倍となる。

この鏡には紐またはベルトを通せる穴が6つあり、盾として使用できる
そう、盾として使えてしまうのである。

盾として使っているキャラクターに攻撃が命中したら1D100ロールを行い、飛び道具か銃器なら60%の確率で、また刀や棍棒などの場合は80%の確率で、ヤタノカガミに命中した扱いになる。
「この鏡はあらゆる運動量を吸収して反射するので、何が命中しようと構えているキャラクターはその反動を受ける事はない」とご丁寧にも書いてあったりする。

唯一の救いは、ショットガンや爆発による面制圧なら反射判定をされても構えている者もダメージの2分の1を受ける点。

ヤサカニノマガタマ

時間を自在に操る能力を持つ宝玉の首飾り。
術者の肉体年齢の変化や、門を開き時間を過去や未来に移動できる能力などは当然ある。
この力により、夕泊蘭子は実年齢43歳だが、外見を22歳の時の姿に固定している。
ここまでなら辛うじて小説作品や他の公式シナリオなどでも実現例があるのだが……
この宝玉の真の恐ろしさはこれで終わらない。

蘭子に対するあらゆる攻撃(物理的な物でも魔術的な物でも)はまったく無意味です。MP1ポイントを消費するごとに0.1秒の時間を未来または過去に跳躍する事ができるので、彼女の身体に命中したはずの攻撃は、その実全て何も無い空間を素通りしてしまう結果になるのです。※原文そのまま
つまるところ、全攻撃をわずかな時間跳躍を行うことで確実に回避するという残像の上位互換のような性能を備えている。のっけからドヤ顔で「蘭子に対しての攻撃は全部無意味」とシナリオ製作者直々に断言してくれるほどである。
なお、MPの数値はPOWと同値。そして蘭子のPOWは150だ。

術者の固有時間は、周囲の時間の(消費するMPの値+1)倍となります。この魔力を使った術者は、あらゆる行動の速さが増大します。例えば、固有時間を通常の10倍に加速したキャラクターは、普通の人間の1戦闘ラウンド中に、実に10戦闘ラウンド分の行動を自由に行う事ができるようになります。※原文そのまま
詳しく言うなら、「任意のMPと1D10ポイントのSAN値を消費して、同時にPOW×2の値のロールに成功すると倍速化する」わけである。
基本的に(ハウスルールなどによるルールの調整を行わない場合)、攻撃と回避は同時に行う事ができず、人間は1ラウンドに一度しか行動できないので多人数の人間と戦うのが辛いのが6版までのCoCTRPG。
その条件を覆すチート極まりない能力である。

なお、MPの数値はPOWと同値。そして蘭子のPOWは150。アホか!



G∴O∴T∴

幹部や部下などがゴロゴロ死んだ状況からラストの儀式において「残されたメンバーのほとんど全部を集めた状況でも400人ほどいる」という文章から見るに、かなりの人員がいる。
その上さらに、そこら辺のシナリオならボスを張れるような連中が目立つ。
なお、蘭子は自分の魔術師名を「フェニックス」としている。
それは「人間の世界の破滅後に、焦土に君臨する新支配者」「炎の中で母の胎内から誕生した」という意味を込めている。43歳の中二病…

「光」のオーロラ

S∴T∴から引き抜いた人員。時期は近いがてつをの事じゃねーぞ。
蘭子に絶対の忠誠を誓っており、組織内では暗殺・テロを仕事とする部署を率いている。

純血のユーラシアンであり、元ネオ・ナチの精鋭コマンド部隊の指揮官でSS中佐相当のポストだった。
厳しい訓練に加えて、蘭子の手によりCON・DEX・POWが通常の2倍に高められている。

残虐かつ変態的なサディスト。
他に殺すのに簡単な手段があっても相手をじわじわと嬲って殺すのが趣味。

シナリオにおいては「似姿の利用(殺した犠牲者に変身する魔術)」を使って奇襲してくるだけならまだしも、前もって召喚したシュブ=ニグラスの黒い仔山羊も一緒に殺しに来る
しかも本人は蘭子の作った生弓矢まで持っている。

