作品別用語集 - ニューギニア近海海戦(天海提督の決断)



■ニューギニア近海海戦(天海提督の決断)


背景

 1月27日、「スラバヤ沖に敵艦隊襲来」との報を受けた帝國海軍大本営は第9水雷艦隊と第1機動艦隊をスラバヤ沖に派遣する事を決定。第9水雷艦隊はブルネイから、第1機動艦隊はトラックから敵艦隊を挟撃する形で行動を開始した。
 しかし28日早朝、敵艦隊はスラバヤへの上陸支援をせずにパリックパパン沖に転進。第9水雷艦隊は転進した敵艦隊の追撃に入った。
 同日午前、マカッサル基地より発進した偵察機がパリックパパン基地沖合で敵艦隊を発見。それが駆逐艦19、輸送船26と言う弱小艦隊であった事、艦船数が第1次トラック沖海戦の米海軍残存艦隊と全く同数であった事から第1機動艦隊司令部はこれを囮と判断。
 時を同じくして、第1機動艦隊偵察機がビアク島沖で戦艦4、巡洋艦6を基幹とする大規模な艦隊を発見。直ちに第1機動艦隊は航空隊を発艦させた。


交戦戦力(日本軍の沈没艦は駆逐艦を含めた戦闘艦艇全てを、それ以外の日本軍艦艇は巡洋艦以上を表示)

+ 日本軍
第1機動艦隊(艦隊旗艦軽空母『瑞鳳』 艦隊司令如月千早中将)
航空隊計326機
+ 米国軍
第3艦隊(艦隊司令H・E・キンメル大将)
戦艦4
巡洋艦6
駆逐艦21
輸送船31

損害

+ 日本軍
航空機4機
+ 米国軍
沈没
戦艦4
巡洋艦4
駆逐艦13
輸送船20
損傷(中破以上)
巡洋艦2

戦闘経過

 第1機動艦隊第1次攻撃隊326機が1月28日16時米軍第3艦隊を空襲。航空兵力を持たない第3艦隊は持ちうる限りの対空砲火で対抗したが、片端から艦船を沈められると言う結果になってしまった。
 この第1次攻撃で戦艦『テネシー』『カリフォルニア』『アイダホ』巡洋艦2隻 駆逐艦4隻 輸送船8隻が沈められ、旗艦戦艦『ミシシッピ』も大破する。
 翌29日早朝、第2次攻撃隊323機が再空襲。戦艦『ミシシッピ』巡洋艦2隻 駆逐艦9隻 輸送船12隻が撃沈され、第3艦隊は大破した巡洋艦2隻 駆逐艦8隻のみになってしまった。

艦隊戦

 第3艦隊司令部は撤退を具申するが、第3艦隊司令H・E・キンメル大将は退こうとしても午後、もしくは明朝に第3次攻撃隊が襲来して来て1隻残らず水葬になるだけだとしてこれを却下。第1機動艦隊に突撃を開始する。
 翌1月29日、第1機動艦隊はビアク沖で第3艦隊と接敵、砲撃戦を開始した。

交戦戦力(日本軍の沈没艦は駆逐艦を含めた戦闘艦艇全てを、それ以外の日本軍艦艇は巡洋艦以上を表示)

+ 日本軍
第1機動艦隊(艦隊旗艦軽空母『瑞鳳』 艦隊司令如月千早中将)
空母6(正規空母『瑞鶴』『翔鶴』『飛龍』『蒼龍』軽空母『瑞鳳』『龍驤』)
戦艦5(戦艦『大和』『金剛』『榛名』『比叡』『霧島』)
巡洋艦8(重巡『熊野』『鈴谷』『最上』『三隈』『那智』『足柄』『妙高』『羽黒』)
駆逐艦5
輸送船24
+ 米国軍
第3艦隊(艦隊司令H・E・キンメル大将)
巡洋艦2
駆逐艦8
輸送船11

損害

+ 日本軍
なし
+ 米国軍
沈没
巡洋艦2
駆逐艦8
輸送船7

戦闘経過

 突入して来た米軍第3艦隊に、第1機動艦隊如月千早中将は「初弾観測急斉射トナセ」を下令。僅か数分の砲撃で第3艦隊を雷撃戦位置に占位させる事無く撃滅した。
 この海戦において第3艦隊司令キンメル大将は座上した駆逐艦で戦死している。

エピソード

 間合いを空ければ十分第3次攻撃隊で撃滅が可能であったのにも関わらず、如月中将がそれを行わず艦隊戦を行った背景には、米軍第3艦隊司令キンメル大将が大鑑巨砲主義者であった事からせめてもの手向けとして『大和』金剛級4隻の一斉砲撃に於いて葬る事を選んだとされている。

参考文献




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最終更新:2009年03月02日 14:37
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