予兆詩第65番 1561年2月について
原文
異文
(1) Pris : Prins 1561LN
(2) n'arrester : n'arresté 1561LN
(3) eleve : esleué 1561LN
(4) Changer : Changez 1561LN
(注記)1561LN は初出である『
1561年向けの暦』を指す。この文献は断片が現存しており、この詩については断片的に比較が可能である。伝統的な予兆詩集には含まれていなかったが、
百詩篇第7巻73番としての異文ならある。
日本語訳
取られた物や囚われた者を、三倍の賠償金が止めない。
より深きへ置かれ、持ち上げられ、高座に就けられる。
攻囲の援軍、戦利品と歩兵中隊。
司祭が変わり、日曜説教に関しては平和であろう。
訳について
コメント
この詩は『1561年向けの暦』に載ってはいたが、以降の『予言集』などには採録されることはなく、解釈もされてこなかった。ただし、行の順序を組み替えた上で、いくつかの単語を書き換えた(単なる誤植の可能性もある)バージョンが、
百詩篇第7巻73番として通用している。そちらの詩としての解釈はあるが、それについてはその記事を参照のこと。
マリニー・ローズは1行目について「人々は囚人を生み出すのをやめない。というのは代金(賠償金)が3倍だから」と読み替えている。
全体的に戦いや捕虜、補償などの話が語られていることは分かるが、あいまいな要素が多い。なお、2行目の高座は、宗教的には高位聖職者の地位だが、世俗的には王座を指す。
最終更新:2010年02月18日 22:43