さあ謳いましょう、演じましょう。
全部が茶番にすぎないのなら、せめてものこと華やかに
パーソナル
身長 : なし 体重 : なし
属性 : 悪の
不義者 等級 :
魔王
序列 : 第七位 所在地 :
真王領ジャヒー
二つ名 :
邪戒廻向
身長 : ◾️◾️◾️ 体重 : ◾️◾️◾️
魔剣アカ・マナフ
黒白のアヴェスターの登場人物、ではなく登場した武器。そしてそれを操る魔剣の巫女の真実についてもここに記載する。
謎に包まれた魔王アカ・マナフの正体とは、魔剣の巫女こと星姫
ナーキッドがその
星霊操術で、白も黒も関係なく億を超える数多の
星霊を無理矢理束ねて剣の形に凝縮した物である。
凄まじい悪意によって創り込まれた究極の魔剣。見た目は苦悶に歪んだ数多の目口鼻が、刃を形作っている醜悪なもの。一応生命体だが自我がなく、ナーキッドに振るわれる武器以上のものではない。
その姿形は
神剣と、磔にされた
ワルフラーンの最期を象っている。
ナーキッドは紛れもない義者でありながらこの魔剣を自在に行使する。そしてこの剣を携えて顕れた彼女の服装は役作りの一環なのか闇の花嫁の如きものになり、髪色は銀から赤に変わっていた。
虚構、虚妄、架空の影。彼女は何者でもなく、何者にもなれる。他者から想われるがままに自己を作り上げ演じる。そんな彼女は今は
スィリオスの祈りを受けて己を編み上げている。
凍結封印など実際は意味を無くしており、スィリオスから求められれば封じられ、彼が目覚めさせようとすれば起きる。望まれるがままに脚本に従い続ける。 これらの行動はナーキッドが兄を愛しているから。
来歴
第十四章『闇の翼』にて、スィリオスがナーキッドと向き合うことを望んだため彼の目の前で封印を破り登場。
スィリオスが腐れ落ちた世界を望んだため、ナーキッドもまた世界を腐れ落とす存在として極めて真面目に演じ始めた。また、スィリオスが恥知らずであろうとしているため、彼女は彼の尊厳を破壊するかのような言動を放つ。
アカ・マナフを創ったのもスィリオスが
神剣アフラマズダを憎んでいたため。剣自体が神剣の所業(正確には神剣に対するスィリオスの怒りと絶望)のパロディ。
スィリオスの闇として創造された剣であるので、仮にスィリオスが死ねば、存在する意味がなくなるためこの魔剣も砕け散る。その際には魔剣の素材にされていた星霊たちも残らず塵に成り果てる。
無慙無愧に悪意の塊の如き所業を平然と行うが、その本質には一切の悪意がない虚構の塊。“みんな”の祈りに応じて如何様にも演じることが出来る。人形じみたその在り方は真我の法則に誰よりも従順な、本質的には何も持たない偶像の奴隷。
すなわちナーキッドは
“勇者“と呼ばれる白の究極存在。あまねく祈りを叶え、天下無双の力でもって奇跡を成し遂げる者である。
つまり本来ワルフラーンは勇者では無く、その座はナーキッドから
奪い取ったものである。そのため勇者に成れなかったナーキッドは“みんな”の視点をスィリオスを基準にしている。
元はスィリオスの覇道を恐れた体制側が、その対策に彼の妹として配置した存在。幼少時に白痴だったのはスィリオスの目を周りに向けさせないためだった。
結果的にワルフラーンがスィリオスの愛を奪ったことで目論みは成功したが、その際ナーキッドもまた勇者の立場を奪われたことで彼女は自分を見出せず露頭に迷うだけであったが、スィリオスの存在が彼女を救うことになり、ナーキッドは彼の妹として彼のために生きることを選ぶ。
ただし対象が“みんな”からスィリオスただ一人に変わっただけで、その本質が勇者という道具であることは同じ。
能力
ナーキッドの力により祈りを糧にした魔の斬撃を放つ。
天すら斬り伏せると思われるほどの圧を備えており、一柱だけでも強力な星霊が複数体融合しているため、その切れ味、破壊力は非常に強力。
ナーキッドは魔剣を握らず己の周囲に浮遊させる形で操るので、剣を振るうために使い手の体格や膂力は不要。さらに億の星霊たちによる警戒網は物理的にすり抜け不可能。
形状も自由自在で、一振りに限定されているわけではなく千の刃に分裂し、天から絨毯爆撃に等しい突きを放つことも可能。さらには数百倍に強大化しての斬撃は銀河を両断する。
有り余る破格の霊力と権能が、そのまま武器と鎧になっている。
素材となった星霊の権能も自由自在に引き出すことができ、権能を個別・同時・融合といった形で使用する。
魔剣から放たれる光線の雨は一つ一つが星霊の権能を宿した破格の魔弾で、迎撃はもちろん躱せるような数ではない。
着弾点から範囲を限定した超新星爆発、致死の極限めいた霧を生み出す猛毒の凝縮、数千万度に燃える重金属が融けた液体、細胞を崩壊させる電磁波の奔流。等々、どんな力を帯びているのか事前に見切る術はなく、よって対抗策も存在しない。
特に凶悪な力が強制
転墜執行能力。
魔剣がワルフラーンの最期を模しているのはそのためで、素材にした星霊の支配地の民の色を強制的に反転させる。
星霊操術は健在で、むしろ封印前より凶悪なものへと強化されている。二千あまりの星霊と通じ合うと言われた彼女はすでに億を超える星霊を手中に収めることが可能でその数は増え続けている。
ここまでの強化がされたのは“スィリオス”が当時具体的に思い浮かべることが出来なかった、
クワルナフを倒せる力を思い描けるようになったため。
そして星霊操術や魔剣の特異な力だけでなく、勇者であるが故に何にでもなれる彼女は個人の武という点でも信じがたいレベルで修めている。
戒律は『
聖歌聖典』
縛りは
「自意識を持たず演者として脚本に従う」で、発現した特殊能力は世界の首席としての立場を得るというもの。
すなわち、彼女がこの宇宙の最強種である星霊を自在に行使できる力を持っている理由。
勇者の立場を奪われてなお、己は“みんな”に奉仕する者であるとする戒律。
本編での活躍