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中央アフリカ共和国

登録日:2026/05/12 Tue 21:53:26
更新日:2026/06/25 Thu 15:18:20
所要時間:約 3 分で読めます




中央アフリカ共和国(以下中央アフリカ)とは、アフリカ大陸にある国の一つである。

【概要】

アフリカ大陸の中央部に位置する内陸国であり、正式名称はフランス語で「République centrafricaine」、英語で「Central African Republic」で、英語の名称を略すると「CAR」となる。決して車ではない
意外にも現存する国の中で国名に「中央」が付いているのは本国だけだったりする。
カメルーン、チャド、スーダン、南スーダンコンゴ民主共和国、コンゴ共和国の6ヵ国に囲まれている。隣国も魔境だらけ
面積は62万3000平方キロメートル、人口は2025年時点で551万人。
首都はバンギ。某600族とは何の関係もない。

元々はフランス領コンゴ植民地だったが、1960年8月にダヴィド・ダッコを初代大統領として独立。
しかしその5年後にボカサ1世によるクーデターを皮切りにクーデターや宗教対立が絶えず、
さらに2013年には国内のゴタゴタにより一時期無政府状態に陥ってしまい経済もガタガタになってしまった。
2014年2月に選挙で無政府状態を解消したはいいが、これ以降も現在に至るまでゴタゴタが続いているのが実情であり、失敗国家ワースト10の常連となっている。

先述の通り、内戦続きで経済がガタガタになった影響で国民の約90%が1日2ドル未満での生活を余儀なくされている。
これは最低限の生活を行えるか否かのボーダーラインである。
これを打破するべく2022年には世界で二番目*1にビットコインを法定通貨として導入したはいいが、
そもそも仮想通貨に必要な大量の電源を確保できず、失敗に終わっている状態である。

さらに公共サービスの提供もままならず、テロによって学校や病院が襲撃される事件も多発しており、
2024年の調査によると平均寿命は約53歳と世界最下位である。先進国の最重度の生活習慣病の人達と大差ない平均寿命と言えばそのヤバさが伝わるのではなかろうか。

このような惨状であるため、外務省は全域に最大の危険レベル4を公表している
決して遊び半分で訪れてはならない。

【産業】

産業は豊富な森林資源を活かした林業および農業といった第一次産業が主。日本には木材等を輸出している。
また、意外にもダイヤモンドやウラン、金などの鉱物資源は豊富で、輸出品は鉱業分野に偏っている。
中でもダイヤモンドは特に重要な輸出品であったが、2013年5月にキンバリー・プロセスによって輸出が禁止された。
「鉱物資源は豊富なのになんで経済が厳しいの?」と思うかもしれないが、中央アフリカは内陸国故に輸送費が高くつく上、
国内に鉄道インフラが整備されていない*2ため、深刻な問題となっている。

そもそもの問題として上述のように無政府状態が解消された程度の国が鉱山を国営で管理できているか?というものがある。
隣も魔境というのは国を股にかけた武装勢力などが蔓延っているからであり、その資金源が何かというとこの国の鉱物資源である。
ロクなインフラもないなら尚のこと隙だらけと言っても良く、ぶっちゃけここも隣国の不安要素の資金源の一つと言っても過言ではない。
武装勢力は鉱山を管理しそこから上前跳ねて輸出して・・・国民が貧しくなるのは当然だろう。

特定の地域のインフラを整備しても、武装勢力間の対立から他地域の集団に破壊される事態も少なくない。
また極端な事例ではあるが、農業支援のための苗を極度の飢餓から食べてしまったり、井戸の機械を当座の生活費のために分解・転売したりと、明日の発展より「今日を生き延びる」ための行動が優先され、産業がなかなか定着しない状態にある。
たとえ順当に作物を育てられても、畑の周囲での消費はともかく市場で売買するとなると交通インフラが整っていないのでそもそも移動が大変であり、治安の悪い場所では移動中の襲撃や「通行料の徴収」なども横行しており、正当な対価を得るのは至難の業である。
そうして食うに困った一部はやむにやまれず武装勢力の一員となって…という悪循環も発生する。
地域によっては政府の統治が及ばず、武装勢力が治安維持や物流保護を半ば肩代わりしている場合すらあり、住民が武装勢力を完全に切り離せない状況も存在している。
結果的に治安のいい一部は発展できても全体としては前に進めないという状態になる。種モミは蒔いて実らせるだけでは明日につながらないのである。
長年の内戦や政府の統治機能不全といった根本的な問題が解決されず、深刻な治安悪化から撤退を余儀なくされる支援団体も多い。
まずはこの過酷な生存環境と治安を改善しない限り、国家の発展は厳しいだろう。

【自然】

自然環境は南部には熱帯雨林、中部にはサバンナ、北部には砂漠があり、ライオンやゾウなどのアフリカでお馴染みの動物は勿論、
ハシビロコウ、ペリカン等の鳥類も数多く生息しており、「野生動物の宝庫」とも言える。
中央アフリカの世界遺産は北部に「マノヴォ=グンダ・サン・フローリス国立公園」と南部に「ザンガ=ンドキ国立公園*3」と2箇所の自然遺産が存在している。
また、東部には「シンコ川(Chinko)」という川が存在する。
川の周囲は「シンコ自然保護区(Réserve naturelle de Chinko)」に指定されており、熱帯雨林とサバンナで構成される多様な自然環境が保全されている。
Chinkoはかつて無計画な放牧や密猟により環境にダメージを受けており、山火事の発生や砂漠化の進行により周辺の生活にも影響が出始めたことから、環境保護に向けたChinkoプロジェクトが結成される。
そして2014年より非営利の環境保護団体(アフリカンパークス)とCAR政府により、Chinkoはかつてのありのままの姿を取り戻すべく管理されることとなった。



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最終更新:2026年06月25日 15:18

*1 最初にビットコインを法定通貨として導入した国はエルサルバドル

*2 航空路に至っては首都バンギを除き空港がない。

*3 「サンガ川流域の3カ国保護地域」に含まれる