ジャーマン・シェパード(犬種)

登録日:2011/06/20 Mon 13:03:29
更新日:2025/05/10 Sat 22:21:14
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シェパード種には、ベルジアン・シェパード、オーストラリアン・シェパードなどの種類があるが、ここでは、ジャーマン・シェパードについて説明しよう。


ジャーマン・シェパード・ドッグ



体形や骨格は最高度に洗練されており、力学的な無駄が無く、最少のエネルギーによって最大限の活動が可能。

軍用犬としても利用され、第1次大戦下、主として使役されていた。
負傷兵の救出や通信、伝令が主要な任務であったが、陣営の警備も任されるという、すごいやつ。

また、訓練次第であらゆる作業をこなす万能犬であり、現在も警察犬、麻薬捜査犬、救助犬と多分野で活躍している。
かつては盲導犬としても使われていたが、見た目がいかつく、他の人が怖がるという理由から、現在は使われていない。


これほど多くの使役に利用される犬は例がない。
すげぇやつだ。

その最大の理由は使役犬一般として有能である事に加え、ストレス状況下でも興奮する事なく冷静な判断と行動ができる事にある。
これは軍用犬、警察犬、警備犬、救助犬として非日常的な場面で任務を遂行するには欠く事のできない資質であり、
洞察力に至っては他の犬種からは求める事すらできないものである。
犬の中の優等生というかんじだろうか。


が、しかし!

どんな作業も忠実にこなす万能犬だが、ジャーマン・シェパードのその能力は愛玩的飼育環境では発揮されない。


つまり、順応性の高さゆえ、悪い方にも順応しやすいため、しつけをしっかりしないと、どんどん堕落した生活をしていってしまうということである。

一度堕落してしまうと、訓練士ですら直すのが難しい。ほら、訓練士だって命はおしいからさ。


しつけさえしっかりすれば、侵入者に対する警戒心の強さとは逆に、家族に対する忠誠心が高く、信頼のおける家庭犬となってくれる。
子供の面倒とかもしっかりみてくれる。

頼れるやつである。

ただ、見た目に寄らず結構甘えん坊なところがある。
家庭犬だとこれが嵩じて分離不安になりやすいので、躾においてはけじめをつけることが大事。
その意味で実は外飼いにあんまり向いていない面もある(警察犬など仕事をする犬だと我慢しているが)

胃捻転になりやすいので、運動と食事のタイミングには要注意。


そんなシェパードですけど、全身が真っ白い、ホワイトシェパードという子も存在する。
アニヲタ的にはデメントに登場するヒューイが有名。

/グッボーイ\

ちなみにこのホワイトシェパード、本場ドイツでは「シェパードらしくない」と言う理由で正式には認められていない。
さて、近年、年をとった大型犬が保健所や愛護センターに持ち込まれることが増えている。

10才を越えた子が飼い主の手で連れ込まれるケースも少なくない。


その先に待っているのは、殺処分だというのにも拘わらず。

なぜこんなことが起こるのか。


それは、介護の問題があげられる。

寝たきりになってしまった場合、1時間に1度の体位交換は必須。もちろん、昼夜問わずである。

糞尿の処理、食事、通院…

小型犬と違い、体重40キロ近くあるので、下手すれば人の介護より手間取る。

人のように、気軽に預ける場所もなければ、保険に加入していない場合、金額もバカにならない。


さらに、認知症になることもある。

徘徊する大型犬を止めるのは難しく、夜泣きも遠吠えレベルである。



犬を飼うときは考えてほしい、犬も老いると言うことを…
それも、人間よりも数倍早いスピードで。

そして、犬でも介護が必要になると言うことを…


できる自信がなければ、カメを飼うと良い。ヤツらは万年生きる(らしい)から、あなたたちの手をわずわらせないでしょう。

子供や孫の世代まで巻き込むがな!


棄てる前に、よく思い出してほしい。

あの楽しかった日々を…


きっと、優しい気持ちで介護することができるから…





約束だぜ!


【ジャーマン・シェパードが出てくる作品】



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最終更新:2025年05月10日 22:21

*1 作中に登場する警備犬をジャーマン・シェパードが演じている。