まどうかん/まどうせん
魔法を動力として使う艦船のことである。そのため、広義には
パーパルディア皇国などが保有する
魔導戦列艦も魔導艦に分類できるが、作中では専ら魔導機関を搭載した艦船を表す言葉として使われている。
神聖ミリシアル帝国、
アニュンリール皇国、そして
古の魔法帝国が保有している。魔力を動力としている為、科学文明船と違って煙突を持たない。移動だけにとどまらず攻撃や防御に必要なエネルギーを全て魔導機関から賄っていて、特に特徴的なのは艦全体に魔力を回して装甲を強化出来る事である。
現在、軍用の魔導艦しか登場していないが、客船など民間用の魔導船も存在すると考えられる。
戦艦や巡洋艦など、第二次大戦期レベルに迫る艦船を保有している。
デザインは地球のそれを大きく逸脱しており、ファンタジー色が残るミ帝本土の街並みとは一線を画したものとなっている。当初は「ちょっと変わった見た目の艦」くらいに考えられていたが、蓋を開けてみれば
SF作品と見紛うような超先進的な姿だった。なるほどこれなら
グ帝の艦を見て勝てると踏んだのも理解できる。挿絵を見た多くの読者も度肝を抜かれることとなった。(余談だが、「小説家になろう」における本作の分類は『
空想科学〔SF〕』となっている)
前方に集中配置された砲塔やデザインを重視した美しい艦橋など、「世界最強」の自信を匂わせる個性的な艦影をしている。みのろう氏曰く「この世界には抗える敵はおらず、後ろに追いつける者もいなかったので効率重視で前方集中配置になった」とのこと。
船体に特殊な金属を含んでおり、魔力を注入することで硬化して装甲を強化できる。注入する魔力の属性によって効果が変化し、水属性だと爆炎への対抗力が上昇、土属性だと純粋に硬度が上昇する。空中に直接防壁を展開することも可能だが、装甲に魔力を注入する方式に比べ消費魔力量が跳ね上がってしまう。つまり
ミ帝のエンジンが貧弱省エネに精を出しているわけだが、それでも装甲強化中は魔力不足のため主な兵装は使用不可、おそらく速力も低下すると思われる。
が、しかしそれほどまでの代償を払う割には大して頑強になるわけでもなく、
グラ・バルカス帝国の35.6cm砲には普通に貫通される始末。しかも魔力で強化されていない状態の装甲では、
戦艦ですら20cm砲でダメージを受けるといった巡洋戦艦並みに脆い代物。
また戦術思想の遅れにより、
魚雷/対潜装備が一切無い。(
第零式魔導艦隊も参照)。そのため、地球と
ユグドでは駆逐艦相当の艦船が
小型艦と呼称される。
その他攻撃力に関しては
魔導砲参照。
少々誤解されやすい(かもしれない)が、別にステルス能力はなく普通にレーダーに映っている。確かに船体の形は欧州のステルス艦に類似しているが、ミ帝にステルスの概念はないはずなのでこれは単なる偶然に過ぎない。
一応、
天の浮舟とは違い七、八割くらいは解析できているようだが、それでも見た目と性能のギャップはかなり大きくなってしまっている。
なお、艦級は船体に含まれた金属素材によって決定され、
ネームシップの概念は存在しない。
名称が判明している艦一覧
- 魔導戦艦
- 魔導巡洋艦(旧称:魔導船・重巡洋装甲艦)
- 航空魔導母艦
- 小型艦(旧称:随伴艦) 魚雷の概念がないため”駆逐艦”の名称自体がない
本編で言及されているものは、
魔王ノスグーラの会話に登場する「
対空魔船」とミ帝が発掘した
海上要塞パルカオンのみ。
前者は「零戦程度なら簡単に落とせる性能」とだけ語られているが、対空性能は日本艦のそれよりは劣るらしい。後者については「ミ帝が解析できないくらいには強い」としかわからない。
空中戦艦パル・キマイラの挙動を見ると、ミ帝より高度な装甲強化が可能と思われる。ミ帝のそれは単に装甲を硬化させるだけだが、魔帝は艦の表面に膜のようなシールドを展開できる模様。強化中に被弾するとシールドが水面のように波打つらしい。
詳細は不明だが、ミスリル級の上位に当たるアダマン級とオリハルコン級が存在する。ミ帝は技術力不足のため漸くオリハルコン級の複製に至ったレベルで、アダマン級は未だ再現できていない。
とりあえず保有はしているものの、国力隠蔽のため本土の港に封印している模様。しかし
日本には
衛星写真によって配備がバレている。
性能的にはミリシアル艦を超えるらしい。とはいえ実戦の描写がまだないので戦闘力は未知数。
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〔最終更新日:2022年04月09日〕
最終更新:2022年04月09日 21:40