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SS129 - (2012/04/05 (木) 18:29:25) のソース
投稿日:2010/11/09(火) 15:16:49 デデンデンデデン さわ子「ついに、ついに完成したわよ!」 デデンデンデデン 唯「この時が、いよいよ来たんだね!」 デデンデンデデン 紬「ええ! ―――律わんの完成よ!!」 律「ねぇ、待って。ちょっと待って落ち着いて。おかしい。後、梓ターミネータの曲流すの止めろ」 ある晴れた日のこと。魔法以上の愉快が~。 と頭の中で流れている気がするが、気にしない。 いや、実際ね、今“私の律”は現実ではありえない姿をしていた。 梓「完璧ですよ! 犬耳、尻尾が生えているだなんて!」 律「ねえ、お願い中野さん。あなただけが頼りなの。目を覚まして」 澪「いいじゃないか律。流石は私の“狗”だな!」 律「よし、澪も今すぐ起きて。起きないなら10秒後にビンタする」 澪「しかし、どうやって律に生やしたんだ?」 紬「琴吹家の科学力は世界一よ。澪ちゃん」 もう、何でもありだよな。ムギの家って……。 律「どーでもいいから、早く戻してくれよぉ!!」 とか言いつつも、左右に振られている律の尻尾。 澪「言葉では否定してても身体は正直だな」 律「誤解受けるような言い方は止めろ」 唯「まあまあ、りっちゃん。キーホルダーおみくじやらせてあげるから怒んないでよ~」 律「懐かしいな、それ。んじゃ、なになに? マジキチ…あなたはご覧の通りです。余計なお世話だよ」 思った以上に良いな。律わん。 普段自分の感情をあまり表に出さない律でも、尻尾や耳は本当に正直で。 シュンと項垂れたそれは、もう、なんとも形容しがたいものがある。 さわ子「何かりっちゃんに足りないものがあると思ったら、これよ!」 そうして、取り出したるは青色の首輪。 抵抗虚しく、首に付けられた律の姿は、何というか…可愛い。 律「ちくしょう…。他人事だと思ってぇ…」 澪「まあ、律落ち着けよ。今の律、凄く可愛いよ。勿論、普段の律も可愛いけど」 律「っ、べ、別に…嬉しかねーし…」 そんな言葉とは裏腹に、パタパタと振られる尻尾。 本当に、可愛い。 何故、律はあそこまで嫌がっていたのか、答えは簡単。 今日は、珍しく朝練をすることになっていたためだ。 うん。今思えば、それすらムギやさわ子先生の策略だったのかもな。 と、いうわけで、教室。 律はあっという間に人に囲まれる。モフモフされてる。 みんなに囲まれて笑顔を見せている律。 ほんのすこし、モヤモヤ。 唯「ほーら、律わん、ボールだよぉ」 律「くっ、別にそんなの見せられても、遊びたいなんて思ってねーし!」 信代「素直になった方がいいと思うよ~? 律」 結局、本能に負けてボールを追いかけ始める律。 すこし、モヤモヤ。 いちご「律、お手」 律「お前バカにしてるのか!? いや、してるんだな! んなことするわけねーだろ!?」 姫子「悪い子だね律、お手だよ」 どこか、犬に近くなっているのか、また本能に負けて2人にお手。 かなり、モヤモヤ。 結局、1日中律はおもちゃにされてて、部活もまともに活動はしなかった。 まあ、いつものことと言ってしまえば、それまでだけど。 律「まったく、人のことを何だと思ってるんだろうな。揃いも揃って、[[ペット]]みたいな扱いしやがって」 澪「…………」 律「…? 澪?」 澪「今日、私の家来てくれないか? 2人とも出張で帰って来ないんだよ」 律「おー。いいぞ。私もこんな姿聡なんかに見られたら、絶対爆笑されるからな」 朝から続いていたモヤモヤが晴れることは、なくて。 何となく、今日は律を少しでも傍にいさせたかった。 私の部屋に着くなり、早々にベッドに腰掛け、雑誌を読み始める律。 ……何だよ。相手、してくれたって、いいじゃないか。 私と律との間に出来る沈黙は嫌いじゃない。 それは、別に気まずくて訪れる静寂ではないから。 けど、今日の私は、それすら嫌になっていて…。 しきりに話を振るのだが、雑誌を読むのに夢中な律は生返事。 律「あ、そういやさ。聞いてくれよ澪。いちごの奴いくら耳が生えてるからって酷いんだぜ?」 ようやくまともな切り返しがきたかと思えば、皆との今日の出来事の話。 知ってるよ。ずっと、見てたもん。 律「んでも、今、私犬なわけだから、誰が飼い主になるんだろうな?」 律にとっては軽い冗談。 きっと、まあ澪かな? なんて私をからかおうとして、そんなことを口にしたんだと思う。 けど、 朝から変なモヤモヤを抱えていた私は、そこでプチッと堪忍袋の緒が切れた。 隣にいた、くつくつと笑いを浮かべる律を勢いよくベッドに押し倒す。 衝撃のせいか小さく声を漏らしていたが、そんなもの知るか―――。 間髪いれずに、その唇に深いキスを落とす。 律「んっ……ふ…んむっ……」 逃げようとする舌を捕まえて、私のそれと絡めていく。 律「んんっ…! ……んぁ…」 漏れてくる息の抜けた声に、歯止めが利かなくなる。 フサフサの犬耳に左手を添えてやると、明らかに反応を変えていた。 律「んん! …っ、ふぁ……!」 律の唇の端から、もはや、どちらのものかも分からない飲み込みきれなかった唾液が流れる。 そこで、ようやく私は律と少し距離を空ける。 繋がった銀色の糸は、夕日に当てられて、どこか綺麗だった。 律「はぁ、っ……はぁ…、んっ!」 必死に酸素を取り込んでいた律を見て、もう一度深く口付ける。 澪「―――りつ、」 律「はぁ、はぁ……っ、な…に?」 澪「みんなに遊んでもらって、嬉しかった?」 律「な、に…言って…」 澪「答えて」 律「んんっ……」 答えてくれないのは、私が唇を塞いでいるせいなのに、 早く答えを求めたがっている私は、どこか矛盾していて…。 息苦しそうに、眉をハの字に曲げて、荒い息を繰り返しているのは、間違いなく私の下にいる律。 ……律の奴、首輪、付けたままじゃないか。 目に映ったのは、青色の、律に巻かれている首輪。 澪「りつ……」 グイッとその首輪に手をかけて、無理やり律の体を起こす。 少し痛かったのか、顔を歪ませる姿も、今の私にとっては本能を促進させるものでしかなくて…。 律「み、お……」 ああ、私はみんなに嫉妬していたんだな、と今更ながらに理解した。 澪「律が、悪いんだからな」 今はただ、律を感じていたくて……。 これが終わったら、うんと優しくしてやろうと心に誓って。 今度は静かにベッドへと押し倒す。 澪「伏せだ、律。誰がお前のご主人様か教えてやる」 パタパタと静かに揺れた尻尾を目に留めて、微笑みながら、もう一度律にキスをした。 - マジキチ吹いたwwwww -- 名無しさん (2011-03-28 02:58:18) - S澪ちゃんいいなw -- 名無しさん (2012-01-05 21:41:32) - りっちゃんドMっぷりも良いな -- 名無しさん (2012-04-05 18:29:25) #comment