技能値においては、一番低いのがグレネードランチャーの40%台だけ。他の技能は70%や80%越えだらけである。
当然のごとくクトゥルフ神話は100%。使える呪文も戦闘に使える物はひと通り揃えている。

大きな青い宝玉のはまったペンダントを装備しており、外付けのMPタンクとして機能している。その容量…50ポイント
「『被害をそらす(MP分だけ相手の攻撃によるダメージを減らせる呪文。つまり50ポイント分のダメージを完全に無効化できる)』を使用する時にしか使えない」という制約があるが、MPを使い切っても1日に10ポイントの割合で回復していく。

ステータスは
STR15。CON32。SIZ11。INT16。POW29
DEX28。APP17。EDU20。SAN0。HP22。
何この…何?

「炎」のコロナ

ラテン系の大男。
外見と性格は
ちょうどあの怪僧ラスプーチンとダース・ベイダーとを混ぜ合わせたような感じの人物です。※原文そのまま

あらゆる女性に対して、異常な魅力を発する事により惹き付ける力を持つ。
一方で、男性は彼を見ただけで虫唾の走る嫌悪感を抱く。
オーロラ同様、CON・DEX・POWが通常より2倍に高められている

古代出雲王朝の秘儀から欠落した部分を西洋魔術と立川流によって補完した「性魔術」を使う。
これは、催眠状態にした女性と性的な交渉を結ぶ事によって、相手を自分の意のままに動く奴隷にできる(なお、通常は女性にその自覚無し)というもの。
この状態にした女性の視覚・聴覚といった感覚情報は常時コロナにも伝わる。

MPを2ポイント消費して、POW対抗ロールに成功する事により奴隷に30分前後の命令を下せる。自殺させる事も余裕で可能。
通常は相手の目を見る必要があるが、曼荼羅を描いた陣の中に居れば遠隔操作が可能。
同時に操る事のできる奴隷の人数に上限は無く、コロナは奴隷の30km圏内にいる限り、いついかなる時でも奴隷の感覚を借りたり、命令できる。

直接戦闘力は低い方。「オーロラよりは」という但し書きがつくが。
当然のごとくクトゥルフ神話は100%。使える呪文も戦闘に使える物はひと通り揃えている。

オーロラと同じく大きな赤い宝玉のはまったペンダントを装備しており、やはり外付けのMPタンクとして使う。その容量…50ポイント

加えて、自ら神官戦士として育てた「四季の乙女」を従える。
四季の乙女はコロナが死ぬと後追い自殺するくらい固い忠誠心を持つ。
コロナと四季の乙女は、精神的な繋がりにより互いのMPを自分のMPとして使用する事が可能である。

コロナほどではないがそれでも平均よりかなり高いステータスと技能に加え、攻撃回数の多い武器or効力値の高い毒付きの武器で攻撃してくる。
それだけならともかく、
  • 装甲11ポイント相当の防弾チョッキを全員が装備。
  • 「特殊なコンビネーション」により探索者のあらゆる射撃の成功率に-20%の補正がかかる。
  • 当然のごとく「萎縮」や「被害をそらす」なども使ってくる。
勘弁してくれ。
ついでにコロナ本人は蘭子の作った生太刀まで持っている。

ステータスは
STR16。CON32。SIZ16。INT17。POW30
DEX22。APP15。EDU21。SAN0。HP24。
5人分の戦闘処理をするキーパーが悲鳴を上げそう(困惑)

「風」のシムーン

とびきりの美形かつ中性的な男性だが、実は地虫衆の出身であり、変異種の中の変異体。
通常はバランスが崩れており、見た目も醜く精神も鈍い奉仕種族の出でありながら、外見も中身も優れて生まれてきた。
だが自らの意志で通常の地虫衆のような異形の姿にもなれる。

蘭子からは特別な措置を受けていないが、地虫衆の突然変異個体なので人間を超えるスペックを持つ。
先述したオーロラとコロナを探索者が打倒したのを受け、G∴O∴T∴に迎え入れるに相応しいかのテストをしたりする。

技能値は当然のごとくどれもこれも高い。
クトゥルフ神話は100%。使える呪文も戦闘に使える物はひと通り揃えている。お約束ですね

例によって大きな黒い宝玉のはまったペンダントを装備しており、当然外付けのMPタンクとして使う。その容量…50ポイント
しかも本人は蘭子の作った天の詔琴まで持っている。

