22がた105mmいれーるほう 
ムーの
イレール兵器工業が開発した重カノン砲。書籍6巻で存在が明らかになった。
制式採用は
中央歴1622年と本編が始まる17年前。
牽引車による機動を前提としている。
 
		| 初速 | 約2300km/h(639m/s) | 
		| 最大射程 | 約15000m | 
		| 重量 | 不明(1t近い) | 
解説
ムーが配備している重カノン砲。採用から20年経っているため地球の感覚だと旧式だと思われる。
恐らくモデルになったのは日本陸軍の一四年式十糎加農砲と思われる。
性能比較として
第二文明圏内の火砲、
グラ・バルカス帝国に相当するWW2レベルの火砲、
自衛隊が保有する現代火砲の3パターンを上げる。
第2文明圏の火砲
		| 名称 | 魔導砲 | ガエタン70mm歩兵砲 | 本砲 | 
		| 種別 | 野砲? | 歩兵砲 | 重カノン砲 | 
		| 口径 | 不明 | 70mm | 105mm | 
		| 最大射程 | 1~3km | 2.7km | 約15km | 
		| 重量 | 不明 | 不明(500kg以下) | 1t近い | 
		| 発射速度 | 不明(1発/分以下) | 6発/分 | (3~4発/分) | 
		| 運用 | 地竜や馬による直接牽引 | 馬による直接牽引、又は分解して人力輸送 | 分解牽引車 | 
注()は考察値
本砲は魔導砲の中でも高性能な
マギカライヒ共同体製の5倍もの長射程を誇っている。
ガエタン70mm歩兵砲でさえ諸国の魔導砲と十分に対抗できる点、
魔信に代表される無線通信が発達している点、水平線までの距離が長い点を考慮すると敵軍の攻撃が及ばない遥か後方から敵軍の中枢を打撃する戦略火砲として開発されたと思われる。
発射速度も魔導砲を圧倒している為、第二文明圏の国がムーに侵攻した場合、集中投入された同砲によって敵軍に壊滅的な被害を与えて撃退することは容易に推測できる。
WW2レベルの火砲
		| 名称 | 本砲 | 九一式十糎榴弾砲 | 九六式十五糎榴弾砲 | 九二式十糎加農砲 | 九六式十五糎加農砲 | 
		| 種別 | 重カノン砲 | 軽榴弾砲 | 重榴弾砲 | 軽カノン砲 | 重カノン砲 | 
		| 口径 | 105mm | 105mm | 約150mm:23.6口径 | 105mm:45口径 | 約150mm:52口径 | 
		| 最大射程 | 約15km | 約11km | 約12km | 約18km | 約26km | 
		| 重量 | 1t近い(砲身重量のみ) | 約1.8t | 4.1t | 3.7t | 24t | 
		| 運用 | 分解牽引車 | 直接車両牽引 | 直接車両牽引 | 直接車両牽引 | 分解車両牽引 | 
グラ・バルカス軍に相当するWW2レベルの火砲と比較すると途端に苦しくなる。
重カノン砲に対しては10km以上射程を離され、軽快に機動する榴弾砲や軽カノン砲に対して射程の有利を失っている。
この時期には大幅な軽量化と長砲身化を可能にする自己緊縮砲身の実用化や牽引力の軍馬から自動車への移行に伴う重量制限の緩和など革新が多く、本砲の不利が露呈している形となった。しかし主力となる軽榴弾砲に対しては射程の有利を確保しており、隠蔽や陣地構築等の戦術的工夫をすればある程度は対抗できると推定される。
現代火砲
		| 名称 | 本砲 | FH-70 | 99式自走155mm榴弾砲 | M119 | 120mm迫撃砲 RT | 
		| 種別 | 重カノン砲 | 野戦榴弾砲 | 自走榴弾砲 | 軽榴弾砲 | 重迫撃砲 | 
		| 口径 | 105mm | 155mm:39口径 | 155mm:52口径 | 105mm | 120mm | 
		| 最大射程 | 約15km | 24km:通常弾 | 30km:通常弾 | 約17km | 13km:RAP弾 | 
		| 重量 | 1t近い | 9.6t | 40t | 2t | 0.6t | 
		| 短時間発射速度 | 不明 | 3発/15秒 | 6発/分以上 | 6発/分 | 20発/分 | 
		| 運用 | 分解牽引車 | 直接車両牽引(簡易的な自走機能有り) | 自走 | 車両牽引またはヘリ空輸 | 車両牽引またはヘリ空輸 | 
現代火砲となるとWW2レベルからさらなる長射程化、短時間投射量の増加、生存性向上のための機動性向上が図られており、性能面での隔絶が大きくなる。それ以上に問題となるのが対砲兵レーダーの実用化であり、短時間で発砲地点を特定されて反撃を受ける。このため移動に際して分解が必要と思われる同砲は第2撃を放つ前に短時間で撃破される運命にある。
射程についての考察
WW2レベルの火砲
		| 名称 | 本砲 | ラ・カサミ級搭載30.5cm連装砲 | 十四年式十糎加農 | アームストロング1898年型30.5cm連装砲 | 
		| 種別 | 重カノン砲 | 艦砲 | 重カノン砲 | 艦砲 | 
		| 口径 | 105mm | 305mm | 105mm | 305mm | 
		| 最大射程 | 約15km | 約13.7km | 約15.3km | 約13.7km | 
		| 重量 | 1t近い(砲身重量のみ) | 50t(推定) | 3.1t | 50t | 
		| 運用 | 分解牽引車 | ラ・カサミ級に搭載 | 分解牽引車 | 敷島型に搭載 | 
ここで本砲に関する疑問に関して記述したいと思う。
まず最初にムーが誇る最新型戦艦
ラ・カサミ級戦艦の元ネタである敷島型戦艦の主砲が30.5cm砲で最大射程が13.7kmに対して本砲の最大射程は15kmである。
これを読んで何か違和感に気づいただろうか? 
本砲の射程は敷島型戦艦の主砲より長いのである。
それもそのはず、
本砲の元ネタである一四年式十糎加農砲は敷島型戦艦どころか長門型戦艦の配備も既に完了した1925年に正式採用された代物だからである。
ならカサミの主砲は、本砲の性能の水準で作られているのでは?と思う人もいるだろう。だがカサミの主砲の射程は書籍版5巻で
13.7kmとハッキリと明言されている。カサミが最新鋭艦である以上は、これより上の射程の砲は海軍には存在しないと考えるのが自然である。本砲が開発可能な技術水準なら
41cm砲を作ることは充分に可能なのだが、
マイラスは
30.5cm砲が現状の技術限界のように語っている。
これらの事を踏まえて考察すると陸軍の砲技術が海軍の砲技術を
四半世紀ほど引き離しているということになり、
地球基準だと考えられないことになっている。しかも本砲が配備されていたのは、最小限の規模の部隊しかいなかった
アルーなので、本砲が新型ではない可能性もある。
ただしムーに関してはワイバーンやミリシアルの影響で明らかに地球の科学文明とは全く違う発展を遂げているので、いずれ本編で何らかの事情が語られることがあるかもしれない。
制式採用年1622年....あれ!?
    
