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短編170 - (2010/11/22 (月) 11:53:26) のソース

投稿日:2010/11/22(月) 01:23:05 

私が律の部屋で雑誌を読んでいると、持ってきたお茶を机に置き
律がぴったりと横にくっついてきた。
なぜかというと、それは寒いから。こうして暖をとっているというわけだな
冬の風物詩・・・とまではいかないが、冬になるといつもこんな感じ。

「なに読んでるの?」
「さっきお前が読んでたの」
「おー。写真が多めでいいだろぉ」
「私はインタビューのが好きだな」

この密着状態で非常にどうでもいい会話を繰り広げる
顔が近いから耳に息がかかってくすぐったい。
少しすると会話も途切れ、若干の沈黙が広がる

その沈黙に若干浸っていると、私の肩を軽く叩き
律が尖らせた口をこちらに向ける
軽くため息をついたあと、その口を味わってやると
そいつは頬を赤くし、嬉しそうな表情を広げた。

ここまで全部「いつもこんな感じ」の一環だ。不思議と飽きはこない
というより飽きる飽きないを超えて
朝ごはんとか、お風呂入るとか、そのくらいの感覚になっちゃってるんだな。

親友?恋人?夫婦?家族?
私たちは今、どの辺りにいるんだろう



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