レイヤー
貴族かつ暗殺家業を生業としている経験により培われた、
ヴァルナが語る世界の構造。
ヴィヴァスの
宇宙生命説にも通ずる部分がある。
人間社会に当てはめるなら、権力を持つ者は
政治に近い階層に住めるため、そのルールを好きに創れるしそれを破るも守るも自由だが、大衆はその決まりを強いられる。いわゆる裏社会、強者・上位者と呼ばれる者達ほど世界の深部に生息している。下の階ほど真実に近づいていくという概念。
これは
世界の理とて同じこと、全ての事象に根源となるものがあるなら、世界を管理する法則は底から表面に向けられて編まれている。子供が大人の世界を理解できないことと同じように、己の世界より底にあるものは理解できないし、認識すら不可能なこともある。
人類に当てはめるなら普通人より
新世代の方が世界の底に近い存在。
現状真に世界の底の最有力は
不死者の根源である『
始まりの地』。
ヴァルナは新世代であり大貴族の当主と人類社会の最深層に位置するものの、彼の一つ下が根源になるかどうかはわからない。もしかしたらその狭間には
まだ見ぬ階層があるのかもしれない。だからこそヴァルナは自分の立場に驕らず、まともな生き方ではない“どっちつかず”を貫くことで異端となり、
深層へと掘り進もうとする。事実としてトラブルメーカーと化したヴァルナの行動は
星霊大祭の混乱を招き、
始まりの地へ向かう流れを生んだ。
ヴァルナは深層には
万象撹拌を起こし、不死の法を定めた何かがいるのではないかと考察する。
現実には自分の立場を悪用して好き勝手する人間はいくらでもいる。そしてそのような
法が人の世に敷かれているのは、撹拌を起こした誰かしらも深層で
アムリタにも縛られずに上の階層にいる者達を嘲笑っているからなのかもしれない。
法を定めた者だからこそ誰よりも法を守らなければならないのだから、
ヴァルナは不正を行う根源を正し、「公正な世の中」を実現するために
始まりの地を目指す。もちろん人間の真実とは法がなくても卑しいものなのだと突きつけられる可能性もあるが、それは極点に辿り着けば明かされるのだろう……。
ヴァルナ、
ヴィヴァス、
テルミヌスの三人は
始まりの地と自分たちの間にはまだ階層が何枚か存在することを実感として知っている。
そして星霊大祭にてテルミヌスは自らが知る階層が違うもの、
聖賢人という存在を披露するのだった。
備考
元ネタとしてはヒンドゥー教社会における階級制度である
ヴァルナだと思われる。
法を定めた者は法に縛られるという思想は、おそらく
神座世界における
座のルールに受け継がれている。
メルクリウスなどがわかりやすい。
- 神格と世界観の話が掘り下げられる度に「これ構造に近い奴らより各天の一般モブの方が幸福なんじゃないか…?」ってなる 二元論は嫌だ -- 名無しさん (2023-06-07 19:51:10)
- でもそもそも兵士を作る目的だから、モブの魂がどんな酷いことになってるかは分からんで。アヴェスターで零表現してたみたいに、極論上も下も等しく地獄なのかもしれんし -- 名無しさん (2023-06-07 21:06:47)
- 根源と思われてる一番下の階層も一番上の階層の影響を受けてるとかかなぁ。強い弱いもなく皆何かの操り人形 -- 名無しさん (2023-06-08 01:31:54)
- Tier表ってのを調べてたら、Tierってのも階層という意味。レイヤーとティアーでは意味が違うのよね。レイヤーは地層などの物理的な層、ティアーは強さなどを示す層。神座なら強さの意味でもティアーなのだろうが、レイヤーと使われてることに引っ掛かりを感じる -- 名無しさん (2023-07-15 08:38:33)
- ヴァルナの説明的にTier表みたいな強さの意味は指してないやろ。新世代をはじめとする人間社会の上に壊者社会(聖賢)、その上に始まりの地がある。言うなれば上位存在のルールの社会が階層になってるからレイヤーであってるやろ -- 名無しさん (2023-07-15 11:39:39)
- ヴァルナって元ネタとなったアーディティヤ神群の神ではあるんだけど、それとは別に、ヴァルナ制というカースト制度の一つである階級のピラミッドも指すらしい。まさしくこのレイヤーの話の寓意になってるっぽい? -- 名無しさん (2023-07-22 09:47:40)
- インドといえばカースト制度やしなぁってぼんやり見てたが。今更ながら連邦のキャラ関係ってまんまカースト制度やったんやな。ダクシャ>五大氏族のあたりがナラカ>5人の若者の関係にスライドできそうだったり、神座との階層含めてかなり練ってありそう -- 名無しさん (2024-02-13 16:15:23)
最終更新:2024年08月31日 12:05