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投稿日:2010/05/31(月) 06:10:50 いつも通りの朝、いつも通りの登校。 うーん。なんか面白い事、起こんないかなあ。 っと、前方に澪発見!……あ、いいこと思いついた。 「おっはよー!」 「うわっ律!……おはよ」 少し前を歩いていた澪に突撃。 肩に腕を回し、澪の耳元に口を近づける。 そして、精一杯の低い声で囁いてやる。 「今日のパンツは何色だい?」 「……はぁ!?」 おーおー、真っ赤真っ赤。へへ、やっぱ澪は面白い。 軽くからかっただけで、すげー良い反応してくれんだもん。 余は満足じゃあ。……なーんてな。 そんな事を考えながら、澪から離れようとすると、澪が腕を掴んできた。 「……の、色」 「え?」 小さい声でなにか言ってるけど、よく聞こえない。 すると、腕を引き寄せられて、今度は私が耳元で囁かれた。 「律の筆入れと同じ色」 私がなにか言うよりも早く、澪は私から離れてスタスタと歩いていった。 考えが追いつかない。ちょ、ちょっとまてよ、え? 混乱した私は、学校のチャイムが耳に入るまで、その場で立ち尽くしていた。 「ったく、澪のやつ」 なんとか、ギリギリ授業には間に合ったけどさ。 澪の方を見ると、涼しい顔で授業の準備をしている。 あぁもう、腹立つ。 そう思いながら、とりあえず私も授業の準備のために筆入れを出す。 「!!」 その瞬間、朝の澪の言葉を思い出す。 『律の筆入れと同じ色』 その言葉と共に、頭の中には澪、そして……パンツ。 うわああああ! 心のなかで絶叫。声に出てないだけ自分を賞賛したい。切実に。 そして思わず、筆入れを教科書で見えないようにする。 畜生、なんだこれ。ってか何してんだよ私。 いやいやいや、それよりも。 今私、何を考えた。落ち着け、いや、あの……こんなことって。 ……これじゃあ授業、まともに聞いてらんないじゃないか。 * どっと、疲れた。今日一日の授業は、何一つ覚えていない。 なんせ筆入れを見る度に、頭の中に浮かんでくる「アレ」と戦ってたんだからな。 はぁ。只でさえ授業まともに聞けてないってのに。 「律、部室行こ」 諸悪の根源が、やっぱり涼しい顔で声をかけてくる。 とはいえ、どうやって怒りをぶつけたらいい? 『お前のせいで筆入れ見る度にパンツが浮かんできて授業まともに聞けなかったぞ!』 ……ちょっと変態くさいな。いや、実際こうだったんだけども。 「律?」 でも、ここで何も言わないなんてのも、なんかなあ。 うーむ。……とりあえず、朝のあの言葉の真意だけでも、聞いておこう。 怒りをぶつける方法は、その後でも遅くない。 「朝のアレ、どういう意味なんだ?」 「朝?……あぁ、あれか」 なんともあっさりとした、今言われるまですっかり忘れてました。とでも言うような口調。 こちとら、それのせいでひどい目にあってんだぞ。 「アレ、嘘」 「へ?」 「だから、うーそ。……変なこと聞いてくるからだぞ」 なん、だと?……つまり澪は、筆入れの色のパンツなどはいてない。 じゃあ、今日一日の私が想像していた、アレは。 …………。 「み」 「律?」 「澪の、ばっかやろおおおおお!!」 「え、おい!……律?!」 恥ずかしいってレベルじゃない。なんだよ!この! 忘れたい、今すぐ記憶を消し去ってやりたい! くっそー!澪の、澪のばっかやろー! 朝の妄想を忘れるため、今の恥ずかしさを消し去るため。 私は家まで、全力疾走したのだった。 おわる。 #comment
投稿日:2010/05/31(月) 06:10:50 いつも通りの朝、いつも通りの登校。 うーん。なんか面白い事、起こんないかなあ。 っと、前方に澪発見!……あ、いいこと思いついた。 「おっはよー!」 「うわっ律!……おはよ」 少し前を歩いていた澪に突撃。 肩に腕を回し、澪の耳元に口を近づける。 そして、精一杯の低い声で囁いてやる。 「今日のパンツは何色だい?」 「……はぁ!?」 おーおー、真っ赤真っ赤。へへ、やっぱ澪は面白い。 軽くからかっただけで、すげー良い反応してくれんだもん。 余は満足じゃあ。……なーんてな。 そんな事を考えながら、澪から離れようとすると、澪が腕を掴んできた。 「……の、色」 「え?」 小さい声でなにか言ってるけど、よく聞こえない。 すると、腕を引き寄せられて、今度は私が耳元で囁かれた。 「律の筆入れと同じ色」 私がなにか言うよりも早く、澪は私から離れてスタスタと歩いていった。 考えが追いつかない。ちょ、ちょっとまてよ、え? 混乱した私は、学校のチャイムが耳に入るまで、その場で立ち尽くしていた。 「ったく、澪のやつ」 なんとか、ギリギリ授業には間に合ったけどさ。 澪の方を見ると、涼しい顔で授業の準備をしている。 あぁもう、腹立つ。 そう思いながら、とりあえず私も授業の準備のために筆入れを出す。 「!!」 その瞬間、朝の澪の言葉を思い出す。 『律の筆入れと同じ色』 その言葉と共に、頭の中には澪、そして……パンツ。 うわああああ! 心のなかで絶叫。声に出てないだけ自分を賞賛したい。切実に。 そして思わず、筆入れを教科書で見えないようにする。 畜生、なんだこれ。ってか何してんだよ私。 いやいやいや、それよりも。 今私、何を考えた。落ち着け、いや、あの……こんなことって。 ……これじゃあ授業、まともに聞いてらんないじゃないか。 * どっと、疲れた。今日一日の授業は、何一つ覚えていない。 なんせ筆入れを見る度に、頭の中に浮かんでくる「アレ」と戦ってたんだからな。 はぁ。只でさえ授業まともに聞けてないってのに。 「律、部室行こ」 諸悪の根源が、やっぱり涼しい顔で声をかけてくる。 とはいえ、どうやって怒りをぶつけたらいい? 『お前のせいで筆入れ見る度にパンツが浮かんできて授業まともに聞けなかったぞ!』 ……ちょっと変態くさいな。いや、実際こうだったんだけども。 「律?」 でも、ここで何も言わないなんてのも、なんかなあ。 うーむ。……とりあえず、朝のあの言葉の真意だけでも、聞いておこう。 怒りをぶつける方法は、その後でも遅くない。 「朝のアレ、どういう意味なんだ?」 「朝?……あぁ、あれか」 なんともあっさりとした、今言われるまですっかり忘れてました。とでも言うような口調。 こちとら、それのせいでひどい目にあってんだぞ。 「アレ、嘘」 「へ?」 「だから、うーそ。……変なこと聞いてくるからだぞ」 なん、だと?……つまり澪は、筆入れの色のパンツなどはいてない。 じゃあ、今日一日の私が想像していた、アレは。 …………。 「み」 「律?」 「澪の、ばっかやろおおおおお!!」 「え、おい!……律?!」 恥ずかしいってレベルじゃない。なんだよ!この! 忘れたい、今すぐ記憶を消し去ってやりたい! くっそー!澪の、澪のばっかやろー! 朝の妄想を忘れるため、今の恥ずかしさを消し去るため。 私は家まで、全力疾走したのだった。 おわる。 - 悶々とするりっちゃんが容易に想像できた! -- 名無しさん (2012-05-27 22:18:07) #comment

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