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短編108 - (2012/02/26 (日) 18:50:58) のソース
投稿日:2010/06/21(月) 01:06:00 澪の部屋、何時ものように突撃かましてみた。 部屋の主はと言えば、机に向かってなにやらやってる。作詞かな。 まぁ、なにやってても知ったことじゃあない。 早速私は、用件を述べた。 「みーお、ポッキー食べようぜ」 「いらない」 コンビニ袋を高々と掲げて言ったら、バッサリ。 なん、だと。……限定版のポッキーなんだぞ?なけなしの小遣いで買ったんだぞ? それを、たった一言で。……ひどい、りっちゃん泣いちゃう。よよよよよ。 そう言いつつ、ハンカチを取り出して泣いてみる。勿論嘘泣きだけど。 「何してんだ、まったく。……ダイエット中って、いっただろ?」 「えー、そんなぁ」 そういえば、そんな話も聞いた気がする。 だけど、そんなことはどうでもいいんだ。 私は澪とポッキーを食べるって決めたんだからな! 「なぁ~食べようよ~澪も食べると思って澪の好きなヤツにしたんだぞー?」 「えっ……だ、だめだ!……体重、増えちゃうもん」 見た目に出てないんだから気にすることないって何度も言ってるのに。 いや、見た目には出ているんだろうな……つーか、胸に。畜生、羨ましい。 いいもんね、澪の胸は私のもんだから。 「じゃあさ、じゃあ……一本だけ!な、それだけならいいっしょ?」 「……まあ一本だけ、なら」 よし来た。へへ、一本だけでも食べるって言ったらこっちのもんだ。 ポッキーを一つ取り出して咥え、澪の方を向く。 「ほれ」 「……」 澪の手が近づき。 ぽきりと、私の唇に届くか届かないかのところでポッキーを折った。 そしてその折ったポッキーをそのまま口に入れる澪。 いやいやいやいや、そうじゃないだろー! 「まてこらー!」 「ん、どうかしたか?……あ、美味しいなコレ」 ポッキーだぞ?私がわざわざ咥えて渡そうとしたんだぞ? したらどうするかなんて分かりきってるだろ! 「み、澪。もう一本……」 「いらない」 うぅ、完全に私の負けだ。 くっそー、最初にポッキーゲームって言えばよかったのか。 いやそれじゃあ絶対に澪はのってこないし。 あぁ、折角の私のお小遣いが、私の野望が……。 「ほら、もういいだろ?」 「なんだよー、澪のばーか」 「はいはい、馬鹿律馬鹿律」 余裕な澪が面白くない。拗ねるぞ、こらー。 こーなったらやけ食いしてやる。 澪に背を向けるようにして床に座り、ポッキーを思いっきり食べる。それはもう思いっきり、食べる。 そして、気がついたら残り一本になってた。……あーあ、これで最後か。 ポリポリと少しずつ齧る。……あと少しで、無くなるっていうその瞬間。 「律」 「あんだよ」 ポッキーを咥えたまま、澪の方へ振り返ると、目の前に澪の顔。 そして、そのまま。残りが殆どないポッキーと私の唇は、見事に澪へと吸い込まれていった。 「ごちそうさま」 呆ける私に満足したのか、澪はイタズラが成功した子どものような笑みを浮かべ机に戻っていった。 また、ポッキー買ってこよう、かな。 おわる。 - ポッキーいいよねぇ... -- 名無しさん (2011-12-05 21:37:18) - 澪ちゃんかっこいい -- 名無しさん (2012-01-15 13:56:04) - りっちゃんの扱い方うまいなぁ。 -- 名無しさん (2012-02-26 18:50:58) #comment