    
        | + | オーパーツ兵器? | 
この1622年という表記に何か気が付くだろうか?1622年はイレール105mm砲が本編に登場した1643年より21年も前なのである。つまり21年前の時点でムーは既に20年代の大日本帝国に匹敵する砲技術を手に入れているのである。
なら何故ラ・カサミ級の主砲の性能が敷島型が同等なのかというと不明である。
 
 
上で書かれているように元ネタの一四年式十糎加農砲は1925年に実用化されているので、1622年時点で同等の技術力を持ってることになる。そこから21年経過してるので単純計算 だと1643年時点で1946年当時の技術と同等 という事になり、戦後レベルになる。そうなると主力部隊がいるキールセキ の駐屯軍はグラ・バルカス帝国陸軍とも渡りあえる装備を配備していそうなのだが...アルーの防衛隊は、帝国の重カノン砲の射程の長さに驚愕しているので、帝国以上のカノン砲は持っていない可能性が高い。そうなるとこの105mmイレール砲はグティマウン型爆撃機 のようなオーパーツ兵器なのだろうか?
 | 
作中での活躍
書籍版6巻において
アルーの砲兵陣地に配備され、グラ・バルカス陸軍と交戦した。
部隊は全滅したものの
ハウンド中戦車1両を撃破する戦果をあげている。
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