登録日:2010/03/11(木) 11:57:03
更新日:2025/01/29 Wed 17:03:25
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セルは
アメリカのセル出版(エルゼビア社傘下)が発行している、1974年創刊の生物医学に関する隔週刊の学術雑誌である。
Cellとは細胞の意。
隔週の金曜日に更新されている。
生物、生命医学系に特化した一流の学術誌と言われており、世界的に見ても中に掲載されている論文は科学界におけるインパクトファクターも非常に高いと言われている。実際に日々の研究においても多くの国々で利用している人は多いらしい。
ちなみにインパクトファクターとは、要は研究や論文作成にあたって参考文献としてどれだけ利用、引用されたかを示す指標。これを参考に研究を進めたり論文を書き進めている人が多いならば、それだけの信ぴょう性とある種の権威を持っていると言ってもいいもの。アニヲタ諸兄の中には、大学の卒業論文を作成する上で色々参考にしたものの中に実際にこのCellから引用した人ももしかしたらいるかもしれない。
このCellと合わせて、科学雑誌であるNature、Scienceの3つは「学術誌の御三家」と呼ばれており、『三回論文が載れば
ノーベル賞が見える』と言われる程の権威ある雑誌でもあるのだ。
その為、これらの誌に論文を掲載することを夢見て日々研究を重ねている人々もいるという。…まあやはりというか、ほとんど人が掲載出来ずに終わるのだが。とはいえ人生何が起こるかわからないのも事実であるのでもしかしたらもしかするかも?ということはありえるだろう…多分。
公開から12か月が過ぎた内容は無料で利用可能となっている。
姉妹誌が存在しており、がん分野を主に掲載している「Cancer Cell」、免疫学分野を主に掲載している「immunity」等がある。
2007年9月7日付の同誌の表紙を
荒木飛呂彦が描いたことでも有名。
これは、瀬藤光利・生理学研究所助教授(三菱化学生命科学研究所グループリーダー兼務)らの成果をイメージしたもので、
神経伝達物質が異常に放出するのを抑えるため、“壊し屋タンパク質(SCRAPPER)“が、破壊すべきタンパク質RIM1(赤い円盤形のもの)を攻撃し、
ユビキチン(小さい
ハート型のもの)を付加することで分解に導く様子を擬人化して表現したもの、との事である。
『Cell』の表紙は、これまで細胞やDNA、
脳のイメージなど、”いかにも学術誌らしい”表紙が使われてきており、
海外の著名な学術誌の表紙を、
日本の漫画家が描くのは極めて異例だという。
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最終更新:2025年01月29日 17:03