きゅうさんしききんきょりちたいくうゆうどうだん
| 全長 |
4.94m |
| 全幅 |
2.3m |
| 重量 |
4.56トン |
| 使用弾種 |
91式携帯地対空誘導弾 |
| 搭載弾数 |
合計8発 (4連装2基) |
概要
93式近距離地対空誘導弾は、1994年から陸上自衛隊に部隊配備されている地対空ミサイルシステムである。
広報用の愛称は「クローズドアロー」だが例によって誰も使っておらず、もっぱら「近SAM」の略称が使われる事が多い。
高機動車の車体後部に
91式携帯地対空誘導弾(射程距離約5km)用の4連装ランチャーを2基、計8発のミサイルを搭載している。91式をそのまま使っているので誘導弾の性能は据え置きだが、発射機は走破性に優れる高機動車に搭載されたことで、非常に高い展開力を獲得した。緊急時に高速道路で全国に機動し、やろうと思えば
CH-47J/JA輸送ヘリコプターに空輸させてヘリボーンによる緊急展開も出来る訳である。
照準は目視照準であり、テレビカメラと赤外線カメラによって捉えた敵機を照準する。車内の助手席(発射手席)にジョイスティックとモニター式の射撃コンソールがあるほか、ヘルメットに取り付ける目視照準具で目標を標定する。これらは車外への持ち運びも可能で、射手は車輛から離れた位置で発射操作でき、車輛が攻撃されても乗員が生存しやすくなっている。
一般的な地対空ミサイルシステムに備え付けの捜索レーダーなどはなく、誘導弾も短射程だが、簡素なシステムとなっているため価格低減が図られている。それもあって全国の高射特科部隊に配備済み。
しかし近いうちに退役することを防衛省が明言しており、今後は「新近距離地対空誘導弾」へと更新予定。
作中での活躍
93式は登場しないが、93式を転用した急造兵器「急造18式近距離艦対空誘導弾」が書籍版第5巻に登場。
ムーの改造戦艦「
ラ・カサミ改」の対空兵装として、車体から発射機だけを取り外したものをそのまま艦上に設置したらしい。これは
日本がムーへ兵器輸出を行う苦肉の策として、
新世界技術流出防止法に抵触しない範囲で引き渡せる誘導弾として本装備が選択されたからである。ちなみに搭載弾数は100発だが、艦に搭載した発射機の数は不明。
ここを編集
〔最終更新日:2025年09月13日〕
最終更新:2025年09月13日 21:49