鳥飼誠一(踊る大捜査線)

登録日:2012/09/09(日) 02:02:25
更新日:2025/03/11 Tue 16:21:14
所要時間:約 3 分で読めます




鳥飼誠一とは『踊る大捜査線』の登場人物である。
『THE MOVIE3』から登場。

演:小栗旬

<人物>
警視庁刑事部捜査一課の管理官補佐。階級は警視。
『last TV』で管理官に昇進。

捜査会議で起きた本庁と所轄の諍いを双方が納得する捜査方法を提案することで鮮やかに鎮火させるなど、人当たりの良い好青年として登場。しかし実際は効率や利益を優先し、自身の采配についても「使えるもの(人)は使わないと」と発言するなど計算高い性格。また後述の考え方もあって青島と対立している。
警察の利益の為に上層部の命令に従っているが…

『MOVIE3』の事件で左目を負傷し失明。以降義眼を使用しており、そのことを隠すためにサングラスをしている。

心配されると必ず「大丈夫ですよ、僕は」と答える。


<性悪説>
「人間は最初から犯罪者である」「犯罪者は自らの悪意を制御できなくなった者である」「悪意が制御不能となった者は不可逆である。ゆえに犯罪者は抹殺するべきである」と云う考え方の持ち主。
無論、現在の法秩序の考えを真っ向から否定する恐怖政治的で偏向的な考えである。

青島が日向真奈美の自殺を阻止し逮捕した(結果的に日向らに発令されていた射殺命令をも阻止したことになる)=命を救ったことに対して疑問と怒りを抱き、以降、青島と些細な対立関係にある(所轄を冷遇しながらも青島たちを利用するという立場に変わりはない)。
「逮捕することが誇り」として犯罪者であっても命を救おうとする青島や、日向の護送に青島を同行させるよう自身に命令した室井を憎んでおり、『FINAL』では青島(と室井)の主遇をめぐるある提案を総監にする。

鳥飼がこの様な極端とも言える考えを持った事にはある悲しい理由がある。
また、目を負傷した事が原因で、犯罪者への憎悪は更に助長された。
(ただし、目の負傷は「犯人のアジトにあったパソコンの怪しげなフォルダをご丁寧に順番に開いていき、仕掛けられていた爆弾が爆発したため」という、ある意味自爆によるものだが) 





以下、『THE FINAL』のネタバレ注意













.







彼が性悪説に取り憑かれたきっかけは、過去に起きたとある少女誘拐殺人事件にある。

この事件では、交渉課が初動捜査の主導をとり捜査を行った。指揮を取ったのは当時交渉課長であった真下である。

真下らの捜査により犯人をあと一歩のところまで追いつめるが、上層部の都合で(捜査主導権に関わる既得権益の綱引きによって)設定された規定により交渉課は捜査時間の期限を区切られ、犯人を取り押さえる直前でタイムアップを迎える。
同時に警視庁捜査一課に捜査が引き継がれるも、捜査一課は交渉課の段取りを無視し、強行捜査に踏み切る。この気配を察知した犯人によって、誘拐した少女は殺害されてしまう。
逃走を図った犯人は後に逮捕されるも、既に証拠隠滅は行われており、証拠不十分として無罪・釈放となった。

鳥飼は、この時殺害された被害者少女の叔父である(少女の母親は鳥飼の実姉にあたる)。
関係者故に誘拐事件の捜査には参加できず歯痒い思いをする一方、「被害者家族」として現場に立ち会った彼は、指令と規定によって混乱し事件解決の機会を逃し続ける捜査の現実を知る。

少女(鳥飼の姪)は『警察のシステムに殺された』のである。

この事件を機に、「自分が指揮を取っていれば」という思いと共に犯人同様警察組織そのものを深く恨む気持ちが募り、「犯人も悪だが警察そのものも救いようの無い悪である」という境地に至ってしまう。

そして犯人が無罪放免となった事を知った彼は、この事件で被害者遺族の心的ケアをサポートする中で同じく犯人を憎んでいた久瀬(香取慎吾)と、上層部の命令に従って交渉を打ち切った真下に対して不信を抱いていた交渉課の小池(小泉孝太郎)と結託し『FINAL』における一連の事件の黒幕として暗躍する……。



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最終更新:2025年03月11日 16:21