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なるたる

登録日:2010/05/26(水) 15:38:23
更新日:2026/07/01 Wed 14:41:32
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月刊アフタヌーンで連載されていた鬼頭莫宏の漫画。
全12巻

一時期は絶版され、物凄いプレミアが付いていたが、最近になって再版された。

タイトルは「骸なる星 珠たる子」の意味。
英語圏でのタイトルは「Shadow Star」、アジア圏でのタイトルは「星星公主」

キャッチフレーズは「未来に贈るメルヘン
アニメは「夢はでっかく地球サイズ」



主人公・玉依シイナが拾った謎の生き物「竜の子」をホシ丸と名付けた。
そして、同じ「竜の子」を操る者達と世界的規模で争うという話。



一見するとハートフルな内容の作品に見えるが、その実子供の切迫した心理描写が非常に上手い。随所に伏線が散りばめられているので読み応えがある。一周しただけで全ての内容を理解できる者はまずいないだろう。
そして、近代兵器・メカの緻密な描写・竜の子等の独特なデザインは評価する者も多い。

しかし、ハートフルボッコという言葉が一番似合うとまで言われる程とにかくエグい。
人が死ぬ姿がリアルに描かれたり、何の脈絡もなく殺されたり、性的な意味で暴力を振るわれるシーンが異様に多い。
また、偶数巻は悲劇・惨劇になるという妙なジンクスがあり、二巻目を読んだ時点で挫折する人も少なくない。
とにかく鬱漫画だという事を念頭に置いて心の準備をしてから読む事を強くお勧めする。そういった類の話が苦手という方には向いていない。
時折キャラクターが独特な思想を語るシーンが多く入り人によっては嫌悪感を覚えるかもしれない。


その陰鬱な内容もだが、とても内容が難解であり、重要な伏線であるシーンも説明不足と評されるほど本当にあっさりと描かれる事が多いので一見すると支離滅裂で突飛な展開に見えてしまう事もある。
レトリックやホモ・デメンスという普通に生きていてはまず意味を知らないだろう哲学由来の単語を注釈も入れずにキャラクターが発言する事もあるので困る。この点は次回作のぼくらのでは注釈を入れたりして改善されているが。

最終巻近くに至っては「作者は病んでいる」とまで言われる程グロや露悪的な描写が半端ない。というか実際病んでいたらしい。
最終巻はグロいのを通り越して「(゜Д゜)ポカーン」となるくらい凄い。

その展開から後のセカイ系と呼ばれる作品に影響を与え、三大セカイ系作品の一つに挙げられる事もある。


しかし、作者曰く第一話の時点で流れの八割が既に決まっていてラストの展開も当初からあったらしい。
ネタバレになるので詳細は割愛するが、序盤にラストを示唆するセリフがあるので、ライブ感やヤケクソではなく最初から決められていた事が分かるのが恐ろしい。(初見では伏線である事すらまず気づかないだろう。)

また、相変わらず本家Wikipediaはかなりのネタバレ……というか全てが描かれているので今から読もうとしている人は要注意。
しかし、原作未見で読むと余りにも意味不明な内容。なので、試しに読むと……。


アニメ化もされた。全13話
原作の前半のみアニメで放映したので、伏線を回収しないまま終わると視聴者を消化不良にした。
続きを見て絶望した人が跡を絶たない。

そして、史上最強のOP詐欺としても有名なアニメ。

OPは一見するとあずきちゃんの様なハートフルなものだが、原作を知る人から見ると随所にネタバレが含んでおり、スタッフの悪意の塊にしか見えない。
その上、主題歌もフルで聞くと、とても悲しい歌だと解る。

因みに、こんな内容でありながら、キッズステーションで最初に放送された。
子供に一番見せちゃいけないだろ……。




【用語】

  • 竜の子(竜骸/念土)
不死の肉体を持つと言われる謎の生き物。
実際生き物と言えるかすら微妙で、例え細切れにされても滅ぶことはなく再生する。竜の未熟体であるらしい。
リンク者と意識を共有化する事で『思考』を得て竜となる。
ただし意識を共有するリンク者の魂を得られないままそのリンク者が死ぬと、竜の子も死ぬ。


  • チャネリング
人間(人間や動物でない事も)と竜の子との意識の共有化を指す。
チャネリングした人間をその竜の子のリンク者と呼び、リンク者は竜の子が肌で感じた感覚を体感できる。
竜の子とのリンクレベルは某人造人間のシンクロ率と同様に、高ければ高いほど感覚がストレートに流れ込んでくる。ジョジョのスタンドに近い者があると言えば分かりやすいだろうか。
そのため竜の子自身は無敵だが、痛みはリンク者に伝わるのでリンク者がショック死する事もある。


  • 竜(成竜)
竜の子が成長するとリンク者の肉体と思考を取り込み、不死の存在・成竜となる。
リンク者の肉体は消えるわけでなく、全身に模様の入った全裸体で姿を現すこともある。
そうなった「リンク者だった」存在は乙姫と呼ばれ通常人前には姿を現さない。竜の子の保持者であるのり夫も1巻では初めて見たと驚いていた。
ただリンク者が「正常な脳」でないと取り込みは出来ないようで、最終回ではある「全身を蝕まれ衰弱していた」リンク者が殺害された直後、竜の子がそれを取り込もうと遺体と身体を繋げるも失敗しそのまま死亡。
またその前には自ら死にゆく事を選ぶとともに「乙姫になりたくない」とも願ったリンク者も、その希望通りそのまま独りで逝っていた。


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最終更新:2026年07月01日 14:41