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SCP-3246-JP

登録日:2026/08/08 Sat 15:02:04
更新日:2026/08/16 Sun 20:18:37
所要時間:約 9 分で読めます




SCP-3246-JPとは、怪異創作コミュニティサイト『SCP Foundation』に登場するオブジェクトの一つである。
項目名は「徳の如く」。●≡
オブジェクトクラスEuclid

概要

SCP-3246-JPとは五徳に関連する異常な強迫観念である。ここでの「五徳」とはコンロに逆さまで嵌まっていたり、アルコールランプでビーカーを温める時に乗せたりするあの台座のこと。

それでSCP-3246-JPの影響を受けるとどうなるのかと言うと

三徳包丁の「三徳」ってよォ〜〜〜
肉、魚、野菜を選ばずに切れる万能包丁だから「三徳」らしいんだ
スゲーよくわかる
漢字が違えど一本で三つ分の用途があるのはお得だからな・・・・・
だが「五徳」ってのはどういう事だああ~~~っ!?
五徳に『台座』以外の用途があるっつーーのかよーーーッ!
ナメやがってこの言葉ァ
超イラつくぜぇ~~~ッ!!

とまでなるかは知らないが、とにかく『五徳にはその名に反して5種類の使い道が無い』ということに対し強迫観念を覚えるようになる。

影響下に陥った者達は初期症状として五徳の使用法が少ないことに軽度から中程度の違和感を抱くようになり、突き動かされるように何とか5種類の五徳の使用方法を見つけようと試行錯誤するそうだ。彼ら影響者を財団はSCP-3246-JP-1に指定している。

なお5種類の使用方法については影響者の主観で区別して良いらしいが、結局自分自身を納得させねばならないため五徳の使い道を複数も思い付く例は珍しいとのこと。

ところで呪いやらオカルトに少し詳しい人なら『五徳』について台座以外の使い道に心当たりがあるのではないだろうか。
丑三つ時に神社へ赴き、アイツの髪を含んだ藁人形めがけて五寸釘をカァーン!でお馴染みの丑の刻参り。実はその丑の刻参りの作法の一つとして『五徳を逆さに被りそれぞれにロウソクを灯す』という動作がある。
丑の刻参り自体がそれなりにポピュラーなこともあってSCP-3246-JPの影響者達は遅かれ早かれその使い道に辿り着くそうだが問題は「呪う相手」がいないことである。
彼らは別に誰かを呪いたい訳ではなく、何なら『五徳が五徳じゃない』という呪いから逃れたい側の人間たちだ。呪う対象の不在や相手を呪うことへの罪悪感、あるいは「人を呪わば穴二つ」と言うように呪いの反動への恐怖も相まってその多くが「丑の刻参り」の実行を躊躇するらしいがSCP-3246-JPの影響は段々と強くなっていくため、最終的に多くの影響者が『できるだけ罪悪感の湧かない相手』を選んで丑の刻参りを実行してしまうらしい。その場合SCP-3246-JPの影響は呪われた側に移ることとなる。
なお性格の悪いことにSCP-3246-JPの影響を脱する方法は『丑の刻参りを行うこと』以外発見されていない。

また『丑の刻参りにより影響を移すことができる』というSCP-3246-JPの特性と丑の刻参りの成功は無関係であり、丑の刻参りが成立すれば呪われた側は『五徳が五徳じゃない』という強迫観念に加えてさらに別枠で呪いを食らうことになるし、丑の刻参りが失敗たとしても『五徳が五徳じゃない』という強迫観念だけはしっかり移されてしまう。
なおSCP-3246-JPの影響を一人の人間に集約させたとしても強迫観念がさらに強まるといったようなことはないらしい。

特別収容プロトコルは
  • インターネットにはカバーストーリーと合わせてSCP-3246-JP-2の情報が流布されてるよ
  • 影響者が丑の刻参りをしそうになった時は、できるだけその効力が失われるようにしてなおかつSCP-3246-JP-2を標的とするように誘導してね
  • SCP-3246-JP-2に対しては定期的にメンタルケアをしてSCP-3246-JPと丑の刻参りへの耐性が持続するようにしてね
というもの。突然『SCP-3246-JP-2』という存在が出てきたうえに、SCP-3246-JP-2が特別収容プロトコルにガッツリ関わっているがこれについては次の項目で解説する。


SCP-3246-JP-2たち

SCP-3246-JP-2とは先述の『なんで五徳には5種類の使い道が無いんだ!』という強迫観念に駆られる中、見事丑の刻参り以外で5種類の五徳の活用法を見つけた要するに生き残りである。

彼らはSCP-3246-JPがもたらす五徳の探求について『既に成し遂げた』と主張しており、強迫観念に捕らわれなくなるほか他の影響者が自身に向けて行なった丑の刻参りに対しても強い耐性を獲得する。本人たち曰くこれは『克服』らしい。呪いを解くカギはサ…… 「克服」だよ……

なお先述の「丑の刻参りがSCP-3246-JPから逃れられる唯一の方法」というのも別に間違った情報ではなく、克服者は強迫観念に捕らわれていないだけで今でも「五徳の由来は5種類の活用法があるから」と思い込んでいるので『SCP-3246-JPの影響から脱した』とは言えない。

さてここで重要なのは
「克服者は影響者からの丑の刻参りに対して強い耐性を持っている」
という点と
「SCP-3246-JPの影響を一人の人間に集約させても特に変化はない」
という点。
影響者が克服者に向けて丑の刻参りをすれば、影響者たちはSCP-3246-JPから解放、克服者は耐性によりデメリットを被らないと言うようにちょうど都合良くSCP-3246-JPの規模を縮小していけるのだ。