人間態時のステータスは
STR16。CON28。SIZ12。INT18。POW32
DEX21。APP19。EDU20。SAN0。HP20。
怪物に変身するよか琴を弾きながらガン逃げする方が強い気がする。

スフィンクス

日本人。
「性格が無口で口ベタで地味、しかもお世辞にも美しいは言えない顔立ちなどのために、いつまで経ってもその才能を認められることなく」(※原文そのままです)同僚に自分の研究をパクられるという事件を切っ掛けにして、世間にどす黒い憎しみを抱いている。
組織の中では魔術・科学・医学スタッフの長として蘭子を補佐している立場。

50ポイント相当のMPが蓄積された杖を装備しており、しかも1日に20ポイントの割合で自動回復する。
戦闘技能は皆無と言えるが、基本ルールブックに登場する全ての呪文を使えるそしてクトゥルフ神話は100%。
シナリオ最終盤において、直属の部下の魔術師8人と一緒に探索者に襲い掛かってくる。

ステータスは
STR8。CON15。SIZ11。INT18。POW40
DEX13。APP7。EDU30。SAN0。HP13。
普通だと絶望的な状況だが、こちらも魔術を絶対無効化する領域を展開できる神剣が使えるので数が多いだけの敵でしかなかったりする。
蘭子「外なる神を取り込んだ私にそんなの効くわけねーだろ(ドヤ」の前振りでもある。

イクリプス

イギリス系スペイン人。オーロラと同じくS∴T∴から引き抜いた人員。
G∴O∴T∴創立メンバーであり古参。後述のサン=ジュストの船長。

蘭子が居ない間の首領代行とも言える顕現を持ち、オーロラ、コロナ、シムーン、スフィンクスとその部下以外の人員に自由に命令できる。
それ以外は殆ど常人レベル。ステータスや技能は人間のラインであり、呪文を使えはするがバカみたいな数でもない。

ステータスは
STR14。CON16。SIZ14。INT16。POW12。
DEX12。APP13。EDU19。SAN0。HP15。
「オカルトが苦手」という設定の割にクトゥルフ神話100%を持つ。



蘭子の作ったアーティファクト

神話でスサノオの元からオオクニヌシノミコトが持ち去って、出雲国の勢力伸長に役立てたという伝説を倣ったりなどして蘭子が作った武器。どれもこれもオーバースペックすぎる性能である。

共通能力として、MPを消費した次のラウンドで、持ち主の手元にワープさせる事ができる
10m以下なら1ポイント。距離が10倍になるごとに消費MPが+1増える(10km範囲なら4ポイント)。

持ち主は1人だけで、前の持ち主を直接殺した人間しか新しい持ち主にはなれない

完全破壊されない限りは、損傷が自動で回復していく能力まである。
1ラウンドごとに1ポイントずつ回復していく。

生弓矢(いくゆみや)

矢や弦が無い2m程度の黒い弓の形をしている。耐久力30ポイント。
この弓を構えて思念を集中させ、自分が望むだけのMPを消費すると、SAN値が同ポイント低下して右手の先からオーラが迸り、それを弓に番えて光の矢として発射する。

技能や攻撃回数などは普通の弓と全く同じ扱い。
ただし、最大射程距離は無限大であるものと考えます。※原文そのまま
光の矢のダメージはMP1につき1D6だが、ダメージに等しいポイント分の装甲を無視する上に、貫通判定も起こる
そして複数の相手を同時に攻撃できる
例えば7ポイントのMPを消費した光の矢を3つの目標に対して投射した場合、
  1. 目標1に2D6。
  2. 目標2に1D6。
  3. 目標3に4D6。
という具合にダメージを配分できるのだ。

生太刀(いくたち)

全長130cm程度の七支刀。耐久力30ポイント。
基本命中率は10%で、命中すると2D6+1ダメージを与える。
使うごとに1D3のSAN値を喪失する。

攻撃が命中するとMP1ポイントが消費され、POW対抗ロールが発生。
攻撃を受けた側が負けると傷口が激しく燃え始める。
この炎は1D6ラウンドが経過するまで消えない。傷口を切り離す以外に消す方法は無い。
最初のラウンドは1D3、次のラウンドは1D4、3ラウンド以降は炎が全身を覆い尽くすので1D10ポイントのダメージを与える。