特別収容プロトコルの
『影響者が丑の刻参りをしそうになった時は、できるだけその効力が失われるようにしてなおかつSCP-3246-JP-2(克服者)を標的とするように誘導してね』
というのもこの考え方に基づいたもので、あくまでも耐性であって無効化ではないことを考慮してか『できるだけその効力が失われるよう』と配慮もされている。


WEBサイト“丑の刻参りポータル”

さて影響者達を助ける手段は見つかったので次は如何にその影響者を把握するかである。これについて財団は「丑の刻参りポータル」というサイトを運営する手法を取った。

このサイトは
「丑の刻参りをやってみたいけど呪殺したい相手がいない……そんなアナタにこのサイト!
安全な丑の刻参りの方法と呪い返しのリスクが少ない相手をご紹介します!」
なんて感じに影響者と一部の変人か厨二病しか引っ掛かりそうにない宣伝文句を謳い、呪術的効力をできる限り削った丑の刻参りの手段と克服者が対象に選択されるよう調整された個人情報を与えるというものである。

丑の刻参りという行為自体を目的とする影響者達がこんなサイトを見つけたら飛びつくのは必至、何なら財団が未確認の影響者も勝手にかかってくれるかもしれないと中々よく考えられた作戦でコチラが特別収容プロトコルで触れた
  • インターネットにはカバーストーリーと合わせてSCP-3246-JP-2(克服者)の情報が流布されてるよ
という部分に関わるものである。


五つの徳があるから『五徳』

さてさて、では特別収容プロトコル最後の一つ
  • SCP-3246-JP-2(克服者)に対しては定期的にメンタルケアをしてSCP-3246-JPと丑の刻参りへの耐性が持続するようにしてね
という項目は何故わざわざ明言されているのだろうか。

この文言を付け加えるキッカケとなったと見られるインタビュー記録が報告書の最後に添えられているためココからはそれを見ていこう。
[記録開始]

██研究員: それではインタビューを開始します。あなたは今も五徳の使用法が5つ必要であるとお考えなんですね?

SCP-3246-JP-2:当たり前じゃないですか。使い道が2つしかなかったら、五徳じゃなくてニトクになっちゃいますよ![笑う]

[中略]

██研究員: では、貴方が他のSCP-3246-JP-1による丑の刻参りの対象となったとしても、SCP-3246-JPの影響の累積は認められず、さらにそれとは独立であるはずの丑の刻参りの呪術的効果に対しても耐性を獲得しているとお考えなのですか?

SCP-3246-JP-2: その通りです。五徳の試練を成し遂げられず丑の刻参りに逃げた者たちの呪術などが、それを成し遂げた私に通ずる道理はありませんから!いくらでも無力化して見せますとも!

先ほど語った通りSCP-3246-JPの克服はあくまで強迫観念を無効化するだけで『五徳には5種類の使い道がある』という確信にはノータッチであることがよくわかる。
それにしても随分と乗り気だが克服には精神高揚作用でも付いているのだろうか。

██研究員: それは頼もしいですね。

SCP-3246-JP-2: 大船に乗ったつもりでいてください!

██研究員: ありがとうございます。貴方のお陰で財団は五徳の有用な使用法をまたひとつ見つけたことになりそうですね!

SCP-3246-JP-2: [沈黙]

多少強引だが『5種類の活用法を見つけることで限定的な丑の刻参り耐性を得られる』というのも五徳の有効的な活用法だろう。
良かれと思ってなのかそう語る研究員に対し克服者の様子が何やらおかしい。

██研究員: SCP-3246-JP-2?どうしました?

[SCP-3246-JP-2は不明瞭な発語とともに顔面蒼白となる。眼球結膜の充血および点状出血が確認され、次第に全身が鬱血し、眼球が上転する]

██研究員: インタビューを中止します!医療班!医療班を呼んでください!

[記録終了]

このインタビューから12分後、インタビューを受けていた克服者の死亡が確認された。
死因は急激な血圧上昇に伴う脳出血および大動脈破裂と診断され、この克服者の心筋には異常な収縮を行った形跡が見られたという。

そしてインタビュー内で『不明瞭な発語』とされた部分についても解析が進められておりその内容は以下の通り
それじゃあ ロクトク じゃないかよお
このインタビュー内容とインタビューを受けていた克服者の死因から財団は克服者の持つ耐性は『五徳の使用方法は5つある』という認識に依存するものであると推測している。
つまり研究員が克服者に対し『第六の使用方法』を意識させてしまったがゆえに、克服者の丑の刻参り耐性は失われ、これまで無効化していた丑の刻参りの影響が一気に作用した結果がこの死に様というわけである。

克服者が五徳について第六の活用法を見出すことは克服者の死亡、それどころか安定したSCP-3246-JPへの対抗手段を失うことに繋がりかねない。だからこその『定期的にメンタルケアして耐性を持続させてね』だったのだ。


余談

こちらの作品はアンソロジー『SCP漢字ドリル』所属の作品一つ。『SCP漢字ドリル』とは「そだつ」をテーマに小学1年生で習う漢字1字ごとにそこから着想される記事を書こうという発想の元開催された企画であり、SCP報告書のみ投稿されている一学期、Taleのみが投稿される二学期が現時点で開催されている。
SCP-3246-JPの担当は項目名を見ても分かる通り「」。言わずもがなの「徳」に加え、丑の刻参りに用いる「寸釘」も意識されているようだ。

追記・修整はその名の通り「五徳」に5つの意味を見いだしてからお願いします。


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最終更新:2026年08月16日 20:18