剣を大地に突き立ててMPを1ポイント消費する事により、炎を走らせて遠隔攻撃できる。最大射程は使用者のPOW×3m。
命中率は関係なく、炎はあたかも熱線追尾ミサイルのごとく目標に迫り、目標が〈回避〉に成功しない限り自動的に命中して1D10ポイントのダメージを与えます。※原文そのまま
当然だが飛行している相手には無意味である。

サプリメント『クトゥルフ2015』にも、既存のゲームデータを流用してアーティファクトを作成する際の例題として記載されている。
このような武器は使いやすい反面、力押しができるため、パワー・ゲームとなってしまう恐れがある。派手な展開も楽しいが、アイテムに振り回されるだけの展開にならないよう、キーパーは気を付けなければならない。
『クトゥルフ2015』29ページ「アーティファクトの創造/ただ一つしかないアイテムやアーティファクトを作成するためのガイド」より抜粋

(あめ)詔琴(のりごと)

50cm程度の竪琴。耐久力30ポイント。
奏でるだけで1D8ポイントのSAN値が消費されていき、クトゥルフ神話技能が自動的に1%ずつ上昇。

呪文も何も使わなくても、この楽器を奏でているだけで自動的に、そのキャラクターは自分自身のPOWの3分の1のポイント(端数切り上げ)の目に見えないバリヤーに保護される。
バリヤーは物理的な武器や炎・電撃・爆発に有効であり、奏でている限りどれだけ攻撃を受けても消耗しない。
魔術で攻撃した場合にはPOW対抗ロールで勝たないといけない。勿論、負けたら影響は0である。

「送り歌」という呪文の媒体にもできる。呪文を使うたびに2D6のSANを消費する。
1ポイントにつき半径50mずつ効果拡大を拡大でき、この影響範囲内の者は毎ラウンド1D6/1D10ずつSAN値が減る。
この影響でSANが0になった者は、心臓麻痺か脳内出血で死亡する。

聴覚神経に直接働きかけるので、呪文の効果をシャットアウトするには耳栓程度では不可能。
イベントで専用対抗呪文を得るか、POW×1判定に成功した後に自分の両耳に指を突っ込んで中耳器官を破壊する必要がある。

サン=ジュスト

豪華な外洋クルーザーに偽装されているが、内実は重武装した全長110mの船。
S∴T∴のメンバーだった頃の蘭子が、組織の指令船として、蘭子自身が設計図を引いて組織の金を湯水のように使って作らせた。

以下スペック。
  • 前甲板には20mm対空対艦バルカン砲1門。
  • 後甲板に12.7mm連装機関銃2門。
  • 船橋の後ろにシースパロー対空ミサイル4連装発射器1門。
  • エンジン・機械類・エレクトロニクスは蘭子が独自設計。
  • レーダー類、ECM/ECCM、ソナー、無線設備、医学・科学実験研究室などあらゆる装備を内蔵。
蘭子自身も小神が体に馴染むまで満月の前後3日以外は寝て過ごす事になるので、この船で最も警備が厳重な部屋の中のカプセルで睡眠している。

日本近海まで移動した後は、G∴O∴T∴の結成式が船上で行われた。
そして船底には奪った50トンの金塊が積んである。

元々の名前は「†ダーク・エンジェル†」だったが、蘭子により「サン=ジュスト」と改められた。どっちもどっちのネーミングセンス

独自の迎撃装置として、ショゴスを海洋に放って船を守らせている。
このショゴスは蘭子が特別に成長させた、80m級の個体である。
蘭子のテレパシーに反抗しないよう、知能をわざと低く抑えており、加えて万が一の反抗に備え自身でも絶対に取り出せないよう特製のテルミット弾が仕込まれている。

シナリオ内にて、S∴T∴のネオ・ナチと一緒にサン=ジュストを襲いに行く話があるのだが、襲撃が終わった後にネオ・ナチが用意したボートに乗り込んでサン=ジュストから脱出しないと、このショゴスがサン=ジュストを破壊して問答無用で殺されるイベントがあったりする
グズグズしていると死ぬかもとか、そういう類のヒントは一切出てこない。

ヲロチ

古代出雲王朝を滅ぼしたモノ。
異次元エネルギーの塊が竜のような疑似生命の姿を取った状態。
本来の姿は体長500mで、十頭竜の姿。

赤く脈動する純粋エネルギーによって形作られ、いかなる武器を使ってもダメージの類を与える事はできない。
魔術を使えばおそらくはヲロチと戦う事ができるかもしれませんが、そのような強大な魔力を持つ者は数少ないでしょう。※原文そのまま
ヲロチは10本の首のそれぞれから自分の身体の一部を熱線として放射できる。
この熱線の温度は10,000℃に達し、命中した場所は直径1kmの範囲内でその全てが焼き尽くされる。クトゥグアもビックリ
また、ヲロチに直接触れた者はそれだけで10D6ポイントのダメージを被り、ヲロチには「旧き印」は何の効果も及ぼさないクトゥグアが腰を抜かしかねない

シナリオのラストバトルにおいて、異次元エネルギーの補充ができないので時間経過で分解し消滅する状況にあるのだが、それでも分解までの時間で日本を滅ぼす事が可能である。

首1本から始まり、お助けNPCが首を切っていくのだが、それに倍するペースで首が増えていく状況になる。
つまり探索者たちは、由里が飛び上がった次のラウンドから数えて、遅くとも9ラウンド目の終わりまでに蘭子を倒さなければならないというわけです。
9ラウンドが経過しても蘭子を倒すことができないでいる場合、ヲロチは完全な姿を取って4本の柱の間から這い出してきます。
こうなったらもう、例え蘭子を殺してもヲロチをとどめることはできません。いずれにせよ、ヲロチは外界に出てゆく前に、ピラミッドごと由里と探索者たちを消し炭に変えてしまうでしょう。
※全部原文そのままです

ついでに「蘭子は全力で逃げ回って時間を稼ぐ」という体の情報がシナリオに書いてあったりする。




ちなみに業界人の評価は

1993年1月発売のTRPG情報誌『LOG OUT』(アスキー刊行)5号によると
「クトゥルフの呼び声」を80年代の日本で再現しようとした渾身の一作。日本版への移植のうまさはピカ一である。日本を舞台とするなら必須。シナリオも、現代日本向けにパワープレイ気味であるが、十分に楽しめる。(朱鷺田祐介)

「クトゥルフ」の現代日本版モジュール。長大なキャンペーンシナリオは、半端な気持ちで取り組むと消化不良を起こすが、考え抜かれた構成を誇る力作。現代日本に関する資料集は武器類にデータにやや偏りすぎているものの、正確な情報を簡潔にまとめてある。(村川忍)

クトゥルフの世界とは、かなり異質な日本古代神話シナリオ。ラブクラフトの重苦しい雰囲気が好きなひとは避けるべき。強すぎるNPCにプレイヤーがマジックアイテムを持って殴りかかる印象を受ける。シナリオの完成度は高いが、プレイの自由度は非常に低いのも問題。(竹内誠)

といった形になっている。
戦闘面への偏りやプレイの自由度の低さが指摘されている一方、シナリオそのものの構成は肯定的に評価されていることがうかがえる。
なお、戦闘偏重は当時翻訳されていた公式シナリオ『ヨグ=ソトースの影』、『ニャルラトホテプの仮面』、『ユゴスからの侵略』などにも見られる傾向である。本作を評価する場合にはこういった背景事情も考慮する必要があるだろう。

追記・修正はこのキャンペーン・シナリオを事前情報無しで、探索者を一人もロストせずにクリアできた人にお願いします。


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最終更新:2026年08月20日 09:09

*1 村を滅ぼした探索者の一人。拝一族に仕えていた者であり、生まれた蘭子を見て自分の使命を思い出した。

*2 『ヨグ=ソトースの影』でのあるあるネタ。耐久補助で硬い木を持ち、そこら中にあるデストラップ対策で出会い頭にマシンガンをばら撒き、ロスト時には別のキャラシートを持ち込んで継戦するのはこのシナリオを通過したプレイヤーなら誰もが経験したことであろう。

*3 人間の平均値は3d6、つまりは9か10が平均。